有価証券報告書-第69期(2025/04/01-2026/03/31)

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2026/06/25 10:07
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158項目
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善を背景をもとに、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、緊迫化する中東情勢や国際紛争の長期化による地政学リスク、エネルギー供給への懸念が強まるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境下、当社グループは、2025年6月に公表いたしました中期経営計画に基づき、基幹事業の収益基盤強化、新規事業開拓、宇宙ビジネス、AI開発環境構築等のNEXT事業創出やM&A、資本参加等の事業投資を行い、サステナビリティ戦略に基づき、従業員の待遇改善や教育の充実化等で人財への投資も行いました。また、法令遵守、経営資源の有効活用と地球環境保全に積極的に取り組んでいくことで、持続性のある企業成長を目指してまいりました。
この結果、当連結会計年度におきましては、連結売上高は195億3千5百万円(前年同期比4.3%増)となりました。損益面では、営業利益は12億3千6百万円(前年同期比11.0%増)、営業外費用としてコミットメントライン等の契約変更による手数料として合計1億3千6百万円を計上し、経常利益は10億7千8百万円(前年同期比5.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億4千6百万円(前年同期比12.9%増)となりました。
セグメントの業績は以下のとおりであります。
システムソリューションにおきましては、文部科学省が進める「GIGAスクール構想」(1人1台端末や高速大容量の通信ネットワーク等で、学校のICT環境基盤を作り、教育の質向上と子供達の学びの多様化を目的とするもの)のもと、大規模な高速無線ネットワークシステムの納入案件、半導体製造装置向けVRシミュレーション案件等が寄与し、売上高は37億7千7百万円(前年同期比1.3%増)、営業利益は1億8千3百万円(前年同期比574.1%増)となりました。
ネットワークソリューションにおきましては、映像配信システム案件及び衛星通信アンテナ建設案件等の高利益率案件の減少により、営業利益が減少しましたが、低軌道衛星関連製品が好調に推移し、Jアラート新型受信機への移行に伴う関連製品の納入が順調に進んだ結果、売上高は17億7千3百万円(前年同期比0.6%減)、営業利益は1千7百万円(前年同期比81.5%減)となりました。
電子部品及び機器におきましては、AIやクラウドサービスの普及等により、通信データの送受信量増加と省電力化の需要増で、光ファイバ関連事業が好調に推移しました。また、連結子会社である株式会社エアロパートナーズにおいて、防衛省向け航空機エンジンの大型修理案件が好調に推移したことで、売上高は139億8千5百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益は10億3千6百万円(前年同期比4.2%増)となりました。
なお、セグメント間取引については、相殺消去しております。
当期の財政状態の概況
当連結会計年度末の資産は129億4千4百万円(前連結会計年度末110億8千4百万円)、負債は68億8千5百万円(前連結会計年度末56億9千8百万円)と前連結会計年度末比に比べて増加しました。その主な理由は、当期の売上195億3千5百万円(前年同期比4.3%増)のうち第4四半期連結会計期間の売上62億6千4百万円(前年同期比27.3%増)と増加したことにより売上債権残が増加したためです。また、商品及び製品は、子会社において翌連結会計年度販売予定の受注済商品が当連結会計年度末に計上されたため増加しております。また、順調に納品されて前渡金は減少しております。
(資産)
当連結会計年度末における資産は129億4千4百万円(前連結会計年度末110億8千4百万円)となり、18億5千9百万円増加しました。流動資産では、前渡金が3億1千7百万円減少したものの、主に現金及び預金10億3千6百万円、受取手形、電子記録債権、売掛金及び契約資産の売上債権合計は6億7千4百万円、商品及び製品5億1千1百万円が増加したことなどにより、18億6千万円増加しました。固定資産は、工具器具備品1千3百万円増加しましたが、繰延税金資産1千8百万円減少したことにより、1百万円の減少となりました。
(負債)
負債は68億8千5百万円(前連結会計年度末56億9千8百万円)となり、11億8千6百万円増加しました。これは主に、流動負債では短期借入金3億6千3百万円、未払法人税等1億2百万円減少した一方、支払手形及び買掛金10億8千2百万円、1年以内返済予定の長期借入金5千9百万円増加したため、7億8千5百万円増加しました。固定負債では、主に長期借入金4億3千9百万円の増加により、4億円の増加となりました。
(純資産)
純資産は60億5千8百万円(前連結会計年度末53億8千5百万円)となり、6億7千2百万円の増加となりました。これは配当金の支払により9千万円の減少があったものの、当期の親会社株主に帰属する当期純利益7億4千6百万円によるものです。この結果、自己資本比率は46.5%(前連結会計年度末は48.3%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、売上債権の増加6億7千4百万円、棚卸資産の増加5億1千1百万円、法人税の支払い4億7百万円の支出があったものの、税金等調整前当期純利益が10億7千8百万円(前年同期は9億9千4百万円の税金等調整前当期純利益)、仕入債務の増加10億8千2百万円、前渡金の減少3億1千7百万円、借入金の増加1億3千6百万円の収入により、前連結会計年度末に比べ10億3千6百万円増加し、当連結会計年度末には41億1千1百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果取得した資金は10億6千8百万円(前年同期は3億2千2百万円の減少)となりました。これは主に、売上債権の増加6億7千4百万円、棚卸資産の増加5億1千1百万円、法人税等の支払い4億7百万円があったものの、税金等調整前当期純利益10億7千8百万円、前渡金の減少3億1千7百万円、仕入債務の増加10億8千2百万円によります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は5千9百万円(前年同期は7千万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3千7百万円や無形固定資産の取得による支出2千万円などがあったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果取得した資金は2千6百万円(前年同期は4億5百万円の取得)となりました。これは主に、配当金の支払9千万円の支出、子会社の運転資金のための借入金の増加1億3千6百万円によるものです。
③受注及び販売の実績
a.受注実績
当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
システムソリューション3,814,07694.11,680,205102.2
ネットワークソリューション1,573,68887.41,484,15088.1
電子部品及び機器14,471,11880.918,207,975102.7
合計19,858,88383.721,372,331101.5

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
b.販売状況
当連結会計年度の販売状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
販売高(千円)前年同期比(%)
システムソリューション3,777,262101.3%
ネットワークソリューション1,773,24799.4%
電子部品及び機器13,985,460105.9%
合計19,535,970104.3%

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の
とおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2024年4月1日
至 2025年3月31日)
当連結会計年度
(自 2025年4月1日
至 2026年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
防衛省9,456,47950.511,077,59856.7
川崎重工業株式会社1,877,54610.01,127,7215.8

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度は、雇用や所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、緊迫化する中東情勢や国際紛争の長期化による地政学リスク、エネルギー供給への懸念が強まるなど、依然 として先行き不透明な状況が続いております。
このような環境下、当連結会計年度におきましては、主として連結子会社である株式会社エアロパートナーズにおいて防衛省向け航空機エンジンの修理案件が好調だったことから、連結売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は前期実績を上回る結果となりました。また2025年6月に開示した中期経営計画1年目の目標数値に対し、連結売上高は微減、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益及びROEは目標数値を上回る結果となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、システムソリューションにおきましては大学向け大型システムの案件が挙げられます。同システムの更新時期により売上高の増減が大きくなり、収益基盤が安定していないことが課題です。パートナー企業とも関係を強化し、収益の安定化を目指しております。
ネットワークソリューションにおきましては比較的利益率が高い案件が多く、競争の激化等により失注した場合や製品の納期遅延等が発生した場合には売上高及び利益の増減が大きくなり、業績が安定しないことが課題です。
また、電子部品及び機器におきましては、連結子会社である株式会社エアロパートナーズにおける防衛省向け案件が挙げられます。防衛省向け案件は入札方式であるとともに、近年多年度に亘る契約案件が増えており、落札したとしても同年度中に売上に至らない場合があります。そのため同事業においても事業年度ごとの収益安定のため、民間向けの案件を増やしていくことが課題と捉えています。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
(システムソリューション)
システムソリューションにおきましては、教育・官公庁へのITインフラ基盤システムの導入が計画通りに推移し、文部科学省が進める「GIGAスクール構想」(1人1台端末や高速大容量の通信ネットワーク等で、学校のICT環 境基盤を作り、教育の質向上と子供達の学びの多様化を目的とするもの)のもと、大規模な高速無線ネットワークシステムの納入案件が営業利益に大きく貢献しました。一方でパートナー経由での大学向け教育システムが翌期以降の案件となり、VR/MR関連事業においては内製化率低下で収益減となりました。
ITシステムビジネスにおいては、教育・官公庁へインフラ基盤システムの導入に加え、インターネット活用市場におけるSaaSを軸としたサービス型事業の拡販、健康管理システムの拡張によるヘルスケア事業基盤の育成を行ってまいります。
大学市場においては、仮想サーバ・ネットワーク・無線ネットワーク・セキュリティ機器などのアカデミック統合基盤システムの拡販に注力いたします。
(ネットワークソリューション)
ネットワークソリューションにおきましては、映像配信システム案件及び衛星通信アンテナ建設案件等の高利益率案件減少により、営業利益が減少しましたが、低軌道衛星関連製品が好調に推移し、Jアラート新型受信機への移行に伴う関連製品の納入が順調に進んだ結果、売上高は前年とほぼ同等となりました。
伝送・配信システムのビジネスにおいては、衛星通信やFWAなど既存無線通信設備の拡販、新仕様に対応した機器の投入、ネットワーク解析ツールの市場拡大を目指していきます。
映像配信のビジネスにおいては、ビデオ配信サービスの拡販や事業者向け配信システム提案の促進、各種サービス事業者向けの設備保守、運用サポートのメニュー化、サービス型事業を拡大していくことが課題だと捉えています。
(電子部品及び機器)
電子部品及び機器におきましては、データセンター向け光ファイバ接続用途の機能性接着剤案件が好調に推移しましたが、電源関係のビジネスは導入予定遅れとなり計画未達となりました。
連結子会社である株式会社エアロパートナーズにおいては、防衛省向け航空機エンジンの大型修理案件が順調に推移し営業利益に大きく貢献しました。
電子部品及び材料のビジネスにおいては、機能性接着剤・基板実装デバイスなどの既存製品に加え、受託製造やPFAS除去など新たな製品ラインアップの拡充、多彩な製品をワンストップでの提供していくことが重要だと捉えています。
また、フォトニクスビジネスの受託生産拠点として開設した千歳・恵庭営業所において、光ファイバ給電システム及びフォトニクスデバイスの設計・受託開発による事業の創出を引き続き行います。
(新規事業)
3つの事業セグメントの連携・強化により、宇宙市場での提供価値拡大を目指していきます。電子部品及び機器では小型衛星などの宇宙機に搭載される太陽センサ、太陽電池セル、RFコンポ―ネント、イーサネットスイッチなど衛星搭載製用部品の供給、システムソリューションでは、発射台モデルや携帯型生命維持装置の設計等にCADの活用、製品のライフサイクル全般、製品情報や業務プロセスを一元的に管理、ネットワークソリューションでは、衛星受信アンテナ、送信アンプ等の提供に注力します。
また、年々市場が拡大しているAI開発につき、必要となるシミュレーション環境の構築をワンストップで支援すべく、コンピューティング基盤やシミュレーション環境の提供、エッジデバイスへの実装等に取り組んでまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。
a.契約債務
2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金2,620,0002,620,000---
長期借入金587,936100,524127,26860,144300,000
リース債務19,7889,0175,5654,0061,198

b.財政政策
当社グループの資金需要は、主に運転資金需要です。
運転資金需要のうち主なものは、当社グループにおいて商品の仕入の他、販売費及び一般管理費の営業費用に係るものです。商品の仕入については、当社グループは主に顧客からの受注後、個々の商品を発注する受注販売を原則としておりますので、顧客からの債権の回収と仕入先への支払の時期の差や、個々の受注取引の額の大きさ、取引の集中度により資金需要の時期、量に変動が生じております。また、連結子会社である株式会社エアロパートナーズの主要仕入先は海外であり、支払が先行する場合が多く、資金需要を増加させる要因となっています。
当社グループは、堅固なバランスシートの維持、事業活動のための適切な流動性資産の維持と資金調達の安定性を財務方針とし、主たる資金需要である運転資金については、内部資金を活用しておりますとともに、増加運転資金の安定かつ効率的な調達を行うため、提出会社におきまして金融機関との間に当座貸越契約及び貸出コミットメント契約10億円を締結しております(借入未実行残高10億円)。また、グループ会社の資金需要については提出会社からの資金の貸出とグループ会社が独自に金融機関との間にシンジケートローン契約85億5千万円及び当座貸越契約を締結しております。そのために運転資金需要が減少した際には手持ち流動性が増加する場合がありますが、流動性資産の維持・安全性を優先しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

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