有価証券報告書-第33期(令和2年5月1日-令和3年4月30日)

【提出】
2021/07/28 15:34
【資料】
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【項目】
108項目
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、「社会の繁栄と発展に貢献すること。これは私たちインスペックの目的であり社員の喜びである。この目的達成のため、私たちは常に考え、勇気ある行動とたゆまぬ努力を積み重ね、もって私たちの幸福を目指すものとする。」との経営理念に基づき、以下の課題に取り組んでおります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略
当社は、3ヵ年の中期経営計画を採用し、経営環境の変化に応じて毎年見直すローリング方式を採用しておりますが、新型コロナウイルス感染症の収束が見通しにくく、不確実な要素が多くあるため、中期経営計画の見直しを延期させて頂いております。
このような状況の中、当社は、ニーズが拡大しているFPC向けロールtoロール型検査装置、チップ部品やフラットパネルディスプレイ向けのインライン検査システム、さらにクラウドサーバーの継続的な拡大やAIの急速な進化の対応で微細化が加速しているCPUやGPU向け超精密基板向け検査装置を主力製品として、競争力を更に高め顧客との信頼関係を強固にして、検査装置事業の拡大に取り組んでまいります。
また、新規事業として取り組んでいるロールtoロール型シームレスレーザー直描露光機については、販売活動の強化策として、当社ホームページを生かしたデジタルマーケティングを活用するなど受注獲得に努めてまいります。
以上のことから、2023年4月期を初年度とした中期経営計画につきましては、現在策定中であり2022年6月に公表する予定です。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 人材育成の強化
当社は、激変する経営環境に左右されない企業競争力の源泉は人材にあるとの認識の下、社員一人ひとりの能力を最大限に引き出すため人材の育成が最重要課題であると認識しております。変化に柔軟に対応し、新製品やビジネスモデルを創出し、組織改革を実行して会社と社員とが共に成長することを可能とする体制を整備してまいります。
また、幹部社員が高年齢化していることから、後継者育成に注力し円滑な世代交代が実現できるよう取り組んでまいります。
② 品質向上の徹底
顧客満足度の向上のためには、製品やサービスにおける高い品質の維持が何よりも重要であり、そのための「品質管理」が最優先課題であると認識しております。当社は、2020年4月に取得したISO9001をベースにビジネス品質の向上に努めており、ISO取得後、業務プロセスを改善していく仕組みが徐々に社内に根付き、改善活動が継続的に実施されております。
今後、「品質(Q)、コスト(C)、サポート(S)で勝つ」という方針のもと、持続的な成長の礎を築くことを目標に製品及びサービスの向上に努め、引き続き企業価値とインスペックブランドの向上を目指してまいります。
③ 海外のサービス体制の構築
当社が更に事業規模を拡大させるためには海外展開の加速が重要なテーマとなります。当社は現在、台湾に現地法人を設立し、顧客サポート活動を実施しておりますが、台湾以外のアジア地域においては必ずしも十分な体制ができておりませんでした。今後は、海外市場、特に中国市場に幅広いネットワークを有したビジネスパートナーとの事業連携を進め、人材の補充などのサポート能力の強化を図りつつ、迅速な営業活動やサポート活動が実施できるように努めてまいります。
④ 新製品の研究・開発
2020年11月に国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(「NEDO」)の主催する、2020年度戦略的省エネルギー技術革新プログラムに採択された「ロールtoロール型シームレス直描露光機」は、当社の同初期モデル「RD3000」を大幅に進化させ、より高精細、高速に露光できる次世代モデルとして、2023年の上市を目指して開発するものです。本露光機は自動車のワイヤーハーネスに代わる長尺フレキシブル基板をターゲットとしており、EV、HEV、PHEV、FCV(※)など、今後急速に普及すると予想される電気自動車の軽量化により、省エネルギーに貢献するものであり、計画通りに開発を進めるべく取り組んでまいります。
※ EV:電気自動車、 HEV:ハイブリッド自動車、PHEV:プラグインハイブリッド自動車、FCV:燃料電池車
⑤ 新型コロナウイルス感染症拡大への対応
生産活動については、生産計画調整等の対応により、生産への支障は軽微となっておりますが、海外顧客への納品後の立ち上げ作業においては、数週間のホテル待機を余儀なくされるため、当初の予定よりも大幅な遅延が発生しております。また、販売活動においても、従業員の出張業務及び訪問営業自粛、在宅勤務等の感染拡大防止策の実施に加え、展示商談会等のイベントが中止又は延期になるなど、販売活動への影響が発生しております。
今後の新型コロナウイルス感染症の動向によっては、これらの課題が当社の業績にも影響を及ぼす可能性があるため、テレワークの推進、リモート立上げやWEB商談の更なる強化、オンライン展示会やバーチャル展示会の構築等により、今まで以上の生産性を実現するべく取り組んでまいります。
⑥ リスクマネジメントへの取組み
近年の事業環境下では、想定を上回る規模の自然災害や感染症の発生等により事業継続計画(BCP)の重要性が増しております。大規模な自然災害が発生した場合でも、被害を最小限にとどめ、できるだけ早く復旧して業務を継続できるよう、業務インフラ、緊急時連絡体制、本社屋をはじめとする各設備の見直しを行ってまいります。また、新型コロナウイルス感染症のようなパンデミックの発生に際しては、社会全体での取り組みが必要となりますが、当社としても感染症の発生早期→感染拡大期→蔓延期→回復期を想定し、社員に向けて適切な対策を検討・実施してまいります。
⑦ 内部統制・コンプライアンスの強化
当社は、企業の社会的責任として、内部統制及びコンプライアンスに徹底して取り組んでまいります。その一環として、関係法令・規則の遵守はもとより、お客様の情報管理等に対するセキュリティーポリシーを確立し、社員一人ひとりの高い倫理観の醸成、社会的良識を持った責任ある行動を目指して社内教育を行ってまいります。また、反社会的勢力との関係に対しては、断固とした対応で臨むことにより一切の関係を遮断し、コンプライアンスに則った経営を行ってまいります。
⑧ SDGsへの取組み
2015年9月に「国連持続可能な開発サミット」において、人間及び地球の繁栄のための行動計画として「持続可能な開発目標:SDGs(Sustainable Development Goals)」が掲げられました。当社もこの目標に賛同し、行動を起こすため、SDGs委員会を立ち上げ、社員が一丸となってさまざまな社会問題に真摯に向き合うとともに、事業を通じて社会や環境に良い影響をもたらすことで、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。
(4) スリムでシンプルな経営体制
当社は製造業ですが、メーカーとしては極めて小規模な企業体制を取っております。この小規模体制であることを強みとして活かし、その上でグローバルマーケットに向けて事業を展開していくため、コア技術及び業務は社内で確立し、アウトソーシングが可能な業務については、外部企業の協力を得ることで必要な生産能力を確保し事業の拡大を図ってまいります。
このため、販売活動のみならず生産業務、サービス業務、一部の開発業務等についても、国内外を問わず求める能力とコストのバランスを検討し、最適なパートナーと判断できる企業との協力関係を構築して事業活動を進めてまいります。
なお、計画実現のため、販売部門、サービス・サポート部門、設計及び開発部門それぞれの部門でマンパワーの増強に取り組んでおり、若手社員の育成とともに、将来の事業拡大を支える経営基盤の強化に取り組んでおります。
この方針のもとに、高成長・高収益を目指し、強固な経営基盤の構築を実現してまいります。

(5) 財務及びキャッシュ・フロー方針
当社は、製品の生産活動及び技術開発や製品開発等の投資活動を通し、継続的な成長を実現し、最適な財務及びキャッシュ・フロー戦略を実行してまいります。
今後、中期経営計画の中で創出されるキャッシュ・フローは、戦略投資と財務基盤の強化について健全なバランスを維持して活用してまいります。
また、大口受注等による一時的な資金需要については、現状の金融機関との良好な関係をもとに資金需要のロットに合わせて機動的な資金調達方法により事業資金の安定化に努めてまいります。
剰余金の配当につきましては、当事業年度は当期純損失であったことから期末配当を無配とさせて頂きましたが、翌事業年度は、今後の事業展開や財政状態等を総合的に勘案し、1株当たり3円(期末)の復配を予定しております。
(6) 目標とする経営指標
当社は、3ヵ年の中期経営計画を採用し、経営環境の変化に応じて毎年見直すローリング方式を採用しております。
中期経営計画策定のガイドラインは「売上総利益率40%以上」「経常利益率10%以上」を目標としております。これは、中長期の事業戦略に必要な研究開発を中心とした投資コストの確保、配当政策及び財務の健全化を図るため、中期経営計画の損益ストラクチャから目標とした経営指標であります。

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