有価証券報告書-第64期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 16:45
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164項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度末における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社グループは、3ヶ年中期経営計画の2年目となる2020年3月期につきましても、引き続き『~61年目からの新たな挑戦~日本のシードから世界のSEEDへ』を基本施策として、主力である純国産の「ワンデーピュアシリーズ」を中心に、日本国内での安定した成長と同時に積極果敢な世界展開を実現し、販路拡大を通じた事業規模の拡大と将来的な成長を実現する事業基盤の強化を図ってまいりました。
当連結会計年度の業績について、売上高は、国内において消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減が想定以上に長期化したことに加え、新型コロナウイルス感染拡大の影響により国内外の需要が落ち込んだものの、主力のコンタクトレンズを中心に売上が伸長したことと、欧州での企業買収効果もあり、グループ初の300億円突破となる31,792百万円(前期比7.8%増)となりました。利益につきましては、販売地域の拡大及び新製品投入開始等の多品種化に伴い製造原価が上昇したこと等により、営業利益1,733百万円(前期比7.5%減)、経常利益1,691百万円(前期比8.1%減)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、スマートコンタクトレンズ事業を手掛けるスイスのSensimed AG社の子会社化に伴う段階取得に係る差損を計上したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響を鑑み、マーケティング方針を変更した「JILL STUART 1day UV」の在庫に対するたな卸資産評価損の計上、及びドイツ連邦共和国のWoehlk Contactlinsen GmbHに関するのれん、無形資産の減損を行い、特別損失を計上したこと等により、252百万円(前期比73.8%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、重要性の観点からオルソケラトロジーレンズ及びトリガーフィッシュに関連する事業のセグメントを「その他」から「コンタクトレンズ・ケア用品」に変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(コンタクトレンズ・ケア用品)
コンタクトレンズにつきまして、主力の純国産1日使い捨てコンタクトレンズ「ワンデーピュアシリーズ」は、新しい遠近両用タイプ「シード ワンデーピュア EDOF(イードフ)」を2019年12月に発売し、国内外で成長が大いに見込まれる遠近両用市場での競争力強化を図るとともに、海外の販売強化及び国内の乱視・遠近両用カテゴリーの需要増に支えられ、シリーズ全体として好調に推移しました。一方、サークル・カラーコンタクトレンズにつきましては、3月に「アイコフレ1day UV M」の新色を投入したものの、その効果が限定的にとどまり、国内における販売チャネルの多様化、競合商品のラインナップ増加等の影響に加え、「JILL STUART 1day UV」の不振と、第4四半期には新型コロナウイルス感染拡大の影響があり、東・東南アジア向けの輸出も停止せざるを得ず、対前年売上高が微減に終わりました。なお、就寝前に装用することで睡眠時に角膜を矯正するオルソケラトロジーレンズ事業につきましては、市場の伸長に加え、2019年10月に「ブレスオーコレクト」の総販売代理店となり、販売体制を強化したことにより前年を大きく上回る57%増の成長を実現しました。
ケア用品につきましては、コンタクトレンズ市場の1日使い捨てタイプへのシフトに加え、ソフトコンタクトレンズ用ケア用品「シードゥ ソフトケア ピュア」の販売を終了した影響もあり、前期を若干下回る結果となりました。
その結果、セグメント全体の売上高は30,888百万円(前期比8.7%増)、営業利益2,854百万円(前期比5.2%減)となりました。
(眼鏡)
眼鏡につきましては、卸販売の営業拠点を概ね東京に集約し、小売子会社の不採算店舗を閉店する等、事業の再構築に取り組みながら、主力フレームの「ビビッドムーン」や「プラスミックス」を中心に営業活動を行ってまいりましたが、眼鏡市場全体の低価格商品への需要シフト及び小売子会社店舗の閉店による影響等により、売上高は594百万円(前期比29.3%減)、営業損失は54百万円(前期営業損失79百万円)となりました。
(その他)
その他につきましては、売上高は309百万円(前年同期比38.8%増)、営業損失は11百万円(前年同期営業損失34百万円)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,644百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、3,897百万円(前年同期170百万円の支出)となりました。資金増加の主な要因は、減価償却費の計上2,652百万円や海外製造委託分の在庫に関係する前渡金の減少1,185百万円、税金等調整前当期純利益の計上490百万円が挙げられます。また、資金減少の要因はたな卸資産の増加591百万円や法人税等の支払い643百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、2,649百万円(前年同期1,895百万円の支出)となりました。これは主に、鴻巣研究所の設備導入等に伴う有形固定資産の取得2,269百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、273百万円(前年同期2,957百万円の収入)となりました。資金増加の主な要因は短期借入金の純増加額1,384百万円や長期借入れによる収入2,550百万円が挙げられます。また、資金減少の主な要因は長期借入金の返済2,595百万円やリース債務の返済959百万円であります。
(2)生産、受注及び販売の実績
本報告書のこの項以下に記載する金額は、消費税等を抜きで表示しております。
① 生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
コンタクトレンズ・ケア用品(千円)9,281,347115.3
合計(千円)9,281,347115.3

(注)金額は製造原価によっております。
② 商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
コンタクトレンズ・ケア用品(千円)9,264,93194.3
眼鏡(千円)389,78171.9
その他(千円)104,42892.1
合計(千円)9,759,14293.1

(注)金額は仕入価額によっております。
③ 受注実績
当社グループは見込生産を行っているため、該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
コンタクトレンズ・ケア用品(千円)30,888,785108.7
眼鏡(千円)594,39270.7
その他(千円)309,641138.8
合計(千円)31,792,819107.8

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合につきましては、外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(3)経営者の視点による財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況及びの分析
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積に用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行っており、そのうち主なものは以下のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響等、不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(たな卸資産の評価)
当社グループの保有するたな卸資産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、厳格な処理を実施しております。回収可能価額の評価を行うに当たっては、製品、商品については正味売却価額に基づき、それぞれ収益性の低下を検討しております。なお、一定期間を超えて在庫として滞留するたな卸資産については簿価を切り下げており、当社商品である「JILL STUART 1day UV」につきましては、当連結会計年度において新型コロナウイルス感染症の影響を鑑みマーケティング方針を変更し、出荷数が当初計画を下回って推移していることから、有効期限内での出荷が困難な在庫金額を見積り、たな卸資産評価損を計上しました。しかし、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合には、追加的に簿価を切り下げる可能性があります。
(債権の評価)
当社グループの保有する債権(売上債権、貸付金等)については、回収可能性を検討の上、貸倒引当金を計上しております。コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、債務者の財務内容、将来業績が低下する場合においては、貸倒引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについては、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産については、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 財政状態の分析
資産、負債及び純資産の状況
当連結会計年度末における資産の残高は、41,586百万円となり、前連結会計年度末から1,417百万円増加いたしました。主な要因として、商品在庫・製品在庫水準の適正化を図る一方、鴻巣研究所3号棟の生産エリア拡大と設備導入に伴い有形固定資産が増加したことや、現預金が増加したこと、事業拡大目的とした営業権の獲得による無形固定資産の増加等が挙げられます。
負債につきましては、30,823百万円となり、前連結会計年度末から1,654百万円増加しております。主な要因は子会社等への出資や株式取得、新商品発売のための在庫投資と鴻巣研究所の設備導入、手元流動性積上げ等の結果、短期借入金が1,366百万円増加したことが挙げられます。
純資産につきましては、10,762百万円となり、前連結会計年度末から236百万円の減少となりました。主な要因としては、子会社化した海外コンタクトレンズメーカーの株式追加取得により、資本剰余金が減少したことが挙げられます。
③ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析に関しては、第2[事業の状況]3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)[経営成績等の状況の概要]の②を参照ください。
指標
2018年3月期2018年3月期2020年3月期
自己資本比率(%)29.026.825.5
時価ベースの自己資本比率(%)181.878.153.5
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)25.8△1.224.1

※時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出
※インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
④ 資本の財源及び資金の流動性の分析
当社グループの資金需要のうち主なものは、製品製造のための費用や商品仕入代金等の運転資金、中長期的に安定した成長を遂げるためのコンタクトレンズ事業における製造設備投資及び研究開発への継続的な投資であります。設備投資につきましては、「第3 設備の状況」、研究開発投資につきましては、「5 研究開発活動」に記載のとおりであります。また、海外市場への進出も積極的に行っており、買収・出資等の資金確保も重点課題であります。
必要資金につきましては、主に手元資金及び金融機関からの借入金にて賄っており、当連結会計年度末の当社グループの短期及び長期借入金の残高は19,572百万円であります。当社グループは、営業活動によるキャッシュ・フローを中心に財務の健全性に取り組みながら、外部からの借入金も活用し資金需要を賄ってまいります。
⑤ 経営成績の分析
売上高・売上総利益
当連結会計年度における売上高は31,792百万円となり、前連結会計年度に比べ2,303百万円増加いたしました。これは、純国産使い捨てコンタクトレンズ「ピュアシリーズ」において、近視用、乱視用、遠近両用等を中心に、国産の品質力やきめ細やかな対応力を積極的にアピールした結果、主力カテゴリーである1日使い捨てタイプを中心に伸長し、コンタクトレンズ全体で前期比9.8%の増収となったためであります。また、欧州での企業買収により海外売上高が増加したことも寄与しております。
売上総利益は14,182百万円(売上総利益率44.6%)となり、前連結会計年度に比べ813百万円増加(売上総利益率0.7ポイントダウン)いたしました。これは、主に売上高の増加に伴う増益によるものであります。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は12,449百万円となり、前連結会計年度に比べ955百万円増加いたしました。これは、人件費(前期対比456百万円増)や研究開発費(前期対比562百万円増)等が増加したためであります。

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