有価証券報告書-第64期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 14:22
【資料】
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【項目】
153項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針・経営戦略等
当社グループは、「現場主義」「顧客第一主義」を経営理念に掲げ、常に「環境、安全、安心、健康」を追求し、お客様の立場に立った製品づくり、お客様のご期待にお応えする提案とサービスの提供を実践しております。また、循環型社会の構築に向けて「エフピコ方式のリサイクル」の普及に努めております。
当社グループは、「食品トレー容器を通じて、お客様の快適な食生活を創造する企業グループ」を目指し、メーカーとして「もっとも高品質で環境に配慮した製品を」「どこよりも競争力のある価格で」「必要なときに確実にお届けする」を追求しております。マーケティング・製品開発力・提案力・生産技術力・物流ネットワーク・SCMによる安定供給・リサイクル・ITシステムが互いに補完するバリューチェーンをより強化し、お客様の価値を創造し続けることで、持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指した経営に努めております。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは連結経営目標として、売上高3,000億円、経常利益300億円の達成を目指しております。目標とする連結経営指標は、売上高経常利益率10%以上、1株当たり当期純利益250円とし、資本効率の向上を図ってまいります。
(3) 経営環境
食品容器市場は、世帯構成の変化やライフスタイルの多様化を背景に、弁当・惣菜を中心とした中食市場の拡大とともに成長を続けてきました。新型コロナウイルスの感染拡大を契機にテイクアウト・デリバリー市場が定着したほか、医療介護給食市場や冷凍食品市場の拡大も追い風となっております。
また、直近では食材価格の高騰を背景に、スーパーマーケットやコンビニエンスストア各社が売価の維持向上やコストダウンに努める中、深さや仕切りの工夫や高級感のあるデザインなど、付加価値の高い容器の需要が底堅く推移しております。
一方で、食品小売業界においては、人手不足への対応として省力化・効率化が引き続き求められております。加えて、原材料費や人件費、物流費等のコスト増加、食の安全・安心といった衛生面での要求の高まり、さらにはCO2削減や海洋プラスチックごみ問題への関心の高まりなど、事業環境は多面的に変化を続けております。
このような状況下、当社グループは、安全・安心な食生活を支えるとともに、容器を通じてお客様の生産性向上や価値創造、収益拡大に貢献するご提案を積極的に行ってまいります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 原料の安定調達
当社グループは、食のインフラを支える企業として、製品の安定供給を最重要課題の一つと位置づけております。足元では、緊迫する中東情勢を背景に、原料の調達環境は不透明な状況が続いております。引き続き原料の安定確保に最大限注力するとともに、製品の軽量化や素材配合の最適化を通じたプラスチック使用量の削減や、エフピコ方式のリサイクルによる国内の地上資源の循環等を通じて、外部環境に左右されにくい安定供給体制のさらなる強化を図ってまいります。なお、調達コストの上昇に対しては、市場動向に応じて適切に製品価格に転嫁し、収益性の維持・向上を推進してまいります。
② 環境経営の推進
当社グループは、2050年のカーボンニュートラル達成を目指す中長期目標を掲げ、目標達成に向けたガバナンス、戦略などについてTCFD提言に基づき公表しております。
事業拠点においては、再生可能エネルギーや省エネ設備の導入を進めており、関東・中部・関西の各地区で太陽光発電設備が稼働しております。これにより、全国3ヶ所の使用済みトレーリサイクル工場における再生原料製造工程をすべて再生可能エネルギーで賄う体制が整いました。2025年11月には中部第一工場にも太陽光発電設備を導入し、さらなる再生可能エネルギーの活用に取り組んでおります。
また、「トレーtoトレー」や「ボトルto透明容器」によるリサイクルの仕組みを軸に、エコ製品を生産・販売しております。これらの取り組みにより、使用済み容器のリサイクルを通じた廃棄物の削減と資源の循環利用を推進し、サプライチェーン全体でのCO2排出削減に貢献しております。
今後も技術革新や新素材の活用、環境配慮設計を通じて、環境負荷の低い容器の開発と事業活動に伴う廃棄物の発生抑制・再資源化を一層強化してまいります。
③ 人材の確保と定着
当社グループは、事業を継続する上で、優秀な人材の確保・定着が最も重要であると考えております。過去数年間の取り組みとして、退職金制度の見直しやグループ製造会社における各種手当の改定などを行ってまいりました。2026年3月期には、グループ全体における給与水準を平均5%程度引き上げ、12年連続となるベースアップを実施いたしました。また、働きやすい環境づくりの一環として、生産部門における年間休日日数を3年間で104日から120日へと拡大するなど、引き続き処遇の改善を通じて人材の確保と定着を図ってまいります。
④ 技術革新と製品開発
当社グループは、最新鋭の生産設備の導入と更新を行うとともに、製品の軽量化、新機能開発、新素材開発など、総合的な技術革新を推し進めております。OPETで培った2軸延伸技術を新OPPへ応用するとともに、積層技術の活用により、製品のさらなる多用途化を図ってまいります。
⑤ マーケティングと価値創造の提案
当社グループは、冷凍食品や医療介護給食市場の拡大など変化を続ける食市場に対し、お客様のニーズや課題を把握し最適な提案を行うとともに、新製品の開発に繋げております。
また、CO2削減による環境への取り組みや人手不足に対応した生産性向上、当社の物流ネットワークを活用した流通コストの削減等、小売業界が抱える課題に対しトータルで提案しております。
⑥ 安定供給体制の強化
当社グループは、拠点配送センターから半径100㎞圏内で主要都市を含む全人口の85%をカバーする生産・物流ネットワークやサプライチェーンマネジメントシステムの運用により、安定供給及びトータルコストの最適化を図っております。また、生産部門における産業用ロボットや、物流部門における無人搬送車・自動ソーター出荷システムなどの最新設備の導入により、省人化を図るとともに生産性を向上させております。
⑦ 社会的責任を重視した経営
当社グループは、障がいのある人材を食品容器の製造や回収した使用済み食品容器の選別など基幹業務における重要な戦力と位置づけるとともに、お取引先様を中心に障がい者雇用を創出するサポートも行っております。
また、災害などによる停電の際にも物流機能を維持するため、全国の主要物流22施設すべてに非常用発電設備を設置し、72時間の電力を確保できる体制を整え、食のインフラを支える企業として安定供給に努めております。
⑧ 知的財産権の強化
当社グループは、製品の独自性・差別化を市場においてより確実なものとするため、特許や実用新案・意匠登録などの申請を進め、知的財産権の取得により企業価値を高めております。
⑨ ディーセントワークの推進
当社グループは、社員一人ひとりが個々の能力や特性を最大限に発揮してその役割を果たし、やりがいや充実感を持ちながらイキイキと働ける環境を作ることが、企業価値の向上につながる経営課題の一つであると考えております。このような考え方の下、時差出勤制度の導入、5日間の連続有給休暇取得の義務化、時間単位の有給休暇制度導入、定年年齢を60歳から65歳までの間で選択できる選択式定年制度の導入などにより、多様な働き方を支援する取り組みを進めております。さらに、「健康経営優良法人(ホワイト500)」の認定を目指すとともに、当社グループ各社においても「健康経営優良法人」などの認定に向けて、グループ全体で健康への取り組みを強化しております。

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