有価証券報告書-第74期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:17
【資料】
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【項目】
117項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策や金融政策のもと、企業収益の回復による設備投資の増加や雇用環境の改善による個人消費の持ち直しなど、全体としては穏やかな回復基調となりました。世界経済においては、米国や欧州の景気が堅調に推移したものの、中国やアジア新興国の成長鈍化や南米の景気後退、米国の政策転換による影響、英国のEU離脱問題など、先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループの主要な取引先であります自動車業界においては、国内では新車販売効果などにより、自動車生産台数は前年を上回り、海外では北米でのライトトラックの販売増や中国・インドネシアなどでの需要拡大により、世界自動車生産台数は前年を上回ることとなりました。
このような状況下において当社グループは、グローバル市場での事業拡大に向け、海外拠点の拡充や材料の現地調達化、生産性の向上などの原価低減活動を推進し、グループ一丸となって企業体質の強化を図ってまいりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
①日本
主力の自動車用バックミラーの販売数量が前年実績を上回った結果、売上高は40,061百万円となり、前連結会計年度に比べて3,171百万円(8.6%)の増加となりました。営業利益は、合理化施策の効果などにより3,417百万円となり、前連結会計年度に比べて576百万円(20.3%)の増加となりました。
②アジア
タイ国における自動車用バックミラーの販売数量の減少があったものの、中国やインドネシアにおける自動車用バックミラーの販売数量の増加により、売上高は18,095百万円となり、前連結会計年度に比べて612百万円(3.5%)の増加となりました。営業利益は、合理化施策の効果や材料の現地調達化などにより3,095百万円となり、前連結会計年度に比べて748百万円(31.9%)の増加となりました。
③北米
メキシコ新工場の稼働による自動車用バックミラーの販売数量の増加により、売上高は11,748百万円となり、前連結会計年度に比べて438百万円(3.9%)の増加となりました。営業利益は、米国での生産性向上や不良低減活動の効果により723百万円となり、前連結会計年度に比べて329百万円(83.6%)の増加となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は69,906百万円となり、前連結会計年度に比べて4,223百万円(6.4%)の増加となりました。
また、経常利益は7,567百万円となり、前連結会計年度に比べて1,205百万円(19.0%)の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は5,020百万円となり、前連結会計年度に比べて947百万円(23.3%)の増加となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度と比較して3,922百万円増加し、当連結会計年度末には23,469百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況につきましては次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の増加は、9,118百万円(前連結会計年度は6,725百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益7,404百万円、減価償却費3,076百万円、たな卸資産の減少303百万円、仕入債務の増加356百万円、退職給付信託の設定額1,370百万円、法人税等の支払1,529百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、3,917百万円(前連結会計年度は4,279百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出4,023百万円、有形固定資産の売却による収入128百万円、関係会社株式の取得による支出258百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、948百万円(前連結会計年度は1,263百万円の減少)となりました。これは、主に長期借入金の返済による支出325百万円、配当金の支払額360百万円、非支配株主への配当金の支払額451百万円、非支配株主からの払込みによる収入315百万円によるものであります。