有価証券報告書-第81期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業を目指す」を経営ビジョンとして掲げており、人々の食生活の向上に資するべく、創業以来、食肉卸売業を中核として様々な機能を強化してまいりました。現時点で、新型コロナウイルス感染症の蔓延が続いておりますが、当該状況下においても生活に必要不可欠な食品を安定的に供給することが当社グループの果たすべき責務であると認識しております。
今後も感染防止策と安全対策に万全を期しながら、人々の豊かな食生活の実現に一層貢献するべく、グループ一丸となって食肉関連製品の安定供給と、多様化が加速する食への要望に的確に応えうる商品提供の実現に取り組んでまいります。
(2)経営環境及び経営戦略(対処すべき課題)
①経営環境
今後の食肉業界は、消費の伸び悩みによる販売競争の激化、人手不足による物流費、人件費の増加傾向の継続、家畜の疾病や世界的な食肉需要増加による食肉調達価格の高騰など、引き続き厳しい事業環境となることが予想されます。
新型コロナウイルス感染症の影響は、当該感染症の収束時期が見えず予測が非常に困難な状況ですが、景気の冷え込みによる消費者の低価格志向のさらなる高まり、家庭内での食肉調理の習慣化、海外の需給バランス変化による輸入商材の大幅な価格変動、取引先の信用不安の高まり等が想定されます。
既に現時点において、新型コロナウイルス感染症拡大は、外食需要の減少と内食需要の増加をもたらし、結果として食肉製品の消費動向にも影響を及ぼしております。食肉製品の供給面では海外の食肉処理加工工場の生産が制限されるなどの影響や、外食需要の高い和牛の相場急落から和牛の生産農家の経営への影響が懸念されるなど、今後の需給動向にも注視が必要な状況です。
②中期経営計画
このような経営環境下、当社グループは新たに作成した中期経営計画(2020年4月1日から2023年3月31日)を2020年度より開始しております。なお、本中期経営計画は、日本国内での新型コロナウイルス感染症蔓延前に策定したものであり、当該感染症の影響を織り込んではおりません。本中期経営計画の目標数値及び投資の実行時期等につきましては、当該感染症の収束までの期間や今後の事業環境に与える影響等が合理的に算定することが可能になった時点での見直しを検討しておりますが、基本戦略の内容につきましては新型コロナウイルス感染症禍においても普遍的なものが多く、現時点では大幅な変更はないものと考えております。
事業に関するSWOT分析を踏まえた本中期経営計画の基本戦略は次のとおりです。
◆事業に関するSWOT分析
◆中期経営計画基本戦略(ⅰ~ⅵ)
③対処すべき課題
以上の中期経営計画基本戦略のうち、2020年度は『事業の再生と成長』をテーマに掲げ、以下の課題に優先的に取り組みます。
a.既存事業の一層の強化
当社グループの最大の強みは、「お客様のニーズ・課題に真摯に向き合い、グループ機能を最大限生かし全力で応えること」によって「お客様との信頼関係を構築する力」です。
消費者のニーズが多様化を見せる中、お客様のニーズ・課題もますます多様化の一歩をたどると予想しております。そのような状況下、お客様からご要望を頂ける体制を整えるだけでなく、当社グループ自らが、積極的にお客様のニーズ・課題を把握し、課題解決の助力となりうる提案をすることがお客様に信頼いただく上で重要になると考えております。
さらに多くのお客様から信頼していただき、当社グループがお客様とともにさらなる成長を遂げるため、次の機能の一層の強化を図ってまいります。
また、当社グループは、ECサイト向け食肉関連製品の販売も強化しております。新型コロナウイルス感染症の拡大以降、ECサイト経由で当社製品をご購入いただく方が急増しており、新型コロナウイルス感染症の収束後もこの傾向は続くものと予想しております。引き続きECサイト向け商品の販売も積極的に取り組んでまいります。
b.海外事業の強化
国内の食肉消費が落ち着きを見せる中、大きな成長が望める海外マーケットへの取り組みとして、中国、米国を取り組み強化地域とし、物流・加工機能を有する販売事業所モデルの横展開を図ってまいります。
この取り組みの一環として当社は、三井物産株式会社と中国現地パートナーの3社で中国広東省に食肉及び食品の加工・販売を行う合弁会社を設立、2019年10月に営業を開始いたしました。当該合弁会社を通じ、当社グループが有する食肉流通事業に関する知見・技術・品質管理ノウハウ及び長年築いた海外産地パートナーとの良好な関係性を生かし、輸入牛肉をはじめとした中国国内での販売を推進してまいります。当社の知見や技術を生かし、中国市場に新たな価値を提案することで食肉文化のさらなる普及に貢献できると考えております。また、新型コロナウイルス感染症禍の影響で不透明な状況ですが、中国への和牛輸出が可能になった暁には、富裕層を主なターゲットに当社グループ工場で加工した和牛を販売する取り組みも進めてまいります。
c.業務プロセス改革、DXの推進
販売競争の激化や物流費・人件費等の高騰、疾病問題によるマーケット変化等、激変する環境に対応しさらなる成長を図るために、当社グループ業務の組織横断的な抜本的見直しや事業の可視化を推進することが当社の喫緊の課題です。
このような課題に対し当社は、2019年4月にZeus(Zenith Engagement Ultimate System)プロジェクトを立ち上げ一年を通じ、事業環境を踏まえた経営課題の洗い出しと組織横断的な新たな業務の在り方・働き方を検討し、中長期的な改革構想をまとめてまいりました。2020年度からは一年かけてまとめた改革構想をどのように実現するかを検証する段階に入ります。
当社が「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業」を実現し続けるためには、Zeusプロジェクトの成功は避けては通れない過程であると考えております。本プロジェクトを不退転の決意をもって進めてまいります。
Zeusプロジェクトの改革の方向性は次のとおりです。
◆Zeusプロジェクト概要
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業を目指す」を経営ビジョンとして掲げており、人々の食生活の向上に資するべく、創業以来、食肉卸売業を中核として様々な機能を強化してまいりました。現時点で、新型コロナウイルス感染症の蔓延が続いておりますが、当該状況下においても生活に必要不可欠な食品を安定的に供給することが当社グループの果たすべき責務であると認識しております。
今後も感染防止策と安全対策に万全を期しながら、人々の豊かな食生活の実現に一層貢献するべく、グループ一丸となって食肉関連製品の安定供給と、多様化が加速する食への要望に的確に応えうる商品提供の実現に取り組んでまいります。
(2)経営環境及び経営戦略(対処すべき課題)
①経営環境
今後の食肉業界は、消費の伸び悩みによる販売競争の激化、人手不足による物流費、人件費の増加傾向の継続、家畜の疾病や世界的な食肉需要増加による食肉調達価格の高騰など、引き続き厳しい事業環境となることが予想されます。
新型コロナウイルス感染症の影響は、当該感染症の収束時期が見えず予測が非常に困難な状況ですが、景気の冷え込みによる消費者の低価格志向のさらなる高まり、家庭内での食肉調理の習慣化、海外の需給バランス変化による輸入商材の大幅な価格変動、取引先の信用不安の高まり等が想定されます。
既に現時点において、新型コロナウイルス感染症拡大は、外食需要の減少と内食需要の増加をもたらし、結果として食肉製品の消費動向にも影響を及ぼしております。食肉製品の供給面では海外の食肉処理加工工場の生産が制限されるなどの影響や、外食需要の高い和牛の相場急落から和牛の生産農家の経営への影響が懸念されるなど、今後の需給動向にも注視が必要な状況です。
②中期経営計画
このような経営環境下、当社グループは新たに作成した中期経営計画(2020年4月1日から2023年3月31日)を2020年度より開始しております。なお、本中期経営計画は、日本国内での新型コロナウイルス感染症蔓延前に策定したものであり、当該感染症の影響を織り込んではおりません。本中期経営計画の目標数値及び投資の実行時期等につきましては、当該感染症の収束までの期間や今後の事業環境に与える影響等が合理的に算定することが可能になった時点での見直しを検討しておりますが、基本戦略の内容につきましては新型コロナウイルス感染症禍においても普遍的なものが多く、現時点では大幅な変更はないものと考えております。
事業に関するSWOT分析を踏まえた本中期経営計画の基本戦略は次のとおりです。
◆事業に関するSWOT分析
| プラス面 | |
| 内部環境 | 強み ⅰ. 生産者からお客様までのすべてに関わるトータルサプライチェーンを構築 ⅱ.国内外の広範な調達力(供給面)と全国に有する営業拠点(販売面) ⅲ.業界トップクラスの加工・製造・品質レベル(製造面) ⇒機能を生かし中核事業強化と加工食品販売拡大 |
| 外部環境 | 機会 ⅰ.自由貿易協定の発効 ⅱ.世界的食肉需要増、富裕層の増加、健康志向、環境問題への意識高まり ⅲ.デジタル技術の発展、ECの進展 ⇒海外からの調達力・海外での販売力強化 ⇒代替食肉への挑戦・EC市場へのアプローチ強化 |
| マイナス面 | |
| 内部環境 | 弱み ⅰ.会社の規模が拡大する中、人手不足 ⅱ.企業活動実態の見える化が不十分 ⅲ.加工メーカーとしての機能整備が不十分 ⇒業務プロセス改革、DXによる業務の見える化、実効性・効率性の追求 ⇒食肉加工メーカーとしての基盤強化 |
| 外部環境 | 脅威 ⅰ.調達価格高騰、国内販売競争激化、消費者の低価格志向・ニーズの多様化 ⅱ.人手不足による人件費・物流費の高騰 ⅲ.環境問題・SDGs意識の高まり ⇒厳しい市場環境の中、投資効率・業務効率・ 人材育成・SDGsを意識した持続可能な経営を目指す ⇒国内外生産・製造拠点強化による供給体制構築 |
◆中期経営計画基本戦略(ⅰ~ⅵ)
| 収益基盤の強化 | ⅰ中核事業(食肉生産・卸事業)の基盤維持・強化 ・生産事業の確立・整備 ・相場価格に影響されにくい食肉製品の開発 ・輸出事業の強化 ・食肉処理加工工場の人手不足、労務負担軽減対応(機械化・省人化) | 収益力の根幹 (既存事業) |
| ⅱ食肉加工メーカーとしての基盤強化 ・加工メーカーとしての機能強化 ・プロセスセンターの整備 ・加工食品事業の再構築 | 新たなる収益基盤 (既存事業) | |
| ⅲグローバル企業への展開(海外事業)・代替食肉の取り組み ・物流加工機能を有する海外拠点の整備及び現地商売の強化 ・輸入加工品の強化 ・海外調達先の確保 ・代替食肉への挑戦 | 次の成長領域 (新たなる取り組み) |
| 持続的発展のための基盤構築 | ⅳ業務プロセス改革・DX ・販売戦略、物流戦略に沿った各拠点の再整備 ・効率的な製造・営業・物流体制の構築 ・見える化の推進 | 実効性・効率性の追求 |
| ⅴコーポレート機能強化 ・投融資審査機能の強化 ・戦略的資金調達による財務内容強化 ・管理部門人材の強化 | グループ競争力強化 | |
| ⅵサステナビリティへの取り組み強化 ・SDGsを意識した経営 ・将来を担う人材の育成 | 社会の一員としての 存在意義強化 |
③対処すべき課題
以上の中期経営計画基本戦略のうち、2020年度は『事業の再生と成長』をテーマに掲げ、以下の課題に優先的に取り組みます。
a.既存事業の一層の強化
当社グループの最大の強みは、「お客様のニーズ・課題に真摯に向き合い、グループ機能を最大限生かし全力で応えること」によって「お客様との信頼関係を構築する力」です。
消費者のニーズが多様化を見せる中、お客様のニーズ・課題もますます多様化の一歩をたどると予想しております。そのような状況下、お客様からご要望を頂ける体制を整えるだけでなく、当社グループ自らが、積極的にお客様のニーズ・課題を把握し、課題解決の助力となりうる提案をすることがお客様に信頼いただく上で重要になると考えております。
さらに多くのお客様から信頼していただき、当社グループがお客様とともにさらなる成長を遂げるため、次の機能の一層の強化を図ってまいります。
| ・お客様のニーズを的確に把握するためのマーケティング機能 ・お客様のニーズに沿った商品を開発するための商品開発機能 ・お客様に商品の価値をお伝えするための販売力 ・消費者の低価格志向が顕著になる中、高品質かつお客様にとって価格競争力のある商品を生み出すた めの工程管理及び原価低減活動 |
また、当社グループは、ECサイト向け食肉関連製品の販売も強化しております。新型コロナウイルス感染症の拡大以降、ECサイト経由で当社製品をご購入いただく方が急増しており、新型コロナウイルス感染症の収束後もこの傾向は続くものと予想しております。引き続きECサイト向け商品の販売も積極的に取り組んでまいります。
b.海外事業の強化
国内の食肉消費が落ち着きを見せる中、大きな成長が望める海外マーケットへの取り組みとして、中国、米国を取り組み強化地域とし、物流・加工機能を有する販売事業所モデルの横展開を図ってまいります。
この取り組みの一環として当社は、三井物産株式会社と中国現地パートナーの3社で中国広東省に食肉及び食品の加工・販売を行う合弁会社を設立、2019年10月に営業を開始いたしました。当該合弁会社を通じ、当社グループが有する食肉流通事業に関する知見・技術・品質管理ノウハウ及び長年築いた海外産地パートナーとの良好な関係性を生かし、輸入牛肉をはじめとした中国国内での販売を推進してまいります。当社の知見や技術を生かし、中国市場に新たな価値を提案することで食肉文化のさらなる普及に貢献できると考えております。また、新型コロナウイルス感染症禍の影響で不透明な状況ですが、中国への和牛輸出が可能になった暁には、富裕層を主なターゲットに当社グループ工場で加工した和牛を販売する取り組みも進めてまいります。
c.業務プロセス改革、DXの推進
販売競争の激化や物流費・人件費等の高騰、疾病問題によるマーケット変化等、激変する環境に対応しさらなる成長を図るために、当社グループ業務の組織横断的な抜本的見直しや事業の可視化を推進することが当社の喫緊の課題です。
このような課題に対し当社は、2019年4月にZeus(Zenith Engagement Ultimate System)プロジェクトを立ち上げ一年を通じ、事業環境を踏まえた経営課題の洗い出しと組織横断的な新たな業務の在り方・働き方を検討し、中長期的な改革構想をまとめてまいりました。2020年度からは一年かけてまとめた改革構想をどのように実現するかを検証する段階に入ります。
当社が「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業」を実現し続けるためには、Zeusプロジェクトの成功は避けては通れない過程であると考えております。本プロジェクトを不退転の決意をもって進めてまいります。
Zeusプロジェクトの改革の方向性は次のとおりです。
◆Zeusプロジェクト概要
| 領域 | 改革の方向性 | |
| 組織横断 | 経営・事業管理 | 見える化の推進による各事業ごとの収益管理強化、価格競争力の追求 |
| 需給計画調整 | 市場の供給ニーズに合わせ生産・在庫・販売のバランスをコントロールする機能を強化する | |
| ロジスティクス | 価格競争力を維持するため、 全社横断での物流ネットワークを再編する | |
| 仕事の在り方 | 加工・製造 | さらに安全・安心で価格競争力のある商品を生み出すため、工程管理及び原価低減活動の強化を行う。 |
| 販売 | 組織の力とテクノロジーを最大限活用した新しい営業スタイルを確立する | |