有価証券報告書-第81期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度における食品業界を取り巻く環境は、所得環境の改善が続き、消費が緩やかに回復する傾向が続きました。他方、年明け来の新型コロナウイルス感染症の拡大は、訪日来客数の減少や外出自粛による外食需要の落ち込みを招く一方、内食需要を拡大させるなど、消費者の消費行動に大きな影響を及ぼしました。
食肉業界においては、販売競争の激化、人手不足による物流費、人件費等の増加が重なり、厳しい事業環境が続きました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大後は、食肉製品の需要動向に変化が起きるとともに、供給面で海外の食肉処理加工工場の生産が制限されるなどの影響が出始めており、先を見据えたより慎重な対応が求められております。
このような状況の中、当社グループはさらなる成長に向けた各種施策に取り組んでおります。具体的には、海外事業強化の一環として合弁による食品販売会社を中国に設立し、2019年10月に営業を開始いたしました。また、厳しい事業環境下において、競争力の向上、人手不足への対応等を図るため、全社的な業務プロセス改革に着手いたしました。
当連結会計年度における売上高は351,356百万円(前期比横ばい)となりました。利益面では、一部加工食品販売の苦戦や物流費・人件費等の増加等により営業利益は4,229百万円(前期比11.7%減)、経常利益は5,795百万円(前期比9.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,743百万円(前期比61.8%減)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、外食需要の高い国産牛肉、輸入鶏肉やハンバーグ、ハム・ソーセージ等の外食向け業務用商品の需要が著しく減少しており販売に苦戦しております。また、和牛輸出では欧米からの受注が鈍化するなどの影響が出ております。一方で、内食需要の高い国産豚肉や国産鶏肉の販売は堅調に推移しております。このような影響は主に3月以降に顕在化しているため、当連結会計年度における営業利益への影響は軽微です。ただし、親会社株主に帰属する当期純利益には、外食向け業務用商品の販売環境悪化も踏まえ計上した、ハンバーグ工場の減損損失並びに外食向け販売子会社に係る減損損失の影響が反映されております。
事業部門別の営業概況は以下のとおりです。
<食肉関連事業>食肉関連事業は輸入鶏肉、輸入牛肉が減収となったものの、輸入豚肉、国産豚肉、加工食品の販売が堅調だったことから売上高は348,551百万円(前期比横ばい)となりました。
また、部門別の業績は次のとおりであります。
(食肉)
国内事業は、既存取引先との取り組み強化や販売部門と供給部門の連携を活かした商品提案など、営業力の強化に努めました。需要に合わせた調達を徹底することで主に輸入鶏肉、輸入牛肉を中心に調達量が減少いたしましたが、輸入豚肉、国産豚肉の販売が堅調だったことから取扱量は前期を上回りました。一方売上高は、相対的に高価な輸入牛肉の取扱量が減少した影響が大きく、前期を下回りました。利益面は、12月からの和牛相場下落による仕入環境の一時的改善や、輸入豚肉の販売が好調だったことなどから売上総利益で増益となりました。
また、カテゴリー別の業績は次のとおりです。
国産食肉は、国内の食肉需要が落ち着きを見せる一方で、3月以降の内食需要の高まりにより国産豚肉の販売が堅調に推移したこともあり取扱量は前期比で増加いたしました。売上高は相対的に高価な国産牛肉の取扱量が減少したことが影響し、前期比で横ばいとなりました。利益面は、販売競争が激化したものの、前述のとおり和牛相場下落により仕入環境が一時的に改善されたことから利益を確保でき、売上総利益で増益となりました。
輸入食肉は、前述のとおり輸入鶏肉、輸入牛肉の影響が大きく取扱量、売上高ともに前期を下回りました。利益面は、輸入鶏肉においては国産鶏肉の供給量増加などにより8月以降荷動きが低迷したのに加え、新型コロナウイルス感染症の影響もあり苦戦を強いられました。一方で、輸入豚肉においては「ケベックの恵み」、「小麦のブラン三元豚」等の当社カナダ産ブランドを中心に拡販を行った結果利益が伸長し、輸入食肉全体では売上総利益で増益となりました。
輸出事業は、国産牛肉の輸出を中心に取扱量、売上高ともに前期を上回り、三井物産株式会社との協業による台湾向けの輸出も順調に推移いたしました。
これらの結果、食肉部門の売上高は279,978百万円(前期比0.6%減)となりました。利益面は国産牛肉、輸入豚肉の貢献が大きく、売上総利益で増益となりました。
(加工食品)
加工食品は、スライス商品を中心に販売が順調に推移した結果、取扱量、売上高ともに前期を上回り、売上高は、53,705百万円(前期比5.1%増)となりました。利益面は、ハンバーグ、ローストビーフで当初計画に比べると取扱量が伸び悩んだ結果、ハンバーグ工場等の費用負担を十分に回収できず、苦戦を強いられました。
(ハム・ソーセージ)
ハム・ソーセージは、販売競争が激化し取扱量、売上高ともに苦戦を強いられた結果、売上高は前期を下回り12,855百万円(前期比6.8%減)となりました。また、利益面は取扱量の減少が主な要因となり低迷いたしました。
(その他)
その他の取扱品の売上高は2,011百万円(前期比2.4%増)となりました。
<その他の事業>その他の事業の売上高は2,804百万円(前期比3.5%増)となりました。
b. 財政状態
イ. 資産
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて、1,557百万円増加し80,232百万円となりました。これは、主として受取手形及び売掛金や現金及び預金が減少したものの、商品及び製品や前渡金、原材料及び貯蔵品が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて1,553百万円減少し45,687百万円となりました。これは、主として建設仮勘定が増加したものの、建物及び構築物、機械装置及び運搬具やのれん、リース資産が減少したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて、6百万円減少し125,932百万円となりました。
ロ.負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、1,017百万円減少し44,695百万円となりました。これは、主として短期借入金や1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金が増加したものの、買掛金や1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が減少したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて、946百万円増加し28,926百万円となりました。これは、主として社債が減少したものの、長期借入金が増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて、71百万円減少し73,621百万円となりました。
ハ.純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて、65百万円増加し52,310百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は、前期末残高に比べ1,072百万円減少し、8,896百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上、たな卸資産の増加により1,459百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得や定期預金の預入により3,412百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出や社債の償還による支出があるものの、長期借入れによる収入により890百万円の収入となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は生産価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社は生産肥育から食肉の処理加工、製造、販売に至るまでの事業を主に国内で行う「食肉関連事業」を中心に事業活動を展開しており、報告セグメントは「食肉関連事業」のみであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 概要及び売上高
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は前連結会計年度と比べて550百万円減少し、320,089百万円となりました。これは主に、前連結会計年度と比べ、一部輸入肉の取扱重量減少や加工食品の製造コストが増加したことによります。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて1,253百万円増加し、27,037百万円となりました。これは主に、給料手当や運賃が増加したことによるものです。
c. 営業利益
営業利益は前連結会計年度と比べて559百万円減少し、4,229百万円となりました。これは主に、一部加工食品販売の苦戦や販売費及び一般管理費の増加によるものです。
d. 営業外損益
営業外損益は前連結会計年度と比べ、営業外収益が206百万円減少し2,216百万円に、営業外費用が143百万円減少し650百万円となりました。
これは主に、営業外収益については、持分法による投資利益が減少したことによるものです。営業外費用については、支払利息が減少したことによります。
e. 特別損益
特別損益は前連結会計年度と比べ、特別利益が287百万円減少し9百万円に、特別損失が1,717百万円増加し1,848百万円となりました。
これは主に、特別利益については、補助金収入や投資有価証券売却益が減少したことによるものです。特別損失については、減損損失が増加したことによるものです。
f. 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて2,822百万円減少し、1,743百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の472円02銭に対し、178円93銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
b. 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備資金等であります。
c. 有利子負債
2020年3月31日現在の有利子負債の状況は以下のとおりであります。
d. 偶発債務
当社グループの第三者に対する保証は、関連会社等の借入金等に対する債務保証であります。
保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2020年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計は5,517百万円であります。
e. 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備投資資金等の資金需要について、内部資金または借入や社債による資金調達により対応することとしております。
また、グループ全体の資金効率を高めるため、2003年3月以降、主要子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、資金集中及び配分を行い、余剰資金の発生を抑制しております。合わせて、2020年1月、株式会社三井住友銀行をアレンジャーとして金額10,000百万円(期間3年)のシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を10の金融機関と締結いたしました。これにより中長期的に手元流動性を補完し、より安定的かつ効率的な資金運用及び調達を可能にしております(借入実行残高-百万円、借入未実行残高10,000百万円)。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行なっております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表作成において採用している重要な会計方針については、第5[経理の状況]1連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載されているとおりでありますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成における見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しています。
固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
b. 繰延税金資産
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、収束時期などを想定することは困難であるものの、外出自粛による経済停滞の影響が2021年3月期の一定期間にわたり継続すると仮定して当連結会計年度(2020年3月期)の会計上の見積りを行っております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
a. 経営成績
当連結会計年度における食品業界を取り巻く環境は、所得環境の改善が続き、消費が緩やかに回復する傾向が続きました。他方、年明け来の新型コロナウイルス感染症の拡大は、訪日来客数の減少や外出自粛による外食需要の落ち込みを招く一方、内食需要を拡大させるなど、消費者の消費行動に大きな影響を及ぼしました。
食肉業界においては、販売競争の激化、人手不足による物流費、人件費等の増加が重なり、厳しい事業環境が続きました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大後は、食肉製品の需要動向に変化が起きるとともに、供給面で海外の食肉処理加工工場の生産が制限されるなどの影響が出始めており、先を見据えたより慎重な対応が求められております。
このような状況の中、当社グループはさらなる成長に向けた各種施策に取り組んでおります。具体的には、海外事業強化の一環として合弁による食品販売会社を中国に設立し、2019年10月に営業を開始いたしました。また、厳しい事業環境下において、競争力の向上、人手不足への対応等を図るため、全社的な業務プロセス改革に着手いたしました。
当連結会計年度における売上高は351,356百万円(前期比横ばい)となりました。利益面では、一部加工食品販売の苦戦や物流費・人件費等の増加等により営業利益は4,229百万円(前期比11.7%減)、経常利益は5,795百万円(前期比9.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,743百万円(前期比61.8%減)となりました。
なお、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、外食需要の高い国産牛肉、輸入鶏肉やハンバーグ、ハム・ソーセージ等の外食向け業務用商品の需要が著しく減少しており販売に苦戦しております。また、和牛輸出では欧米からの受注が鈍化するなどの影響が出ております。一方で、内食需要の高い国産豚肉や国産鶏肉の販売は堅調に推移しております。このような影響は主に3月以降に顕在化しているため、当連結会計年度における営業利益への影響は軽微です。ただし、親会社株主に帰属する当期純利益には、外食向け業務用商品の販売環境悪化も踏まえ計上した、ハンバーグ工場の減損損失並びに外食向け販売子会社に係る減損損失の影響が反映されております。
事業部門別の営業概況は以下のとおりです。
<食肉関連事業>食肉関連事業は輸入鶏肉、輸入牛肉が減収となったものの、輸入豚肉、国産豚肉、加工食品の販売が堅調だったことから売上高は348,551百万円(前期比横ばい)となりました。
また、部門別の業績は次のとおりであります。
(食肉)
国内事業は、既存取引先との取り組み強化や販売部門と供給部門の連携を活かした商品提案など、営業力の強化に努めました。需要に合わせた調達を徹底することで主に輸入鶏肉、輸入牛肉を中心に調達量が減少いたしましたが、輸入豚肉、国産豚肉の販売が堅調だったことから取扱量は前期を上回りました。一方売上高は、相対的に高価な輸入牛肉の取扱量が減少した影響が大きく、前期を下回りました。利益面は、12月からの和牛相場下落による仕入環境の一時的改善や、輸入豚肉の販売が好調だったことなどから売上総利益で増益となりました。
また、カテゴリー別の業績は次のとおりです。
国産食肉は、国内の食肉需要が落ち着きを見せる一方で、3月以降の内食需要の高まりにより国産豚肉の販売が堅調に推移したこともあり取扱量は前期比で増加いたしました。売上高は相対的に高価な国産牛肉の取扱量が減少したことが影響し、前期比で横ばいとなりました。利益面は、販売競争が激化したものの、前述のとおり和牛相場下落により仕入環境が一時的に改善されたことから利益を確保でき、売上総利益で増益となりました。
輸入食肉は、前述のとおり輸入鶏肉、輸入牛肉の影響が大きく取扱量、売上高ともに前期を下回りました。利益面は、輸入鶏肉においては国産鶏肉の供給量増加などにより8月以降荷動きが低迷したのに加え、新型コロナウイルス感染症の影響もあり苦戦を強いられました。一方で、輸入豚肉においては「ケベックの恵み」、「小麦のブラン三元豚」等の当社カナダ産ブランドを中心に拡販を行った結果利益が伸長し、輸入食肉全体では売上総利益で増益となりました。
輸出事業は、国産牛肉の輸出を中心に取扱量、売上高ともに前期を上回り、三井物産株式会社との協業による台湾向けの輸出も順調に推移いたしました。
これらの結果、食肉部門の売上高は279,978百万円(前期比0.6%減)となりました。利益面は国産牛肉、輸入豚肉の貢献が大きく、売上総利益で増益となりました。
(加工食品)
加工食品は、スライス商品を中心に販売が順調に推移した結果、取扱量、売上高ともに前期を上回り、売上高は、53,705百万円(前期比5.1%増)となりました。利益面は、ハンバーグ、ローストビーフで当初計画に比べると取扱量が伸び悩んだ結果、ハンバーグ工場等の費用負担を十分に回収できず、苦戦を強いられました。
(ハム・ソーセージ)
ハム・ソーセージは、販売競争が激化し取扱量、売上高ともに苦戦を強いられた結果、売上高は前期を下回り12,855百万円(前期比6.8%減)となりました。また、利益面は取扱量の減少が主な要因となり低迷いたしました。
(その他)
その他の取扱品の売上高は2,011百万円(前期比2.4%増)となりました。
<その他の事業>その他の事業の売上高は2,804百万円(前期比3.5%増)となりました。
b. 財政状態
イ. 資産
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて、1,557百万円増加し80,232百万円となりました。これは、主として受取手形及び売掛金や現金及び預金が減少したものの、商品及び製品や前渡金、原材料及び貯蔵品が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて1,553百万円減少し45,687百万円となりました。これは、主として建設仮勘定が増加したものの、建物及び構築物、機械装置及び運搬具やのれん、リース資産が減少したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて、6百万円減少し125,932百万円となりました。
ロ.負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、1,017百万円減少し44,695百万円となりました。これは、主として短期借入金や1年内償還予定の社債、1年内返済予定の長期借入金が増加したものの、買掛金や1年内償還予定の転換社債型新株予約権付社債が減少したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて、946百万円増加し28,926百万円となりました。これは、主として社債が減少したものの、長期借入金が増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて、71百万円減少し73,621百万円となりました。
ハ.純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて、65百万円増加し52,310百万円となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は、前期末残高に比べ1,072百万円減少し、8,896百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上、たな卸資産の増加により1,459百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得や定期預金の預入により3,412百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済による支出や社債の償還による支出があるものの、長期借入れによる収入により890百万円の収入となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食肉関連事業 | 107,342 | 110.9 |
| その他の事業 | 1,646 | 100.0 |
| 合計 | 108,989 | 110.7 |
(注) 1.金額は生産価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b. 商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食肉関連事業 | 212,312 | 95.9 |
| その他の事業 | 2,729 | 105.7 |
| 合計 | 215,042 | 96.0 |
(注) 1.金額は仕入価額によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.セグメント間取引については、相殺消去しております。
c. 受注実績
当社グループは受注生産を行っておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | |
| 金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
| 食肉関連事業 | 348,551 | 100.0 |
| その他の事業 | 2,804 | 103.5 |
| 合計 | 351,356 | 100.0 |
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社は生産肥育から食肉の処理加工、製造、販売に至るまでの事業を主に国内で行う「食肉関連事業」を中心に事業活動を展開しており、報告セグメントは「食肉関連事業」のみであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a. 概要及び売上高
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は前連結会計年度と比べて550百万円減少し、320,089百万円となりました。これは主に、前連結会計年度と比べ、一部輸入肉の取扱重量減少や加工食品の製造コストが増加したことによります。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて1,253百万円増加し、27,037百万円となりました。これは主に、給料手当や運賃が増加したことによるものです。
c. 営業利益
営業利益は前連結会計年度と比べて559百万円減少し、4,229百万円となりました。これは主に、一部加工食品販売の苦戦や販売費及び一般管理費の増加によるものです。
d. 営業外損益
営業外損益は前連結会計年度と比べ、営業外収益が206百万円減少し2,216百万円に、営業外費用が143百万円減少し650百万円となりました。
これは主に、営業外収益については、持分法による投資利益が減少したことによるものです。営業外費用については、支払利息が減少したことによります。
e. 特別損益
特別損益は前連結会計年度と比べ、特別利益が287百万円減少し9百万円に、特別損失が1,717百万円増加し1,848百万円となりました。
これは主に、特別利益については、補助金収入や投資有価証券売却益が減少したことによるものです。特別損失については、減損損失が増加したことによるものです。
f. 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて2,822百万円減少し、1,743百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の472円02銭に対し、178円93銭となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況の分析
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
b. 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備資金等であります。
c. 有利子負債
2020年3月31日現在の有利子負債の状況は以下のとおりであります。
| 年度別要支払額(百万円) | ||||||
| 合計 | 1年以内 | 1年超2年以内 | 2年超3年以内 | 3年超4年以内 | 4年超 | |
| 短期借入金 | 8,208 | 8,208 | - | - | - | - |
| 長期借入金 | 30,297 | 8,273 | 7,032 | 7,147 | 3,436 | 4,407 |
| 社 債 | 3,100 | 1,000 | - | 2,100 | - | - |
d. 偶発債務
当社グループの第三者に対する保証は、関連会社等の借入金等に対する債務保証であります。
保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2020年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計は5,517百万円であります。
e. 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備投資資金等の資金需要について、内部資金または借入や社債による資金調達により対応することとしております。
また、グループ全体の資金効率を高めるため、2003年3月以降、主要子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、資金集中及び配分を行い、余剰資金の発生を抑制しております。合わせて、2020年1月、株式会社三井住友銀行をアレンジャーとして金額10,000百万円(期間3年)のシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を10の金融機関と締結いたしました。これにより中長期的に手元流動性を補完し、より安定的かつ効率的な資金運用及び調達を可能にしております(借入実行残高-百万円、借入未実行残高10,000百万円)。
③ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行なっております。経営者はこれらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表作成において採用している重要な会計方針については、第5[経理の状況]1連結財務諸表等 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項に記載されているとおりでありますが、特に以下の重要な会計方針が連結財務諸表の作成における見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。
a. 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位でグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しています。
固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等の前提条件に基づき算出しているため、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や、将来キャッシュ・フロー等の前提条件に変更があった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において減損損失が発生する可能性があります。
b. 繰延税金資産
当社グループの連結財務諸表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得計算上の資産及び負債の金額との間に生じる一時差異に係る税効果については、当該差異の解消時に適用される法定実効税率を使用して、繰延税金資産を計上しております。将来の税金の回収可能予想額は、当社グループの将来の課税所得の見込額に基づき算出されておりますが、将来の課税見込額の変動により、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、収束時期などを想定することは困難であるものの、外出自粛による経済停滞の影響が2021年3月期の一定期間にわたり継続すると仮定して当連結会計年度(2020年3月期)の会計上の見積りを行っております。