有価証券報告書-第93期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/29 11:00
【資料】
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【項目】
160項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。したがって、様々な要因により実際の結果と異なる可能性があります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「快適で豊かな生活環境の創造」・「お客様の満足を第一とした商品・サービスの提供」・「新しい時代に向けた企業活動の推進」・「社員を大切にし、明るい企業をめざす」を経営の理念としております。この経営の理念のもと、当社グループは、ピアノをはじめとする楽器あるいは音楽教育等を通じ感動を皆様に広げ、快適な生活環境の創造に貢献することを使命としております。そのため、「世界一のピアノづくりをめざして」という目標のもと、重点事業への経営資源の集中を図り、高品質で特長ある新製品の開発とともに原価の低減、経費の削減、資産の圧縮等経営効率化諸施策の徹底により経営基盤の整備・強化を進めて業績の向上に努め、株主各位のご期待にお応えする事を経営の基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、企業価値の最大化に向け、営業利益率、ROE(自己資本利益率)を経営指標として重視し取り組むとともに、財務基盤の強化のためキャッシュ・フローを重視し、持続的な成長を目指してまいります。
第6次中期経営計画「Resonate 2021」(2020年3月期から2022年3月期までの3年間)で掲げた目標指標につきましては、「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおりです。
(3)経営環境
当社を取り巻く経営環境といたしましては、日本経済において消費税増税による国内景気の低迷懸念や不安定な国際情勢の中、輸出や生産の一部に弱さが見られ、また世界経済においては、米中貿易摩擦の長期化や中東情勢の緊迫化、欧州における不安定な政治情勢の影響により先行き不透明な状況の中、期末にかけて発生した新型コロナウイルス感染症が全世界へ拡大し、今後も厳しい状況が続くことが予想されます。特に、教室事業等における休講、発表会・コンクールなど催事イベントの中止など活動自粛要請による影響は経営環境に悪い影響を与えるものと予想されます。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、企業価値の向上と持続的な成長を目指して第6次中期経営計画「Resonate 2021」を策定し、その目標達成に向けた各戦略を進めていくことを優先的に対処すべき課題としております。
・第6次中期経営計画「Resonate 2021」の概要 (2019年3月27日発表)
長期ビジョンとして『100年ブランドの確立』を掲げ、100年、そしてさらにその先の継続的な発展に向け、祖業であるピアノづくりで世界一を目指し、各事業の強みをさらに深化させ、お客様満足度の追求・向上と音楽文化の発展を通して、企業価値・ブランド力の向上と持続的な成長を図ります。
2019年4月からの3年間は基本方針として、100年ブランドの構築に向け、「販売力」、「製品・サービス力」、「生産力」、「組織力」をそれぞれ深掘りしてKAWAIのブランド力を高め、柱である楽器教育事業の収益性向上と、成長の為の基盤強化に取り組み、企業価値の向上を目指します。
・重点戦略
① 販売力の深化
成熟市場においては、フラッグシップモデルの『Shigeru Kawai』や、ハイブリッド製品などの高付加価値品の販売強化に取り組み、安定成長と収益性の向上を図ります。また、販売網の強化として、特に米国やドイツにおける直営店の販売拡大や、フランスの販売会社の活動強化に取り組みます。国内においては、四位一体の販売体制(直販、調律、音教、卸・楽器店)の確立と、CRM(顧客管理システム)活用による販売基盤強化、旗艦店のリニューアルと首都圏展開の強化に取り組みます。中国市場においては、パートナーとの提携業務を深耕し、バリューチェーンの付加価値を拡大するとともに、音楽教室、調律事業の展開も連携して進め事業拡大を図ります。また東南アジアでの販売拡大と、中南米、中近東、アフリカ等での市場開拓の推進にも積極的に取り組んでいきます。
② 製品・サービス力の深化
『Shigeru Kawai』をはじめ、素材・基礎開発レベルでの研究継続による品質・製品力の深化、顧客満足度の追求に取り組みます。特に2019年からの3年間は、ハイブリッド製品や、タッチと音を追求したデジタルピアノの開発強化に重点を置き、生産工場に企画・開発機能を持たせ、市場ニーズに即した製品開発に取り組めるよう体制を見直し、中国向け商品展開の充実化や低シェア市場攻略の為の商品開発強化を図ります。あわせて、KAWAIのブランドマーケティング強化の為、商品企画・デザイン・プロモーションまでを一元管理する体制を構築します。
また、アーティストリレーションの強化や、MPA(Master Piano Artisan 技術力の高い調律師のみが持つ社内資格)の育成、アフターサービス体制の充実化を進め、さらなる顧客満足度の向上に取り組みます。
③ 生産力の深化
グローバルかつフレキシブルな生産体制の強化と、QCD(Quality・Cost・Delivery = 品質・コスト・納期)をさらに高める為の重点設備投資を実施します。
ピアノについては、マザー工場である竜洋工場を中心に、長年培ったKAWAIのオンリーワン技術を次世代につなぎ、100年ブランドに相応しいピアノづくりをグローバルに展開します。また、販売が好調な『Shigeru Kawai』生産ラインの改革・生産能力増強や、新生産システム導入による戦略的な原価管理、最適生産に取り組みます。
デジタルピアノについては、中国をはじめ全世界での販売増に対応する為の生産体制を強化するとともに、生産工程の内製化など継続的な原価低減活動に取り組みます。
④ 組織力の深化
中長期的にKAWAIグループが躍動するための人的資本の高度化に取り組みます。
・社員がいきいきと活躍できる「健康経営」の推進
・各階層に応じた教育研修プログラムの拡充による育成、能力開発
・女性の活躍を起点とした仕事と子育て・介護の両立支援と働き方改革の推進
・グローバル人財の育成推進、人事システムの刷新
また、経営基盤の強化のために、横断的な組織体制の構築やマネジメントプロセスの最適化、全社的な生産性向上と定型業務の効率化に継続的に取り組みます。
・事業戦略
① 教育・調律事業の海外展開
教育・調律の自社ノウハウを活かし、各市場におけるKAWAIの総合的なブランド力を発揮する為の基盤構築を進めます。中国においては宋慶齢基金会との連携事業の強化を図り、コースの開発・多様化、カワイ認定講師の組織化、教育機関や楽器店などの教室実施拠点や地域の拡大に取り組みます。また中国楽器協会との調律研修事業の拡充、調律受託サービスの展開を進めます。東南アジアでは、インドネシア、タイでの教室事業の拡大を図るとともに、マレーシア、シンガポール、ベトナムへの展開を加速していきます。
② 素材加工事業
中核である金属事業においては、CVT自動車向け部品の受注増対応の為、3年間で総額18億円の設備投資を実施し、生産能力の増強を図ります。また、EV化の流れを見据えた新規品の開拓に取り組むとともに、第3の柱の育成に取り組みます。塗装事業においては、独自の塗装技術をさらに磨き、コスト競争力の向上と受注拡大活動を強化します。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
中期経営計画(2019年4月~2022年3月)の初年度である2020年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりです。
売上高は計画比1,697百万円減となりました。これは、第4四半期以降の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い音楽教室や体育教室を休講としたことなどによるものです。
(単位:百万円)
2020年3月期(計画)2020年3月期(実績)2020年3月期(計画比)
売上高73,00071,3021,697減(2.3%減)
営業利益3,1002,960139減(4.5%減)
経常利益3,1003,11818増(0.6%増)
親会社株主に帰属する当期純利益1,9001,545354減(18.7%減)
営業利益率4.2%4.2%0.0ポイント減
ROE7.5%6.1%1.4ポイント減

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