有価証券報告書-第75期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
人的資本に関する考え方と取組み
「中長期経営戦略 2030」において、人財戦略は、企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、当社グループの持続的成長を支える重要なコーポレート戦略の一つです。
当社グループは、アソビづくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を人財戦略の基本方針とし、事業戦略の遂行に必要な人財の確保・育成・活躍を通じて、競争力の強化を図っていきます。
①ガバナンス
当社グループでは、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスに基づき、「アソビの創造に関わる国内外グループの人財」を重要な人的資本として特定するとともに、サステナビリティの主題のひとつに「世界中で注目され愛されるアソビを作り出す仕事に夢中になれる職場」を掲げ、マテリアリティに「従業員のウェルビーイングの向上」「従業員の成長」を特定し、人的資本経営を進めています。
<人的資本に関わるガバナンス>
当社グループにおける人的資本に関わるガバナンスは、取締役会による監督のもと、代表取締役社長が議長を務める常務会を中心とした業務執行体制により推進しています。
取締役会は、人財戦略を含む重要な経営課題について決議または報告を受け、業務執行の監督を行っています。
業務執行においては、代表取締役社長が議長を務める常務会において、人財戦略、組織改編、人財配置、職場環境整備等、人的資本に関わる重要事項の審議及び意思決定を行っており、その結果は必要に応じて取締役会へ付議または報告されます。
また、人的資本に関する具体的施策の企画・推進は、人財戦略部及びDEI推進部を中心に行い、国内外のグループ会社と連携しながらグループ横断的に展開しています。
さらに、中長期経営戦略の進捗管理、執行役員の評価・選任、組織戦略の検討、サステナビリティ及びESG課題への対応等については、中期経営計画会議、執行役員評価委員会、組織決定会議、サステナビリティコミッティといった重要会議体において報告・審議がなされ、人的資本に関する取組みの実効性向上と適切なガバナンスの確保を図っています。
<業務の執行体制>当社グループの人的資本に関する業務の執行は、当社の人財戦略部及びDEI推進部が担っております。両部門は、「中長期経営戦略 2030」及び人財戦略に基づき、当社グループ会社の管理部門と定期的に意見交換や情報共有する場を設け、グループ一体で人財戦略を推進・実行する体制を整えています。
人財戦略部及びDEI推進部は、「中長期経営戦略 2030」で掲げるBusiness Vision、Sustainability Visionの実現に向け、各種施策を立案・推進しています。
従業員のウェルビーイングの向上に関する取組みについては、DEI推進部が担い、多様な人財が活躍できる働き方の推進や、働きがいのある職場環境の整備に向けた制度設計・運用を行っています。これらの施策について説明会や社内掲示板等を通じて周知、社内への浸透を図るとともに利用状況や従業員の意見等を踏まえたモニタリングを実施し、必要に応じて改善を行っています。
従業員の成長及び能力開発については、人財戦略部が担い、従業員一人一人の能力の最大化と持続的な成長を支援するため、教育体系の整備・拡充に取り組んでいます。多様な研修コンテンツの提供に加え、従業員が自身のキャリアに応じて主体的にスキルや能力向上を目指し、学びを選択できる仕組みを整えています。
多様性の推進については、サステナビリティコミッティの統括のもと、部門横断型の「DEIタスクフォース」を設置し、多様な人財が、それぞれの強みを活かしながら価値創造に参画できる環境整備を進めています。
②経営戦略にもとづく人財戦略
当社グループにとって、アソビの創造に関わる国内外グループの人財は重要な人的資本であり、当社グループの事業戦略の推進・実現はこれらの人財の確保・育成・活躍に依存しています。また、当社グループで働くことは人財のスキルやキャリアのみならず人生そのものにも大きな影響を及ぼすものと考えております。
当社グループではこうした考え方のもと、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスに基づき、下記の人財戦略とマテリアリティを掲げ、リスクと機会を踏まえながら人的資本の強化に取り組んでいます。
<人財戦略>「企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、アソビづくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を図る」
当社グループが目指すのは、国内外の多様な人財が自走的かつ継続的に価値創造に取り組み、グローバルでより大きな成果を生み出す組織です。
-目指す組織の姿-
(多様性受容と共創)
多様な人財が自走的かつ継続的にグローバルでより大きな価値を創造する組織
(ONE TAKARATOMY)
サイロ化を打破し、会社、部署の壁をこえたグループの総力をあげて協働する組織
(新しい挑戦への応援)
世界でのアソビづくりというグローバルな挑戦を歓迎・支援する風土をもつ組織
<マテリアリティ>サステナビリティ主題Ⅱ:世界中で注目され愛されるアソビを作り出す仕事に夢中になれる職場
マテリアリティ: 従業員の成長/従業員のウェルビーイングの向上
<人的資本における価値創造ストーリー>当社グループでは、人財戦略で示す目指す組織の姿を実現するために、5つの変革の柱を掲げています。各柱に紐づく具体的な施策に取り組むことで、継続的に人財ポートフォリオを充足させるだけではなく、生産性の向上やアソビイノベーション(*1)の創出を促進し、従業員のアソビウェルビーイング(*2)向上を実現するとともに、企業としての持続的な成長を実現する組織風土を一層強固なものにしていきます。
当社グループでは、こうした人的資本の強化を通じて、地域軸・年齢軸の拡大を図り、多様な人々にアプローチする事業戦略を推進しています。これらの取組みにより、Business Vision 2030(経済価値の向上)及びSustainability Vision 2030(社会価値の向上)を実現し、持続的な企業価値の向上を目指します。
(注)本戦略は、当社グループ全体の戦略と位置付けておりますが、(株)キデイランドについては、従業員に占めるパート・有期労働者比率が高いため、本戦略に加えて個別の戦略を別途検討しております。
*1 アソビイノベーション:多様な人財の共創を通じて、新たなアソビの価値を生み出す技術・アイデア・デザインや
事業機会を創出する一連の取組み。(特許・意匠・商標の創出や、新規事業への展開を含む)
*2 アソビウェルビーイング:多様な人財が協働しながら自律的に挑戦し、アソビづくりに夢中になる(没頭する)
フロー状態を通じて、最大限のパフォーマンスを発揮している状態。
<従業員の成長に向けた方針>当社グループでは、従業員一人一人が自らキャリアを考え、スキルや能力向上を目指し、さらなる可能性を拓くことができるよう従業員の能力開発を支援しています。また、多様な人財がやりがいをもって働き、自己の成長を最大限に発揮でき、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスを実現するために、キャリアプランや評価・報酬体系の制度改革に取り組んでいます。
*関連性の高い「5つの変革の柱」
①経営戦略に連動した、動的な人財採用・配置・アロケーション、サクセッション推進
経営戦略、事業戦略及び環境変化に応じて、適切な人財を適切なタイミング・場所に配置・再配置し、必要に応じた
ジョブチェンジを行う変革を推進することで、人財の価値とパフォーマンス発揮を最大化し、経営戦略の実現と持続的
な企業価値向上を支えます。
②グローバル人財の開発と拠点を越えた人財交流
人財育成は、次世代のグローバル人財を計画的に育成する方向へと変革するとともに、拠点を越えた人財交流を促進
することで、多様な価値観と専門性を掛け合わせたイノベーション創出につなげます。
⑤ONE TAKARATOMYに向けた人財共通基盤づくり
グローバルで共通の人事基盤(グレード、MBOなど)へ変革・整備することにより、人財マネジメントの透明性・
公平性を高め、国や拠点を越えた円滑な共創と人財活用の実現を目指します。
パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスの詳細は、下記の関連リンクをご参照ください。
・タカラトミーグループ理念
https://www.takaratomy.co.jp/company/philosophy/
<従業員のウェルビーイング向上方針>当社グループは、人財戦略のもと、様々なバックグラウンドやライフステージ、多様な価値観を持つ従業員がそれぞれ働きがいを感じ、最大限のパフォーマンスを発揮しながら「アソビを作り出す仕事に夢中になれる職場環境」を目指しています。また、従業員の人権や労働安全衛生に配慮し、一人一人が自分らしさを大切にしながら自ら成長し続けられるよう、働き方や制度の改革に取り組み、従業員のより一層のウェルビーイング向上につなげてまいります。エンゲージメントスコアは、「自発的な行動」「ポジティブな感情」の項目が含まれています。
*関連性の高い「5つの変革の柱」
③国境、年齢、ジェンダーを超えたDEI促進
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンの推進においては、従来の「女性活躍」「両立支援」「障害者雇用」
というテーマに加えて、国籍・言語の異なる人財や、年齢の異なる人財間の異文化理解・受容に関する啓発及びトレ
ーニングを強化し、協働・共創を促進します。
タカラトミーグループダイバーシティ方針、具体的な施策については下記の関連リンクをご参照ください。
・ダイバーシティ方針
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/work_style_reform/
・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進、女性の活躍推進、定年再雇用者の活躍推進ほか
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/work_style_reform/human_resources_development.html
④アソビづくりに夢中になれるエンゲージメント促進
グローバルの各拠点でエンゲージメント調査を実施する仕組みへと変革し、社員の意欲・状態を可視化するとともに、課題に対する継続的な改善を通じて、自走的に成長し続ける組織づくりを推進します。
<従業員の給与・報酬の額や内容に関する決定の方針>当社グループでは、多様な人財がやりがいをもって働き、自己の成長によりパフォーマンスを最大限に発揮することで事業戦略を推進するとともに、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスの実現に向け、キャリアプラン及び評価・報酬体系の制度改革に取り組み、「タカラトミー流 ジョブ型人事制度」を導入しています。
-「タカラトミー流 ジョブ型人事制度」の概要-
当社グループでは、人事評価や昇格要件のルールを開示し、公正・公平な人事評価を行っています。また、管理職に対しては評価者研修を実施し、従業員一人一人の成長や働きがいを促進するとともに、最大限にパフォーマンスを発揮できる人事制度(等級制度(a)、評価制度(b)、報酬制度(c))を導入しています。
(a)等級制度
-管理職と専門職の複線型職群制度を導入し、多様な選択肢の中からキャリアを描く-
これまで主流であった「管理職を目指す」というキャリアアップの考え方を刷新し、専門職の役割定義を見直し、高い専門性を発揮することによるキャリアアップを図っています。管理職と専門職の複線型職群制度を導入し、これまで総合職としていた職群は「基幹職」に変更しました。職群内では開発職・生産技術職・品質管理職・マーケティング職・営業職・ロジスティクス職・コーポレート職などの職種に分類しています。
従業員は、それぞれの職種で専門性を磨き「専門職」へとキャリアアップする、様々な職種を経験して「管理職」を目指すなど、タカラトミー流のジョブ型等級制度のもとで、多様なキャリア形成が可能となっています。また、基幹職内の等級の役割定義を見直すとともに、等級数を1つ減らすなど、早期に専門職や管理職を目指せるようにしています。
(b)評価制度
-それぞれの職種に求められるスキルの違いや評価プロセスが明確な仕組み-
すべての職種共通の基準で評価するのではなく、それぞれの職種で求められるスキルをいかに発揮したかで評価する仕組みを導入しています。また、より細かく自身の現状を把握し、上司との面談を通じて成長につなげられる環境を用意しています。さらに、従業員それぞれの各種スキルの発揮度を設定基準と照らす「絶対評価」を行っています。 業務の成果・業績は業績評価とし業績賞与の変動係数として反映しています。一方で、昇格には業績評価は使用せず、自身の行動・スキルが上位等級に資する発揮度であると評価されれば、適性検査等その他要件を満たすことで昇格が可能といった、評価と処遇反映先を明確にする仕組みとしています。
評価面談とは別に、従業員の中期的なキャリアプランのヒアリングも実施しています。思い描くキャリアに向けての成長を促進するとともに、海外志向等を把握しグローバル人財育成につながる仕掛けづくりを行っています。
(c)報酬制度
-年功賃金要素を払拭、属人的な手当を廃止し等級ごとにメリハリのある報酬制度へ-
外部サーベイによる報酬額をベンチマークとし、等級ごとに上限額・下限額のレンジを設定しています。昇格すると昇格後の等級に設定されたレンジ内に移行され、年齢、経験年数に関係なくレンジ内での評価に応じた昇降給を行います。世帯主であることや扶養する子どもがいる場合に支給していた世帯手当や子手当は、主に男性が対象となり支給されるものでしたが、それらの手当は廃止し、賃金は個人の家族構成、家庭環境に関係なく、等級と成果に応じた要素を高め、属人的な事由による賃金差や不公平感が生じない報酬制度としています。また、賞与については、固定部分は基本給に割戻しを行い業績賞与のみとし、成果連動要素を強くしています。
③リスク管理
当社グループでは、人的資本・人事課題に係るリスクについて、人事部門で検討を行い、戦略策定や業務執行部門・グループ会社と共有を図っています。必要に応じてリスク/コンプライアンス委員会と連携し、モニタリングの上、取締役会に報告しています。
④人財戦略と紐づいた指標と目標
当社グループでは、「中長期経営戦略 2030」における具体的な人財施策の実行に際して、各施策がBusiness Vision2030で掲げている経営目標や事業戦略にどのように結びついているか整理をした上で、それぞれの人財戦略や施策に対しての指標と目標を設定し、進捗をモニタリングしています。
また、指標の設定にあたっては、他社との比較可能な指標だけにとどまらず、人財戦略上重要と考えられる当社グループ独自の指標も組み込んで施策を推進していきます。
当社においては、これらの指標のデータ管理とともに、具体的な施策が行われているものの、連結グループ全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難である場合は、提出会社単体の指標と目標を開示しております。
※1 育児休業取得率は、「当該年度に育児休業を取得した人数 ÷ 当該年度の育児休業取得対象者数」により算出しています。
なお、育児休業は出生年度と異なる年度に取得される場合があるため、取得率が100%を下回る、または100%を超える場合があります。
※2 障害者雇用率は、2026年3月31日時点では2.7%となります。継続的に多様な人財が活躍できる職場を目指していきます。
※3 第三者(クアルトリクスジャパン合同会社)によるエンゲージメントサーベイを実施しています。
エンゲージメントスコアは、「自発的な行動」「ポジティブな感情」の項目が含まれています。
2025年度より調査会社を変更しているため、中期サステナビリティ目標・KPIに設定している「ワークエンゲージメントの継続的上昇」の考
え方は維持していますが、調査手法の違いにより過年度との直接的な比較には一定の制約があります。当年度の結果を起点として継続的な上昇
を目指していきます。
当社グループは、人的資本を重要な経営資源の一つと位置づけ、当社グループのパーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスの実現と企業価値の持続的向上に向けて、人財戦略を着実に推進していきます。
人的資本に関する考え方と取組み
「中長期経営戦略 2030」において、人財戦略は、企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、当社グループの持続的成長を支える重要なコーポレート戦略の一つです。
当社グループは、アソビづくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を人財戦略の基本方針とし、事業戦略の遂行に必要な人財の確保・育成・活躍を通じて、競争力の強化を図っていきます。
①ガバナンス
当社グループでは、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスに基づき、「アソビの創造に関わる国内外グループの人財」を重要な人的資本として特定するとともに、サステナビリティの主題のひとつに「世界中で注目され愛されるアソビを作り出す仕事に夢中になれる職場」を掲げ、マテリアリティに「従業員のウェルビーイングの向上」「従業員の成長」を特定し、人的資本経営を進めています。
<人的資本に関わるガバナンス>

当社グループにおける人的資本に関わるガバナンスは、取締役会による監督のもと、代表取締役社長が議長を務める常務会を中心とした業務執行体制により推進しています。
取締役会は、人財戦略を含む重要な経営課題について決議または報告を受け、業務執行の監督を行っています。
業務執行においては、代表取締役社長が議長を務める常務会において、人財戦略、組織改編、人財配置、職場環境整備等、人的資本に関わる重要事項の審議及び意思決定を行っており、その結果は必要に応じて取締役会へ付議または報告されます。
また、人的資本に関する具体的施策の企画・推進は、人財戦略部及びDEI推進部を中心に行い、国内外のグループ会社と連携しながらグループ横断的に展開しています。
さらに、中長期経営戦略の進捗管理、執行役員の評価・選任、組織戦略の検討、サステナビリティ及びESG課題への対応等については、中期経営計画会議、執行役員評価委員会、組織決定会議、サステナビリティコミッティといった重要会議体において報告・審議がなされ、人的資本に関する取組みの実効性向上と適切なガバナンスの確保を図っています。
<業務の執行体制>当社グループの人的資本に関する業務の執行は、当社の人財戦略部及びDEI推進部が担っております。両部門は、「中長期経営戦略 2030」及び人財戦略に基づき、当社グループ会社の管理部門と定期的に意見交換や情報共有する場を設け、グループ一体で人財戦略を推進・実行する体制を整えています。
人財戦略部及びDEI推進部は、「中長期経営戦略 2030」で掲げるBusiness Vision、Sustainability Visionの実現に向け、各種施策を立案・推進しています。
従業員のウェルビーイングの向上に関する取組みについては、DEI推進部が担い、多様な人財が活躍できる働き方の推進や、働きがいのある職場環境の整備に向けた制度設計・運用を行っています。これらの施策について説明会や社内掲示板等を通じて周知、社内への浸透を図るとともに利用状況や従業員の意見等を踏まえたモニタリングを実施し、必要に応じて改善を行っています。
従業員の成長及び能力開発については、人財戦略部が担い、従業員一人一人の能力の最大化と持続的な成長を支援するため、教育体系の整備・拡充に取り組んでいます。多様な研修コンテンツの提供に加え、従業員が自身のキャリアに応じて主体的にスキルや能力向上を目指し、学びを選択できる仕組みを整えています。
多様性の推進については、サステナビリティコミッティの統括のもと、部門横断型の「DEIタスクフォース」を設置し、多様な人財が、それぞれの強みを活かしながら価値創造に参画できる環境整備を進めています。
②経営戦略にもとづく人財戦略
当社グループにとって、アソビの創造に関わる国内外グループの人財は重要な人的資本であり、当社グループの事業戦略の推進・実現はこれらの人財の確保・育成・活躍に依存しています。また、当社グループで働くことは人財のスキルやキャリアのみならず人生そのものにも大きな影響を及ぼすものと考えております。
当社グループではこうした考え方のもと、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスに基づき、下記の人財戦略とマテリアリティを掲げ、リスクと機会を踏まえながら人的資本の強化に取り組んでいます。
<人財戦略>「企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、アソビづくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を図る」
当社グループが目指すのは、国内外の多様な人財が自走的かつ継続的に価値創造に取り組み、グローバルでより大きな成果を生み出す組織です。
-目指す組織の姿-
(多様性受容と共創)
多様な人財が自走的かつ継続的にグローバルでより大きな価値を創造する組織
(ONE TAKARATOMY)
サイロ化を打破し、会社、部署の壁をこえたグループの総力をあげて協働する組織
(新しい挑戦への応援)
世界でのアソビづくりというグローバルな挑戦を歓迎・支援する風土をもつ組織
<マテリアリティ>サステナビリティ主題Ⅱ:世界中で注目され愛されるアソビを作り出す仕事に夢中になれる職場
マテリアリティ: 従業員の成長/従業員のウェルビーイングの向上
<人的資本における価値創造ストーリー>当社グループでは、人財戦略で示す目指す組織の姿を実現するために、5つの変革の柱を掲げています。各柱に紐づく具体的な施策に取り組むことで、継続的に人財ポートフォリオを充足させるだけではなく、生産性の向上やアソビイノベーション(*1)の創出を促進し、従業員のアソビウェルビーイング(*2)向上を実現するとともに、企業としての持続的な成長を実現する組織風土を一層強固なものにしていきます。
当社グループでは、こうした人的資本の強化を通じて、地域軸・年齢軸の拡大を図り、多様な人々にアプローチする事業戦略を推進しています。これらの取組みにより、Business Vision 2030(経済価値の向上)及びSustainability Vision 2030(社会価値の向上)を実現し、持続的な企業価値の向上を目指します。
(注)本戦略は、当社グループ全体の戦略と位置付けておりますが、(株)キデイランドについては、従業員に占めるパート・有期労働者比率が高いため、本戦略に加えて個別の戦略を別途検討しております。*1 アソビイノベーション:多様な人財の共創を通じて、新たなアソビの価値を生み出す技術・アイデア・デザインや
事業機会を創出する一連の取組み。(特許・意匠・商標の創出や、新規事業への展開を含む)
*2 アソビウェルビーイング:多様な人財が協働しながら自律的に挑戦し、アソビづくりに夢中になる(没頭する)
フロー状態を通じて、最大限のパフォーマンスを発揮している状態。
<従業員の成長に向けた方針>当社グループでは、従業員一人一人が自らキャリアを考え、スキルや能力向上を目指し、さらなる可能性を拓くことができるよう従業員の能力開発を支援しています。また、多様な人財がやりがいをもって働き、自己の成長を最大限に発揮でき、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスを実現するために、キャリアプランや評価・報酬体系の制度改革に取り組んでいます。
*関連性の高い「5つの変革の柱」
①経営戦略に連動した、動的な人財採用・配置・アロケーション、サクセッション推進
経営戦略、事業戦略及び環境変化に応じて、適切な人財を適切なタイミング・場所に配置・再配置し、必要に応じた
ジョブチェンジを行う変革を推進することで、人財の価値とパフォーマンス発揮を最大化し、経営戦略の実現と持続的
な企業価値向上を支えます。
②グローバル人財の開発と拠点を越えた人財交流
人財育成は、次世代のグローバル人財を計画的に育成する方向へと変革するとともに、拠点を越えた人財交流を促進
することで、多様な価値観と専門性を掛け合わせたイノベーション創出につなげます。
⑤ONE TAKARATOMYに向けた人財共通基盤づくり
グローバルで共通の人事基盤(グレード、MBOなど)へ変革・整備することにより、人財マネジメントの透明性・
公平性を高め、国や拠点を越えた円滑な共創と人財活用の実現を目指します。
パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスの詳細は、下記の関連リンクをご参照ください。
・タカラトミーグループ理念
https://www.takaratomy.co.jp/company/philosophy/
<従業員のウェルビーイング向上方針>当社グループは、人財戦略のもと、様々なバックグラウンドやライフステージ、多様な価値観を持つ従業員がそれぞれ働きがいを感じ、最大限のパフォーマンスを発揮しながら「アソビを作り出す仕事に夢中になれる職場環境」を目指しています。また、従業員の人権や労働安全衛生に配慮し、一人一人が自分らしさを大切にしながら自ら成長し続けられるよう、働き方や制度の改革に取り組み、従業員のより一層のウェルビーイング向上につなげてまいります。エンゲージメントスコアは、「自発的な行動」「ポジティブな感情」の項目が含まれています。
*関連性の高い「5つの変革の柱」
③国境、年齢、ジェンダーを超えたDEI促進
ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョンの推進においては、従来の「女性活躍」「両立支援」「障害者雇用」
というテーマに加えて、国籍・言語の異なる人財や、年齢の異なる人財間の異文化理解・受容に関する啓発及びトレ
ーニングを強化し、協働・共創を促進します。
タカラトミーグループダイバーシティ方針、具体的な施策については下記の関連リンクをご参照ください。
・ダイバーシティ方針
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/work_style_reform/
・ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進、女性の活躍推進、定年再雇用者の活躍推進ほか
https://www.takaratomy.co.jp/company/csr/work_style_reform/human_resources_development.html
④アソビづくりに夢中になれるエンゲージメント促進
グローバルの各拠点でエンゲージメント調査を実施する仕組みへと変革し、社員の意欲・状態を可視化するとともに、課題に対する継続的な改善を通じて、自走的に成長し続ける組織づくりを推進します。
<従業員の給与・報酬の額や内容に関する決定の方針>当社グループでは、多様な人財がやりがいをもって働き、自己の成長によりパフォーマンスを最大限に発揮することで事業戦略を推進するとともに、パーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスの実現に向け、キャリアプラン及び評価・報酬体系の制度改革に取り組み、「タカラトミー流 ジョブ型人事制度」を導入しています。
-「タカラトミー流 ジョブ型人事制度」の概要-
当社グループでは、人事評価や昇格要件のルールを開示し、公正・公平な人事評価を行っています。また、管理職に対しては評価者研修を実施し、従業員一人一人の成長や働きがいを促進するとともに、最大限にパフォーマンスを発揮できる人事制度(等級制度(a)、評価制度(b)、報酬制度(c))を導入しています。
(a)等級制度
-管理職と専門職の複線型職群制度を導入し、多様な選択肢の中からキャリアを描く-
これまで主流であった「管理職を目指す」というキャリアアップの考え方を刷新し、専門職の役割定義を見直し、高い専門性を発揮することによるキャリアアップを図っています。管理職と専門職の複線型職群制度を導入し、これまで総合職としていた職群は「基幹職」に変更しました。職群内では開発職・生産技術職・品質管理職・マーケティング職・営業職・ロジスティクス職・コーポレート職などの職種に分類しています。
従業員は、それぞれの職種で専門性を磨き「専門職」へとキャリアアップする、様々な職種を経験して「管理職」を目指すなど、タカラトミー流のジョブ型等級制度のもとで、多様なキャリア形成が可能となっています。また、基幹職内の等級の役割定義を見直すとともに、等級数を1つ減らすなど、早期に専門職や管理職を目指せるようにしています。
(b)評価制度
-それぞれの職種に求められるスキルの違いや評価プロセスが明確な仕組み-
すべての職種共通の基準で評価するのではなく、それぞれの職種で求められるスキルをいかに発揮したかで評価する仕組みを導入しています。また、より細かく自身の現状を把握し、上司との面談を通じて成長につなげられる環境を用意しています。さらに、従業員それぞれの各種スキルの発揮度を設定基準と照らす「絶対評価」を行っています。 業務の成果・業績は業績評価とし業績賞与の変動係数として反映しています。一方で、昇格には業績評価は使用せず、自身の行動・スキルが上位等級に資する発揮度であると評価されれば、適性検査等その他要件を満たすことで昇格が可能といった、評価と処遇反映先を明確にする仕組みとしています。
評価面談とは別に、従業員の中期的なキャリアプランのヒアリングも実施しています。思い描くキャリアに向けての成長を促進するとともに、海外志向等を把握しグローバル人財育成につながる仕掛けづくりを行っています。
(c)報酬制度
-年功賃金要素を払拭、属人的な手当を廃止し等級ごとにメリハリのある報酬制度へ-
外部サーベイによる報酬額をベンチマークとし、等級ごとに上限額・下限額のレンジを設定しています。昇格すると昇格後の等級に設定されたレンジ内に移行され、年齢、経験年数に関係なくレンジ内での評価に応じた昇降給を行います。世帯主であることや扶養する子どもがいる場合に支給していた世帯手当や子手当は、主に男性が対象となり支給されるものでしたが、それらの手当は廃止し、賃金は個人の家族構成、家庭環境に関係なく、等級と成果に応じた要素を高め、属人的な事由による賃金差や不公平感が生じない報酬制度としています。また、賞与については、固定部分は基本給に割戻しを行い業績賞与のみとし、成果連動要素を強くしています。
③リスク管理
当社グループでは、人的資本・人事課題に係るリスクについて、人事部門で検討を行い、戦略策定や業務執行部門・グループ会社と共有を図っています。必要に応じてリスク/コンプライアンス委員会と連携し、モニタリングの上、取締役会に報告しています。
④人財戦略と紐づいた指標と目標
当社グループでは、「中長期経営戦略 2030」における具体的な人財施策の実行に際して、各施策がBusiness Vision2030で掲げている経営目標や事業戦略にどのように結びついているか整理をした上で、それぞれの人財戦略や施策に対しての指標と目標を設定し、進捗をモニタリングしています。
また、指標の設定にあたっては、他社との比較可能な指標だけにとどまらず、人財戦略上重要と考えられる当社グループ独自の指標も組み込んで施策を推進していきます。
当社においては、これらの指標のデータ管理とともに、具体的な施策が行われているものの、連結グループ全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難である場合は、提出会社単体の指標と目標を開示しております。
| 5つの変革の柱 | 区分 | 指標 | 実績 | 目標 | |
| 2026年3月期 | 2027年3月期 | 2031年3月期 | |||
| ①経営戦略に連動した、動的な人財採用・配置・アロケーション、サクセッション推進 | 連結 | 後継者充足率の進捗と対策を協議するための人財コミッティの年1回開催 | 未実施 | 年1回 | 年1回継続 |
| ②グローバル人財の開発と拠点を越えた人財交流 | 連結 | 海外トレーニー参加人数 | 年間2名 | 年間4名 | 年間8名 |
| 連結 | クロスカルチャートレーニング提供数 | 未実施 | 2回 | 5回 | |
| ③国境、年齢、ジェンダーを超えたDEI促進 | 連結 | 女性管理職比率 | 26.7% | 30% | 30% |
| 単体 | 21.4% | 23% | 27% | ||
| 単体 | 男性労働者の育児休業取得率※1 | 108.3% | 100% | 100% | |
| 単体 | 男性労働者の育児休業取得日数29日以上の割合 | 75% | 75%以上 | 75%以上 | |
| 単体 | 有給休暇平均取得日数 | 10.4日 | 11日 | 11日 | |
| 単体 | 法定時間外・法定休日労働時間の各月平均時間かつ年間平均総残業時間 | 月17時間 かつ 年間196時間 | 月30時間未満かつ 年間250時間未満 | 月30時間未満かつ 年間250時間未満 | |
| 単体 | 障害者雇用率 | 1.7%(※2) | 2.7% | 2.7% | |
| ④アソビづくりに夢中になれるエンゲージメント促進 | 連結 | 従業員ワークエンゲージメントスコア※3 肯定的回答割合 | 未実施 | グローバル実施 | 継続的上昇 |
| 単体 | 67.4% | 継続的上昇 | 継続的上昇 | ||
| ⑤ONE TAKARATOMYに向けた人財共通基盤づくり | 連結 | グローバル共通グレード・MBO・報酬プログラム整備 | 進行中 | 社内承認 | 運用中 |
※1 育児休業取得率は、「当該年度に育児休業を取得した人数 ÷ 当該年度の育児休業取得対象者数」により算出しています。
なお、育児休業は出生年度と異なる年度に取得される場合があるため、取得率が100%を下回る、または100%を超える場合があります。
※2 障害者雇用率は、2026年3月31日時点では2.7%となります。継続的に多様な人財が活躍できる職場を目指していきます。
※3 第三者(クアルトリクスジャパン合同会社)によるエンゲージメントサーベイを実施しています。
エンゲージメントスコアは、「自発的な行動」「ポジティブな感情」の項目が含まれています。
2025年度より調査会社を変更しているため、中期サステナビリティ目標・KPIに設定している「ワークエンゲージメントの継続的上昇」の考
え方は維持していますが、調査手法の違いにより過年度との直接的な比較には一定の制約があります。当年度の結果を起点として継続的な上昇
を目指していきます。
当社グループは、人的資本を重要な経営資源の一つと位置づけ、当社グループのパーパス・ビジョン・バリューズ・プロミスの実現と企業価値の持続的向上に向けて、人財戦略を着実に推進していきます。