有価証券報告書-第157期(2024/04/01-2025/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
本有価証券報告書提出日(2025年6月19日)現在の状況
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
[コーポレート・ガバナンスに関する基本方針]
なお、当社グループにおけるIR活動の概要は以下のとおりです。
当社グループは、会社の説明責任を果たし、経営の透明性を確保するため、IRの専門部門を設置しています。投資家をはじめ様々なステークホルダーから当社グループに対する正しい理解と信頼を得るため、さらには適正な企業価値の実現を目指すため、情報開示に注力しています。投資家やアナリストに向けては、経営方針、事業活動状況等の企業情報を代表執行役および執行役が直接説明する決算説明会を四半期ごとに開催しています。また、四半期決算ごとに投資家やアナリスト向けのIRミーティングを実施しています。海外の投資家に対しては、1970年代の早い時期からIR活動を実施しています。代表取締役(当時)および担当役員等による現地での投資家訪問やカンファレンスへの参加、基本的にすべての情報開示を和文と同等レベルの内容およびタイミングで英文でも実施する等、積極的に情報開示を行っています。
2016年より、代表取締役(当時)および担当役員等が中長期の経営戦略や事業戦略を投資家等に直接説明するイベントを開催しています。2023年には、グローバル・メドテックカンパニーとしての地位を強化し、経営理念に掲げている「世界の人々の健康と安心、心の豊かさ」を実現するため、新たな経営戦略を発表しました。また、当社グループの医療分野の製品や強み等を紹介した「オリンパスの医療分野」をホームページに掲載する等、IR情報の充実を図っています。
②企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
当社は、指名委員会等設置会社を採用しています。経営の監督と執行の明確な分離により、ガバナンスの強化ならびに透明性の一層の向上および業務執行の意思決定の迅速化・効率化を図ることを目的としています。
[コーポレートガバナンス体制(本有価証券報告書提出日現在)]
当社のコーポレートガバナンス体制は次の図のとおりです。
※これまでの品質保証および法規制(QA&RA)委員会の役割も引き継ぐ新たな任意の委員会として、イノベーション&セーフティ(I&S)委員会を2025年4月に設置しました。本委員会は、当社グループにおけるイノベーションを支える技術開発活動や品質保証および患者さんの安全に係る活動について監督および助言を行っています。
取締役会および各委員会の構成は次のとおりです。
○は構成員、◎は機関の長(取締役会議長または委員長)をそれぞれ示しています。
[取締役会]
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
[指名委員会]
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
[報酬委員会]
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
[監査委員会]
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
[執行役]
執行役は、会長、社長兼チーフエグゼクティブオフィサー(CEO)、チーフメディカルオフィサー(CMO)、執行役ガストロインテスティナルソリューションズ、チーフファイナンシャルオフィサー(CFO)、チーフストラテジーオフィサー(CSO)、チーフマニュファクチャリングアンドサプライオフィサー(CMSO)、執行役サージカルインターベンションソリューションズ、チーフテクノロジーオフィサー(CTO)、チーフヒューマンリソーシズオフィサー(CHRO)、チーフクオリティオフィサー(CQO)、グローバルジェネラルカウンセルの12名で構成されており、当社グループにおける意思決定の迅速化・効率化およびグループ全体でのリスクマネジメントの一元管理を行います。
③企業統治に関するその他の事項
[内部統制システムに関する基本的な考え方およびその整備の状況]
当社が業務の適正を確保するための体制として取締役会において決議した内容および当該体制の運用状況の概要は次のとおりです。
[責任限定契約の内容の概要]
当社は、取締役が期待される役割を十分に発揮できるよう、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)との間で、会社法第427条第1項の規定に基づき、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令の規定する最低責任限度額です。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役が責任の原因となった職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
[補償契約の内容の概要]
当社は、取締役および執行役の全員との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。なお、当該補償契約によって職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、各取締役および各執行役がその職務を行うにつき悪意または重大な過失があった場合等については、補償の対象としないこととしています。
[役員等賠償責任保険契約の内容の概要]
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約の被保険者は、当社および当社子会社の役員および従業員であり、保険料は全額当社および当社子会社が負担しています。当該保険契約により、被保険者が、その職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を補填することとしています。ただし、犯罪行為や法令違反を認識しながら行われた行為に起因する損害賠償請求は保険の対象外とすることにより、職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じています。
[取締役の定数および選任の決議要件]
当社は、取締役は15名以内とする旨を定款に定めています。また、取締役の選任については、株主総会において、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数によって選任する旨および選任決議は累積投票によらない旨を定款に定めています。
[株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項]
当社は、経営環境の変化に応じた資本政策および株主への機動的な利益還元を行うため、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨を定款に定めています。
また、当社は、取締役および執行役が期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定に基づき、取締役会の決議によって取締役(取締役であった者を含む)または執行役(執行役であった者を含む)の会社法第423条第1項の賠償責任について法令に定める要件に該当する場合には賠償責任額から法令に定める最低責任限度額を控除して得た額を限度として免除することができる旨を定款に定めています。
[株主総会の特別決議要件]
当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営が行えるようにするため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。
[財務および事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針]
株式会社の支配に関する基本方針については以下のとおりです。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものでもありません。株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるものと考えています。
しかしながら、株式の大量買付の中には、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社株式の大量買付を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上するのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付に対しては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するため、必要かつ十分な情報提供を要求するほか、適時適切な情報開示を行い、株主の皆さまがこれに応じるべきか否かを適切に判断するために必要な情報や時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他の法令および定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
④ その他コーポレート・ガバナンスに関する取り組みの状況
[リスクマネジメント]
当社は、前事業年度より、「アラインド・アシュアランス」体制(部門・機能を越えた全社的な評価プロセスを可能にする体制)をとっています。その中で、全てのリスク、コンプライアンス、情報セキュリティおよびプライバシーに関するガバナンスおよびマネジメント活動を新設のガバナンス・リスク・コンプライアンス(以下、「GRC」)部門が主導することとしました。この体制は、組織のリスクを包括的に把握したうえで、意思決定に関連する情報を提供し、リスク軽減策を一貫して管理することを目的としています。当事業年度においては、改善されたエンタープライズリスクマネジメント(ERM)手法の適用とGRC機能内のグローバルチーフリスクオフィサーの任命により、このアプローチを更に推進しました。
グローバルリスクアシュアランス・コンプライアンス委員会(G-RACC)およびG-RACCに報告するリージョナルリスクアシュアランス・コンプライアンス委員会(R-RACC)は四半期ごとに開催され、経営陣が、当該委員会より報告されたリスクを十分に把握・監視しています。当事業年度から、地域統括役員が、リージョナルチーフコンプライアンスオフィサーおよびGRCの地域責任者と共に、R-RACCを定期的に開催しています。また、グローバルレベルでは、チーフエグゼクティブオフィサー(CEO)とチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)兼GRC責任者が、G-RACCを開催しています。なお、CCO兼GRC責任者は、監査委員会への報告ラインも有しています。
また、当社では、新執行役が任命され、その責任領域が前任者と異なる場合、各執行役が担当するリスク領域を精査し、必要に応じてそのリスク領域を変更しています。
当事業年度には、前述のアラインド・アシュアランスを継続強化するため、ERM手法を更に強化しました。リスク軽減策を決定するために、リスクの影響や発生可能性だけではなく、組織の準備体制(脆弱性)や、リスク発生の時間軸(ベロシティー)についても分析を行っています。なお、事業継続マネジメントは、リスク軽減策の一つとして位置づけられ、ERMシステムの不可欠な要素になっています。このERMプロセス強化にあたっては、3ラインモデルに基づいて、事業などのリスクオーナー(第一ライン)、GRC部門や品質保証および法規制対応(QA&RA)部門などの、リスクオーナーを支援・指導しリスクマネジメント活動をモニターする機能(第二ライン)、そして内部監査部門(第三ライン)の役割と連携を明確にしています。また、当事業年度において、リスクの全体状況および軽減策は、グループ経営執行会議および取締役会に報告されています。この報告は、本有価証券報告書を含む企業開示のベースとなっています。
このERM手法の強化により、当社は持続的な成長と価値創造につながる積極的かつ適切なリスクテイクによる「攻め」と、違法行為やアクシデントを未然に防ぐ「守り」の両面からリスクマネジメントを捉えていきます。
[コンプライアンス]
当社グループは、当社グループとして誠実であり続けるためのゆるぎない決意と事業活動への情熱、そして、卓越した業務水準について定めた「オリンパスグローバル行動規範」を制定しています。この行動規範は、当社グループの存在意義とコアバリューを実践するためのものであり、各地域の社内規程と並んで、倫理的で責任ある事業活動の指針となります。当社のグローバルコンプライアンス部門は、誠実にビジネスを行い、患者さん、お客さま、サプライヤー、第三者のビジネスパートナーと丁重かつ公正に接し、懸念事項が発生した場合に適切に報告するためのリソースやトレーニングを経営陣や従業員に対し提供することで、グローバル行動規範とこれに関連するコンプライアンスポリシーに対する意識の向上に努めています。また、当社グループは、すべての活動において、最高水準の誠実さをもった企業文化の醸成に努めています。
CEOは、当社グループの事業活動において適用される法令を遵守する責任を負い、グループ内のコンプライアンスマネジメントシステムを統括するグローバルCCOを任命しています。取締役会および監査委員会は、CCOからコンプライアンス活動に関する定期的な報告を受けるとともに、必要に応じてCCOと協議しています。CCOは、各地域のチーフコンプライアンスオフィサー(RCCO)を含むCCOのリーダーシップチームとともに、各地域のコンプライアンスチームと連携し、コンプライアンスマネジメントシステムを通じて、ベストプラクティスを反映したコンプライアンス活動が実施されるよう努めています。
当事業年度において、CCOは、コンプライアンスマネジメントシステムに関する社内規程の改定、第三者ビジネスパートナーのコンプライアンスリスク管理パッケージに関するグローバル方針を各地域業務プロセスに取り込むための現状分析の完了 、全従業員を対象としたサードパーティー管理関連トレーニングの実施など主要な取り組みを主導しました。また、2024年1月に改定されたコアバリューを反映するためにグローバル行動規範を更新するとともに、関連トレーニングを実施しました。CCOチームは、ビジネスパートナープログラムを拡大し、ビジネスパートナーリードと地域別ビジネスパートナーを任命しました。これにより、事業、ビジネスユニットおよびコーポレート機能においてリスクや不確実性を踏まえて業務に対応できるよう指導・支援しました。さらに、品質保証・法規制対応の変革プロジェクト「Elevate」における企業文化ワークストリームを支援し、サーベイの開発と分析を行うとともに、誠実な行動に影響を与えるためのGRCカルチャー・プレイブックを導入し、当社のコンプライアンスと誠実さの状況をよりよく理解し、傾向を確認するための企業文化の測定ツールとダッシュボードを確立しました。
[情報セキュリティ]
当社では、事業で取り扱う情報およびその他の社内業務情報を適切に保護、管理し、安全に活用するための情報セキュリティを強化するとともに、安全で信頼できる製品やサービスを提供できるよう、当社の製品やサービス上のセキュリティを強化するための活動も進めてきました。
当事業年度においては情報セキュリティ戦略ロードマップに基づき、各種施策を実行しました。具体的には、前事業年度に引き続き、サイバー攻撃に対するグローバルインシデント対応チームおよびプロセスの改善と机上訓練の実施、製品開発および製造環境における情報資産管理プロセスの改善を行いました。また、新規開発製品および既販品がそれぞれの各国法規制に準拠するよう製品開発プロセスやお客さまからの問い合わせ対応のプロセスを改善しました。さらに、生成AIを利活用していくため、当社内部で使用するための生成AI環境の構築と利用を開始し、社内ガイドラインおよび使用例のプレイブックを作成するなど、AIガバナンスの取り組みをさらに強化しました。こうした取り組みにより、一般的なITシステムのみならず製品開発環境や製造環境においてもサイバー攻撃への耐性を高めること、および開発段階だけでなく製品ライフサイクル全体にわたり製品セキュリティを継続的に確保することに繋げます。また、様々なデータの種類や機密度に応じて事業情報を保護し利活用する能力を強化します。
[プライバシー]
当社は、前事業年度、グローバルのチーフプライバシーオフィサー(CPO)によるグローバル・プライバシー・プログラムの構築を開始しました。このプログラムにより、当社は、グローバルな事業展開に不可欠なプライバシー機能としての基本的な対応体制を強化してきました。
当事業年度において、当社は、引き続き上記プライバシー・プログラムの取り組みを継続しました。当社はプライバシー保護体制の強化に力を入れ、デジタル製品およびサービス開発におけるプライバシー保護を優先事項として位置付けました。また、当社の従業員がプライバシーに関して適切な対応を取ることができるよう、当社に入社するすべての従業員に対してプライバシー研修を実施しています。
人工知能(AI)は当社とその製品・サービスにとってますます重要なものとなっています。AIの創出、導入および利用から生じる社会へのリスク、特にプライバシーに関する重大なリスクに対処することを目的として、AIに関する法規制が強化されています。AIの使用は、企業情報の機密性にもリスクをもたらす可能性があります。これに対応するために、当社は、CPOとチーフインフォメーションセキュリティオフィサー(CISO)の下にAIガバナンス・データコンプライアンス・センター・オブ・エクセレンス(AIガバナンスCoE)を設立しました。この最初の成果として、当社は、企業レベルおよび製品レベルでのAIガバナンス能力の構築を目的とした専用プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトにより、AIの責任ある利用を確実なものにすることを目指しています。
[品質保証・法規制対応]
当事業年度は、前事業年度より開始した全社的な品質保証・法規制対応の変革プロジェクト「Elevate」の推進を継続することにより、顧客・患者さんの安全、製品品質の向上および法規制遵守において、グローバル・メドテックカンパニーとして相応しいレベルを達成すべく、組織風土の維持および改善に向けて様々な活動を行いました。
当事業年度においては、患者さんとその家族および医療従事者のために自らの業務を改善していくというクオリティマインドセットの活動強化を継続しました。具体的には、グループ全従業員を対象に「患者さんの安全と品質ワークショップ(現状の企業文化の課題を認識し、チームおよび個人としての今後の行動を考えるためのワークショップ)」をグローバルレベルで実施しました。このワークショップは、経営層によるグループワークから始まり、全世界のすべての拠点・機能のリーダー層およびメンバーが参加し、クオリティマインドセットを浸透させる活動となりました。
さらに、本社機能と各製造拠点に対して第三者機関による品質監査を実施しました。この監査においては、過去に米国食品医薬品局(FDA)より指摘された項目だけでなく、品質マネジメントシステム全体の監査も実施し、グローバル・メドテックカンパニーとしてさらに体質を強化しました。
当社グループは、今後も、グローバルで業務品質を改善し続け、患者さんの安全と安心に貢献してまいります。
定時株主総会終結日(2025年6月26日)現在の状況
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
[コーポレートガバナンス体制(定時株主総会終結日(2025年6月26日)現在)]
当社のコーポレートガバナンス体制は次の図のとおりとなる予定です。
※これまでの品質保証および法規制(QA&RA)委員会の役割も引き継ぐ新たな任意の委員会として、イノベーション&セーフティ(I&S)委員会を2025年4月に設置しました。本委員会は、当社グループにおけるイノベーションを支える技術開発活動や品質保証および患者さんの安全に係る活動について監督および助言を行っています。
取締役会および各委員会の構成は次のとおりとなる予定です。
○は構成員、◎は機関の長(取締役会議長または委員長)をそれぞれ示しています。また、ボブ・ホワイト氏の正式な氏名は、ロバート・ジョン・ホワイトです。
本有価証券報告書提出日(2025年6月19日)現在の状況
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
[コーポレート・ガバナンスに関する基本方針]
| 当社は、経営理念に掲げている「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」をすべての活動の基本思想とし、株主をはじめとしたすべてのステークホルダーのために、当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指す。 コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方 当社は、基本的にコーポレートガバナンス・コードの原則を実施し、株主に対する受託者責任および顧客、従業員、地域社会等のステークホルダーに対する責任、ならびに上記の当社の経営理念を踏まえ、実効性あるコーポレートガバナンスの実現を目指し、当方針を策定する。 1.株主の権利、平等性の確保 ①株主の権利の確保 当社は、株主の権利を尊重し、また、株主の実質的な平等性を確保する。 ②株主総会における権利行使 当社は、株主総会における権利行使に係る適切な環境整備を行う。 ③資本政策の基本的な方針 当社は、企業価値向上のため、安定した財務基盤の確保を前提とし、成長領域への投資を優先した上で、継続的な株主還元を実施することを資本政策の基本的な方針とする。また、株主・投資家との対話において、この方針について説明を行う。 ④政策保有株式 当社は、中長期的な経済合理性や将来の見通しを検証のうえ当社グループの中長期的な企業価値向上に資すると判断した上場株式を保有する。毎年、取締役会で個別の政策保有株式について、保有目的、保有に伴う便益、リスク等を総合的に勘案の上、保有の適否を検証し、保有に適さないと判断した株式については順次縮減する。政策保有株式について、株主としての権利を行使すべく、すべての議案に対して議決権を行使することとし、政策保有先の中長期的な企業価値向上の観点から当該企業の経営状況を勘案し、議案ごとの賛否を適切に判断する。 ⑤関連当事者間の取引 当社およびその子会社が関連当事者間取引を行う場合は、「職務権限規程」および関連する規程に基づき、各社の取締役会の承認を要することとし、さらに地域統括会社の承認を得るとともに当社へ報告する。 2.株主以外のステークホルダーとの協働 当社は、経営理念に掲げている「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」のもと、従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会をはじめとする様々なステークホルダーとの適切な協働に努める。 ①行動準則の策定・実践 ステークホルダーとの適切な協働やその利益の尊重、健全な事業活動倫理などについて、会社としての価値観を示しその構成員が従うべき行動準則を定め、実践する。具体的には、グループ全員の行動の拠り所として「経営理念」、「オリンパスグローバル行動規範」を策定し、当社グループに属するすべての役員および従業員に、広く浸透させる。 ②サステナビリティを巡る課題への取組みについての基本的な考え方 当社グループは経営理念のもと、注力すべきESG領域と重要課題(マテリアリティ)を特定し、事業を通じてさまざまな社会・環境課題の解決に取組む。 |
| ③多様な視点を持つ人材の確保 当社グループでは、インクルージョンが自然と日常業務の一部になり、すべての人が能力を発揮できる環境の実現を目指す。当社グループは、すべての人が背景、アイデンティティ、経験に関わらず尊重され、誰もが適切な機会を得て、能力を最大限に引き出され、ベストなパフォーマンスを発揮することができる環境を育むことに取組む。 ④内部通報 当社は、コンプライアンスの統括責任者を任命する。また、すべてのステークホルダーに対し、多言語で24時間対応可能なグローバル通報受付窓口を設置するとともに、各地域においても必要に応じ適切な内部通報制度を構築する。当該統括責任者は運用状況を定期的に監査委員会へ報告するとともに、必要に応じて取締役会に報告する。 ⑤企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮 当社は、オリンパス企業年金基金を通じて企業年金の運用を行う。オリンパス企業年金基金は、人事、経理・財務の専門性を持った者で構成される資産運用委員会等の承認を得た方針・ポートフォリオに沿って、投資信託・年金保険を配置し、金融機関へ運用を委託する。その運用状況は、オリンパス企業年金基金がスチュワードシップ活動も含めて、定期的にモニタリングする。 3.情報開示の充実および透明性の確保 ①情報開示の充実 当社は、経営理念に掲げている「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」をすべての企業活動の基本思想とし、すべてのステークホルダーから正しい理解と信頼を得るために、経営方針、財務状況、事業活動状況、サステナビリティなどの企業情報を公正、適時適切かつ積極的に開示する。 ②外部会計監査人 当社は、監査委員会において会計監査人の評価基準を定め、監査品質の適正性および独立性等について確認する。 4.取締役会等の責務 ①取締役会の役割 取締役会は、経営の基本方針や内部統制システムに係る事項その他の重要事項を決定し、取締役および執行役の職務の執行を監督する。 ②取締役の資質 当社の取締役は、高い倫理観を有し、かつ、中長期的な企業価値を創造するために必要な経験、知識、能力を有し、自らの義務と責任を全うするために、取締役会に対して十分な時間を割く。 ③取締役会の構成 当社は、取締役会の構成については、多様な視点を確保するよう配慮する。 ④取締役会の規模 当社グループの規模および事業の内容から、定款に定める15名以内で取締役会の機能を効果的かつ効率的に発揮できる適切な員数を維持する。 ⑤独立社外取締役 取締役会の監督機能を高める観点から、取締役の半数以上を独立社外取締役とする。独立性基準は指名委員会で定める。 ⑥取締役会の議長 取締役会の監督機能を確保するため、取締役会の議長は独立社外取締役が務める。 ⑦指名、報酬および監査に関する委員会 取締役会は、指名委員会、報酬委員会および監査委員会を設置する。 指名委員会 ・指名委員会は、取締役および執行役の人事に係る事項を審議し、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容を決定する。 ・指名委員会は、取締役会が取締役の中から選定した3名以上の委員で構成し、その過半数を独立社外取締役とする。また、委員長は独立社外取締役とする。 |
| 報酬委員会 ・報酬委員会は、取締役および執行役の報酬に係る事項等を審議し、個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定め、その方針に従い、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容を定める。 ・報酬委員会は、取締役会が取締役の中から選定した3名以上の委員で構成し、その過半数を独立社外取締役とする。また、委員長は独立社外取締役とする。 監査委員会 ・監査委員会は、次に掲げる職務を行う。 1)執行役および取締役の職務の執行の監査および監査報告の作成 2)会計監査人の選任および解任ならびに不再任に関する議案の内容の決定 3)その他法令および定款に定められた職務およびその他監査委員会が必要と認めた事項 ・監査委員会は、取締役会が取締役の中から選定した3名以上の委員で構成し、その過半数を独立社外取締役とする。また、委員長は独立社外取締役とする。かつ少なくとも1名は、財務、会計業務に関する豊富な知識を有する者とする。 ⑧取締役の選任プロセス 指名委員会が取締役候補者を選任基準に照らして審議、面接して、株主総会に提出する取締役の選任・解任に関する議案の内容を決定する。 ⑨CEOの後継者の育成とその決定 指名委員会は、CEOの後継者計画を定期的に審議する。 後継者の決定は、指名委員会で候補者がCEOに相応しい資質を有するか審議を行い、取締役会に意見の陳述および助言を行い、取締役会が後継者を決定する。 ⑩報酬制度 役員報酬(取締役および執行役の報酬)については、「企業価値の最大化を図り様々なステークホルダーの期待に応える」という意識を強く持たせ、その責務にふさわしい処遇とすることを、基本方針とする。報酬委員会は、同方針に基づき、短期および中長期の業績と連動する報酬の割合を適切に設定することを重視し、役員報酬を決定する。 ⑪取締役会の運営 取締役会の議題、時間および開催頻度は、重要事項の決定および業務執行の監督のために、必要かつ十分な議論が可能なように設定する。また、取締役会において建設的な議論・意見交換ができるように、取締役会の付議および報告議案について、取締役会出席者の事前準備に要する期間に配慮して、事前に資料を送付する。また、取締役会の開催スケジュールや予想される審議事項については予め決定する。 ⑫社外取締役だけの会合 当社は、社外取締役だけが参加する会議として、毎回の取締役会終了後に「エグゼクティブ・セッション」、四半期毎に「社外取締役意見交換会」を開催する。各会議において、社外取締役が認識の共有化を図るとともに経営課題を抽出し、その内容を執行にフィードバックする。 ⑬取締役会評価 毎年、取締役会の実効性について、第三者の視点も含めた分析および評価を行い、課題を抽出し、必要に応じ改善を図ることで、取締役会の実効性を向上させ、ひいては当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図る。なお、その評価結果については概要を公表する。 ⑭情報入手と支援体制 ・当社は取締役に対して、その役割および責務が実効的に果たせるように積極的な情報の提供に努める。 ・当社の社外取締役は、必要があるときまたは適切と考えるときにはいつでも、社内取締役、執行役および従業員に対して説明もしくは報告を求め、または社内資料の提出を求めることができる。 ・当社は社外取締役に対して、議案の事前説明を行うほか、必要に応じて経営戦略に関する討議の場等の機会を設け、取締役会における議論の活性化を図る。 ・当社は、取締役会および各取締役ならびに指名委員会、報酬委員会、監査委員会および各委員がその職務を適切に遂行することができるよう、適切な人員等を付与した事務局を取締役会および各委員会に設置する。 |
| ⑮取締役のトレーニング 取締役は、その役割や責務を果たすために、知識の習得や更新等の研鑽に努める。また、当社は新任の社外取締役に対して、当社の事業所、工場見学や事業の勉強会等当社に関する知識を習得するために様々なプログラムを提供する。 5.株主との対話 ①株主との建設的な対話に関する方針 当社は持続的な成長と中長期的な企業価値向上のため、株主・投資家との建設的な対話を促進するための体制整備および取組みに関する方針を取締役会で定め、公表する。
②経営戦略の策定・公表 当社は、資本コスト・資本収益性や株価を意識した経営指標の設定や経営資源の適切な配分など、持続的な成長と中長期的な企業価値向上に向けた経営戦略を策定・公表し実行するとともに、株主・投資家との建設的な対話を積極的に実施する。 6.本方針の改廃 本方針の改廃は取締役会決議によって行う。 |
なお、当社グループにおけるIR活動の概要は以下のとおりです。
当社グループは、会社の説明責任を果たし、経営の透明性を確保するため、IRの専門部門を設置しています。投資家をはじめ様々なステークホルダーから当社グループに対する正しい理解と信頼を得るため、さらには適正な企業価値の実現を目指すため、情報開示に注力しています。投資家やアナリストに向けては、経営方針、事業活動状況等の企業情報を代表執行役および執行役が直接説明する決算説明会を四半期ごとに開催しています。また、四半期決算ごとに投資家やアナリスト向けのIRミーティングを実施しています。海外の投資家に対しては、1970年代の早い時期からIR活動を実施しています。代表取締役(当時)および担当役員等による現地での投資家訪問やカンファレンスへの参加、基本的にすべての情報開示を和文と同等レベルの内容およびタイミングで英文でも実施する等、積極的に情報開示を行っています。
2016年より、代表取締役(当時)および担当役員等が中長期の経営戦略や事業戦略を投資家等に直接説明するイベントを開催しています。2023年には、グローバル・メドテックカンパニーとしての地位を強化し、経営理念に掲げている「世界の人々の健康と安心、心の豊かさ」を実現するため、新たな経営戦略を発表しました。また、当社グループの医療分野の製品や強み等を紹介した「オリンパスの医療分野」をホームページに掲載する等、IR情報の充実を図っています。
②企業統治の体制の概要および当該体制を採用する理由
当社は、指名委員会等設置会社を採用しています。経営の監督と執行の明確な分離により、ガバナンスの強化ならびに透明性の一層の向上および業務執行の意思決定の迅速化・効率化を図ることを目的としています。
[コーポレートガバナンス体制(本有価証券報告書提出日現在)]
当社のコーポレートガバナンス体制は次の図のとおりです。
※これまでの品質保証および法規制(QA&RA)委員会の役割も引き継ぐ新たな任意の委員会として、イノベーション&セーフティ(I&S)委員会を2025年4月に設置しました。本委員会は、当社グループにおけるイノベーションを支える技術開発活動や品質保証および患者さんの安全に係る活動について監督および助言を行っています。取締役会および各委員会の構成は次のとおりです。
| 地位 | 氏名 | 取締役会 | 指名委員会 | 報酬委員会 | 監査委員会 |
| 独立社外取締役 | 藤田純孝 | ◎ | ◎ | ||
| 独立社外取締役 | デイビッド・ロバート・ヘイル | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | ジミー・シー・ビーズリー | ○ | ◎ | ||
| 独立社外取締役 | 市川佐知子 | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | 觀恒平 | ○ | ◎ | ||
| 独立社外取締役 | ゲイリー・ジョン・プルーデン | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | ルアン・マリー・ペンディ | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | 岩﨑真人 | ○ | ○ | ||
| 取締役 | 竹内康雄 | ○ | ○ | ||
| 取締役 | 大久保俊彦 | ○ | ○ |
○は構成員、◎は機関の長(取締役会議長または委員長)をそれぞれ示しています。
[取締役会]
| 目的および権限等 | ・当社は、取締役会を3ヶ月に1回以上、および必要に応じて随時これを開催し、経営の基本方針や内部統制システムに係る事項その他の重要事項を決定するとともに、取締役および執行役等の職務の執行を監督します。 ・取締役会の議長は、独立社外取締役が務めます。当社は、社外取締役に対し、会社の持続的な成長および中長期的な企業価値の向上を図る観点から経営を監督すること、また自らの知見に基づき助言を行うことを期待しています。 ・当社は取締役に対して、その役割および責務が実効的に果たせるように積極的な情報の提供に努める一方、社外取締役は、必要があるときまたは適切と考えるときにはいつでも、社内取締役、執行役、執行役員および従業員に対して説明もしくは報告を求め、または社内資料の提出を求めることができ、情報伝達および監督面での機能強化を図り、経営の健全性が確保される仕組みを構築しています。 |
| 当事業年度における検討内容 | ・当社の経営の基本方針に関する事項(経営戦略、事業計画および業績見通し、内部統制システム基本方針等) ・コーポレートガバナンスに関する事項(各事業における状況報告、ガバナンス・リスク・コンプライアンスおよび品質管理の取り組み状況報告、ESG戦略遂行の状況報告、IR活動の状況報告、取締役会実効性評価(取締役会運営の効率性向上の検討を含む)、次期執行体制(CEO候補の選定を含む)、イノベーション&セーフティ(I&S)委員会の新設等) ・各委員会の活動状況に関する事項(監査委員会監査計画および活動状況、指名委員会および報酬委員会における審議事項、その他委員会の議事の共有等) 上記のほか、都度、取締役会議長からグループ経営執行会議での審議事項の報告が行われるとともに、定期的に執行役から執行状況報告を行っています。 |
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
| 地位 | 氏名 | 出席状況 |
| 取締役会議長/独立社外取締役 | 藤田純孝 | 16回/16回(100%) |
| 独立社外取締役 | デイビッド・ロバート・ヘイル | 14回/16回(87.5%) |
| 独立社外取締役 | ジミー・シー・ビーズリー | 16回/16回(100%) |
| 独立社外取締役 | 市川佐知子 | 15回/16回(93.8%) |
| 独立社外取締役 | 觀恒平 | 16回/16回(100%) |
| 独立社外取締役 | ゲイリー・ジョン・プルーデン | 15回/16回(93.8%) |
| 独立社外取締役 | ルアン・マリー・ペンディ | 16回/16回(100%) |
| 独立社外取締役 | 岩﨑真人 | 12回/12回(100%) (2024年6月に取締役就任) |
| 取締役 | 竹内康雄 | 16回/16回(100%) |
| 取締役 | 大久保俊彦 | 16回/16回(100%) |
| 独立社外取締役 | 桝田恭正 | 4回/4回(100%) (2024年6月に取締役退任) |
| 独立社外取締役 | 新貝康司 | 4回/4回(100%) (2024年6月に取締役退任) |
| 独立社外取締役 | 小坂達朗 | 4回/4回(100%) (2024年6月に取締役退任) |
| 取締役 | シュテファン・カウフマン | 10回/10回(100%) (2024年10月に取締役を辞任により退任) |
[指名委員会]
| 目的および権限等 | ・指名委員会は、取締役および執行役の人事に係る事項を審議し、株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容を決定します。 ・指名委員会は、取締役会が取締役の中から選定した3名以上の委員で構成し、その過半数を独立社外取締役とします。また、委員長は独立社外取締役です。 |
| 当事業年度における検討内容 | ・取締役会の構成案を検討するにあたり、当社の取締役に求められる経験・知見のマトリックスを更新しました。 ・取締役候補者の決定については、外部コンサルタントも活用し、当社の取締役会の構成を勘案のうえ、選任基準に照らし審議・面接を行いました。 ・CEO候補について、外部コンサルタントも活用し、社外取締役および経営陣の意見も勘案のうえ、CEOに最もふさわしい候補の選定の検討を行いました。 ・執行役の選任案については、年間を通じた評価・選定プロセスを経て、適格性等の審議を行い決定しました。 ・執行役の後継者計画については、当社の業務執行において期待される役割等に照らして、望ましい経験・知見を有しているか、審議を行いました。 |
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
| 地位 | 氏名 | 出席状況 |
| 指名委員長(独立社外取締役) | 藤田純孝 | 13回/13回(100%) |
| 指名委員(独立社外取締役) | ゲイリー・ジョン・プルーデン | 13回/13回(100%) |
| 指名委員(独立社外取締役) | 小坂達朗 | 2回/2回(100%) (2024年6月に委員退任) |
| 指名委員(独立社外取締役) | 岩﨑真人 | 11回/11回(100%) (2024年6月に委員就任) |
| 指名委員(取締役) | シュテファン・カウフマン | 6回/6回(100%) (2024年10月に委員を辞任により退任) |
[報酬委員会]
| 目的および権限等 | ・報酬委員会は、取締役および執行役の報酬に係る事項等を審議し、個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定め、その方針にしたがい、取締役および執行役の個人別の報酬等の内容を定めます。 ・報酬委員会は、取締役会が取締役の中から選定した3名以上の委員で構成し、その過半数を独立社外取締役とします。また、委員長は独立社外取締役です。 |
| 当事業年度における検討内容 | ・取締役および執行役の報酬等の内容の決定を行いました。 「(4)役員の報酬等 ③ 報酬委員会」に記載のとおりです。 |
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
| 地位 | 氏名 | 出席状況 |
| 報酬委員長(独立社外取締役) | 新貝康司 | 4回/4回(100%) (2024年6月に委員退任) |
| 報酬委員長(独立社外取締役) | ジミー・シー・ビーズリー | 10回/10回(100%) (2024年6月に委員長就任) |
| 報酬委員(独立社外取締役) | ルアン・マリー・ペンディ | 10回/10回(100%) |
| 報酬委員(独立社外取締役) | デイビッド・ロバート・ヘイル | 6回/6回(100%) (2024年6月に委員就任) |
| 報酬委員(取締役) | 竹内康雄 | 6回/6回(100%) (2024年6月に委員就任) |
[監査委員会]
| 目的および権限等 | 1)執行役および取締役の職務の執行の監査および監査報告の作成 2)会計監査人の選任および解任ならびに不再任に関する議案の内容の決定 3)その他法令および定款に定められた職務およびその他監査委員会が必要と認めた事項 ・監査委員会は、取締役会が取締役の中から選定した3名以上の委員で構成し、その過半数を独立社外取締役とします。また、委員長は独立社外取締役です。かつ少なくとも1名は、財務、会計業務に関する豊富な知識を有する者とします。 |
| 当事業年度における検討内容 | 「(3)監査の状況 b.監査委員会の活動状況について」に記載のとおりです。 |
当事業年度における出席状況は以下のとおりです。
| 地位 | 氏名 | 出席状況 |
| 監査委員長(独立社外取締役) | 桝田恭正 | 6回/6回(100%) (2024年6月に委員退任) |
| 監査委員長(独立社外取締役) | 觀恒平 | 22回/22回(100%) |
| 監査委員(独立社外取締役) | 市川佐知子 | 22回/22回(100%) |
| 常勤監査委員(取締役) | 大久保俊彦 | 22回/22回(100%) |
[執行役]
執行役は、会長、社長兼チーフエグゼクティブオフィサー(CEO)、チーフメディカルオフィサー(CMO)、執行役ガストロインテスティナルソリューションズ、チーフファイナンシャルオフィサー(CFO)、チーフストラテジーオフィサー(CSO)、チーフマニュファクチャリングアンドサプライオフィサー(CMSO)、執行役サージカルインターベンションソリューションズ、チーフテクノロジーオフィサー(CTO)、チーフヒューマンリソーシズオフィサー(CHRO)、チーフクオリティオフィサー(CQO)、グローバルジェネラルカウンセルの12名で構成されており、当社グループにおける意思決定の迅速化・効率化およびグループ全体でのリスクマネジメントの一元管理を行います。
③企業統治に関するその他の事項
[内部統制システムに関する基本的な考え方およびその整備の状況]
当社が業務の適正を確保するための体制として取締役会において決議した内容および当該体制の運用状況の概要は次のとおりです。
| 当社は、経営理念に掲げている「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」をすべての活動の基本思想としています。 当社は、この基本思想のもと、当社および子会社(以下、「オリンパスグループ」)の業務の有効性と効率性ならびに財務報告の適正性と信頼性を確保するための体制を整備し、運用するとともに、継続的な改善を図るものとしています。 I オリンパスグループにおける業務の適正を確保するための体制 <当社の体制>(1) 当社は、指名委員会等設置会社として、経営の監督と執行の明確な分離により、ガバナンスの強化ならびに透明性の一層の向上および業務執行の意思決定の迅速化・効率化を図ります。 (2) 取締役会は、監督機能を高める観点から、取締役の半数以上を独立社外取締役で構成し、オリンパスグループの経営に係る重要事項を決定するとともに、執行役の職務の執行を監督します。 (3) CEOは、執行の最高責任者として他の執行役を統括し、執行における全責任を負います。 (4) 執行役は、取締役会から委任された事項について意思決定を行い、オリンパスグループ全体における自己の管掌範囲の業務を執行します。また、取締役会に、その職務の執行について定期的に報告します。 (5) グループ経営執行会議は、執行役で構成され、オリンパスグループ全体の業務執行における重要事項について審議およびモニタリングを行います。 1.オリンパスグループの役員および使用人の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するための体制 (1) 取締役会は、経営理念およびオリンパスグローバル行動規範等の「経営の基本方針」を定め、執行役の職務の執行を監督します。 (2) 執行役は、オリンパスグループの役員および使用人が遵守すべき方針や手続き等を明確にした各種規程類を制定し、オリンパスグループにおける職務を執行します。また、規程類に係る継続的な教育等を行うことにより、その内容の浸透およびオリンパスグループにおけるコンプライアンス意識の向上を推進します。 (3) 当社は、コンプライアンス活動に関してオリンパスグループ全体を統括する責任者を任命し、統括機能を設置します。統括機能は、コンプライアンスマネジメントシステム規程に基づき、オリンパスグループのコンプライアンスに関する施策の推進および使用人に対する教育等を実施します。また、グローバルおよび各地域に通報受付窓口を設置し、コンプライアンス違反に関する通報を受け付けます。 (4) 当社は、CEO直轄の内部監査機能を設置します。内部監査機能は、内部監査規程および関連する規程類に基づき、オリンパスグループの各種内部監査を実施し、その結果をCEOおよび監査委員会に対して報告します。当社は、その結果を踏まえ、適切な措置を講じます。
2.執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制 執行役は、各地域において文書管理規程等の規程類を定め、重要な文書または電磁的情報を保存および管理するとともに、必要に応じて閲覧できる状態を維持します。
3.オリンパスグループの損失の危険の管理に関する規程その他の体制 (1) 取締役会およびグループ経営執行会議等の会議体は、慎重な審議ならびに決裁手続の適正な運用により、オリンパスグループの事業リスクの管理を行います。 (2) 当社は、オリンパスグループのリスクマネジメントを担当する機能を設置します。担当機能は、内部統制規程および関連する規程類に基づき、オリンパスグループの事業活動に伴う重大リスクの顕在化を防ぎ、万一リスクが顕在化した場合の損害を最小限に留めるためのリスクマネジメント体制を整備し、その適切な運用および管理にあたります。緊急事態発生時には、執行役等に緊急報告を行い、速やかに対処します。 (3) 当社は、オリンパスグループにおける損失のリスク(品質、製品安全、輸出入管理、情報セキュリティ、安全衛生、環境、災害等)に関して、領域ごとに所管する機能を設置します。各所管機能は、規程類を制定し、オリンパスグループの予防的リスクマネジメントおよび教育を実施します。
4.オリンパスグループの職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制 取締役会は、意思決定の迅速化および効率化を図るため、執行役に対し適切な権限移譲を行います。執行役は、取締役会が定めた職務分掌に基づき、オリンパスグループ全体における管掌範囲の職務を執行します。また、職務権限規程、組織規程等を整備し、管掌範囲における主要な職位の責任と権限を明確にします。
5.子会社の取締役および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制 当社は、オリンパスグループの各地域に属する複数の関係会社を管理・統括する地域統括会社を設置します。地域統括会社の責任者は、関係会社管理規程および関連する規程類に基づき、関係会社の経営状況等について定期的にCEOに報告します。 また、関係会社の経営上の重要事項について、職務権限規程等に基づき、当社の承認または当社への報告を義務付けます。
Ⅱ 監査委員会の職務の執行のために必要な事項 1.監査委員会の職務を補助すべき使用人ならびに当該使用人の執行役からの独立性および実効性の確保に関する事項 当社は、監査委員会の職務を補助すべき専任の使用人を配置します。さらに必要に応じて兼任の使用人を置くことができることとします。また、規程類を定め、次のとおり執行からの独立性を確保するとともに、監査委員会の職務を補助する使用人に対する指示の実効性を確保します。 ①取締役(監査委員を除く)、執行役および使用人等は、監査委員会の職務を補助すべき使用人が監査委員会の職務を補助するにあたり指揮および命令を行わないものとします。 ②監査委員会の職務を補助すべき使用人の任免、異動、賃金および人事評価等は監査委員会の同意を得たうえで決定します。
2.オリンパスグループの役員および使用人が監査委員会に報告をするための体制 (1) オリンパスグループの取締役(監査委員を除く)、執行役、監査役および使用人は、法令および定款に違反する重大な事実、オリンパスグループに著しい損害を及ぼす可能性のある事実、またはオリンパスグループの業務に著しく不当な事実を発見したときは、直接または担当機能を通じ直ちに監査委員会に報告します。その他、法令および監査委員会規程等に基づき、監査委員会がオリンパスグループの取締役、執行役および使用人等に対して報告を求めたときは、当該取締役、執行役および使用人等は速やかに監査委員会に報告します。 (2) コンプライアンス活動に関してオリンパスグループ全体を統括する責任者は、オリンパスグループにおけるコンプライアンスに関する状況を監査委員会に対して定期的に報告します。また、内部通報制度に基づく通報内容および調査結果を定期的に監査委員会に報告します。 (3) 内部監査機能は、オリンパスグループにおける内部監査の状況を監査委員会に対して定期的に報告します。
3.監査委員会への報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保するための体制 当社は、規程類を定め、監査委員会に報告を行ったことを理由として、当該報告者に対して不利益な処遇(解雇、降格、減給等の懲戒処分や不利益な配置転換等の人事上の措置の他、業務に従事させない、専ら雑務に従事させる等の事実上の措置を含む)を行いません。
4.監査委員の職務の執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項 当社は、規程類に基づき、監査委員による職務の執行に伴う費用の前払または償還の請求があった場合には、当該監査委員の職務の執行に必要でないと明らかに認められる場合を除き、その請求に応じ速やかに支出します。
5.その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制 (1) オリンパスグループの取締役、執行役および使用人は、監査委員会によるヒアリングや往査等の調査に応じることで、監査の実効性を確保します。 (2) 当社は、監査委員会が取締役、執行役および会計監査人、その他必要な者との十分な意見交換を行う機会を確保します。 (3) 当社は、監査委員が重要な会議に出席する機会を確保します。 (4) 監査委員会は、内部監査機能から監査結果等について報告を受けるとともに、必要に応じて監査委員会が内部監査機能に指揮・命令権を行使するなど、内部監査機能と緊密な連携を図ります。 (5) 当社は、監査委員会の求めに応じて、子会社の監査役との連携および子会社の使用人からの情報収集の機会を確保します。
(注)2024年10月28日付でシュテファン・カウフマン氏が取締役代表執行役社長兼CEOを辞任により退任したことに伴い、当期末日までの間、暫定的に取締役代表執行役会長兼ESGオフィサーの竹内康雄氏がCEOの役務を行いました。 |
[責任限定契約の内容の概要]
当社は、取締役が期待される役割を十分に発揮できるよう、取締役(業務執行取締役等であるものを除く)との間で、会社法第427条第1項の規定に基づき、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しています。当該契約に基づく賠償責任限度額は、法令の規定する最低責任限度額です。なお、当該責任限定が認められるのは、当該取締役が責任の原因となった職務を行うにつき善意でかつ重大な過失がないときに限られます。
[補償契約の内容の概要]
当社は、取締役および執行役の全員との間で、会社法第430条の2第1項に規定する補償契約を締結しており、同項第1号の費用および同項第2号の損失を法令の定める範囲内において当社が補償することとしています。なお、当該補償契約によって職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、各取締役および各執行役がその職務を行うにつき悪意または重大な過失があった場合等については、補償の対象としないこととしています。
[役員等賠償責任保険契約の内容の概要]
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しています。当該保険契約の被保険者は、当社および当社子会社の役員および従業員であり、保険料は全額当社および当社子会社が負担しています。当該保険契約により、被保険者が、その職務の執行に関し責任を負うことまたは当該責任の追及に係る請求を受けることによって生ずることのある損害を補填することとしています。ただし、犯罪行為や法令違反を認識しながら行われた行為に起因する損害賠償請求は保険の対象外とすることにより、職務の執行の適正性が損なわれないようにするための措置を講じています。
[取締役の定数および選任の決議要件]
当社は、取締役は15名以内とする旨を定款に定めています。また、取締役の選任については、株主総会において、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数によって選任する旨および選任決議は累積投票によらない旨を定款に定めています。
[株主総会決議事項を取締役会で決議することができる事項]
当社は、経営環境の変化に応じた資本政策および株主への機動的な利益還元を行うため、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨を定款に定めています。
また、当社は、取締役および執行役が期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定に基づき、取締役会の決議によって取締役(取締役であった者を含む)または執行役(執行役であった者を含む)の会社法第423条第1項の賠償責任について法令に定める要件に該当する場合には賠償責任額から法令に定める最低責任限度額を控除して得た額を限度として免除することができる旨を定款に定めています。
[株主総会の特別決議要件]
当社は、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営が行えるようにするため、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨を定款に定めています。
[財務および事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針]
株式会社の支配に関する基本方針については以下のとおりです。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の財務および事業の内容や当社の企業価値の源泉を十分に理解し、当社の企業価値ひいては株主の皆さまの利益を継続的かつ持続的に確保・向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
また、当社は、当社株式の大量買付であっても、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものでもありません。株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるか否かの判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるものと考えています。
しかしながら、株式の大量買付の中には、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社株式の大量買付を行う者が、当社の企業価値の源泉を理解し、これらを中長期的に確保し、向上するのでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。当社は、このような当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による当社株式の大量買付に対しては、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保するため、必要かつ十分な情報提供を要求するほか、適時適切な情報開示を行い、株主の皆さまがこれに応じるべきか否かを適切に判断するために必要な情報や時間の確保に努める等、金融商品取引法、会社法その他の法令および定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
④ その他コーポレート・ガバナンスに関する取り組みの状況
[リスクマネジメント]
当社は、前事業年度より、「アラインド・アシュアランス」体制(部門・機能を越えた全社的な評価プロセスを可能にする体制)をとっています。その中で、全てのリスク、コンプライアンス、情報セキュリティおよびプライバシーに関するガバナンスおよびマネジメント活動を新設のガバナンス・リスク・コンプライアンス(以下、「GRC」)部門が主導することとしました。この体制は、組織のリスクを包括的に把握したうえで、意思決定に関連する情報を提供し、リスク軽減策を一貫して管理することを目的としています。当事業年度においては、改善されたエンタープライズリスクマネジメント(ERM)手法の適用とGRC機能内のグローバルチーフリスクオフィサーの任命により、このアプローチを更に推進しました。
グローバルリスクアシュアランス・コンプライアンス委員会(G-RACC)およびG-RACCに報告するリージョナルリスクアシュアランス・コンプライアンス委員会(R-RACC)は四半期ごとに開催され、経営陣が、当該委員会より報告されたリスクを十分に把握・監視しています。当事業年度から、地域統括役員が、リージョナルチーフコンプライアンスオフィサーおよびGRCの地域責任者と共に、R-RACCを定期的に開催しています。また、グローバルレベルでは、チーフエグゼクティブオフィサー(CEO)とチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)兼GRC責任者が、G-RACCを開催しています。なお、CCO兼GRC責任者は、監査委員会への報告ラインも有しています。
また、当社では、新執行役が任命され、その責任領域が前任者と異なる場合、各執行役が担当するリスク領域を精査し、必要に応じてそのリスク領域を変更しています。
当事業年度には、前述のアラインド・アシュアランスを継続強化するため、ERM手法を更に強化しました。リスク軽減策を決定するために、リスクの影響や発生可能性だけではなく、組織の準備体制(脆弱性)や、リスク発生の時間軸(ベロシティー)についても分析を行っています。なお、事業継続マネジメントは、リスク軽減策の一つとして位置づけられ、ERMシステムの不可欠な要素になっています。このERMプロセス強化にあたっては、3ラインモデルに基づいて、事業などのリスクオーナー(第一ライン)、GRC部門や品質保証および法規制対応(QA&RA)部門などの、リスクオーナーを支援・指導しリスクマネジメント活動をモニターする機能(第二ライン)、そして内部監査部門(第三ライン)の役割と連携を明確にしています。また、当事業年度において、リスクの全体状況および軽減策は、グループ経営執行会議および取締役会に報告されています。この報告は、本有価証券報告書を含む企業開示のベースとなっています。
このERM手法の強化により、当社は持続的な成長と価値創造につながる積極的かつ適切なリスクテイクによる「攻め」と、違法行為やアクシデントを未然に防ぐ「守り」の両面からリスクマネジメントを捉えていきます。
[コンプライアンス]
当社グループは、当社グループとして誠実であり続けるためのゆるぎない決意と事業活動への情熱、そして、卓越した業務水準について定めた「オリンパスグローバル行動規範」を制定しています。この行動規範は、当社グループの存在意義とコアバリューを実践するためのものであり、各地域の社内規程と並んで、倫理的で責任ある事業活動の指針となります。当社のグローバルコンプライアンス部門は、誠実にビジネスを行い、患者さん、お客さま、サプライヤー、第三者のビジネスパートナーと丁重かつ公正に接し、懸念事項が発生した場合に適切に報告するためのリソースやトレーニングを経営陣や従業員に対し提供することで、グローバル行動規範とこれに関連するコンプライアンスポリシーに対する意識の向上に努めています。また、当社グループは、すべての活動において、最高水準の誠実さをもった企業文化の醸成に努めています。
CEOは、当社グループの事業活動において適用される法令を遵守する責任を負い、グループ内のコンプライアンスマネジメントシステムを統括するグローバルCCOを任命しています。取締役会および監査委員会は、CCOからコンプライアンス活動に関する定期的な報告を受けるとともに、必要に応じてCCOと協議しています。CCOは、各地域のチーフコンプライアンスオフィサー(RCCO)を含むCCOのリーダーシップチームとともに、各地域のコンプライアンスチームと連携し、コンプライアンスマネジメントシステムを通じて、ベストプラクティスを反映したコンプライアンス活動が実施されるよう努めています。
当事業年度において、CCOは、コンプライアンスマネジメントシステムに関する社内規程の改定、第三者ビジネスパートナーのコンプライアンスリスク管理パッケージに関するグローバル方針を各地域業務プロセスに取り込むための現状分析の完了 、全従業員を対象としたサードパーティー管理関連トレーニングの実施など主要な取り組みを主導しました。また、2024年1月に改定されたコアバリューを反映するためにグローバル行動規範を更新するとともに、関連トレーニングを実施しました。CCOチームは、ビジネスパートナープログラムを拡大し、ビジネスパートナーリードと地域別ビジネスパートナーを任命しました。これにより、事業、ビジネスユニットおよびコーポレート機能においてリスクや不確実性を踏まえて業務に対応できるよう指導・支援しました。さらに、品質保証・法規制対応の変革プロジェクト「Elevate」における企業文化ワークストリームを支援し、サーベイの開発と分析を行うとともに、誠実な行動に影響を与えるためのGRCカルチャー・プレイブックを導入し、当社のコンプライアンスと誠実さの状況をよりよく理解し、傾向を確認するための企業文化の測定ツールとダッシュボードを確立しました。
[情報セキュリティ]
当社では、事業で取り扱う情報およびその他の社内業務情報を適切に保護、管理し、安全に活用するための情報セキュリティを強化するとともに、安全で信頼できる製品やサービスを提供できるよう、当社の製品やサービス上のセキュリティを強化するための活動も進めてきました。
当事業年度においては情報セキュリティ戦略ロードマップに基づき、各種施策を実行しました。具体的には、前事業年度に引き続き、サイバー攻撃に対するグローバルインシデント対応チームおよびプロセスの改善と机上訓練の実施、製品開発および製造環境における情報資産管理プロセスの改善を行いました。また、新規開発製品および既販品がそれぞれの各国法規制に準拠するよう製品開発プロセスやお客さまからの問い合わせ対応のプロセスを改善しました。さらに、生成AIを利活用していくため、当社内部で使用するための生成AI環境の構築と利用を開始し、社内ガイドラインおよび使用例のプレイブックを作成するなど、AIガバナンスの取り組みをさらに強化しました。こうした取り組みにより、一般的なITシステムのみならず製品開発環境や製造環境においてもサイバー攻撃への耐性を高めること、および開発段階だけでなく製品ライフサイクル全体にわたり製品セキュリティを継続的に確保することに繋げます。また、様々なデータの種類や機密度に応じて事業情報を保護し利活用する能力を強化します。
[プライバシー]
当社は、前事業年度、グローバルのチーフプライバシーオフィサー(CPO)によるグローバル・プライバシー・プログラムの構築を開始しました。このプログラムにより、当社は、グローバルな事業展開に不可欠なプライバシー機能としての基本的な対応体制を強化してきました。
当事業年度において、当社は、引き続き上記プライバシー・プログラムの取り組みを継続しました。当社はプライバシー保護体制の強化に力を入れ、デジタル製品およびサービス開発におけるプライバシー保護を優先事項として位置付けました。また、当社の従業員がプライバシーに関して適切な対応を取ることができるよう、当社に入社するすべての従業員に対してプライバシー研修を実施しています。
人工知能(AI)は当社とその製品・サービスにとってますます重要なものとなっています。AIの創出、導入および利用から生じる社会へのリスク、特にプライバシーに関する重大なリスクに対処することを目的として、AIに関する法規制が強化されています。AIの使用は、企業情報の機密性にもリスクをもたらす可能性があります。これに対応するために、当社は、CPOとチーフインフォメーションセキュリティオフィサー(CISO)の下にAIガバナンス・データコンプライアンス・センター・オブ・エクセレンス(AIガバナンスCoE)を設立しました。この最初の成果として、当社は、企業レベルおよび製品レベルでのAIガバナンス能力の構築を目的とした専用プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトにより、AIの責任ある利用を確実なものにすることを目指しています。
[品質保証・法規制対応]
当事業年度は、前事業年度より開始した全社的な品質保証・法規制対応の変革プロジェクト「Elevate」の推進を継続することにより、顧客・患者さんの安全、製品品質の向上および法規制遵守において、グローバル・メドテックカンパニーとして相応しいレベルを達成すべく、組織風土の維持および改善に向けて様々な活動を行いました。
当事業年度においては、患者さんとその家族および医療従事者のために自らの業務を改善していくというクオリティマインドセットの活動強化を継続しました。具体的には、グループ全従業員を対象に「患者さんの安全と品質ワークショップ(現状の企業文化の課題を認識し、チームおよび個人としての今後の行動を考えるためのワークショップ)」をグローバルレベルで実施しました。このワークショップは、経営層によるグループワークから始まり、全世界のすべての拠点・機能のリーダー層およびメンバーが参加し、クオリティマインドセットを浸透させる活動となりました。
さらに、本社機能と各製造拠点に対して第三者機関による品質監査を実施しました。この監査においては、過去に米国食品医薬品局(FDA)より指摘された項目だけでなく、品質マネジメントシステム全体の監査も実施し、グローバル・メドテックカンパニーとしてさらに体質を強化しました。
当社グループは、今後も、グローバルで業務品質を改善し続け、患者さんの安全と安心に貢献してまいります。
定時株主総会終結日(2025年6月26日)現在の状況
①コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
[コーポレートガバナンス体制(定時株主総会終結日(2025年6月26日)現在)]
当社のコーポレートガバナンス体制は次の図のとおりとなる予定です。
※これまでの品質保証および法規制(QA&RA)委員会の役割も引き継ぐ新たな任意の委員会として、イノベーション&セーフティ(I&S)委員会を2025年4月に設置しました。本委員会は、当社グループにおけるイノベーションを支える技術開発活動や品質保証および患者さんの安全に係る活動について監督および助言を行っています。取締役会および各委員会の構成は次のとおりとなる予定です。
| 地位 | 氏名 | 取締役会 | 指名委員会 | 報酬委員会 | 監査委員会 |
| 独立社外取締役 | 岩﨑真人 | ◎ | ◎ | ||
| 独立社外取締役 | デイビッド・ロバート・ヘイル | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | ジミー・シー・ビーズリー | ○ | ◎ | ||
| 独立社外取締役 | 市川佐知子 | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | 觀恒平 | ○ | ◎ | ||
| 独立社外取締役 | ゲイリー・ジョン・プルーデン | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | ルアン・マリー・ペンディ | ○ | ○ | ||
| 独立社外取締役 | 石野博 | ○ | ○ | ||
| 取締役 | 竹内康雄 | ○ | |||
| 取締役 | ボブ・ホワイト | ○ | |||
| 取締役 | 大久保俊彦 | ○ | ○ |
○は構成員、◎は機関の長(取締役会議長または委員長)をそれぞれ示しています。また、ボブ・ホワイト氏の正式な氏名は、ロバート・ジョン・ホワイトです。