有価証券報告書-第35期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
第14次中期事業計画では、「主幹部品の収益性向上」「事業基盤の強靭化」「環境変化への適応力向上」「CSR活動の強化」を戦略テーマとして設定し、グループ全体の事業基盤をさらに強固にすると共に、電動化を見据え新たな成長の創出を目指し事業を展開して参りました。
1.「主幹部品の収益性向上」
各部品の戦略チームが中心となり各領域、各地域での戦略を見直し、課題抽出及び改善施策立案を確実に実行して参りました。主幹部品のライン最適化により収益確保に向けた体質づくりが完了する見通しです。さらに日本・地域本部の役割を明確にしていきます。
2.「事業基盤の強靭化」
主幹事業の将来を見据え、事業の「選択と集中」を進めるために、グローバルな視点で経営資源の最適化、将来に向けた企業基盤の強化を目的とした事業戦略機能を設置し、強化展開を開始しました。主には、生産の最適化及び経営判断スピードアップを目指し、北米及び中国地域等の子会社再編を実施しました。また、既存事業の強みを活かした新製品の創出に着手しております。
3.「環境変化への適応力向上」
人材領域においては、従来の人材育成プログラムに加え、グローバル人材を目的とした教育プログラムの展開、採用適正化等による活性化を実施して参りました。
デジタルツールを活用した次世代工場確立を目指し、モデル工場を定めIoT化に着手しました。また、新時代をリードできる柱づくりとして保有技術を活かした新製品の探索及び検討に着手しております。
4.「CSR活動の強化」
安全、環境、内部統制、リスクマネジメントなどの主要施策を推進しております。また、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大リスク対応については、グローバルでの感染状況のモニタリングを行い、従業員の健康と安全を第一に配慮した取り組みをしております。
さらに、脱炭素社会に向けた取り組みを強化しステークホルダーにとって安心・信頼できる企業を目指して参ります。
また個別優先課題への対応状況としては、
①モーター部品の安定生産・収益性向上
生産安定化の取り組みとして、組織を越えた横串し展開による施策を実行し、生産及び品質安定化を達成することができました。さらに、製造原価の見直しを並行して実施することにより、目標効果達成の見通しがつきました。
今後は、施策の継続推進を確実に進めるとともに、将来の事業性向上に向けた取り組みを強化展開して参ります。
②生産体質強化による国内黒字化
国内生産体質強化への取り組みとして各部品戦略チームによる各領域の戦略の見直し、課題抽出及び改善施策を実行して参りました。目標に向け施策を確実に推進することにより、国内黒字化に向けた体質づくりの見通しが立ちました。
しかしながら、当社個別業績は有償支給品の価格変動による増収があったものの、新型コロナウイルス感染症及び半導体供給不足に伴う減収影響や売上構成差、償却費負担増等により営業損失となりました。
さらに当期純利益においては、当社が保有する固定資産について、収益性が低下したことに伴い減損の兆候が認められたことから将来の回収可能性を検討した結果、帳簿価額を回収可能額まで減額し、減損損失を計上しております。この会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積を伴う判断」に記載しております。
また、当社は、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得の見込み及び利益計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。この会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積を伴う判断」に記載しております。
今後においては、新型コロナウイルス感染症拡大の収束時期は未だ不透明であることに加え、世界的な半導体供給不足等による生産調整が懸念される状況ではありますが、施策を確実に実行し国内黒字化に向けた取り組みを推進して参ります。
③北米地域の再建、安定化
北米地域では、地域の再建に向け、日本と合同プロジェクトによる改善活動により、着実に収益改善を行って参りました。
さらに、経営のスリム化、収益改善のスピードアップ及び財務体質向上を目論み、米国オハイオ州の連結子会社であるカーディントン・ユタカ・テクノロジーズ・インコーポレーテッドと米国アラバマ州の連結子会社であるアラバマ・カルマン・ユタカ・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーの統合手続きを完了し2021年4月1日より新会社を発足し運用を開始致しました。
今後においては、北米収益強化に向け統合による経営判断及び収益改善を加速し、収益面での安定化を進めて参ります。
なお、財務課題として認識していた日米移転価格については、相互協議において仮合意に至ったことにより税金費用の引当額を見直しております。また、固定資産減損等については引き続き課題認識しております。
④英国子会社工場閉鎖
欧州地域における、生産子会社であるユーワイエス・リミテッドの2022年3月末閉鎖へ向けての推進状況は、土地・建物等の売却先や設備の移管先の選定等、計画通り進んでおります。2021年7月生産終了に向けた客先への安定供給と並行し、最終清算完了へ向けて推進して参ります。
⑤新型コロナウイルス感染症の状況
世界的に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により日本及び当社グループ海外拠点においても生産停止、国際的な物流課題等が発生しております。その結果、収益面においては連結営業利益に対し27億4千万円の影響を及ぼしました。
今後においても、不透明な状況は継続していくことが予測されますが、従業員の安全確保、雇用維持を重要課題と認識し継続的な展開を行うとともに、収益面、資金課題等については、引き続き当社グループ全体で対応を推進して参ります。
⑥環境課題への取り組み強化
全社戦略テーマであるCSR活動強化として、CO2削減、廃棄物削減等の環境改善への取り組みを進めております。そのような中で世界では脱炭素社会に向けた取り組みがさらに加速する状況を課題認識し、当社グループとしての対応をより一層強化して参ります。
当連結会計年度の売上収益は、1,913億2千6百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益36億4千1百万円(前年同期比20.7%減)、税引前利益38億3千7百万円(前年同期比15.6%減)、当期損失2億4百万円(前年同期は当期利益13億5千1百万円)、親会社の所有者に帰属する当期損失13億3千5百万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する当期利益10億4千9百万円)となりました。
セグメントの業績を示すと次のとおりであります。
(日本)
顧客からの受注減及び新型コロナウイルス感染症による海外からの収入減の影響があったことに加え、売上構成差、償却費負担増や当社が保有する固定資産について、収益性が低下したことに伴い、減損の兆候が認められたことから、将来の回収可能性を検討した結果、固定資産の減損損失を計上(38億円)したことにより、売上収益374億7百万円(前年同期比13.1%減)、営業損失68億8千8百万円(前年同期は営業損失15億8千1百万円)となりました。
(北米)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う顧客からの受注減による影響があり、売上収益296億2千2百万円(前年同期比39.6%減)、営業利益3億4千9百万円(前年同期比28.3%減)となりました。
(アジア)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う顧客からの受注減による減収影響があり、売上収益177億7千3百万円(前年同期比40.0%減)、営業損失1千8百万円(前年同期は営業利益23億5千4百万円)となりました。
(中国)
顧客からの受注増による増収効果があり、売上収益1,200億5千4百万円(前年同期比106.5%増)、営業利益102億8千1百万円(前年同期比148.5%増)となりました。
(その他)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う顧客からの受注減による減収影響があったものの、英国において前期での解雇給付に伴うリストラクチャリング費用の計上による影響がなくなったことにより、売上収益55億6千5百万円(前年同期比11.0%減)、営業損失2千万円(前年同期は営業損失11億9千5百万円)となりました。
(注) 上記に記載しているセグメント別の売上収益は、外部顧客への売上収益とセグメント間の内部売上収益
の合計であります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
1.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
2.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績の状況に記載しております。
2.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
2.当連結会計年度において、受注高及び受注残高に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績の状況に記載しております。
3.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績の状況に記載しております。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
(3) 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては、現金及び現金同等物や営業債権及びその他の債権の増加により、前連結会計年度末に比べ416億6千3百万円増加し、1,891億7千8百万円となりました。
負債につきましては、営業債務及びその他の債務や未払法人所得税等の増加により、前連結会計年度末に比べ402億5千7百万円増加し、1,034億1千5百万円となりました。
資本につきましては、利益剰余金の減少がありましたが、その他の資本の構成要素の増加により、前連結会計年度末に比べ14億6百万円増加し、857億6千3百万円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況
①資金需要の動向
当社グループの財務戦略の基本的な考え方は、強固な財務体質と高い資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを基本方針としております。
強固な財務体質の維持に関しては、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に厳格な財務規律の下で負債の活用も進めることにより、資本コストの低減および資本効率の向上に努めて参ります。
当社グループの2021年3月期の資本コストは、加重平均資本コスト(WACC)で算出すると1.3%であります。今後も、利益の向上に努め資本コストを上回る高い付加価値を生み出し、企業価値の向上を目指します。
収益計画の基本的な方針については、事業環境の変化に対し、部門及び案件ごとの正確な収益分析を行い、主幹部品の収益性の向上、事業の選択と集中で事業性の向上を図り、利益を確保することとしております。
当社グループとしての、利益配分の基本方針としては、「成長投資への支出」「株主還元の充実」「有利子負債の返済と内部留保の充実」をバランスよく配分することを目標としております。
成長投資への支出としては利益成長への資本活用として、新機種投資、次世代製品投資、改善合理化、開発投資、グローバル最適化に向けた資本投資と位置づけ将来への収益拡大を図って参ります。
株主還元の充実としては安定的及び持続的な配当額の向上を基本方針とし株主還元の充実を図って参ります。
有利子負債の返済と内部留保の充実については、事業活動により得られた資金のうち、投資と株主還元を差し引いたフリーキャッシュフローについては、有利子負債の返済を進め、無借金経営を目指して参ります。
返済完了後は、内部留保の充実を図って参ります。
なお、新型コロナウイルス感染症による対応としては、当社グループの財政状況を把握し借入枠の拡大を行っております。
②資金調達の方法
当社グループは事業活動維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金および外部資金を有効に活用しております。
設備投資額は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則としておりますが、安定的な資金調達手段としては、金融機関からの借入等を一部活用しております。
また、緊急時の対応として国内金融機関において、アンコミットメントラインを設定しており、柔軟な対応ができる流動性を確保しております。
当連結会計年度としては、成長投資及び株主還元については、予定通り配分しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による当社グループ全体への収益影響や単独において減損損失を計上した影響もあり、内部留保については大幅な減少となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、321億2千1百万円(前年同期末比40.6%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は161億5千1百万円(前年同期比26.0%増)となりました。これは主に法人所得税等の支払額や営業債権及びその他の債権の増加による支出がありましたが、税引前利益や減価償却費及び償却費、減損損失、営業債務及びその他の債務の増加による収入が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は86億9千1百万円(前年同期比5.5%減)となりました。これは主に新機種投資及び合理化投資に伴う有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6億2千5百万円(前年同期比88.3%減)となりました。これは主に借入金の純増額による収入がありましたが、配当金の支出等による減少が上回ったことによるものであります。
4.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
第14次中期事業計画では、「主幹部品の収益性向上」「事業基盤の強靭化」「環境変化への適応力向上」「CSR活動の強化」を戦略テーマとして設定し、グループ全体の事業基盤をさらに強固にすると共に、電動化を見据え新たな成長の創出を目指し事業を展開して参りました。
1.「主幹部品の収益性向上」
各部品の戦略チームが中心となり各領域、各地域での戦略を見直し、課題抽出及び改善施策立案を確実に実行して参りました。主幹部品のライン最適化により収益確保に向けた体質づくりが完了する見通しです。さらに日本・地域本部の役割を明確にしていきます。
2.「事業基盤の強靭化」
主幹事業の将来を見据え、事業の「選択と集中」を進めるために、グローバルな視点で経営資源の最適化、将来に向けた企業基盤の強化を目的とした事業戦略機能を設置し、強化展開を開始しました。主には、生産の最適化及び経営判断スピードアップを目指し、北米及び中国地域等の子会社再編を実施しました。また、既存事業の強みを活かした新製品の創出に着手しております。
3.「環境変化への適応力向上」
人材領域においては、従来の人材育成プログラムに加え、グローバル人材を目的とした教育プログラムの展開、採用適正化等による活性化を実施して参りました。
デジタルツールを活用した次世代工場確立を目指し、モデル工場を定めIoT化に着手しました。また、新時代をリードできる柱づくりとして保有技術を活かした新製品の探索及び検討に着手しております。
4.「CSR活動の強化」
安全、環境、内部統制、リスクマネジメントなどの主要施策を推進しております。また、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大リスク対応については、グローバルでの感染状況のモニタリングを行い、従業員の健康と安全を第一に配慮した取り組みをしております。
さらに、脱炭素社会に向けた取り組みを強化しステークホルダーにとって安心・信頼できる企業を目指して参ります。
また個別優先課題への対応状況としては、
①モーター部品の安定生産・収益性向上
生産安定化の取り組みとして、組織を越えた横串し展開による施策を実行し、生産及び品質安定化を達成することができました。さらに、製造原価の見直しを並行して実施することにより、目標効果達成の見通しがつきました。
今後は、施策の継続推進を確実に進めるとともに、将来の事業性向上に向けた取り組みを強化展開して参ります。
②生産体質強化による国内黒字化
国内生産体質強化への取り組みとして各部品戦略チームによる各領域の戦略の見直し、課題抽出及び改善施策を実行して参りました。目標に向け施策を確実に推進することにより、国内黒字化に向けた体質づくりの見通しが立ちました。
しかしながら、当社個別業績は有償支給品の価格変動による増収があったものの、新型コロナウイルス感染症及び半導体供給不足に伴う減収影響や売上構成差、償却費負担増等により営業損失となりました。
さらに当期純利益においては、当社が保有する固定資産について、収益性が低下したことに伴い減損の兆候が認められたことから将来の回収可能性を検討した結果、帳簿価額を回収可能額まで減額し、減損損失を計上しております。この会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積を伴う判断」に記載しております。
また、当社は、繰延税金資産の回収可能性を評価するに際して、将来の課税所得の見込み及び利益計画に基づき、回収可能性を十分に検討し、回収可能な額を計上しておりますが、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合は、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。この会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積を伴う判断」に記載しております。
今後においては、新型コロナウイルス感染症拡大の収束時期は未だ不透明であることに加え、世界的な半導体供給不足等による生産調整が懸念される状況ではありますが、施策を確実に実行し国内黒字化に向けた取り組みを推進して参ります。
③北米地域の再建、安定化
北米地域では、地域の再建に向け、日本と合同プロジェクトによる改善活動により、着実に収益改善を行って参りました。
さらに、経営のスリム化、収益改善のスピードアップ及び財務体質向上を目論み、米国オハイオ州の連結子会社であるカーディントン・ユタカ・テクノロジーズ・インコーポレーテッドと米国アラバマ州の連結子会社であるアラバマ・カルマン・ユタカ・テクノロジーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニーの統合手続きを完了し2021年4月1日より新会社を発足し運用を開始致しました。
今後においては、北米収益強化に向け統合による経営判断及び収益改善を加速し、収益面での安定化を進めて参ります。
なお、財務課題として認識していた日米移転価格については、相互協議において仮合意に至ったことにより税金費用の引当額を見直しております。また、固定資産減損等については引き続き課題認識しております。
④英国子会社工場閉鎖
欧州地域における、生産子会社であるユーワイエス・リミテッドの2022年3月末閉鎖へ向けての推進状況は、土地・建物等の売却先や設備の移管先の選定等、計画通り進んでおります。2021年7月生産終了に向けた客先への安定供給と並行し、最終清算完了へ向けて推進して参ります。
⑤新型コロナウイルス感染症の状況
世界的に発生した新型コロナウイルス感染症の拡大により日本及び当社グループ海外拠点においても生産停止、国際的な物流課題等が発生しております。その結果、収益面においては連結営業利益に対し27億4千万円の影響を及ぼしました。
今後においても、不透明な状況は継続していくことが予測されますが、従業員の安全確保、雇用維持を重要課題と認識し継続的な展開を行うとともに、収益面、資金課題等については、引き続き当社グループ全体で対応を推進して参ります。
⑥環境課題への取り組み強化
全社戦略テーマであるCSR活動強化として、CO2削減、廃棄物削減等の環境改善への取り組みを進めております。そのような中で世界では脱炭素社会に向けた取り組みがさらに加速する状況を課題認識し、当社グループとしての対応をより一層強化して参ります。
当連結会計年度の売上収益は、1,913億2千6百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益36億4千1百万円(前年同期比20.7%減)、税引前利益38億3千7百万円(前年同期比15.6%減)、当期損失2億4百万円(前年同期は当期利益13億5千1百万円)、親会社の所有者に帰属する当期損失13億3千5百万円(前年同期は親会社の所有者に帰属する当期利益10億4千9百万円)となりました。
セグメントの業績を示すと次のとおりであります。
(日本)
顧客からの受注減及び新型コロナウイルス感染症による海外からの収入減の影響があったことに加え、売上構成差、償却費負担増や当社が保有する固定資産について、収益性が低下したことに伴い、減損の兆候が認められたことから、将来の回収可能性を検討した結果、固定資産の減損損失を計上(38億円)したことにより、売上収益374億7百万円(前年同期比13.1%減)、営業損失68億8千8百万円(前年同期は営業損失15億8千1百万円)となりました。
(北米)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う顧客からの受注減による影響があり、売上収益296億2千2百万円(前年同期比39.6%減)、営業利益3億4千9百万円(前年同期比28.3%減)となりました。
(アジア)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う顧客からの受注減による減収影響があり、売上収益177億7千3百万円(前年同期比40.0%減)、営業損失1千8百万円(前年同期は営業利益23億5千4百万円)となりました。
(中国)
顧客からの受注増による増収効果があり、売上収益1,200億5千4百万円(前年同期比106.5%増)、営業利益102億8千1百万円(前年同期比148.5%増)となりました。
(その他)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う顧客からの受注減による減収影響があったものの、英国において前期での解雇給付に伴うリストラクチャリング費用の計上による影響がなくなったことにより、売上収益55億6千5百万円(前年同期比11.0%減)、営業損失2千万円(前年同期は営業損失11億9千5百万円)となりました。
(注) 上記に記載しているセグメント別の売上収益は、外部顧客への売上収益とセグメント間の内部売上収益
の合計であります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
1.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 生産高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 25,655 | △7.1 |
| 北米 | 28,880 | △32.7 |
| アジア | 15,417 | △41.7 |
| 中国 | 115,776 | 105.0 |
| その他 | 4,508 | △19.4 |
| 合計 | 190,236 | 19.6 |
(注) 1.金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
2.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績の状況に記載しております。
2.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期末比(%) |
| 日本 | 24,637 | △5.8 | 2,739 | △6.8 |
| 北米 | 29,676 | △30.1 | 6,049 | 5.0 |
| アジア | 15,802 | △41.6 | 1,574 | △38.1 |
| 中国 | 117,211 | 101.4 | 11,414 | 58.6 |
| その他 | 4,628 | △12.8 | 534 | 14.3 |
| 合計 | 191,954 | 20.6 | 22,310 | 18.0 |
(注) 1.金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
2.当連結会計年度において、受注高及び受注残高に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績の状況に記載しております。
3.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| 日本 | 23,546 | △10.3 |
| 北米 | 29,190 | △40.0 |
| アジア | 15,808 | △42.3 |
| 中国 | 118,203 | 112.7 |
| その他 | 4,578 | △18.5 |
| 合計 | 191,326 | 17.1 |
(注) 1.金額は販売価額(消費税等抜き)によっております。
2.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」3「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(1)経営成績の状況に記載しております。
3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
| 相手先 | 前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) | ||
| 金額(百万円) | 割合(%) | 金額(百万円) | 割合(%) | |
| 東風本田汽車有限公司 | 30,318 | 18.6 | 80,136 | 41.9 |
| 本田技研工業株式会社 | 20,563 | 12.6 | 17,537 | 9.2 |
| ホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッド | 19,487 | 11.9 | 12,701 | 6.6 |
(3) 財政状態の状況
当連結会計年度末の資産につきましては、現金及び現金同等物や営業債権及びその他の債権の増加により、前連結会計年度末に比べ416億6千3百万円増加し、1,891億7千8百万円となりました。
負債につきましては、営業債務及びその他の債務や未払法人所得税等の増加により、前連結会計年度末に比べ402億5千7百万円増加し、1,034億1千5百万円となりました。
資本につきましては、利益剰余金の減少がありましたが、その他の資本の構成要素の増加により、前連結会計年度末に比べ14億6百万円増加し、857億6千3百万円となりました。
(4) キャッシュ・フローの状況
①資金需要の動向
当社グループの財務戦略の基本的な考え方は、強固な財務体質と高い資本効率を両立しつつ、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを基本方針としております。
強固な財務体質の維持に関しては、営業キャッシュ・フローによる十分な債務償還能力を前提に厳格な財務規律の下で負債の活用も進めることにより、資本コストの低減および資本効率の向上に努めて参ります。
当社グループの2021年3月期の資本コストは、加重平均資本コスト(WACC)で算出すると1.3%であります。今後も、利益の向上に努め資本コストを上回る高い付加価値を生み出し、企業価値の向上を目指します。
収益計画の基本的な方針については、事業環境の変化に対し、部門及び案件ごとの正確な収益分析を行い、主幹部品の収益性の向上、事業の選択と集中で事業性の向上を図り、利益を確保することとしております。
当社グループとしての、利益配分の基本方針としては、「成長投資への支出」「株主還元の充実」「有利子負債の返済と内部留保の充実」をバランスよく配分することを目標としております。
成長投資への支出としては利益成長への資本活用として、新機種投資、次世代製品投資、改善合理化、開発投資、グローバル最適化に向けた資本投資と位置づけ将来への収益拡大を図って参ります。
株主還元の充実としては安定的及び持続的な配当額の向上を基本方針とし株主還元の充実を図って参ります。
有利子負債の返済と内部留保の充実については、事業活動により得られた資金のうち、投資と株主還元を差し引いたフリーキャッシュフローについては、有利子負債の返済を進め、無借金経営を目指して参ります。
返済完了後は、内部留保の充実を図って参ります。
なお、新型コロナウイルス感染症による対応としては、当社グループの財政状況を把握し借入枠の拡大を行っております。
②資金調達の方法
当社グループは事業活動維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金および外部資金を有効に活用しております。
設備投資額は営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則としておりますが、安定的な資金調達手段としては、金融機関からの借入等を一部活用しております。
また、緊急時の対応として国内金融機関において、アンコミットメントラインを設定しており、柔軟な対応ができる流動性を確保しております。
当連結会計年度としては、成長投資及び株主還元については、予定通り配分しましたが、新型コロナウイルス感染症拡大による当社グループ全体への収益影響や単独において減損損失を計上した影響もあり、内部留保については大幅な減少となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、321億2千1百万円(前年同期末比40.6%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は161億5千1百万円(前年同期比26.0%増)となりました。これは主に法人所得税等の支払額や営業債権及びその他の債権の増加による支出がありましたが、税引前利益や減価償却費及び償却費、減損損失、営業債務及びその他の債務の増加による収入が上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は86億9千1百万円(前年同期比5.5%減)となりました。これは主に新機種投資及び合理化投資に伴う有形固定資産の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は6億2千5百万円(前年同期比88.3%減)となりました。これは主に借入金の純増額による収入がありましたが、配当金の支出等による減少が上回ったことによるものであります。
4.重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。