有価証券報告書-第71期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、底堅く推移している企業業績を背景として雇用・所得環境の改善傾向が持続するなど、概ね緩やかな景気回復基調を辿りました。しかしながら、第4四半期に入ってから新型コロナウイルス感染症が世界的に急拡大したことで、内外経済に直接的な影響を与えており、日本経済を取り巻く環境は極めて厳しい状況となりました。
当社グループは、お客様のブランド商品を製造・品質管理・物流まで一貫して提供する「OEM事業」と、OEM事業で培ってきた海外ビジネスの知識と経験を活用し、自社ブランドや海外の秀逸なブランドを販売する「ブランド事業」という二つの事業とその相乗効果を追求するビジネスモデルを展開しております。
当連結会計年度のOEM事業は、服飾雑貨事業セグメントで売り上げが増加しましたが、家具家庭用品事業セグメントおよび家電事業セグメントの売り上げが減少したことにより事業全体では減収となりました。ブランド事業につきましては、服飾雑貨事業セグメントの売り上げが減少しましたが、家具家庭用品事業セグメントおよび家電事業セグメントの売上増加を主因に、事業全体で増収となりました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高につきましては、前期比3.0%減少の412億1千7百万円となりました。利益面につきましては、売上高は減少したものの、顧客ポートフォリオの見直しにともない売上総利益率が改善したことにより、売上総利益は前期比1億1千5百万円増加の122億4千4百万円となりました。営業利益につきましては、売上総利益の増加に加え、販管費削減が進んだことにより前期比5億6千3百万円増加の13億1千5百万円となりました。経常利益につきましては、前期比5億1千4百万円増加の13億4千2百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、子会社小売店舗の固定資産の減損損失等の特別損失の計上や、子会社の繰延税金資産の取崩しによる法人税等調整額の計上により、前期比3百万円減少の1億9千1百万円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
(家具家庭用品事業)
当報告セグメントの売上高は、前期比6.7%減少の185億2百万円となりました。OEM事業では、欧米向け家庭用品の売り上げが大幅に減少したことを主因に減収となりました。ブランド事業においては、「MINT(ミント)」などの家具・インテリアのネットショップの売上増加により増収となりました。
セグメント利益につきましては、売上高は減少しましたが、採算性の観点から北米ビジネスを大幅に縮小したことにより売上総利益率の改善と販管費の削減が進んだことから、前期比5億8千4百万円増加の10億3千6百万円となりました。
(服飾雑貨事業)
当報告セグメントの売上高は、前期比2.1%減少の144億8千8百万円となりました。OEM事業では、トラベル商材を中心に国内向け売り上げが増加しました。ブランド事業においては、ドイツのコンフォートシューズブランド「BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)」等を販売する㈱ベネクシーおよびベルギーのプレミアム・カジュアルバッグブランド「Kipling(キプリング)」を販売する㈱L&Sコーポレーションの売り上げが減少しました。
セグメント利益につきましては、売上高の減少を主因に、前期比2千1百万円減少の5億7千3百万円となりました。
(家電事業)
当報告セグメントの売上高は、前期比3.6%増加の60億3千2百万円となりました。OEM事業では、中国国内向けの売り上げが増加しましたが、日本向けが減少したことにより、減収となりました。ブランド事業においては、理美容家電・調理家電などを取扱う㈱ゼリックコーポレーションにおいて、理美容家電の国内向け売り上げが好調に推移したことに加え、全体として海外向け売り上げも伸長しました。なお、2020年1月1日付で、当社子会社であった㈱mhエンタープライズと㈱エス・シー・テクノは合併の上、商号を㈱ゼリックコーポレーションに変更し、家電事業セグメントにおけるブランド事業の更なる発展を目指し活動を開始しております。
セグメント利益につきましては、売上高が増加したことから、前期比9千4百万円増加の5億3千1百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注状況は、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。なお、金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 上記販売額には、㈱良品計画ならびに同社の子会社への売上高を記載しております。
次期連結会計年度の見通し
新型コロナウイルス感染症が世界規模で蔓延し、各国政府の感染拡大防止措置により、世界規模で企業活動が制約されたため、世界経済全体が長期間に亘り停滞し、各国の様々な市場での消費が大きく落ち込む状況が継続しております。そのため、当社グループが日本を含む世界各国で製造、卸売・小売販売している製品の販売数量にも大きな影響が出ており、また、当社グループは、中国を含む海外各地の自社工場や提携工場で製造した製品を調達している関係で、当社グループのサプライチェーン(供給体制)も大きな影響を受けております。
今後も第2波、第3波への懸念もあり、極めて厳しい状況が継続するものと思われますが、本邦での5月25日の緊急事態宣言解除により、外出制限が段階的に解かれ経済活動が再開したことから、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき、以下のように業績予想を算定しております。なお、業績予想の算定は、6月までの実績値に7月前半の受注状況や販売状況を踏まえ、売上高を前期比20%程度の減少と見込んでおります。
売上高につきましては、4月の緊急事態宣言発出によって、全国的に店舗休業を含む営業時間の短縮が行われたこと、当社グループにおいても同様に店舗休業等を行ったことから、各報告セグメントにおいて、OEM事業における受注減やブランド事業における販売機会の喪失がありました。緊急事態宣言解除後、店舗等徐々に再開しましたが、未だ消費者の購買意欲上昇は見られないことから、大幅な減収と予想しております。
利益面につきましても、サプライチェーンの高度化、Eコマースの強化や一貫したブランディングの実践、ローコストオペレーションの推進など、重点施策に取り組んでいくものの、売上減少予想により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、大幅減益を見込んでおります。
このような状況の下、次期の業績につきましては、売上高310億円(前期比24.8%減少)、営業損失15億円、経常損失15億円、親会社株主に帰属する当期純損失16億円を予想しております。
なお、通期の業績見通しの前提となる為替レートは1米ドル110.00円としております。
(業績予想に関する留意事項)
本資料における業績予想および将来の予測等に関する記述は、当連結会計年度末現在で入手した情報に基づき判断した予想であり、潜在的なリスクや不確実性が含まれております。
従いまして、実際の業績は様々な要因により、これらの業績予想とは異なることがありますことをご承知おきください。
(2)財政状態
①流動資産
「現金及び預金」や「商品及び製品」などが増加しましたが、「受取手形及び売掛金」が18億7千3百万円減少したことにより、当連結会計年度末の流動資産は前連結会計年度末と比べて17億8千万円減少の165億6千1百万円となりました。
②固定資産
「有形固定資産」が増加しましたが、「投資有価証券」が減少したことを主因に、当連結会計年度末の固定資産は前連結会計年度末と比べて12億5千7百万円減少の56億3千2百万円となりました。「投資有価証券」は13億4千9百万円減少しましたが、これは主に、政策保有株式の時価評価が下落したことによるものです。
③流動負債
「短期借入金」や「1年内返済予定の長期借入金」などの減少により、当連結会計年度末の流動負債は前連結会計年度末と比べて47億4千2百万円減少の69億1千3百万円となりました。「短期借入金」は36億1百万円の減少となりましたが、これは、前連結会計年度末が金融機関の休日と重なったことから大口の売掛金の回収が当期初にずれ込んだため期末超えのつなぎ資金として運転資金を調達していたことと、新規での長期固定金利借入(社債発行を含む)の実行により、20億円を返済したことによります。また「1年内返済予定の長期借入金」は9億5千万円の減少となりましたが、期日到来での借り換えにより、固定負債の「社債」および「長期借入金」に振り替わっております。
④固定負債
主に「繰延税金負債」の減少と「社債」および「長期借入金」の増加により、当連結会計年度末の固定負債は前連結会計年度末と比べて27億5千4百万円増加の38億6千2百万円となりました。「社債」および「長期借入金」はそれぞれ19億5千万円、10億円、増加しましたが、このうち20億円は新規の長期固定借入(社債発行含む)によるもので、9億5千万円は期日到来での借り換えにより「1年内返済予定の長期借入金」から振り替わっております。「繰延税金負債」は4億1千9百万円の減少となりましたが、これは「投資有価証券」の時価評価が下落したことに伴うものです。
⑤純資産
主に「その他有価証券評価差額金」の減少により当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末と比べて10億5千万円減少の114億1千7百万円となりました。「その他有価証券評価差額金」は9億2千万円の減少となりましたが、これは「投資有価証券」の時価評価が下落したことに伴うものです。
この結果、自己資本比率は51.0%、1株当たり純資産は4,792円88銭となりました。
(3)キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて3億1百万円増加の50億7千5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、29億2千3百万円(前期は5億7千6百万円のキャッシュイン)となりました。
税金等調整前当期純利益は、売上総利益、営業利益および経常利益が増加となったことを主因に、前期比2億8千1百万円増加となる10億6千6百万円となりました。
非資金費用である減価償却費は、新基幹システム導入により前期比8千2百万円増加の5億6千9百万円となりました。また、子会社小売店舗の固定資産について減損損失を計上し、減損損失は前期比2億7百万円増加の2億1千5百万円となりました。
売上債権につきましては、北米向けOEMビジネスを抜本的に見直ししたことや、前連結会計年度末が金融機関の休日と重なった影響で大口の売掛金の回収が当期初にずれこんだことから、17億9千9百万円の減少となりました。
法人税等の支払額は、前期比2千7百万円増加の6億4千9百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、6億円(前期は6億3千8百万円のキャッシュアウト)となりました。これは主に、ブランド販売子会社による店舗網拡充や、新商品の金型投資などの有形固定資産の取得として4億7千9百万円を支出したことや、新基幹システムに関わるソフトウエアの取得として1億5千8百万円を支出したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、19億8千万円(前期は3億1千5百万円のキャッシュイン)となりました。
短期借入金が36億1百万円減少しましたが、これは、前連結会計年度末は金融機関の休日と重なったことから大口の売掛金の回収が当期初にずれ込んだため期末超えのつなぎ資金として運転資金を調達していたことと、新規での長期固定金利借入(社債発行を含む)の実行により、20億円を返済したことによります。
なお、社債の発行による収入が19億5千万円、長期借入れによる収入が10億円ありましたが、うち9億5千万円は1年内返済長期借入金の期日到来による借り換え、20億円は新規での長期固定金利借入(社債発行を含む)の実行によるものです。
また、配当金の支払額は3億7千6百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)1 各項目における算出式は、以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてお
ります。
6 利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
資金需要
当社グループの主要な資金需要は、たな卸資産の購入のほか、人件費、販売費及び一般管理費等の費用ならびに当社グループの設備の新設および改修等に係る投資となります。また、今後、当社グループの新たな収益源となり、企業価値向上に資するとの判断から、M&Aを含む新規事業への投資も資金需要の対象となります。
財務政策
資金需要の財源といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、主要取引銀行から供与された円資金借入枠に基づく借入金となります。なお、当社および国内関係会社との間でCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、これにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理することで、資金効率の向上に努めています。また、「流動性の確保」「金利上昇リスクのヘッジ」等を目的に社債の発行および長期借入金の実行もしております。
一方、当社では、為替相場変動リスクのヘッジ方法の一貫として、国内OEM取引先との間で商品代金等の決済を米ドル建てで行う契約を締結しています。このため、短期のつなぎ資金として米ドル資金が必要となりますが、その調達源として、当社では、主要取引銀行との間で中長期多通貨コミットメントラインを締結しております。これにより、今後、本邦において米ドル資金調達リスクが想定外に顕在化した場合でも、米ドル資金の流動性を確保することができます。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすものと考えております。
当該判断や見積りにおいては、従来の方法に加えて、新型コロナウイルス感染症の今後の影響を考慮する必要がありますが、「第5 経理の状況」の(追加情報)に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の終息時期やその拡大にともなう事業活動への影響について見通すことは困難であるため、当社グループでは足元の業績状況を踏まえ、2021年3月期中に概ね収束するものと仮定して、各種判断や見積りを行っております。
なお、当該見積りは、新型コロナウイルス感染症の収束時期および経済環境への影響が変化した場合には、当該見積りの結果に影響し、翌連結会計年度以降の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
①貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失として過去の貸倒実績率により、貸倒引当金を見積り計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要になる可能性があります。
また、当社においては子会社への貸付金等債権があり、子会社の支払能力について毎期検討をしております。支払能力が低いと判断した場合には追加引当が必要な可能性があります。
②投資の減損
当社グループは、特定の顧客および金融機関に対する株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、一定の基準に基づいて投資の減損処理をしております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により現在の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が発生した場合は、評価損の計上が必要になる可能性があります。
また、当社においても子会社への投資について、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産が取得価額の50%以下となる場合は減損処理の要否を検討し回収不能と判定した場合は評価損の計上が必要になる可能性があります。
③繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産を計上する場合に将来の課税所得を合理的な予想に基づき回収可能性を検討しておりますが、繰延税金資産の一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の一部を費用として計上する可能性があります。
④固定資産の減損損失について
当社グループは、経営環境の変化や収益性の低下等により、事業等に供する土地、建物や小売店内装等の投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損損失を追加計上が必要になる可能性があります。
⑤棚卸資産の評価について
当社グループが取り扱う商品は特性上、陳腐化など発生しにくいものとなりますが、顧客需要の減少などによる滞留在庫や過剰在庫の発生に備え、一定のルールで滞留期間や過剰割合を算出し、一定の割合で簿価切り下げを行っておりますが、見込みを超える経済環境の変化等が発生した場合は、評価損の追加計上が必要になる可能性があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、底堅く推移している企業業績を背景として雇用・所得環境の改善傾向が持続するなど、概ね緩やかな景気回復基調を辿りました。しかしながら、第4四半期に入ってから新型コロナウイルス感染症が世界的に急拡大したことで、内外経済に直接的な影響を与えており、日本経済を取り巻く環境は極めて厳しい状況となりました。
当社グループは、お客様のブランド商品を製造・品質管理・物流まで一貫して提供する「OEM事業」と、OEM事業で培ってきた海外ビジネスの知識と経験を活用し、自社ブランドや海外の秀逸なブランドを販売する「ブランド事業」という二つの事業とその相乗効果を追求するビジネスモデルを展開しております。
当連結会計年度のOEM事業は、服飾雑貨事業セグメントで売り上げが増加しましたが、家具家庭用品事業セグメントおよび家電事業セグメントの売り上げが減少したことにより事業全体では減収となりました。ブランド事業につきましては、服飾雑貨事業セグメントの売り上げが減少しましたが、家具家庭用品事業セグメントおよび家電事業セグメントの売上増加を主因に、事業全体で増収となりました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高につきましては、前期比3.0%減少の412億1千7百万円となりました。利益面につきましては、売上高は減少したものの、顧客ポートフォリオの見直しにともない売上総利益率が改善したことにより、売上総利益は前期比1億1千5百万円増加の122億4千4百万円となりました。営業利益につきましては、売上総利益の増加に加え、販管費削減が進んだことにより前期比5億6千3百万円増加の13億1千5百万円となりました。経常利益につきましては、前期比5億1千4百万円増加の13億4千2百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、子会社小売店舗の固定資産の減損損失等の特別損失の計上や、子会社の繰延税金資産の取崩しによる法人税等調整額の計上により、前期比3百万円減少の1億9千1百万円となりました。
セグメント別の業績は次のとおりです。
(家具家庭用品事業)
当報告セグメントの売上高は、前期比6.7%減少の185億2百万円となりました。OEM事業では、欧米向け家庭用品の売り上げが大幅に減少したことを主因に減収となりました。ブランド事業においては、「MINT(ミント)」などの家具・インテリアのネットショップの売上増加により増収となりました。
セグメント利益につきましては、売上高は減少しましたが、採算性の観点から北米ビジネスを大幅に縮小したことにより売上総利益率の改善と販管費の削減が進んだことから、前期比5億8千4百万円増加の10億3千6百万円となりました。
(服飾雑貨事業)
当報告セグメントの売上高は、前期比2.1%減少の144億8千8百万円となりました。OEM事業では、トラベル商材を中心に国内向け売り上げが増加しました。ブランド事業においては、ドイツのコンフォートシューズブランド「BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)」等を販売する㈱ベネクシーおよびベルギーのプレミアム・カジュアルバッグブランド「Kipling(キプリング)」を販売する㈱L&Sコーポレーションの売り上げが減少しました。
セグメント利益につきましては、売上高の減少を主因に、前期比2千1百万円減少の5億7千3百万円となりました。
(家電事業)
当報告セグメントの売上高は、前期比3.6%増加の60億3千2百万円となりました。OEM事業では、中国国内向けの売り上げが増加しましたが、日本向けが減少したことにより、減収となりました。ブランド事業においては、理美容家電・調理家電などを取扱う㈱ゼリックコーポレーションにおいて、理美容家電の国内向け売り上げが好調に推移したことに加え、全体として海外向け売り上げも伸長しました。なお、2020年1月1日付で、当社子会社であった㈱mhエンタープライズと㈱エス・シー・テクノは合併の上、商号を㈱ゼリックコーポレーションに変更し、家電事業セグメントにおけるブランド事業の更なる発展を目指し活動を開始しております。
セグメント利益につきましては、売上高が増加したことから、前期比9千4百万円増加の5億3千1百万円となりました。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
①生産実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日 | |
| 生産実績(千円) | 前期比(%) | |
| 家具家庭用品事業 | 207,987 | - |
| 家電事業 | 2,026,323 | △6.4 |
| 合計 | 2,234,310 | △6.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②受注実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの受注状況は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日 | |||
| 受注高(千円) | 前期比(%) | 受注残高(千円) | 前期比(%) | |
| 家具家庭用品事業 | 17,120,426 | △12.4 | 3,495,045 | △28.3 |
| 服飾雑貨事業 | 14,376,412 | △6.3 | 1,887,392 | △5.6 |
| 家電事業 | 5,785,308 | 12.1 | 638,866 | △27.9 |
| 報告セグメント計 | 37,282,147 | △6.9 | 6,021,305 | △22.4 |
| その他 | 2,606,499 | 35.0 | 518,431 | 383.1 |
| 合計 | 39,888,646 | △5.0 | 6,539,736 | △16.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日 | |
| 販売高(千円) | 前期比(%) | |
| 家具家庭用品事業 | 18,502,032 | △6.7 |
| 服飾雑貨事業 | 14,488,030 | △2.1 |
| 家電事業 | 6,032,108 | 3.6 |
| 報告セグメント計 | 39,022,171 | △3.5 |
| その他 | 2,195,383 | 6.0 |
| 合計 | 41,217,555 | △3.0 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。なお、金額には、消費税等は含まれておりません。
| 相手先 | 前連結会計年度 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日 | 当連結会計年度 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日 | ||
| 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) | |
| ㈱良品計画 | 18,995,779 | 44.7 | 18,858,833 | 45.8 |
(注) 上記販売額には、㈱良品計画ならびに同社の子会社への売上高を記載しております。
次期連結会計年度の見通し
新型コロナウイルス感染症が世界規模で蔓延し、各国政府の感染拡大防止措置により、世界規模で企業活動が制約されたため、世界経済全体が長期間に亘り停滞し、各国の様々な市場での消費が大きく落ち込む状況が継続しております。そのため、当社グループが日本を含む世界各国で製造、卸売・小売販売している製品の販売数量にも大きな影響が出ており、また、当社グループは、中国を含む海外各地の自社工場や提携工場で製造した製品を調達している関係で、当社グループのサプライチェーン(供給体制)も大きな影響を受けております。
今後も第2波、第3波への懸念もあり、極めて厳しい状況が継続するものと思われますが、本邦での5月25日の緊急事態宣言解除により、外出制限が段階的に解かれ経済活動が再開したことから、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき、以下のように業績予想を算定しております。なお、業績予想の算定は、6月までの実績値に7月前半の受注状況や販売状況を踏まえ、売上高を前期比20%程度の減少と見込んでおります。
売上高につきましては、4月の緊急事態宣言発出によって、全国的に店舗休業を含む営業時間の短縮が行われたこと、当社グループにおいても同様に店舗休業等を行ったことから、各報告セグメントにおいて、OEM事業における受注減やブランド事業における販売機会の喪失がありました。緊急事態宣言解除後、店舗等徐々に再開しましたが、未だ消費者の購買意欲上昇は見られないことから、大幅な減収と予想しております。
利益面につきましても、サプライチェーンの高度化、Eコマースの強化や一貫したブランディングの実践、ローコストオペレーションの推進など、重点施策に取り組んでいくものの、売上減少予想により、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、大幅減益を見込んでおります。
このような状況の下、次期の業績につきましては、売上高310億円(前期比24.8%減少)、営業損失15億円、経常損失15億円、親会社株主に帰属する当期純損失16億円を予想しております。
なお、通期の業績見通しの前提となる為替レートは1米ドル110.00円としております。
(業績予想に関する留意事項)
本資料における業績予想および将来の予測等に関する記述は、当連結会計年度末現在で入手した情報に基づき判断した予想であり、潜在的なリスクや不確実性が含まれております。
従いまして、実際の業績は様々な要因により、これらの業績予想とは異なることがありますことをご承知おきください。
(2)財政状態
①流動資産
「現金及び預金」や「商品及び製品」などが増加しましたが、「受取手形及び売掛金」が18億7千3百万円減少したことにより、当連結会計年度末の流動資産は前連結会計年度末と比べて17億8千万円減少の165億6千1百万円となりました。
②固定資産
「有形固定資産」が増加しましたが、「投資有価証券」が減少したことを主因に、当連結会計年度末の固定資産は前連結会計年度末と比べて12億5千7百万円減少の56億3千2百万円となりました。「投資有価証券」は13億4千9百万円減少しましたが、これは主に、政策保有株式の時価評価が下落したことによるものです。
③流動負債
「短期借入金」や「1年内返済予定の長期借入金」などの減少により、当連結会計年度末の流動負債は前連結会計年度末と比べて47億4千2百万円減少の69億1千3百万円となりました。「短期借入金」は36億1百万円の減少となりましたが、これは、前連結会計年度末が金融機関の休日と重なったことから大口の売掛金の回収が当期初にずれ込んだため期末超えのつなぎ資金として運転資金を調達していたことと、新規での長期固定金利借入(社債発行を含む)の実行により、20億円を返済したことによります。また「1年内返済予定の長期借入金」は9億5千万円の減少となりましたが、期日到来での借り換えにより、固定負債の「社債」および「長期借入金」に振り替わっております。
④固定負債
主に「繰延税金負債」の減少と「社債」および「長期借入金」の増加により、当連結会計年度末の固定負債は前連結会計年度末と比べて27億5千4百万円増加の38億6千2百万円となりました。「社債」および「長期借入金」はそれぞれ19億5千万円、10億円、増加しましたが、このうち20億円は新規の長期固定借入(社債発行含む)によるもので、9億5千万円は期日到来での借り換えにより「1年内返済予定の長期借入金」から振り替わっております。「繰延税金負債」は4億1千9百万円の減少となりましたが、これは「投資有価証券」の時価評価が下落したことに伴うものです。
⑤純資産
主に「その他有価証券評価差額金」の減少により当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末と比べて10億5千万円減少の114億1千7百万円となりました。「その他有価証券評価差額金」は9億2千万円の減少となりましたが、これは「投資有価証券」の時価評価が下落したことに伴うものです。
この結果、自己資本比率は51.0%、1株当たり純資産は4,792円88銭となりました。
(3)キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて3億1百万円増加の50億7千5百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は、29億2千3百万円(前期は5億7千6百万円のキャッシュイン)となりました。
税金等調整前当期純利益は、売上総利益、営業利益および経常利益が増加となったことを主因に、前期比2億8千1百万円増加となる10億6千6百万円となりました。
非資金費用である減価償却費は、新基幹システム導入により前期比8千2百万円増加の5億6千9百万円となりました。また、子会社小売店舗の固定資産について減損損失を計上し、減損損失は前期比2億7百万円増加の2億1千5百万円となりました。
売上債権につきましては、北米向けOEMビジネスを抜本的に見直ししたことや、前連結会計年度末が金融機関の休日と重なった影響で大口の売掛金の回収が当期初にずれこんだことから、17億9千9百万円の減少となりました。
法人税等の支払額は、前期比2千7百万円増加の6億4千9百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、6億円(前期は6億3千8百万円のキャッシュアウト)となりました。これは主に、ブランド販売子会社による店舗網拡充や、新商品の金型投資などの有形固定資産の取得として4億7千9百万円を支出したことや、新基幹システムに関わるソフトウエアの取得として1億5千8百万円を支出したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、19億8千万円(前期は3億1千5百万円のキャッシュイン)となりました。
短期借入金が36億1百万円減少しましたが、これは、前連結会計年度末は金融機関の休日と重なったことから大口の売掛金の回収が当期初にずれ込んだため期末超えのつなぎ資金として運転資金を調達していたことと、新規での長期固定金利借入(社債発行を含む)の実行により、20億円を返済したことによります。
なお、社債の発行による収入が19億5千万円、長期借入れによる収入が10億円ありましたが、うち9億5千万円は1年内返済長期借入金の期日到来による借り換え、20億円は新規での長期固定金利借入(社債発行を含む)の実行によるものです。
また、配当金の支払額は3億7千6百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
| 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | 2019年3月期 | 2020年3月期 | |
| 自己資本比率(%) | 47.5 | 55.1 | 51.8 | 48.9 | 51.0 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 42.1 | 37.8 | 35.7 | 29.5 | 30.1 |
| キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) | 1.5 | 2.6 | 6.5 | 11.6 | 1.8 |
| インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) | 61.9 | 34.9 | 28.7 | 15.0 | 71.2 |
(注)1 各項目における算出式は、以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
3 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
5 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてお
ります。
6 利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
資金需要
当社グループの主要な資金需要は、たな卸資産の購入のほか、人件費、販売費及び一般管理費等の費用ならびに当社グループの設備の新設および改修等に係る投資となります。また、今後、当社グループの新たな収益源となり、企業価値向上に資するとの判断から、M&Aを含む新規事業への投資も資金需要の対象となります。
財務政策
資金需要の財源といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、主要取引銀行から供与された円資金借入枠に基づく借入金となります。なお、当社および国内関係会社との間でCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、これにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理することで、資金効率の向上に努めています。また、「流動性の確保」「金利上昇リスクのヘッジ」等を目的に社債の発行および長期借入金の実行もしております。
一方、当社では、為替相場変動リスクのヘッジ方法の一貫として、国内OEM取引先との間で商品代金等の決済を米ドル建てで行う契約を締結しています。このため、短期のつなぎ資金として米ドル資金が必要となりますが、その調達源として、当社では、主要取引銀行との間で中長期多通貨コミットメントラインを締結しております。これにより、今後、本邦において米ドル資金調達リスクが想定外に顕在化した場合でも、米ドル資金の流動性を確保することができます。
(4)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすものと考えております。
当該判断や見積りにおいては、従来の方法に加えて、新型コロナウイルス感染症の今後の影響を考慮する必要がありますが、「第5 経理の状況」の(追加情報)に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の終息時期やその拡大にともなう事業活動への影響について見通すことは困難であるため、当社グループでは足元の業績状況を踏まえ、2021年3月期中に概ね収束するものと仮定して、各種判断や見積りを行っております。
なお、当該見積りは、新型コロナウイルス感染症の収束時期および経済環境への影響が変化した場合には、当該見積りの結果に影響し、翌連結会計年度以降の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。
①貸倒引当金
当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失として過去の貸倒実績率により、貸倒引当金を見積り計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要になる可能性があります。
また、当社においては子会社への貸付金等債権があり、子会社の支払能力について毎期検討をしております。支払能力が低いと判断した場合には追加引当が必要な可能性があります。
②投資の減損
当社グループは、特定の顧客および金融機関に対する株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、一定の基準に基づいて投資の減損処理をしております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により現在の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が発生した場合は、評価損の計上が必要になる可能性があります。
また、当社においても子会社への投資について、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産が取得価額の50%以下となる場合は減損処理の要否を検討し回収不能と判定した場合は評価損の計上が必要になる可能性があります。
③繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産を計上する場合に将来の課税所得を合理的な予想に基づき回収可能性を検討しておりますが、繰延税金資産の一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の一部を費用として計上する可能性があります。
④固定資産の減損損失について
当社グループは、経営環境の変化や収益性の低下等により、事業等に供する土地、建物や小売店内装等の投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損損失を追加計上が必要になる可能性があります。
⑤棚卸資産の評価について
当社グループが取り扱う商品は特性上、陳腐化など発生しにくいものとなりますが、顧客需要の減少などによる滞留在庫や過剰在庫の発生に備え、一定のルールで滞留期間や過剰割合を算出し、一定の割合で簿価切り下げを行っておりますが、見込みを超える経済環境の変化等が発生した場合は、評価損の追加計上が必要になる可能性があります。