有価証券報告書-第78期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/29 14:06
【資料】
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【項目】
134項目
15.非金融資産の減損
(1)減損損失
当社グループは、概ね独立したキャッシュ・インフローを生成させるものとして識別される資産グループの最小単位に基づきグルーピングを行っております。
資産グループに減損の兆候が認識された場合かつ、回収可能価額(使用価値)が帳簿価額を下回っている場合は、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として「その他の費用」に計上しております。
使用価値の算定にあたり、将来キャッシュ・フローが見積値から乖離するリスクを将来キャッシュ・フローの見積りまたは割引率に反映しており、割引率は貨幣の時間価値及びその資産グループの固有のリスクを反映した割引率を用いております。
減損損失の資産種類別の内訳は、以下のとおりであります。なお、セグメント別内訳は、注記「6.セグメント情報」に記載のとおりであります。
(単位:百万円)

前連結会計年度
(自 2020年4月 1日
至 2021年3月31日)
当連結会計年度
(自 2021年4月 1日
至 2022年3月31日)
有形固定資産
建物及び構築物-1
機械装置及び運搬具60
工具、器具及び備品-5
のれん-10
無形資産
ソフトウェア459307
合計465324

前連結会計年度及び当連結会計年度に認識した減損損失は、主にアウトソーシングセグメントにおけるアプリケーションサービス事業の一部資金生成単位について、収益性が低下したことにより計上したものであり、使用価値の算定に用いた割引率は、前連結会計年度7.0%、当連結会計年度8.3%であります。
ただし、将来キャッシュ・フローの見積額がマイナスである場合は、回収可能価額を零として算定しております。
(2)のれんの減損
企業結合から生じたのれんは、取得日に企業結合から利益がもたらされる資金生成単位に配分しております。
のれんの帳簿価額のセグメント別内訳は、以下のとおりであります。
(単位:百万円)

移行日
(2020年4月1日)
前連結会計年度
(2021年3月31日)
当連結会計年度
(2022年3月31日)
システムサービス267342407
サポートサービス397469532
アウトソーシング563712260
ソフトウェア101169209
ハードウェア179179179
合計1,5091,8731,589

各資金生成単位に配分されたのれんのうち、主要なものはシンガポールのAxxis Consultng(S) Pte. Ltd.との企業結合により生じたのれん868百万円(移行日434百万円、前連結会計年度683百万円)であり、その資金生成単位は主としてシステムサービスセグメントに属しております。
当社グループは、のれんについて、毎期又は減損の兆候がある場合には随時、減損テストを実施しており、回収可能価額は使用価値に基づき算定しております
使用価値は、過去の経験及び外部からの情報を反映し、主として経営者によって承認された今後3年度分の事業計画に基づいたキャッシュ・フローの見積額を、当該資金生成単位又は資金生成グループの税引前加重平均資本コストを基礎とした割引率(移行日7.4%から11.9%、前連結会計年度8.0%から12.0%、当連結会計年度7.5%から9.9%)により現在価値に割引いて算定しております。事業計画を超える範囲のキャッシュ・フローの見積額については、将来の不確実性を考慮し、成長率を零として算定しております。
当連結会計年度において実施した減損テストの結果、認識したのれんの減損損失の金額は10百万円であります。これは、ソフトウェアセグメントにおける一部のれんについて、当初想定されていた収益性が見込まれなくなったことから回収可能価額を見積もった結果、減損損失を認識したものであります。
なお、上記以外ののれんについては、減損テストに使用した主要な仮定が変更された場合、減損損失が発生するリスクがありますが、使用価値は資金生成単位又は資金生成グループの帳簿価額を十分に上回っており、主要な仮定が合理的に予想可能な範囲で変化した場合でも減損損失の可能性は低いと判断しております。