有価証券報告書-第72期(2025/01/01-2025/12/31)

【提出】
2026/03/04 9:01
【資料】
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【項目】
179項目
(2)戦略
アシックスは、中期経営計画2026の重点戦略として人的資本投資の強化を掲げ、多様なバックグラウンドを持つ優秀な人財が思う存分力を発揮できる環境の整備を目指しています。人的資本投資の強化に関わる主な取り組みは以下の3項目です。
① 従業員によるSound Mind, Sound Bodyの実現
課題アシックス全体の持続的成長のため、従業員のエンゲージメントとウェルビーイングを高めること
戦略● 業界最高水準の報酬体系の実現
● 従業員のウェルビーイング推進により、エンゲージメントの高い職場を実現
● デジタルを活用した多様な働き方と成長機会の提供

② グローバルでダイナミックな人財活用
課題GIEの変革に必要な、グローバルで活躍できる人財の発掘や育成・登用
戦略● 全世界からグローバルで活躍できる人財の育成と活用
● オペレーショナルエクセレンスを踏まえた最適人員数の実現
● 適材適所に人財を配置し、人件費率13%を実現

③ ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン
課題多様な視点と創造性で新たなアイデア、イノベーションを生むため、役員や管理職に占める女性の
比率等、多様性に改善の余地あり
戦略● 女性管理職比率の向上
● 障がい者雇用の促進と環境の整備
● 多国籍な役員構成の実現

①従業員によるSound Mind, Sound Bodyの体現
近年、従業員の心身の健康やワークライフバランスの重要性が高まっています。企業にとって、従業員一人ひとりが働きがいを感じることができる環境を整備することは、生産性の向上や優秀な人財の確保・定着化にもつながります。そこでアシックスでは、従業員のウェルビーイングを重視し、その向上を図るための専門部署「ウェルビーイング推進部」を新設しました。この部門では、従業員の心身の健康管理はもちろん、キャリア形成支援、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下、「DE&I」という。)やエンゲージメント活動の推進など、従業員の働きがいの向上につながる様々な施策を企画・実行しています。
a.業界最高水準の報酬体系
業界最高水準の報酬体系を実現すべく、報酬体系及び報酬水準の見直しを進めています。報酬体系については、グローバルでのプロフィットシェア型賞与の支給、そして国内従業員(アシックスおよびアシックスジャパン)のみならず海外子会社の責任者等へも譲渡制限付株式インセンティブ制度を導入し、従業員に利益をしっかりと還元すると共に、従業員が株主・投資家の皆様との一層の価値共有を進めていくことで、更なる企業価値向上を目指していきます。また、新卒初任給の引き上げや継続的な賃上げを通して、優秀な人財の獲得・定着を進めていきます。
b.エンゲージメント
・目的・方針
Sound Mind, Sound Bodyの実現に向け社員一人ひとりが仕事を通して働きがいを感じている状態が、イノベーションを促し、生産性を向上させ、お客様により良い製品やサービスを提供できると考えています。アシックスでは、Sound Mind, Sound Bodyの実現には従業員のエンゲージメントは欠かせないものととらえ、以下のように重点的な活動をしています。
・重点的な活動内容
グローバル全体の従業員を対象に、年に1回のグローバルエンゲージメントサーベイを実施しています。このサーベイを通して、社員一人ひとりが働きがいを感じているか/組織改善の進捗などを確認するとともに、会社全体としてのアクションの検討をしております。
2024年のサーベイ結果では、「成長の機会」および「キャリア」に関する項目が、グローバル共通の重点課題として抽出されました。これを受けて、グローバル人事責任者と連携し、従業員が自律的にキャリアを考え、成長に必要なスキルやマインドを習得することを目的とした自己開発プログラム「Growth In Motion」を企画・導入しました。
各リージョン・各事業会社においても、地域・組織ごとの課題に即した改善活動を推進し、国内外における組織のアクションプランの策定・実行率は100%を達成しました。これらの取り組みの結果、グローバル全体でエンゲージメントスコアが前回比+2向上しました。今後もサステナブルなエンゲージメント向上を目指し、PDCAサイクルに基づく継続的な改善活動を推進してまいります。
・推進体制
グローバルエンゲージメントサーベイの結果を基に、人財開発や組織開発、事業の成長に向けた取組みを進めています。サーベイの実行・会社全体の組織状態の分析はエンゲージメント事務局が行い、各組織単位ではその組織長とメンバーがサーベイの結果を基にした対話を重ねることによりエンゲージメントの推進を図っています。
c.ウェルビーイング
・目的・方針
アシックスは、従業員によるSound Mind, Sound Bodyの実現のため、従業員とその家族のWell-being(身体的・精神的・社会的に良好である状態)を目指しています。2025年度の取組みとして「従業員1人ひとりのヘルスリテラシーの向上と定着」という方針のもと、戦略マップに基づき以下の5つの健康推進活動を中心に実施し、効果検証を行っております。
・重点的な活動内容
(i)健康管理・増進体制の拡充
・健康管理システムの構築と運用
・健康管理システムを活用した各種データの一元化と分析
(ⅱ)ヘルスリテラシーの向上支援
・調べやすい環境の整備(ポータルサイトの整理、興味・関心に合わせた情報発信、情報のアーカイブ化)
・専門スタッフによる健康情報の解説(産業保健スタッフによる情報発信、医師によるセミナー)
(ⅲ)生活習慣の改善支援
・アプリなどを利用した参加型運動イベントの開催
・卒煙モチベーションに合わせた卒煙サポートプログラムの実施
・社内運動会での運動促進とコミュニケーションの向上
(ⅳ)メンタルヘルス対応の強化
・日常に取り入れやすいメンタルヘルスケアに関するセミナー
・EAPの周知と活用促進
・療養者におけるフォロー体制の強化
(ⅴ)多様な人財が活躍できる職場環境
・女性の健康とスポーツ啓発セミナー
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・推進体制
アシックスの健康推進活動は、ウェルビーイング推進部を中心に年度方針と計画に基づいて実行されており、進捗状況やその内容については代表取締役社長COOが監督を行っています。
・評価
各種施策の効果検証と共に、年に1回従業員に対して健康に関するアンケートを実施し、ヘルスリテラシー評価などの健康関連の最終的な目標指標の項目を測定しています。
(健康関連の最終的な目標指標)
20242025
アブセンティーズムの減少※1メンタル理由による休職者率0.18%0.36%
労働災害死亡者数0人0人
労働災害度数率※2(LTIFR)0.00%0.00%
プレゼンティーズムの減少※3パフォーマンス発揮率※484.7%87.0%
ヘルスリテラシー評価※5ハイリテラシー従業員比率※528.2%21.6%

※1 欠勤、休職により仕事ができない状態
※2 100万延べ実労働時間当たりの労働災害による死傷者数をもって、災害発生の頻度を表したもの
休業災害度数率=労働災害による死傷者数 / 延べ実労働時間数 × 100万
※3 仕事を休んでいないが、健康上の問題が影響してパフォーマンスを発揮できていない状態
※4 病気やけががないときに発揮できる仕事の出来を100%として過去4週間の自身の仕事を
パーセンテージで評価した時の平均値を算出
※5 ①情報収集力②情報選択力③情報伝達力④情報判断力⑤自己決定力の各項目において5段階
(1:全く思わない⇔5:強く思う)で評価を実施し、すべての項目において4もしくは5と
回答した場合にハイリテラシーであるとしている。
パフォーマンス発揮率、ハイリテラシー従業員比率についてはASICS Well-being survey(健康に関する社内アンケート調査)より取得
(2024年度:回答者数766名/990名(回答率77.4%) 2025年度:回答者数810名/985名(回答率82.2%)
②グローバルでダイナミックな人財活用
・目的・方針
タレントマネジメントでは、グローバル経営幹部候補者の育成、及び社員一人ひとりの自律的な成長・キャリア形成を目指し、採用・育成・配置・評価・能力開発に関する仕組みをグローバル横断的に整えています。なお、ここにはサクセッションプラン(後継者育成計画)の推進も含まれます。
具体的には、人事委員会を中心に選抜された社員を対象としたASICS Academy(次世代リーダー育成選抜型プログラム)の実施や計画的なジョブローテーションによる能力開発、働きやすい環境の整備(ダイバーシティ&インクルージョンや健康経営の推進)、従業員へのグローバルエンゲージメントサーベイの実施・結果分析・施策実施等の取組を実施しています。
今後更に人財育成を加速させるため、サクセッションプランに基づく育成計画を作成し、国内外の重要ポジションへの登用を実施しています。また上司部下間でのキャリア開発プランに関する対話とアクションを通じ、会社全体で「パフォーマンスカルチャー」の醸成につなげます。
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・重点的な活動内容
●次世代リーダー育成
・ASICS Academy
グローバルでビジネスをリードできる人財を、戦略的かつ早期に育成することを目的とし、2016年に「ASICS Academy」を立ち上げました。次世代リーダーとして選抜された社員を対象に、経営知識やDX活用を含む戦略思考を学ぶプログラムを実施しています。管理職以上を対象としたプログラムはグローバル全社から選抜されたタレントが英語を共通言語として参加し、2025年度実施分については15名が受講しました。また、習得した知識を業務で活用できるようキャリア面談を通してキャリアパスの実現につなげています。
・海外実務研修プログラム
当プログラムは、入社3~5年目の若手社員を対象に、語学力や異文化適応力、リージョン理解を高める実務経験を提供し、視野の拡大とリーダーシップの成長を促すことを目的として本年度、導入いたしました。2025年度は、受け入れ対象国への本制度の概要説明、派遣国の選定、派遣生の選考・事前研修、運用基盤の整備等を行いました。2026年度は、前期・後期の2期に分けて計14名を、主として中長期的な成長が期待される新興国を中心とした8カ国へ派遣する予定です。
・経営基礎研修
育成の機会を通じ、学習意欲や成長意欲を向上し、経営戦略・アカウンティング・データ活用/分析の基礎知識について理解します。
●キャリア開発サポート
・キャリアデザイン
階層別プログラム内や、キャリアの節目にあたるタイミングで、自身のキャリアを改めて考える機会を提供しています。また国内社員に向けたグローバルメンバーとの社内交流の機会も提供しており、外国籍の経営メンバーを交えたキャリアセッションも実施いたしました。
・キャリア面談
アシックスでは社員一人ひとりが自身のキャリアを意識し、成長の速度を上げていく事を目指した「キャリア面談」を導入しています。自身のありたい姿(キャリアビジョン)を描き、上司と共にその実現に必要な知識やスキル・経験を話し合い、今後実施すべきアクションを計画する機会となっています。
・各種ビジネススキル
上司の勧めや本人の希望で受講できる、eラーニングの学習コンテンツを用意しています。自分自身のキャリアを考え、成長に向けてこれらのプログラムを受講し、業務の中で活用していくことで、ありたい姿に一歩ずつ近づいていきます。
・自己開発プログラム「Growth in Motion」
従業員一人ひとりの自律的なキャリア形成を支援するため、グローバル全従業員を対象に、9言語対応の自己開発プログラム「Growth in Motion」を導入しました。従業員向けおよび上司向けの実践的なコンテンツを提供しており、特に上司に対しては、グローバル共通の1on1ミーティングガイドラインを策定し、「キャリア」や「成長」をテーマとした継続的な対話を促進するトレーニングを実施いたしました。
●階層別
・新入社員研修
新入社員時には、社会人としての基本的なマナーやビジネススキル、アシックスの社員として働くための必要な知識を習得するためのプログラムを実施しています。また、アシックスがサポートしている各種スポーツイベントなどに派遣するスポーツマーケティング研修や自社工場、店舗での現場研修も実施しています。
・昇格時研修
昇格後の役職に必要なスキルのインプットと、新しく昇格した社員同士のネットワークづくりの場として、昇格時研修を実施しています。
・推進体制
月に1回開催の人事委員会では、副社長及び常務執行役員による組織・人財開発に関する活発な議論を行っています。人事委員会で議論された人財開発方針や、グローバルで選抜した後継者候補人財の育成等について、経営会議の決議を経た上で、人事部門(組織・人財開発機能)が推進・実行に移します。
③ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I)
・目的・方針
アシックスは、DE&I推進のビジョンとして「One Team Stronger Together」を掲げています。DE&Iの推進は、ニーズが多様化するお客様に対して、より良い製品・サービスを提供することにつながるだけでなく、従業員同士が相互の違いを認め合い、活かし合うことで、一人ひとりが自らの価値を実感できる環境を整えることにもつながります。最終的には、組織内でのイノベーションが促進され、企業価値の向上に寄与すると考えています。
具体的な取り組みとして、役員構成における多国籍化の推進に加え、女性管理職比率については、グローバルで40%(アシックス単体では25%)以上という目標の達成、並びに社内における障がい者雇用の促進及び環境整備に向けた施策を以下の通り推進しています。
・重点的な活動内容
(ⅰ)女性管理職比率の向上
数値向上に向けてアクションプランを地域ごとに作成し、国籍・性別・経験等多様な経営陣から構成されたグローバルDE&Iステアリングコミッティにて進捗をモニタリングしています。
(ⅱ)障がい者雇用の促進
障がい者雇用については、グローバルで法定雇用率の有無など状況が異なるため、各地域に合う形で障がい者雇用を進めています。地域ごとにアクションプランを作成し、女性管理職比率同様にグローバルDE&Iステアリングコミッティにてモニタリングしています。国内においては、障がいのある方が応募しやすい採用環境を整備するため、企業ウェブサイトのリニューアルを実施し、アクセシビリティおよび情報の分かりやすさを向上させました。さらに、新卒採用活動においては、障がいのある学生を対象とした自社説明会を開催し、直接的なコミュニケーションの機会を拡充するなど、多様な人財との接点拡大に取り組んでいます。
(ⅲ)障がい者定着の支援
障がい者の受け入れ体制を強化するため、部下に障がい者がいるマネジャー向けに以下の研修を実施いたしました。
・基礎研修
障がいに関する基礎知識と対応方法の習得
・ステップアップ研修
障がい者へのマネジメントスキルを向上
聴覚障がい者への理解促進と多様性・包括性の体現を目指し、社内外で聴覚障がい者社員と耳が聞こえる社員が共に、下記の取り組みを行いました。
・スポーツフェスティバル(社内運動会)にてデフリンピック採用の手話応援(サインエール) を実践
・デフリンピックスクエアにて、テープカット時の記者会見の場でアシックスの取り組みを発表
・推進体制
様々な性別、地域、カテゴリー出身の経営陣より構成されたグローバルDE&Iステアリングコミッティを中心として戦略が着実に実行されているか管理しながら活動を進めると同時にグローバル目標と各地域課題にアプローチする体制を整備し、グループ全体でDE&Iに取り組んでいます。
DE&I推進体制
CEO
COO
グローバルDE&Iステアリングコミッティ
・国籍、性別、経験など多様な経営陣で構成
・DE&Iに関わる経営戦略の進捗をモニタリング
本社DE&I推進チーム/グローバルDE&Iワーキンググループ
・日本、米州、欧州、中国で構成
・経営戦略の達成に向け、実施計画を立案
各地域の人事担当・アシックスグループ全地域をカバー
・従業員のニーズを踏まえ、各地域の施策立案、実行
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