有価証券報告書-第75期(2025/04/01-2026/03/31)
有報資料
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<目標とする経営指標>当社グループは、2024年5月14日に公表しました「中長期経営戦略 2030」において、事業規模を拡大し、資本コストを上回るリターンを創出することで、売上高3,000億円、営業利益率10%を達成することを目指しています。また、収益性の向上、資産効率性の向上、健全な財政状態の3つの観点から、継続して自己資本利益率(ROE)11%以上を維持していきます。さらに、株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。これらを含む次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持していきます。
営業利益率 10%目標
一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上
自己資本利益率(ROE)継続11%以上
自己資本比率 規律として下限50%程度
総還元性向 原則50%
株価純資産倍率(PBR)3倍目標
<経営環境>当社グループを取り巻く経営環境は、日本では、物価上昇の影響を受けつつも、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は底堅く推移することが見込まれます。一方、世界的には、米国通商政策の影響による景気減速への懸念、金利・為替の変動や地政学的リスクによる影響等、依然として先行き不透明な状況が続くと見込まれます。
[中長期経営戦略 2030]
(事業戦略)
Kidults需要と日本IPの人気は、欧米・アジアを中心に世界規模で拡大しています。また、少子化が進んでいる日本においても、インバウンド需要を背景に、当社グループの対象市場は引き続き成長しています。このような外部環境を踏まえ、当社グループでは、強みである日本IPを活用した企画力を基盤に、グローバル展開を見据えた開発力の強化に取り組んでまいります。当社グループブランドのオリジナルショップ展開やデジタルを含めたマーケティングへの注力等、各種施策を推進することで、グローバルにおけるブランドの確立を図り、地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を進めてまいります。
重点戦略
・地域軸の拡大
持続的な成長に向けて、成長余地の大きい海外市場への展開を通じた事業基盤の構築を進めていく必要があります。
日本では、日本市場で培われた主要ブランドを軸とした商品展開により、安定的な事業基盤の構築を図っています。一方、海外では、日本IPの人気を背景に、アジア及び欧米を重要拠点として位置付け、地域特性に応じたブランド展開を継続的に推進していく必要があります。
アジアにおいては、「トミカ」をはじめとした日本市場で高い支持を得ているブランドを地域特性に合わせて展開するとともに、「アミューズメントマシン」や「トレーディングカードゲーム」「ホビー」等、企画力・開発力を活かした商品展開を通じ、事業機会の拡大に取り組んでいます。
欧米においては、日本IPと「ガチャ」「ぬいぐるみ」等のフォーマットを掛け合わせた商品展開を行うことで、事業機会の拡大と中長期的な成長に向けた事業基盤の構築に取り組んでまいります。
・年齢軸の拡大
Kidults層は世界的に拡大しており、幅広い需要の取り込みは、中長期的な成長機会となっています。
日本では、主要ブランドを中心とした年齢軸拡大に向けた施策により、顧客層の拡大が進んでいます。キデイランドやタカラトミーアーツをはじめとした国内グループ各社においても、幅広い年齢層を想定した商品展開を進めており、業績の拡大につながっています。今後も日本市場において年齢軸の拡大を継続的に進めることで、より安定的な事業基盤の構築を図ってまいります。
海外においては、年齢層を捉えたブランド展開を行うとともに、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かし、各ブランドの特性を踏まえた商品展開を進めることで、Kidults需要の獲得を図っていきます。
・主要国でのヒットとシェア拡大
当社グループの強みは、グローバルで通用するブランドと主要国でヒット創出が可能な企画力、開発力及び商品化技術力があることです。例えば、タカラトミーでは現代版ベーゴマの第4世代となる「BEYBLADE X」、タカラトミーアーツではIPを使った企画力で伸長する「ガチャ」、キデイランドではキャラクターを通じた体験価値の創出に取り組んでいます。このように、お客様視点で差別化されたマーケティング・ブランド戦略を通じて、主要国でのヒットとシェア拡大を図ります。
・ブランド価値の向上
地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を加速していくために、ブランド価値の向上に取り組んでいます。日本市場で培われたブランドを海外市場へ展開することにより、ブランドの認知及び価値の向上を戦略的に進めてまいります。また、日本IPの人気の高まりを背景に、地域特性や顧客ニーズを踏まえた各種施策を通じて、グローバルにおけるブランド価値の向上を図ってまいります。
あわせて、自社ブランドに加え、パートナーブランドについても、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かした取り組みを進めることで、更なるブランド価値向上につなげてまいります。
・玩具外収入の拡大
「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとしたブランドのライセンシング事業を展開している他、カードゲームアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」や、アミューズメントマシン「ポケモンフレンダ」等の取り組みや、「トミカ博」「プラレール博」をはじめとするイベント事業も積極的に展開するなど、玩具外収入の拡大を図ってまいります。
・デジタルテクノロジーの活用
これら重点戦略の実行において、デジタルテクノロジーの活用を進めてまいります。
スマートフォン向けアプリやゲーム機器、D2C(Direct to Consumer)型販売チャネルやSNSなど、各種インフラを活用していきます。また、メディア、アナリティクス、マーケティングオートメーション等のデジタルリソースを最大限に活用してまいります。さらに、AIを使用した業務プロセスの高度化と業務効率化の推進、世界へのアクセスを高めるための言語翻訳等のデジタルツールも活用し、より効率的に「アソビ」を世界に拡大してまいります。
(コーポレート戦略)
事業戦略と相互に連携し、中長期経営戦略の土台となるものがコーポレート戦略です。
財務・製造・知的・人的・社会関係・自然といった各種資本の戦略的な活用・増大によって、企業価値向上を図ってまいります。資本コストや資本収益性を意識した成長投資、事業ポートフォリオの見直し等を推進し、さらに筋肉質な財務体質にしていきます。
・キャッシュアロケーション
地域軸と年齢軸の拡大を一層加速させるエンジンとして、キャッシュについては次を中心に配分し、合計400億円から500億円の成長投資を行ってまいります。
キデイランド国内新規出店(特に都市部大型店)への投資
当社グループの蓄積を活用したKidults層向け事業投資(新規コンテンツやデジタル投資含む)
地域別展開力の強化に向けたブランドショップの拡大やマーケティングリソース強化への投資
AI、DX、ITインフラ構築投資
また、更なる企業価値向上に向け、事業成長及びバリューチェーン強化を目的に、M&A、IP取得といった戦略的な投資機会を継続的に追求してまいります。
・株主還元(配当・自己株式取得)
株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しています。経営基盤の強化と利益率の向上に努めるとともに、配当や自己株式の取得を通じた株主還元策を実施してまいります。
・人財戦略
中長期経営戦略において、人財戦略は、企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、当社グループの持続的成長を支える重要なコーポレート戦略の一つです。
当社グループは、「アソビ」づくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を人財戦略の基本方針とし、事業戦略の遂行に必要な人財の確保・育成・活躍を通じて、競争力の強化を図ってまいります。
当社グループは、国内外の多様な人財が自走的かつ継続的に価値創造に取り組み、グローバルでより大きな成果を生み出すため、以下の組織を実現すべく取り組んでいます。
多様な人財が自走的かつ継続的にグローバルでより大きな価値を創造する組織
サイロ化を打破し、会社、部署の壁をこえたグループの総力をあげて協働する組織
世界での「アソビ」づくりというグローバルな挑戦を歓迎・支援する風土をもつ組織
また、上記の組織の実現に向け、次の5つを柱として人財戦略を推進しています。
経営戦略に連動した動的な人財採用・配置・アロケーション及びサクセッションの推進
グローバル人財の開発と拠点を越えた人財交流
国境、年齢、ジェンダーを超えたDE&Iの促進
「アソビ」づくりに夢中になれるエンゲージメントの促進
ONE TAKARATOMYに向けた人財共通基盤づくり
・知的資本戦略
当社グループにとって知的財産は、重要な経営資本です。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした多くの主力ブランドに関連して生み出される知的財産を「アソビIP」と定義し、これらを積極的に保護しています。
知的資本戦略として、「アソビIPを守ること」「アソビIPの侵害に備えること」「アソビIPを育てること」の3つを方針として掲げ、IPを最大限活用していくために万全の体制を整えてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
<目標とする経営指標>当社グループは、2024年5月14日に公表しました「中長期経営戦略 2030」において、事業規模を拡大し、資本コストを上回るリターンを創出することで、売上高3,000億円、営業利益率10%を達成することを目指しています。また、収益性の向上、資産効率性の向上、健全な財政状態の3つの観点から、継続して自己資本利益率(ROE)11%以上を維持していきます。さらに、株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しております。これらを含む次の具体的な指標を掲げ、株主の皆様への適正な還元策を講じ、健全な経営を維持していきます。
営業利益率 10%目標
一株当たり純利益(EPS)成長率 継続10%以上
自己資本利益率(ROE)継続11%以上
自己資本比率 規律として下限50%程度
総還元性向 原則50%
株価純資産倍率(PBR)3倍目標
<経営環境>当社グループを取り巻く経営環境は、日本では、物価上昇の影響を受けつつも、雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費は底堅く推移することが見込まれます。一方、世界的には、米国通商政策の影響による景気減速への懸念、金利・為替の変動や地政学的リスクによる影響等、依然として先行き不透明な状況が続くと見込まれます。
[中長期経営戦略 2030]
(事業戦略)
Kidults需要と日本IPの人気は、欧米・アジアを中心に世界規模で拡大しています。また、少子化が進んでいる日本においても、インバウンド需要を背景に、当社グループの対象市場は引き続き成長しています。このような外部環境を踏まえ、当社グループでは、強みである日本IPを活用した企画力を基盤に、グローバル展開を見据えた開発力の強化に取り組んでまいります。当社グループブランドのオリジナルショップ展開やデジタルを含めたマーケティングへの注力等、各種施策を推進することで、グローバルにおけるブランドの確立を図り、地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を進めてまいります。
重点戦略
・地域軸の拡大
持続的な成長に向けて、成長余地の大きい海外市場への展開を通じた事業基盤の構築を進めていく必要があります。
日本では、日本市場で培われた主要ブランドを軸とした商品展開により、安定的な事業基盤の構築を図っています。一方、海外では、日本IPの人気を背景に、アジア及び欧米を重要拠点として位置付け、地域特性に応じたブランド展開を継続的に推進していく必要があります。
アジアにおいては、「トミカ」をはじめとした日本市場で高い支持を得ているブランドを地域特性に合わせて展開するとともに、「アミューズメントマシン」や「トレーディングカードゲーム」「ホビー」等、企画力・開発力を活かした商品展開を通じ、事業機会の拡大に取り組んでいます。
欧米においては、日本IPと「ガチャ」「ぬいぐるみ」等のフォーマットを掛け合わせた商品展開を行うことで、事業機会の拡大と中長期的な成長に向けた事業基盤の構築に取り組んでまいります。
・年齢軸の拡大
Kidults層は世界的に拡大しており、幅広い需要の取り込みは、中長期的な成長機会となっています。
日本では、主要ブランドを中心とした年齢軸拡大に向けた施策により、顧客層の拡大が進んでいます。キデイランドやタカラトミーアーツをはじめとした国内グループ各社においても、幅広い年齢層を想定した商品展開を進めており、業績の拡大につながっています。今後も日本市場において年齢軸の拡大を継続的に進めることで、より安定的な事業基盤の構築を図ってまいります。
海外においては、年齢層を捉えたブランド展開を行うとともに、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かし、各ブランドの特性を踏まえた商品展開を進めることで、Kidults需要の獲得を図っていきます。
・主要国でのヒットとシェア拡大
当社グループの強みは、グローバルで通用するブランドと主要国でヒット創出が可能な企画力、開発力及び商品化技術力があることです。例えば、タカラトミーでは現代版ベーゴマの第4世代となる「BEYBLADE X」、タカラトミーアーツではIPを使った企画力で伸長する「ガチャ」、キデイランドではキャラクターを通じた体験価値の創出に取り組んでいます。このように、お客様視点で差別化されたマーケティング・ブランド戦略を通じて、主要国でのヒットとシェア拡大を図ります。
・ブランド価値の向上
地域軸・年齢軸を成長ドライバーとした事業拡大を加速していくために、ブランド価値の向上に取り組んでいます。日本市場で培われたブランドを海外市場へ展開することにより、ブランドの認知及び価値の向上を戦略的に進めてまいります。また、日本IPの人気の高まりを背景に、地域特性や顧客ニーズを踏まえた各種施策を通じて、グローバルにおけるブランド価値の向上を図ってまいります。
あわせて、自社ブランドに加え、パートナーブランドについても、当社グループの企画力、開発力及び商品化技術力を活かした取り組みを進めることで、更なるブランド価値向上につなげてまいります。
・玩具外収入の拡大
「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとしたブランドのライセンシング事業を展開している他、カードゲームアプリ「DUEL MASTERS PLAY’S」や、アミューズメントマシン「ポケモンフレンダ」等の取り組みや、「トミカ博」「プラレール博」をはじめとするイベント事業も積極的に展開するなど、玩具外収入の拡大を図ってまいります。
・デジタルテクノロジーの活用
これら重点戦略の実行において、デジタルテクノロジーの活用を進めてまいります。
スマートフォン向けアプリやゲーム機器、D2C(Direct to Consumer)型販売チャネルやSNSなど、各種インフラを活用していきます。また、メディア、アナリティクス、マーケティングオートメーション等のデジタルリソースを最大限に活用してまいります。さらに、AIを使用した業務プロセスの高度化と業務効率化の推進、世界へのアクセスを高めるための言語翻訳等のデジタルツールも活用し、より効率的に「アソビ」を世界に拡大してまいります。
(コーポレート戦略)
事業戦略と相互に連携し、中長期経営戦略の土台となるものがコーポレート戦略です。
財務・製造・知的・人的・社会関係・自然といった各種資本の戦略的な活用・増大によって、企業価値向上を図ってまいります。資本コストや資本収益性を意識した成長投資、事業ポートフォリオの見直し等を推進し、さらに筋肉質な財務体質にしていきます。
・キャッシュアロケーション
地域軸と年齢軸の拡大を一層加速させるエンジンとして、キャッシュについては次を中心に配分し、合計400億円から500億円の成長投資を行ってまいります。
キデイランド国内新規出店(特に都市部大型店)への投資
当社グループの蓄積を活用したKidults層向け事業投資(新規コンテンツやデジタル投資含む)
地域別展開力の強化に向けたブランドショップの拡大やマーケティングリソース強化への投資
AI、DX、ITインフラ構築投資
また、更なる企業価値向上に向け、事業成長及びバリューチェーン強化を目的に、M&A、IP取得といった戦略的な投資機会を継続的に追求してまいります。
・株主還元(配当・自己株式取得)
株主価値の持続的な向上及び株主に対する安定的な利益還元を実施していくことを経営の重要課題の一つとして認識しています。経営基盤の強化と利益率の向上に努めるとともに、配当や自己株式の取得を通じた株主還元策を実施してまいります。
・人財戦略
中長期経営戦略において、人財戦略は、企業価値向上に向けた経営戦略と連動し、当社グループの持続的成長を支える重要なコーポレート戦略の一つです。
当社グループは、「アソビ」づくりに夢中になれる組織・環境・人財への変革を人財戦略の基本方針とし、事業戦略の遂行に必要な人財の確保・育成・活躍を通じて、競争力の強化を図ってまいります。
当社グループは、国内外の多様な人財が自走的かつ継続的に価値創造に取り組み、グローバルでより大きな成果を生み出すため、以下の組織を実現すべく取り組んでいます。
多様な人財が自走的かつ継続的にグローバルでより大きな価値を創造する組織
サイロ化を打破し、会社、部署の壁をこえたグループの総力をあげて協働する組織
世界での「アソビ」づくりというグローバルな挑戦を歓迎・支援する風土をもつ組織
また、上記の組織の実現に向け、次の5つを柱として人財戦略を推進しています。
経営戦略に連動した動的な人財採用・配置・アロケーション及びサクセッションの推進
グローバル人財の開発と拠点を越えた人財交流
国境、年齢、ジェンダーを超えたDE&Iの促進
「アソビ」づくりに夢中になれるエンゲージメントの促進
ONE TAKARATOMYに向けた人財共通基盤づくり
・知的資本戦略
当社グループにとって知的財産は、重要な経営資本です。「トミカ」「プラレール」「リカちゃん」「ベイブレード」をはじめとした多くの主力ブランドに関連して生み出される知的財産を「アソビIP」と定義し、これらを積極的に保護しています。
知的資本戦略として、「アソビIPを守ること」「アソビIPの侵害に備えること」「アソビIPを育てること」の3つを方針として掲げ、IPを最大限活用していくために万全の体制を整えてまいります。