有価証券報告書-第41期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/29 14:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
74項目

業績等の概要

(1) 業績
当事業年度における我が国経済は、政府の経済政策や日本銀行による追加金融緩和を受け、輸出関連企業を中心に収益の回復や雇用環境の改善が見られるなど、緩やかな回復基調が続いております。しかしながら、円安による輸入コストの上昇や、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動が長引き、その後も個人消費に弱さが見られ、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
婦人靴業界におきましては、百貨店売上高が低調に推移したことに加え、豪雨や大型台風の上陸が重なるなどの天候不順による販売不振、また円安による原材料価格の上昇など依然として厳しい状況が続いております。
このような事業環境のもとで、当社はマーチャンダイジング力の向上、商品開発体制の刷新および店頭でのフィッティングを中心としたコンサルティングセールスの推進に努め、業績回復を図ってまいりました。
しかしながら、春夏商戦においては、例年売上の柱となってきたサンダルの需要減に加えて、当社の品揃えが薄いスニーカーの流行、セール商戦が盛り上がりに欠けたこと等も重なり、当初想定以上の苦戦を強いられました。
また、秋冬商戦においては、立ち上がり時期に大型台風が直撃するなど低調に推移したことから、例年より早く11月からセール販売を開始しました。これにより1月の売上高は持ち直したものの、3月は前年に消費税増税前の駆け込み需要があったことから売上高が前年比で大きく割り込むなどかつてない苦戦が続きました。
web事業部門においては、平成26年8月にオープンした自社ECサイト「卑弥呼Online Shop」での販売が順調に推移しましたが、売上全体の減少をカバーするには至りませんでした。
この結果、当事業年度の売上高は、百貨店をはじめとする主要販路での店頭売上高が減少したことから3,891百万円(前事業年度比16.4%減)となりました。営業利益は、販管費を削減したものの、売上高の減少およびセール販売比率の増加に伴う売上原価率の上昇により13百万円(前事業年度比95.9%減)となりました。経常利益は、受取利息37百万円および有価証券利息37百万円ならびに投資有価証券評価損51百万円等を計上したことにより91百万円(前事業年度比78.7%減)、当期純利益は、投資有価証券売却益174百万円等を計上したことにより135百万円(同45.3%減)となりました。
なお、当事業年度の店舗出退店数は、出店3店舗、退店8店舗となり、当事業年度末の店舗数は88店舗となりました。
売上高の内訳は、下表のとおりであります。
(単位:百万円)
ブランド第40期第41期増減額前事業年度比
増減率(%)
(平成26年3月期)(平成27年3月期)
卑弥呼1,3771,075△301△21.9
elegance卑弥呼940926△13△1.4
WANO NANO925656△268△29.0
water massage®1,3611,183△178△13.1
その他484802.0
売上高合計4,6523,891△760△16.4


(2) キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加383百万円、投資活動による資金の増加1,178百万円、財務活動による資金の減少767百万円により、前事業年度末に比べ793百万円増加し、当事業年度末には1,199百万円となりました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は383百万円(前事業年度比132百万円増加)となりました。これは、主に税引前当期純利益228百万円、減価償却費83百万円、売上債権の減少185百万円、投資有価証券売却益174百万円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は1,178百万円(前事業年度は80百万円の使用)となりました。これは、主に定期預金の預入による支出7,250百万円、定期預金の払戻による収入6,500百万円、有価証券の取得による支出499百万円、有価証券の売却による収入1,500百万円、投資有価証券の取得による支出1,300百万円、投資有価証券の売却による収入1,932百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は767百万円(前事業年度比364百万円減少)となりました。これは、主に自己株式取得による支出382百万円、配当金の支払384百万円等によるものであります。