有価証券報告書-第71期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)経営方針、経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、中期経営計画「Build NIPPAN group 2.0」を策定し、「本を起点に広がる可能性に挑戦する」をコンセプトに、「本業の復活」「本業を支える事業を成長させる」を基本方針として、各種施策に取り組んでおります。
「本業の復活」に向けた取り組みとして、店頭販促企画である「書店祭」を実施しました。2019年2月実施のスタンプラリー企画には、全国1,004店舗が参加し、店頭売上アップに貢献しました。
書店マージン改善を目指して取り組んでいるPARTNERS契約については、締結した書店が取引書店で売上シェアの約8割を占めております。売上アップ、返品減少への恒常的な取り組みの結果、返品率は34.5%(書店ルート全体37.1%)となりました。書店にマージンを還元する「Profit企画」については、常時約10,000点が企画商品として稼働しております。その他、売上データに基づいた需要予測と自動商品供給を行う「リリーフA」や、各店舗で独自に売れている銘柄の適正在庫を確保する「ストックサポート」など、マーケット需要に基づいた仕入れを拡大しております。
新業態への挑戦としては、地域の書店活性化に向け、㈱ファミリーマートと提携しコンビニエンスストア一体型店舗を展開しております。当連結会計年度には、「ファミリーマート クロスブックス我孫子店」や「ファミリーマート 多田屋稲毛店」など6店舗をオープンし、現在12店舗となりました。また、2018年12月には本と出会うための本屋「文喫」を六本木にオープンしました。「文喫」は本との新たな出会いをテーマにした入場料のある書店です。人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約3万冊の書籍を販売しております。「本と出会い、向き合い、購入してもらう」という一連の体験を通じて、「本を選ぶ豊かな時間」を提供しております。
「本業を支える事業を成長させる」取り組みとしては、海外での市場拡大を目指しております。輸出については台湾・中国向けを拡大、輸入については海外からの文具雑貨の仕入れに新たに取り組みました。海外駐在員向け生活支援サービスである「CLUB JAPAN」は、新規の顧客獲得等により堅調に売上を伸ばし、多くのお客さまにご支持いただいております。
本との親和性が高く、高粗利商材である文具・雑貨の導入の推進も行っており、書店をサポートするための基盤を整えております。文具パッケージ「Sta×2(スタスタ)」は導入店舗数が295店に拡大し、日販オリジナルブランド「Hmmm!?(ん!?)」やカレンダー、日記・手帳などのPB商品の開発に力を入れました。
また、検定から派生したイベントの開催など、新たな事業の定着、拡大にも取り組んでおります。横浜赤レンガ倉庫で年2回開催している「パンのフェス」は、倉敷や平塚など地方開催を実現させました。2018年12月には、“見て・触れて・買える”文具イベントとして日本最大級の規模を誇る「文具女子博2018」を開催しました。3日間でのべ3万5,000人ものお客さまにご来場いただき、好評を博しました。
出版流通、小売は大変厳しい状況ですが、本という存在が持っている力は衰えておりません。本の価値をこれからも流通させていくために、当社グループは「本」を起点としたあらゆる可能性に挑戦し続けてまいります。
なお、当連結会計年度において、当社グループが定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更はありません。また、新たに定めた経営方針・経営戦略等若しくは指標等はありません。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
(輸配送について)
出版業界においても、輸配送を取り巻く環境は厳しさを増しており、悪化し続ける運賃効率の改善は最大の経営課題であります。
運賃の値上げ要請は、昨今のドライバー不足や賃金の上昇・ドライバーの長時間勤務改善のためのコスト増加を背景に、今後もしばらく続くものと思われます。加えて、雑誌の大幅な業量減少が、この運賃効率の悪化に拍車をかけております。送品高対運賃構成比(送品高に占める運賃の割合)は、上昇を続けており、特にコンビニエンスストアルートにおいて悪化が顕著です。
当連結会計年度におきましては、四国エリアで、運送会社からの運送契約返上要請もあり、高知県の一部コンビニエンスストアについては、宅配便を活用しております。また、中国・九州エリアではドライバーの労働時間に関するコンプライアンス遵守の為、輸配送スケジュール変更の要請を受け、2019年4月から変更しております。
厳しい環境ではありますが、当社グループは今後も日本全国に出版物を届け続けるという取次としての使命を果たすために、出版業界の様々な制約や慣習を見直し、業界全体の構造を変える努力を続けていくことで、持続的かつ安定的な輸配送網を構築してまいります。
(トーハンとの物流協業について)
2018年11月より㈱トーハン(以下、トーハン)との物流協業の検討を進めておりました。その結果、当社とトーハンは2019年3月に、「雑誌返品処理業務」「書籍返品処理業務」「書籍新刊送品業務」の3業務について協業を進めるべきであるとの合意に至りました。両社メンバーによる実行委員会にて、物流協業の具体化に向けた検討を進めております。
(本を販売し続けられる構造の実現について)
当社グループは、これまでも書店のマージン改善やマーケット需要に基づいた仕入に取り組み続けております
が、書店の売上や粗利益は減少し続けており、その収益構造は依然厳しい状況にあります。
これからも本を販売し続けられる構造の実現に向け、継続して物流・営業コスト削減の徹底に努めてまいりますとともに、書店のマージン改善のために、定価アップのお願いを出版社に行ってまいります。
マーケット需要に基づいた仕入は、書店の意思を仕入に反映させ、マーケットニーズに沿った流通をすることで、業界3者の収益拡大を目指してまいります。
(1)経営方針、経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、中期経営計画「Build NIPPAN group 2.0」を策定し、「本を起点に広がる可能性に挑戦する」をコンセプトに、「本業の復活」「本業を支える事業を成長させる」を基本方針として、各種施策に取り組んでおります。
「本業の復活」に向けた取り組みとして、店頭販促企画である「書店祭」を実施しました。2019年2月実施のスタンプラリー企画には、全国1,004店舗が参加し、店頭売上アップに貢献しました。
書店マージン改善を目指して取り組んでいるPARTNERS契約については、締結した書店が取引書店で売上シェアの約8割を占めております。売上アップ、返品減少への恒常的な取り組みの結果、返品率は34.5%(書店ルート全体37.1%)となりました。書店にマージンを還元する「Profit企画」については、常時約10,000点が企画商品として稼働しております。その他、売上データに基づいた需要予測と自動商品供給を行う「リリーフA」や、各店舗で独自に売れている銘柄の適正在庫を確保する「ストックサポート」など、マーケット需要に基づいた仕入れを拡大しております。
新業態への挑戦としては、地域の書店活性化に向け、㈱ファミリーマートと提携しコンビニエンスストア一体型店舗を展開しております。当連結会計年度には、「ファミリーマート クロスブックス我孫子店」や「ファミリーマート 多田屋稲毛店」など6店舗をオープンし、現在12店舗となりました。また、2018年12月には本と出会うための本屋「文喫」を六本木にオープンしました。「文喫」は本との新たな出会いをテーマにした入場料のある書店です。人文科学や自然科学からデザイン・アートに至るまで約3万冊の書籍を販売しております。「本と出会い、向き合い、購入してもらう」という一連の体験を通じて、「本を選ぶ豊かな時間」を提供しております。
「本業を支える事業を成長させる」取り組みとしては、海外での市場拡大を目指しております。輸出については台湾・中国向けを拡大、輸入については海外からの文具雑貨の仕入れに新たに取り組みました。海外駐在員向け生活支援サービスである「CLUB JAPAN」は、新規の顧客獲得等により堅調に売上を伸ばし、多くのお客さまにご支持いただいております。
本との親和性が高く、高粗利商材である文具・雑貨の導入の推進も行っており、書店をサポートするための基盤を整えております。文具パッケージ「Sta×2(スタスタ)」は導入店舗数が295店に拡大し、日販オリジナルブランド「Hmmm!?(ん!?)」やカレンダー、日記・手帳などのPB商品の開発に力を入れました。
また、検定から派生したイベントの開催など、新たな事業の定着、拡大にも取り組んでおります。横浜赤レンガ倉庫で年2回開催している「パンのフェス」は、倉敷や平塚など地方開催を実現させました。2018年12月には、“見て・触れて・買える”文具イベントとして日本最大級の規模を誇る「文具女子博2018」を開催しました。3日間でのべ3万5,000人ものお客さまにご来場いただき、好評を博しました。
出版流通、小売は大変厳しい状況ですが、本という存在が持っている力は衰えておりません。本の価値をこれからも流通させていくために、当社グループは「本」を起点としたあらゆる可能性に挑戦し続けてまいります。
なお、当連結会計年度において、当社グループが定めている経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等に重要な変更はありません。また、新たに定めた経営方針・経営戦略等若しくは指標等はありません。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
(輸配送について)
出版業界においても、輸配送を取り巻く環境は厳しさを増しており、悪化し続ける運賃効率の改善は最大の経営課題であります。
運賃の値上げ要請は、昨今のドライバー不足や賃金の上昇・ドライバーの長時間勤務改善のためのコスト増加を背景に、今後もしばらく続くものと思われます。加えて、雑誌の大幅な業量減少が、この運賃効率の悪化に拍車をかけております。送品高対運賃構成比(送品高に占める運賃の割合)は、上昇を続けており、特にコンビニエンスストアルートにおいて悪化が顕著です。
当連結会計年度におきましては、四国エリアで、運送会社からの運送契約返上要請もあり、高知県の一部コンビニエンスストアについては、宅配便を活用しております。また、中国・九州エリアではドライバーの労働時間に関するコンプライアンス遵守の為、輸配送スケジュール変更の要請を受け、2019年4月から変更しております。
厳しい環境ではありますが、当社グループは今後も日本全国に出版物を届け続けるという取次としての使命を果たすために、出版業界の様々な制約や慣習を見直し、業界全体の構造を変える努力を続けていくことで、持続的かつ安定的な輸配送網を構築してまいります。
(トーハンとの物流協業について)
2018年11月より㈱トーハン(以下、トーハン)との物流協業の検討を進めておりました。その結果、当社とトーハンは2019年3月に、「雑誌返品処理業務」「書籍返品処理業務」「書籍新刊送品業務」の3業務について協業を進めるべきであるとの合意に至りました。両社メンバーによる実行委員会にて、物流協業の具体化に向けた検討を進めております。
(本を販売し続けられる構造の実現について)
当社グループは、これまでも書店のマージン改善やマーケット需要に基づいた仕入に取り組み続けております
が、書店の売上や粗利益は減少し続けており、その収益構造は依然厳しい状況にあります。
これからも本を販売し続けられる構造の実現に向け、継続して物流・営業コスト削減の徹底に努めてまいりますとともに、書店のマージン改善のために、定価アップのお願いを出版社に行ってまいります。
マーケット需要に基づいた仕入は、書店の意思を仕入に反映させ、マーケットニーズに沿った流通をすることで、業界3者の収益拡大を目指してまいります。