有価証券報告書-第51期(平成31年2月21日-令和2年2月20日)

【提出】
2020/05/14 14:50
【資料】
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【項目】
143項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは「人づくりこそ企業づくり 関わりあうすべての人たちと 夢と幸せのわかちあい」を経営理念として、品質を第一に商品を選択し、お客様にできる限り低価格で提供できるように努めてまいりました。今後も、その基本方針は不変です。
また、小売部門におきましては店舗規模及び地域特性を生かした品揃えとより一層の顧客サービスにより、「お客様に圧倒的に支持される店舗づくり」を第一として取組んでまいります。そして同時に、「楽しくなければ売場ではない」という考え方のもとに、お客様が「わくわく」される店舗づくりに取組んでまいります。
(2)中長期的な会社の経営戦略
上記ビジョンの実現に向け、下記の経営戦略を遂行してまいります。
①収益基盤の確立
・専門店事業の推進による差別化とホームセンター既存店舗の活性化及び人口密集エリアへの出店拡大
・外食事業では既存店の客数拡大・新規客層の獲得のための取組み強化及び最適な立地の追及と創出
②M&A戦略
・「住」、飲食業を中心とする「食」関連の積極的かつ主体的なM&Aを行い、業容を拡大
③社員育成
・成長を牽引できる一騎当千の社員を育成
(3)経営指標
連結売上高150,000百万円、経常利益率10%の早期達成に向けて取組み、企業価値を向上させてまいります。
(4)会社の対処すべき課題
現在のわが国経済は、大きな変革期に位置していると考えております。当社グループの主力事業であるホームセンター業界について考察すると、消費者はモノ消費への充足感を強く抱き、今後予想される人口減少もあり、業界全体が大きく伸びていく環境にはないと判断されます。そのことは、企業間の弱肉強食化を進め、業界を越えた再編へと動いていかざるを得ない環境に踏み込みつつあると考えられます。ホームセンター企業の多くは、地方で起業し、その地位を高めてきました。しかし、地方の中堅ホームセンター企業から淘汰・再編が進み始めた現状にあって、今後は業界の上位クラス企業群、あるいは異業種企業群をも巻き込んで消費者に支持される企業だけが生き残っていく構図が予測されます。
こうした環境下、当社グループの重要課題は、
1.ホームセンター店舗の差別化、専門性の深耕、変化への対応
2.事業エリアの拡大と将来事業の育成
であると認識しております。
第1の課題である「ホームセンター店舗の差別化、専門性の深耕、変化への対応」において当社は、住関連商品なら無いものはないという品揃えと圧倒的な商品ボリュームを追求してきました。今後は、この方針をより深化させ、「プロショップ」「ペットショップ」を中心とした専門店事業を推進し、出店拡大すると共に、ホームセンター既存店舗の活性化へと繋げてまいります。
また、「少子高齢化」「ITの普及」などの社会潮流の影響を受け、消費者の価値観・ライフスタイルの多様化が進んでおります。変化する顧客のニーズに合わせた売場の提案、新たなサービスの提供に取組み、他企業との差別化を図ってまいります。
第2の課題である「事業エリアの拡大と将来事業の育成」については、当社の主たるホームセンター事業の出店エリアは人口減少地域と重なっており、年々厳しさを増しております。上記経営戦略でも述べたとおり、人口密集エリアへの迅速な出店拡大を継続的な課題として取組んでまいります。
また、将来の収益の核となる事業として、インターネット事業の拡大を図ってまいります。情報化社会が進み、消費者の生活環境が大きく変化する中で、EC市場は年々拡大を続けております。当社においても、インターネットによる販売サイトの基盤整備、既存店舗のEC事業化は必須であると考え、事業の構築と拡大に取組んでまいります。