有価証券報告書-第58期(2025/01/01-2025/12/31)
② 戦略
当社グループは、気候変動が事業にもたらすさまざまなリスクと機会を具体的に把握するためにシナリオ分析を実施しております。シナリオ分析では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の1.5℃(RCP1.9)シナリオ及び4℃(RCP8.5)シナリオに加え、IEAのSDSシナリオを用いております。全社共通に関わるリスクと機会及び当社グループの主要な事業のうち気候変動に与える影響が大きい事業に関わるリスクと機会を分析し、リスクと機会の顕在時期を、短期・中期・長期の時間軸で特定しております。分析の内容については毎年見直し、必要に応じてアップデートを行っております。
※ 短期:0~3年、中期:3年~10年、長期:10年~
当社グループは、気候変動が事業にもたらすさまざまなリスクと機会を具体的に把握するためにシナリオ分析を実施しております。シナリオ分析では、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の1.5℃(RCP1.9)シナリオ及び4℃(RCP8.5)シナリオに加え、IEAのSDSシナリオを用いております。全社共通に関わるリスクと機会及び当社グループの主要な事業のうち気候変動に与える影響が大きい事業に関わるリスクと機会を分析し、リスクと機会の顕在時期を、短期・中期・長期の時間軸で特定しております。分析の内容については毎年見直し、必要に応じてアップデートを行っております。
| 分類 | シナ リオ | 事業影響 | 財務 影響 | 顕在 時期 ※ | 対応策 | ||||||
| リスク | 具体例 | 全社 | データセンター | SIサービス | プリンター複合機 | ||||||
| 移行リスク | 政策 ・法 規制 | 1.5℃ | 自社/サプライヤーへの炭素税導入影響 | カーボンプライシング(炭素税)や新たな規制強化により、電力会社の発電コスト・電力価格が上昇し、事業コストが増加する | 〇 | 中 | 短期~ 中期 | ・カーボンプライシング等環境規制動向に関する情報収集・分析・適合・2030年中期環境目標に向けた取り組み推進(自社ビルにおけるLED等の省エネ設備導入、社有車の減車・使用量低下によるCO2削減の取り組み等)・世界情勢を踏まえ、再生可能エネルギーに関する情報収集、導入検討 | |||
| 省エネ設備コスト | CO2排出量削減のため、省エネ設備等の導入が必要となり、設備コストが増加する | 〇 | 小 | 短期~ 長期 | |||||||
| テクノロジー | 再エネ設備コスト | CO2排出量削減及びクリーンエネルギー技術の普及による新技術への対応のため、再エネ設備の導入・再整備が必要となり、設備コストが増加する | 〇 | 小 | 短期~ 長期 | ||||||
| 市場 | プリント環境の変化 | 森林保護に起因した紙の調達コストの増加や、顧客の環境意識の高まりによる紙使用の抑制、電子化が進行する。こうしたプリント環境の変化に伴い、一定の領域における顧客のプリント機会が減少する | 〇 | 大 | 短期~ 長期 | ・顧客のプリント環境変化に応じたソリューション提供(電子化が進む領域においては電子化ソリューション等を提供。プリント需要がある領域においてはプリント効率化ソリューション等を提供)・エシカルペーパーの対応拡充と活用促進 | |||||
| 評判 | レピュテーションリスク | 低炭素社会への移行対応ができず、顧客・投資家・社会の評価が低下する | 〇 | 小 | 短期~ 長期 | 気候変動対応への考え方・取り組み状況の開示 | |||||
| 物理リスク | 急性 | 4℃ | 商品保管倉庫の損害リスク | 豪雨の強度、頻度の増加に起因した水害・浸水により、商品保管倉庫が損害を被った場合、事業活動が停滞する | 〇 | 小 | 短期~ 長期 | ・必要に応じた倉庫会社への対策実施の申し入れ ・オールハザードBCPの取り組みによる、災害発生時の対策検討及び継続的な訓練の実施 | |||
| 通勤の分断リスク | 気象災害の増加・激甚化により、従業員の被災や通勤への影響が発生し、事業活動が停滞する | 〇 | 小 | 中期~ 長期 | テレワーク(在宅勤務)等オフィスに出社できない場合でも通常どおり事業を継続できる仕組み・体制の維持、促進 | ||||||
| 慢性 | 平均気温の上昇 | 平均気温の上昇により、データセンターのサーバールーム、事業所の空調コストが増加する | 〇 | 小 | 短期~ 長期 | 省エネ設備導入検討。熱源設備の効率改善 | |||||
| 海面の上昇 | 海面水位変化が起こる箇所が増加し、標高の低い沿岸部に立地する一部の施設は、水没等の被害を被る | 〇 | 小 | 中期~ 長期 | 被害リスクの情報収集・分析・適合 | ||||||
| 分類 | シナ リオ | 事業影響 | 財務 影響 | 顕在 時期 ※ | 推進策 | ||||||
| 機会 | 具体例 | 全社 | データセンター | SIサービス | プリンター複合機 | ||||||
| 機会 | エネルギー | 1.5℃ | エネルギーコスト削減 | 再生可能エネルギーの普及により、エネルギーコストの削減、エネルギー供給の安定化が実現できる | 〇 | 小 | 短期~ 中期 | 再生可能エネルギーに関する情報収集・導入検討 | |||
| レジリエンス | 気候変動への対応力向上による組織の価値向上 | 気候リスク評価、リスク分散対策等、気候変動への計画的な対応は、事業の安定化及び強靭な経営・事業基盤の構築、それによる外部評価の向上や株価上昇につながる | 〇 | 小 | 短期~ 長期 | ・2030年中期環境目標において、SBTiに準拠したCO2削減目標を掲げるとともに進捗を開示(目標達成を継続中)・TCFD提言に基づく対応と開示(気候変動に関するリスク・機会への取り組みは全社リスクマネジメント管理プロセスに統合) | |||||
| 製品 と サービス | SIサービス事業機会 | ・生産や物流の効率化でCO2排出量削減に寄与する需要予測サプライチェーン計画ソリューションの需要が高まる ・製品の企画・設計・試作・開発・量産等のエンジニアリングチェーンを効率化することで環境負荷軽減に貢献するソリューションの需要が高まる | 〇 | 大 | 短期~ 長期 | ・数理技術を活用した需要予測・計画系ソリューションの強化 ・設計等のプロセスの効率化を支援するエンジニアリングソリューションの強化 | |||||
| プリンター・複合機事業機会 | 各種環境ラベルの認定を受けた環境負荷の少ない製品(例:環境配慮型プリンター/複合機)の需要が高まる | 〇 | 中 | 短期~ 長期 | ・省エネ性能と使いやすさを両立させた製品の販売を強化・VOCを排出するオフセット印刷機からオンデマンドプリンターへの置き換え促進 | ||||||
| データセンター事業機会 | ・顧客のCO2排出削減に寄与する脱炭素型データセンターの需要が高まる | 〇 | 大 | 短期~ 長期 | 顧客のCO2削減や事業継続を支援するデータセンター事業の強化 | ||||||
| 4℃ | ・気象災害の増加に伴い、BCP(事業継続)を目的とした自然災害に強い堅牢なデータセンターの需要が高まる | ||||||||||
※ 短期:0~3年、中期:3年~10年、長期:10年~