有価証券報告書-第84期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/29 9:54
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158項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の世界経済は、米中貿易摩擦の長期化の影響により、全般的に成長の鈍化が見られ、わが国経済においても、企業収益や個人消費の伸び悩みにより、製造業を中心に設備投資に慎重な姿勢が顕在化しました。直近では、新型コロナウイルス感染症の世界的な広がりを受け、人や物の移動制限、生産・経済活動の停滞により、世界経済の急激な減速が懸念されています。
当社グループに関連する事業環境につきましては、電子部品関連や自動車関連向けを中心に受注環境が厳しい状況が継続し、需要面では全体として軟調に推移しました。
このような環境のもと、当社グループは2020年度をゴールとする中期経営計画の2年目となる当連結会計年度の施策として、販売部門特販チーム等が中心となって事業機会拡大のための活動を展開しており、特に5Gインフラ整備や社会のIoT化を支える半導体や電子部品・新素材の市場、製造場所から消費者まで安全・安心を確保するために温度管理が求められる食品・薬品等の市場、規制に基づき品質管理が厳格な自動車や航空関連部材の市場などに向けて、市場ニーズに即応した付加価値の高い製品・システムの開発を積極的に進めてまいりました。
また、第4四半期は、新型コロナウイルス感染症対策として、体表面温度発熱監視カメラや体表面温度チェッカ等の製品に対する需要が急増し、その増産体制の整備に注力しました。
この結果、当連結会計年度の業績は、受注高は20,628百万円(前期比7.0%減)、売上高は20,582百万円(前期比6.4%減)となりました。このうち国内売上高は16,013百万円(前期比6.1%減)、海外売上高は4,568百万円(前期比7.8%減)となりました。
利益面につきましては、営業利益は1,026百万円(前期比40.3%減)、明陽電機株式会社の持分法による投資利益574百万円を営業外収益に計上し、経常利益は1,683百万円(前期比3.8%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は1,218百万円(前期比9.3%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益1,674百万円、減価償却費843百万円、たな卸資産の減少332百万円等のプラスに対し、持分法による投資利益574百万円、法人税等の支払額518百万円等のマイナスの結果、収支は1,149百万円のプラス(前連結会計年度は1,659百万円のプラス)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得1,104百万円、有価証券及び投資有価証券の取得621百万円等の資金流出があり1,523百万円のマイナス(前連結会計年度は955百万円のマイナス)となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入1,200百万円に対し、短期借入金の純減少492百万円、長期借入金の返済485百万円及び配当金の支払380百万円等により245百万円のマイナス(前連結会計年度は81百万円のマイナス)となっております。 これらの結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ662百万円減少し、4,800百万円となりました。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
計測制御機器6,083,842△4.2
計装システム7,247,884△5.2
センサ3,756,899△9.3
その他527,971+3.5
合計17,616,596△5.5

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、見込販売価額で示してあります。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注状況
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)
計測制御機器7,213,961△8.1
計装システム8,225,860△5.6
センサ4,519,548△7.9
その他669,467△7.4
合計20,628,838△7.0

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
計測制御機器7,677,052△8.4
計装システム7,674,900△4.5
センサ4,352,215△7.8
その他877,890+2.0
合計20,582,059△6.4

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたり、連結会計年度末における資産、負債の金額、及び連結会計期間における収益、費用の金額に影響を与える重要な会計方針及び各種引当金等の見積り方法(計上基準)につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりでありますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、現時点において入手可能な情報を基に検証等を行っております。
a.退職給付に係る負債及び退職給付に係る資産
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されております。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率、死亡率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
b.繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、その回収可能性を考慮して、評価性引当額を計上しております。評価性引当額を計上する際には、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、その見積額が減少した場合は繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。
セグメント別の業績
① 計測制御機器
売上高は7,677百万円(前期比8.4%減)、セグメント利益(営業利益)は1,153百万円(前期比25.6%減)となりました。特に、温度調節計とサイリスタレギュレータについて、前年度好調であった電子部品関連の製造装置向けをはじめ全般的に需要が低迷しました。記録計についても、世界的な新型コロナウイルス感染症の広がりにより顧客の生産活動の停止・縮小の影響が発生しています。
② 計装システム
売上高は7,674百万円(前期比4.5%減)、セグメント利益(営業利益)は648百万円(前期比10.4%減)となりました。前年度好調であった電子部品関連の製造装置向けの売上が大幅に減少したことが当セグメント全体の売上及び利益を押し下げました。一方、燃料電池試験装置は自動車関連向けを中心に好調であり、コンプレッサー評価試験装置は環境負荷の小さいCO2など自然冷媒用に需要が拡大しています。また、医薬品の保管・輸送に関わる温度管理システムの売上は引き続き順調に伸長しています。
③ センサ
売上高は4,352百万円(前期比7.8%減)、セグメント利益(営業利益)は652百万円(前期比26.5%減)となりました。放射温度計、温度センサともに半導体関連の製造装置向けの売上が減少し、安全監視の用途についても、鉄鋼関連の投資が見送りされたこと等による影響を受けました。
④ その他
売上高は877百万円(前期比2.0%増)で、セグメント利益(営業利益)は209百万円(前期比0.3%増)となりました。
当社グループでは、「第2 事業の状況 (1)経営方針」に記載しました(2020年に向けた経営ビジョン)を目指し、安定・確実な成長と優れた価値の創出を目標に事業活動を展開してまいりました。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(営業利益)
主に売上高の減少に伴い、売上原価が14,227百万円と前連結会計年度より592百万円減少する一方で、売上原価率は69.1%と1.7ポイント悪化(粗利益率の低下)しました。国内外事業における収益性向上に向けた取り組みを継続しましたが、事業環境の悪化に加え、当社の中で付加価値率が相対的に高く、かつ全セグメントに共通する電子部品関連製造装置向けの売上が大幅に減少したことが、利益率の低下の要因となりました。また、販売費及び一般管理費は前連結会計年度より132百万円減少し、5,328百万円となりました。
その結果、営業利益は1,026百万円と前連結会計年度に比べ40.3%の減益となり、売上高営業利益率は5.0%と前連結会計年度より2.8ポイント減少しました。
セグメント別の営業利益実績は、以下のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前期比(%)
計測制御機器1,153,567△25.6
計装システム648,920△10.4
センサ652,812△26.5
その他209,439+0.3
(調整額)(注)△1,638,348-
合計1,026,390△40.3

(注) (調整額)は報告セグメントに帰属しない費用であります。
(経常利益)
営業外収益につきましては、733百万円と前連結会計年度に比べ579百万円増加しました。主な要因は、明陽電機株式会社の持分法による投資利益574百万円によるものです。
営業外費用につきましては、77百万円と前連結会計年度に比べ46百万円減少しました。
これらの結果、経常利益は1,683百万円と前連結会計年度に比べ3.8%の減益となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
固定資産処分損12百万円の特別損失があり、税金等調整前当期純利益は1,674百万円と前連結会計年度に比べ3.5%の減益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、1,218百万円と前連結会計年度比9.3%の増益となりました。
経営戦略の現状と見通し
当社グループは、中期経営3カ年計画の最終年度にあたる2020年度においても事業環境の変化を捉え、成長分野における顧客現場の課題やニーズの把握と提供すべき付加価値情報を生産・販売・開発・エンジニアリング・サービスの各部門が共有し、顧客創造の活動を推進してまいります。
新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により先行きの不透明感は増しておりますが、2020年度は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しました(基本施策)を着実に推進致します。
財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ694百万円減少し、26,708百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,477百万円減少し、17,421百万円となりました。主な増減は、現金及び預金の減少812百万円(設備投資、明陽電機株式会社の株式追加取得が主因)、受取手形及び売掛金の減少111百万円(売上高減少が主因)であります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ783百万円増加し、9,286百万円となりました。このうち有形固定資産は、建物設備更新や生産効率化等の設備投資が減価償却費を超過し、183百万円の増加となりました。投資その他の資産は投資有価証券の増加725百万円、繰延税金資産の減少38百万円等により4,200百万円となりました。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,065百万円減少し、10,389百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ1,983百万円減少し、7,063百万円となりました。仕入債務の減少及び短期借入金の一部返済によるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ918百万円増加し、3,326百万円となりました。主に長期借入金について、一部返済を行った一方で、新規の借入を実行したことにより増加しました。
(非支配株主持分)
連結子会社のアーズ㈱、上海大華-千野儀表有限公司、千野測控設備(昆山)有限公司、韓国チノー株式会社及びCHINO Coporation (Thailand)Limitedの非支配株主持分であります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は16,318百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益による増加1,218百万円、その他有価証券評価差額金の減少230百万円、剰余金の配当381百万円による減少等の結果であります。
キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローは、当期は、投資活動によるキャッシュ・フロー(設備投資<建物設備更新、生産効率化設備等>、明陽電機株式会社の株式取得等)1,523百万円が、営業活動によるキャッシュ・フロー1,149百万円を上回り、フリー・キャッシュ・フロー(営業活動によるキャッシュ・フローと投資活動によるキャッシュ・フローの合計額)は、△373百万円となりました。
<フリー・キャッシュ・フロー>0102010_002.png
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金は自己資金を基本としつつ、必要に応じて短期資金は、金融機関からの短期借入により調達し、設備投資や長期運転資金につきましては、金融機関からの長期借入により調達することにしております。
当連結会計年度においては、生産効率化設備の導入、藤岡事業所計装新棟建設、明陽電機株式会社の株式取得を目的として12億円の借入を行いました。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は2,834百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は4,800百万円となっております。

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