有価証券報告書-第82期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/28 13:35
【資料】
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【項目】
130項目

有報資料

当社においては、工業用アルコールの需給構造の変化による影響等の大きさに鑑み、「3カ年計画」(令和4年度~6年度)を策定し、同計画を踏まえ、「令和6年度経営計画」を定め、以下の課題に取り組むこととしております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(令和6年度経営の基本方針)
①発酵・合成を問わず工業用アルコールの安定供給の要の役割の遂行
(ⅰ)顧客の理解を深めつつ鹿島工場新系列を重視した安定供給の実現
日本アルコール産業㈱鹿島工場新系列の本格稼働に伴い、新系列に傾斜した出荷を実現します。また、市場の動向に柔軟に対応できる安定した供給力等の鹿島工場新系列が持つ特性について積極的に情報提供を行い、顧客の理解を深めます。
(ⅱ) 発酵合成の需給均衡に留意した柔軟なサプライチェーンの確立
SCM会議等を活用し、発酵合成それぞれの需給バランスに留意した生産・出荷・在庫等の臨機な対応をメーカー、販社、物流が一体となり行います。
(ⅲ) 継続取引先を重視した営業の展開
発酵アルコールについては、とりわけ競争が厳しい継続取引先に関して購入比率及び商権維持を目指した営業活動に注力します。合成アルコールについては、輸入品拡大を踏まえ、継続取引先の販売数量維持を目指した集中的な営業活動を行います。
(ⅳ)海上輸送力の強化
アルコール専用船の新船建造に着手し、海上輸送力を強化します。
②混合溶剤等の供給力の強化
(ⅰ) エタノールについては、電子部品関連顧客向け新商品の安定出荷を確実にするほか新たな製造出荷拠点建設の検討を行います。また、商権喪失した顧客への集中的な営業活動を行います。
(ⅱ)ネオコールについては、複数購買顧客に対する購買比率の維持を図るとともに、廃液を確実に回収します。
(ⅲ) 工業薬品については、工業用アルコール、混合溶剤等その他の継続取引先に対して、取引品目拡大を図ります。
③物流網の整備
高品質な物流体制の維持のために当社グループ全体で協力します。また、物流ドライバーの確保、車両新造を行うとともに2024年問題に伴う労働時間管理を徹底し、労働環境改善を着実に進めます。
④気候変動問題への対応
省エネルギー効果の高い圧縮式ヒートポンプが導入され国内最高水準のCO2排出原単位を達成した鹿島工場新系列の活用によって、国内のCO2排出量の抑制に貢献します。
⑤生産・品質管理体制の強化
化学物質管理の強化、メーカーによる合成アルコールの品質管理の一元化、バイオマスナフサの影響度の調査・検討を行います。また、信和アルコール産業㈱新神戸事業所に専用試験室を新設します。
⑥人材力の強化及び働きやすい職場環境の整備
(ⅰ) 人材力の強化
新規採用、グループ若手社員研修、グループ企業間人材交流の実施等によって人材力を強化します。また、適材適所の人材配置を行います。
(ⅱ) 働きやすい職場環境づくり
a )臨時調整手当の新設等による処遇改善を行います。
b )出産・育児期等の従業員への支援措置を拡充します。
c )帰省助成制度、赴任手当の拡充を行います。
d )新神戸事業所新事務棟を建設し、より良い職場環境を実現します。
e )デジタル技術を活用した業務の利用範囲を拡大するとともに、税制改正への対応を行います。
(備考1)令和5年度経営計画の実績
①発酵・合成を問わず工業用アルコールの安定供給の要の役割の遂行
SCM会議を活用し、顧客ニーズに即した需給バランスを踏まえ、メーカー、販社、物流が一体となった臨機の対応を行いました。顧客に対しては、積極的に原料情報や安定供給への取り組みを報告しました。
日本アルコール産業㈱において、鹿島工場新系列の工事を確実に進めました。また、鹿島工場新系列、日本合成アルコール㈱川崎無水製造設備の完成後の生産の在り方について検討を行いました。
物流網の整備に関しては、新船建造ワーキンググループを設置し、新船建造の基本的事項を取りまとめました。
②混合溶剤等における収益力の強化等
エタノールについては、電子部品関連顧客向け商品製造のための設備を整備し、実機によるサンプルを顧客へ提出しました。クリンソルブについては、規格値の見直しを検討しましたが、マーケットニーズに即していないと判断し、規格値の見直しを中止しました。また、新神戸事業所における新事務棟建設プランを作成し、これを基に基本設計が取りまとめられました。
③分析機器点検業務の標準化等
ガスクロマトグラフィー以外の分析機器点検業務の標準化を行うとともに、顧客からの問合せへの対応業務の効率化を行いました。また、日本アルコール産業㈱のFSSC22000認証取得に対応した品質管理手順の運用を各支店にて行いました。さらに、省エネ法に基づき非化石エネルギーへの転換を含む中長期計画書を提出しました。
④人材力の強化及び働きやすい職場環境の整備
新規採用、グループ若手社員研修等を実施し、また、グループ企業間人事交流等による人材活用を進めました。さらに、適材適所の人材配置を行うとともに、適切な評価を通じた処遇改善に努めました。
育児期等の従業員を対象とする在宅勤務試行については、引き続き継続することとし、令和6年度在宅勤務試行要領を取りまとめました。
情報システムについては、基幹システムのOSバージョンアップ、無停電電源装置のバッテリー交換及び保守更新を行いました。また、税制改正対応として、基幹システムのインボイス対応を行いました。
(備考2)3カ年計画(令和4年度~6年度)の概要
①基本方針
工業用アルコールを取り巻く事業環境の構造変化に柔軟に対応できる製造・販売体制を再構築し、発酵・合成を問わず、工業用アルコールの安定供給の要の役割を十全に果たすことを主たる目標とします。
②グループ営業利益の見通しと利益処分の方向
ⅰ)グループ営業利益の見通し
年 度営業利益
令和3年度43億円
令和6年度25億円

ⅱ)グループの配当方針
安定配当の継続を基本とします。ただし、事業再構築を優先する会社については、期間中、配
当を見送ることとします。
会 社 名配当の目安
日本アルコール販売㈱安定配当を基本として、1株当たり7円の配当を継続します。
日本アルコール産業㈱安定配当を基本として、1株当たり1,000円の配当を継続します。
日本合成アルコール㈱事業再構築を優先し、期間中、配当を見送ります。
信和アルコール産業㈱
日本アルコール物流㈱
アルコール海運倉庫㈱

ⅲ)グループ設備投資、大口修繕の見通し
本計画期間中において、グループは、合計約162億円の設備投資及び大口修繕を実施する見通しと
なっています。また、令和元年度から令和6年度までの工業用アルコールの安定供給基盤の強化に
関する投資として、約180億円を計画しています。
この投資に係る償却負担は、グループ企業が協力して吸収し、顧客の負担増を極力回避します。

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