四半期報告書-第156期第3四半期(2023/10/01-2023/12/31)

【提出】
2024/02/14 15:33
【資料】
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【項目】
48項目
8.非金融資産の減損
当社グループでは、資産の回収可能価額が帳簿価額を下回った場合に減損損失を認識しています。非金融資産に関する減損損失は、要約四半期連結損益計算書の「その他の費用」に計上しています。
事業資産においては、主として事業セグメントの区分ごと、処分予定資産においては、廃棄・売却等により処分が予定されている資産ごと、遊休資産については、個別資産ごとにグルーピングしています。
当第3四半期連結累計期間に認識した主な減損損失は以下のとおりです。
Veran Medical Technologies, Inc.(以下、VMT社) の電磁ナビゲーションシステムの製造・販売終了に伴い、関連する固定資産を回収可能額まで減額し、減損損失41,314百万円(のれん20,041百万円、技術関連資産15,929百万円、商標権247百万円、仕掛中の研究開発3,568百万円、ライセンス利用権1,146百万円等)を計上しています。治療機器セグメントに含まれるVMT社製品の製造・販売に関連する固定資産については、買収完了以降、治療機器事業セグメント内の他の資産とのシナジー等を考慮し、当事業セグメントを資金生成単位とした減損テストを実施していましたが、当第3四半期連結累計期間において買収時に想定していた既存の呼吸器製品との組み合わせによる呼吸器疾患の早期診断・低侵襲治療の実現という当初の目的を達成することが困難であることが判明したこと、さらに社内で求められる品質基準を満たさないことが判明したことを受けて同社製品の開発・販売を終了することを決定したことから、事業セグメント単位ではなく、同社の買収に関して発生した固定資産に対して個別に減損テストを実施しています。回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値であり、当該資産は売却が困難であるため、処分費用控除後の公正価値を零としています。なお、公正価値の測定レベルは、レベル3です。公正価値の測定レベルについては、注記「17.金融商品」に記載しています。
VMT 社については、VMT社が有する電磁ナビゲーションシステムやこれに関連する様々なデバイスと当社の気管支鏡システムを組み合わせることで、呼吸器疾患の早期診断・低侵襲治療を進歩させることを目的として、2020年12月に当社グループがVMT社を買収し、呼吸器科分野の事業成長を図ってきました。しかしながら、自主調査の結果、VMT社の技術及び製品が当社グループの品質基準に適合しないことが判明したため、当社は、2023年2月に当該製品の出荷を停止し、さらなる分析と今後の対応を検討してきました。患者さんの安全を最優先に検討した結果、当該製品が当社の品質基準を満たすためには多大なコストが必要であること、出荷再開までに長い時間がかかること、また顧客の臨床ニーズが急速に変化していることから、2023年9月6日に当該製品の製造・販売の終了を決定しました。当該製品の製造・販売終了に伴う損失の金額は、注記「14.その他の収益及びその他の費用」に記載しています。