有価証券報告書-第69期(平成28年6月21日-平成29年6月20日)

【提出】
2017/09/14 15:38
【資料】
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【項目】
121項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢や企業収益の改善等を背景として、全体では緩やかな回復基調ではあったものの、英国のEU離脱など海外経済の不確実性の高まりや、米国の政策金利引上げの影響による金融資本市場の変動など、先行きについては不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループでは数多くの新製品を発売し、新たな市場の創出と獲得に注力してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は 346億2,782万円(前連結会計年度比 1.4%増)となりました。利益面では、売上原価率の低減や、開発費、のれん償却費等の減少を主要因とする販売費及び一般管理費の減少により、営業利益は 16億4,127万円(前連結会計年度比 32.5%増)、経常利益は 18億2,806万円(前連結会計年度比 39.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は 12億400万円(前連結会計年度比 48.8%増)となりました。
なお、平成28年12月には、キングジムグループ各社の商品を集めた初の展示イベント「キングジムフェア」を東京 秋葉原のベルサール秋葉原にて開催いたしました。2日間で1万人超のお客様にご来場いただき、当社グループ商品を実際にご体感いただくことができました。
今後もこのようなイベントを通じて市場への一層の浸透を図り、需要の拡大に取り組んでまいります。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
・文具事務用品事業
ステーショナリーにおきましては、シックな色合いのクリアーファイル「フォーマット」や、A4サイズの書類をコンパクトに持ち運ぶことができる二つ折りクリアーファイル「コンパック」等を発売した他、「暮らしのキロク」や「ペンサム」、「KITTA(キッタ)」のラインアップ拡大を図りました。
電子製品におきましては、専用ATOK等を搭載した「ポメラ」DM200や、シンプルな機能で簡単に使える「テプラ」PRO SR170を発売いたしました。また、平成29年4月より、暮らしの中の楽しい“ひととき”を提供できるような文房具ブランド『HITOTOKI(ヒトトキ)』を立ち上げました。その第1弾として、専用のマスキングテープ等に印刷できるテーププリンター“こはる”MP20を発売するなど、女性向けの文房具の開発、発売にも注力してまいりました。オフィス環境改善用品では、軽量で安価な案内表示ツール「インフォメーションポール」、デスクトップパネル「タテテ」、扉の反対側に人がいることを点滅してお知らせする「扉につけるお知らせライト」を発売し、店舗や公共施設等、幅広いお客様から高いご支持をいただいております。その他、「災害帰宅セット」、「災害備蓄セット」を発売し、防災用品のラインアップ拡大を図りました。
この結果、文具事務用品事業の売上高は 271億2,238万円(前連結会計年度比 1.9%増)、営業利益は 14億2,779万円(前連結会計年度比 16.0%増)となりました。
・インテリアライフスタイル事業
㈱ぼん家具では、主力モールである楽天やAmazon、Yahoo!ショッピングにおいて、値下げセールやクーポン配布、タイムセールなどを積極的に活用し、拡販してまいりました。また、楽天に出店している店舗のデザインをトレンドにあわせて改装し、店舗コンセプトにあった商品の露出・販促を強化してまいりました。㈱アスカ商会では、最新のインテリアやファッションのトレンドに調和する高品質なアーティフィシャル・フラワーやアーティフィシャル・グリーンの商品拡充を図り、拡販してまいりました。また、オフィスや公共スペースに多用していただける観葉植物の商品拡充を図り、販売促進のためのカタログを発刊いたしました。㈱ラドンナでは、主力のフォトフレーム、デジタル雑貨の新商品投入に加え、自社オリジナルブランドの「Toffy」キッチン家電シリーズに新商品を追加し、シリーズとしての拡充を図り、拡販してまいりました。
この結果、インテリアライフスタイル事業の売上高は 75億543万円(前連結会計年度比 0.2%減)、営業利益は1億9,647万円(前連結会計年度は 973万円の営業損失)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して9億7,454万円増加し、50億738万円(前連結会計年度比 24.2%増)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ 34億5,561万円増加し、39億1,612万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益 17億7,613万円、たな卸資産の減少額 13億8,257万円や減価償却費6億8,088万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ 3,234万円増加し、4億6,370万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入2億5,683万円等があった一方、有形及び無形固定資産の取得による支出4億5,493万円や定期預金の預入による支出2億8,730万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、24億6,453万円(前連結会計年度は3億1,424万円の資金獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純減額 11億8,000万円や長期借入金の返済による支出8億8,600万円等があったことによるものであります。