有価証券報告書-第176期(2025/04/01-2026/03/31)
(2)気候変動に関する取り組み
① 戦略
当社グループは、気候変動をはじめとするあらゆる社会環境の変化に伴うリスク・機会に対し、持続可能な社会の発展のためお客さまの企業価値を向上させ、社会課題の解決につながる提案を行ってまいります。
気候変動による事業インパクトの分析に際しては、中長期的な影響を把握するため、産業革命前と比べ2100年までに世界の平均気温が1.5℃上昇する1.5℃シナリオと、4℃前後上昇することを想定した4℃シナリオを採用し、各シナリオにおける政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と災害などによる物理的変化(物理リスク・機会)に関する分析を実施しました。また、基準年は2020年とし、中期を2030年、長期をパリ協定に標準を合わせ2050年と想定しています。
(参考シナリオ)
(リスクと機会)
気候変動が当社グループの経営に及ぼす中長期的なリスクと機会の影響を以下のとおり抽出しています。抽出し
た項目については、発生可能性と影響度の2軸からみた重要度(高・中・低)で評価しています。評価したリス
ク・機会への対応は、マテリアリティや中期経営計画と連動し、定量的な目標を掲げ取り組みを進めています。
① 戦略
当社グループは、気候変動をはじめとするあらゆる社会環境の変化に伴うリスク・機会に対し、持続可能な社会の発展のためお客さまの企業価値を向上させ、社会課題の解決につながる提案を行ってまいります。
気候変動による事業インパクトの分析に際しては、中長期的な影響を把握するため、産業革命前と比べ2100年までに世界の平均気温が1.5℃上昇する1.5℃シナリオと、4℃前後上昇することを想定した4℃シナリオを採用し、各シナリオにおける政策や市場動向の移行(移行リスク・機会)に関する分析と災害などによる物理的変化(物理リスク・機会)に関する分析を実施しました。また、基準年は2020年とし、中期を2030年、長期をパリ協定に標準を合わせ2050年と想定しています。
(参考シナリオ)
| 1.5℃シナリオ | ■IEA Net Zero Emissions by 2050 case(NZE) ■SSP1-1.9(AR6) |
| 4℃シナリオ | ■IEA Stated Policies Scenario(STEPS) ■SSP5-8.5(AR6) |
(リスクと機会)
気候変動が当社グループの経営に及ぼす中長期的なリスクと機会の影響を以下のとおり抽出しています。抽出し
た項目については、発生可能性と影響度の2軸からみた重要度(高・中・低)で評価しています。評価したリス
ク・機会への対応は、マテリアリティや中期経営計画と連動し、定量的な目標を掲げ取り組みを進めています。
| 分類 | リスク・機会要因 | 事業インパクト | 重要度 | ||
| リスク | 移行リスク | 政策・ 法規制 リスク | 炭素価格設定の導入・強化 再生可能エネルギー導入目標の義務化 環境基準や認証制度の厳格化 | ⦆売上減少 顧客の生産コストが上昇し、設備投資を抑制する可能性。 ⦆コスト増 自社またはサプライチェーンにおける事業活動に対する炭素コスト の発生、調達コストの増加。 | 高 |
| 市場 リスク | 顧客ニーズの変化 化石燃料依存度が高いサプライチェーンからの脱却要求 製造業のサプライチェーンにおける脱炭素要求の増大 公共インフラにおける脱炭素化 レジリエンス強化への予算配分の変化 | ⦆売上減少 環境負荷の低い製品・サービスへのシフト遅延に伴う市場シェア低 下。 ⦆競争激化 環境ソリューションを提供する新規参入企業との競争激化。 | 高 | ||
| 技術 リスク | 低炭素技術への投資不足による競争力低下 既存技術や設備の陳腐化 省エネ、再エネ、蓄電技術などの急速な進展への対応遅れ | ⦆競争激化 環境ソリューションを提供する新規参入企業との競争激化。 ⦆技術陳腐化 取り扱い製品が新たな環境規制や技術動向に対応できず陳腐化する リスク。 ⦆ビジネスモデルの転換 環境関連技術への急速な転換の必要性。 | 中 | ||
| 評判 リスク | 気候変動対策への取り組み不足による企業イメージの悪化 消費者、投資家、サプライヤーからの評価低下 | ⦆顧客離れ 環境対応が不十分とみなされた場合、顧客からの信頼失墜や取引機 会の減少。 ⦆人材確保難 環境意識の高い優秀な人材の獲得が困難になる。 | 中 | ||
| 物理リスク | 急性 物理的 リスク | 異常気象による事業所の被災 サプライチェーン寸断 | ⦆事業中断 被災による事業活動の一時停止。 ⦆サプライチェーン寸断 被災による部品供給停止、納期遅延 ⦆資産毀損 所有資産への物理的損害による修繕費用や減損処理の発生。 | 高 | |
| 慢性 物理的 リスク | 気温上昇による冷房需要の増加、設備冷却コストの増大 海面上昇による沿岸部の事業所・顧客施設の浸水リスク | ⦆サプライチェーン変動 特定地域の水資源不足などによる生産拠点の移転やサプライヤーの 変更。 ⦆エネルギーコスト増 気温上昇によるエネルギーコストの増加 | 中 | ||
| 機会 | 市場 | 資源 効率の 向上 | 顧客の省資源、コスト削減ニーズの増加 サーキュラーエコノミーへの移行加速 高効率商品の導入加速 環境規制の強化 | ⦆競争優位性の確立 環境配慮型製品・サービスの提供による市場競争力の強化。 ⦆コスト削減 自社及び顧客の省エネ化や廃棄物削減支援による運用コストの低 減 ⦆新たなソリューション提供 顧客の省エネ・脱炭素化ニーズに対応するソリューションの提供 | 高 |
| エネルギー源の変化 | 脱炭素化、カーボンニュートラルの促進 再生可能エネルギーの普及 エネルギーマネジメントシステムの高度化 EV関連投資の拡大 | ⦆売上増 太陽光発電システム、蓄電池、電力マネジメントシステムなど 再生可能エネルギー関連事業の拡充 ⦆新規顧客獲得 再生可能エネルギー導入を検討する新規顧客層の開拓 ⦆サービス拡大 既存設備との連携や遠隔監視・保守サービスなど、再生可能エネル ギー関連の付加価値サービス提供。 | 高 | ||
| 新製品 ・新サービス | IoT/AIの進化と導入 自動化の加速 データセンター需要の拡大 エッジコンピューティング化 ゼロエミッション対応 製品の長寿命化 | ⦆製品ポートフォリオの拡大 環境負荷低減に資するFAコンポーネント、省エネ型計測機器、リサイクル・資源循環に貢献する産業メカトロニクス製品の取扱い 拡大。 ⦆ソリューションの多角化 データ活用によるエネルギー最適化、予兆保全など、デジタル技術 を活用した高付加価値ソリューションの提供。 ⦆新規事業領域の創出 新たな事業領域の確立と収益源の多様化。 | 高 | ||
| レジリ エンス 強化 | サプライチェーンの強靭化 BCPの重要性向上 サイバーセキュリティの脅威増加 老朽化インフラの更新需要拡大 | ⦆企業価値向上 自社のレジリエンス強化への貢献が、顧客や投資家からの評価を高 める。 ⦆新たな市場 顧客の事業継続計画(BCP)やレジリエンス強化ニーズに対応す るソリューションの提供。 | 中 | ||