有価証券報告書-第120期(2025/04/01-2026/03/31)
②戦略
(a)気候変動に関するシナリオの策定
当社では、TCFD提言に基づき、気候変動関連のリスク、機会が事業へ与える影響の把握を目的に、外部コンサルタントの協力のもとシナリオ分析を行いました。
シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)等の科学的根拠等に基づき、1.5℃シナリオと4℃シナリオ、それぞれの気温上昇時の世界観を定義し、2020年度より将来までの間に事業に及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を定性評価しました。
<シナリオ群の定義>
(b)気候変動関連リスク・機会の一覧
当社における気候変動関連リスクと機会の一覧については、以下のとおりです。
この結果、リスクとしては炭素税の導入による操業コストの増加、銅・白金の需要拡大に伴う調達コストの増加、異常気象の激甚化による生産拠点の被災及び物流リスクなどが懸念されます。
また、機会としては、再生可能エネルギー調達の容易化やEV等の普及に伴う当社の主要顧客である半導体業界の活況が見込まれます。
(a)気候変動に関するシナリオの策定
当社では、TCFD提言に基づき、気候変動関連のリスク、機会が事業へ与える影響の把握を目的に、外部コンサルタントの協力のもとシナリオ分析を行いました。
シナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)等の科学的根拠等に基づき、1.5℃シナリオと4℃シナリオ、それぞれの気温上昇時の世界観を定義し、2020年度より将来までの間に事業に及ぼす可能性がある気候関連のリスクと機会の重要性を定性評価しました。
<シナリオ群の定義>
| 1.5℃の世界観 | 4℃の世界観 |
| 気候変動に関する積極的な国内政策・法規制が進み、炭素税の導入や再生可能エネルギーの積極的な活用が想定される。その結果、再エネ・省エネ設備の導入対応コストが増加することが予想される。 一方でEVや再生可能エネルギーの普及に伴う半導体需要の更なる拡大による、半導体業界向けの製品の売上拡大も想定される。 | 気候変動に関する国内政策・法規制が進まず、異常気象の激化が進むことが予想される。その結果、拠点の被災や物流網の寸断が起こり、売上機会の損失や復旧費用が発生することが想定される。 |
(b)気候変動関連リスク・機会の一覧
当社における気候変動関連リスクと機会の一覧については、以下のとおりです。
| 区分 | 事業インパクト | ||
| 移行 | 政策・法規制 | 炭素税導入 | リスク 炭素税の導入により、燃料調達コストへの課税や電力料金の高騰、原材料への価格転嫁が起こり、操業コストが増加する。 |
| 温室効果ガス排出量規制 | リスク 温室効果ガス排出量の規制により、省エネ設備の導入や再エネへの転換等の対応コストが増加する。 | ||
| 市場 | エネルギーミックスの変化 | リスク 電源構成に占める再生可能エネルギーの比率が高まることで、電力価格が(平均的に)上昇し、操業コストが増加する。 機会 電源構成の占める再生可能エネルギーの比率が高まり、再生可能エネルギーの調達が容易になる。 | |
| 原材料価格の変化 | リスク 電化が進むことで、銅や白金についての需要が増加し、需給のバランスの変動による調達コストが増加する。 | ||
| 技術 | 再エネ・省エネ技術の普及 | 機会 EVや再エネの普及により、半導体需要が高まり、半導体産業向けの製品需要が拡大する。 機会 化石燃料に代わりリチウムイオン電池が一般化し、EV等への利活用によりリチウムイオン電池の需要が高まり、リチウムイオン電池製造市場向けの製品需要が拡大する。 | |
| 次世代技術の発展 | 機会 AI・IoTを活用した次世代インフラの普及によるスマートシティ化の進展により、半導体の需要が高まり、半導体産業向けの製品需要が拡大する。 | ||
| 評判 | 投資家の評判変化 | 機会 脱炭素化への移行を積極的に行うことで、投資家からの評価が高まる。 | |
| 物理 | 緊急物理 | 異常気象の激甚化 | リスク 台風等の異常気象の激甚化に伴い、生産拠点の被災や物流網の寸断等のリスクが増加する。 |
| 慢性物理 | 海面の上昇 | リスク 海面上昇が発生した場合、沿岸部にある拠点を移転する必要が生じる。 | |
この結果、リスクとしては炭素税の導入による操業コストの増加、銅・白金の需要拡大に伴う調達コストの増加、異常気象の激甚化による生産拠点の被災及び物流リスクなどが懸念されます。
また、機会としては、再生可能エネルギー調達の容易化やEV等の普及に伴う当社の主要顧客である半導体業界の活況が見込まれます。