有価証券報告書-第68期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/26 13:39
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2019年4月1日から2020年3月31日まで)における我が国経済は、消費税増税の影響に伴う内需の減少が見られたうえに、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による需要の減少や、米中貿易摩擦の長期化による世界経済の減速等から、国内景気の先行きは厳しい状況となっております。
当社が属するアパレル業界におきましては、働き方改革に伴う社会構造の変化や衣料品に対する消費者の購買行動の多様化と、低価格志向への対応が求められており、企業間競争は激しさを増しております。
このような経営環境のもと、当社グループにおきましては、夏物商戦の前半は冷夏等の影響により苦戦したものの、ビジネススタイルのカジュアル化により、シャツがトップスになる機会が増え、ニット素材の超形態安定シャツやレディースシャツが好調に推移しました。一方下半期は、消費税増税による消費マインドの落ち込みや、相次いで上陸した台風などの自然災害や暖冬の影響で秋冬物商戦が低調に推移するなど、衣料品販売にとっては非常に厳しい状況が続きましたが、コストダウンや経費削減の効果も表れ、春夏物商品の投入も3月の気温が暖かかったこともあり、比較的スムーズに推移しました。新型コロナウイルス感染拡大により、一部の店舗で催事の延期や中止等の影響を受けましたが、当連結会計年度に与える影響は軽微となっております。
この結果、当社グループの当連結会計年度における連結売上高は153億55百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益は94百万円(前年同期は3億68百万円の損失)、経常利益は1億41百万円(前年同期は2億53百万円の損失)となりました。当期の業績及び今後の業績見通しが不透明なことを踏まえて繰延税金資産の回収可能性を検討し、法人税等調整額66百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は76百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3億8百万円)となりました。
事業セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、各セグメントの業績数値につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
1.国内販売
国内販売セグメントは上述の要因により、売上高140億1百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益53百万円(前年同期は4億21百万円の損失)とセグメント利益の額は大きく改善しました。
2.製造
製造セグメントにおいては、中国(上海)工場の生産効率の悪化により、売上高は34億80百万円(前年同期比2.6%減)、セグメント利益49百万円(前年同期比20.1%減)と減収減益となりました。
3.海外販売
海外販売セグメントにおいては、カジュアル商品の受注減から売上高は2億7百万円(前年同期比25.5%減)、セグメント損失7百万円(前年同期は2百万円の利益)と減収減益となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ63百万円増加し、10億3百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度に営業活動の結果支出した資金は、3億89百万円となりました(前年同期は1億8百万円の収入)。これは主にたな卸資産が増加したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により支出した資金は、1億95百万円となりました(前年同期比21.8%の減少)。これは主に有形固定資産の取得による支出や、一部定期預金の預入期間を1年に変更したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により得た資金は、6億33百万円となりました(前年同期は51百万円の支出)。これは主に借入金が増加したことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
国内販売(千円)9,069,841102.4
製造(千円)1,268,789100.2
海外販売(千円)50,756115.1
合計(千円)10,389,387102.1

(注)1 国内販売及び海外販売については製品仕入金額、製造は実際製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
原則として、受注生産は行っておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
前年同期比(%)
国内販売(千円)13,990,427101.2
製造(千円)1,254,12686.2
海外販売(千円)111,43890.4
合計(千円)15,355,99299.7

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の金額には、セグメント間の内部売上高又は振替高は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合については、前連結会計年度、当連結会計年度ともに当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりでありま
す。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、連結売上高は153億55百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益は94百万円(前年同期は3億68百万円の損失)、経常利益は1億41百万円(前年同期は2億53百万円の損失)となりました。当期の業績及び今後の業績見通しが不透明なことを踏まえて繰延税金資産の回収可能性を検討し、法人税等調整額66百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は76百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3億8百万円)となりました。
業績回復の要因としては、以下の通りです。
・百貨店のオーダーシャツ事業の中で一社化を進め、より単価が高く粗利率の高い百貨店チャネルの売上が拡大したこと。
・オフィスカジュアル化が進み、ニット素材の超形態安定シャツが好調に推移したこと。
・紳士服専門店向けに提案している、レディースシャツの売上が増加したこと。
・統制可能経費の抑制やコストの見直しなど経費削減の効果が表れたこと。
・3月の気温が比較的暖かく、新型コロナウイルス感染拡大前に春夏物の初回投入がスムーズに推移したこと。
・新型コロナウイルス感染症の感染防止のため、不要不急の外出や出張を禁止し、旅費交通費等の経費が減少したこと。
当社グループは株主資本利益率(ROE)5%以上を達成することを経営目標としておりますが、当連結会計年度では1.2%に留まっております。
業績回復を阻害した要因としては、以下の通りです。
・冷夏と長雨の影響で、夏物の実需期の6月、7月に店頭の売上が落ち込み、夏物が在庫過剰になったこと。
・10月の消費税増税の影響と台風などの自然災害が相次ぎ、10月の売上が前年同期の約70%台まで落ち込んだこと。
・11月、12月は暖冬となり、コートやスーツなどと同様に秋冬物のシャツ販売が低調に推移したこと。
・3月は新型コロナ感染症拡大の影響で、一部の大型催事やセールが中止となったこと。
・運送業者や店頭販売員の人手不足等により、運賃や人材派遣費など一部経費の増加が見られたこと。
主なセグメントの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次の通りであります。
国内販売セグメントにおきましては、売上高140億1百万円(前年同期比1.2%増)、セグメント利益53百万円(前年同期は4億21百万円の損失)と改善いたしました。アイテム別では、主に冷夏や暖冬の影響でドレスシャツやカジュアルシャツの売上が減少いたしましたが、オーダーシャツとレディースシャツは、一部百貨店のオーダー事業の一社化によるシェア拡大や汗染み防止・透け防止等の機能素材を使用したレディースシャツの受注が増加し、売上が前年を上回っております。
アイテム別の売上高と構成比は次の通りであります。
区分前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
売上高
前年同期比(%)
売上高(千円)構成比(%)売上高(千円)構成比(%)
ドレスシャツ10,077,74065.49,859,18564.297.8%
オーダーシャツ2,483,05316.12,585,24616.8104.1%
カジュアルシャツ2,369,77515.42,282,00114.996.3%
レディースシャツ381,6062.5527,0763.4138.1%
賃貸料収入97,4100.6102,4820.7105.2%
合計15,409,586100.015,355,992100.099.7%

販売先のチャネル別では百貨店、メンズ専門店、レディース専門店、ネット販売等のチャネルの売上は増収となりましたが、量販店やカジュアル専門店のチャネルの売上が減収となりました。
チャネル別の売上高と構成比は次の通りであります。
チャネル名前連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
当連結会計年度
(自 2019年4月1日
至 2020年3月31日)
売上高
前年同期比(%)
売上高(千円)構成比(%)売上高(千円)構成比(%)
百貨店3,822,06324.8%4,021,84026.2%105.2%
メンズ専門店3,353,67521.8%3,405,70822.2%101.6%
量販店3,601,55223.4%3,288,46021.4%91.3%
ネット販売・直営店548,9073.6%585,4073.8%106.6%
レディース専門店353,7952.3%471,6763.1%133.3%
カジュアル専門店485,8203.2%382,9632.5%78.8%
国内その他2,221,45714.3%2,312,77115.0%104.1%
海外その他924,9016.0%784,6815.1%84.8%
賃貸料収入97,4100.6%102,4820.7%105.2%
合計15,409,586100.0%15,355,992100.0%99.7%

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループは、運転資金及び設備等の資金需要については、自己資金を充当することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローの他、一部金融機関からの借入金等により調達しております。自己資金については、当社及び国内連結子会社においてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入することにより、資金効率の向上を図っております。金融機関からの借入金については、資金の効率的かつ安定的な調達を図るため、取引金融機関数行との間でシンジケート型のコミットメントライン契約や当座貸越契約を締結しております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、63百万円増加し、10億3百万円となりました。新型コロナウイルス感染症の拡大に備え、手元流動性預金を増やすため短期借入を実行したため、前期末と比較して現金及び現金同等物が増加しました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加やたな卸資産の増加により3億89百万円の支出となりました。一方、財務活動によるキャッシュ・フローは短期借入金、長期借入金の増加により6億33百万円の収入となりました。たな卸資産の増加は営業活動によるキャッシュ・フローの収入を減少させるだけでなく、有利子負債の増加に直結するため、財務基盤を強化するための重点経営課題として認識し、店頭の消化状況に応じた生産管理を行い、有利子負債の圧縮に努めます。
当社が事業活動により得た利益は、新しい分野への設備投資や株主様に対する利益還元を経営の重要政策と位置付けており、今後も安定的な利益還元を継続していくことを基本方針としております。
しかし、新型コロナウイルス感染症による、得意先様の営業自粛に伴う店舗や施設の休業が当社に及ぼす影響は甚大であり、現時点では、その終息時期が見通せない状況にあります。このような厳しい経営環境の下では、当社の企業体力の維持を最優先と考え、手元流動性の現金及び預金を確保し財務体質を強化することが急務であると判断し、2020年3月期の配当は無配としております。
また、2.事業等のリスクの(8)に記載の通り、新型コロナウイルス感染症の長期化の対応策として、手元流動性の現金及び預金の確保やコミットメント型の融資枠や当座貸越の枠を新たに設定しております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成にあたっては、必要な見積りを行っており、それらは資産、負債、収益及び費用の計上金額に影響を与えております。会計上の見積りは、過去の実績等を勘案し合理的に行なっておりますが、前提条件や事業環境などに変化が生じた場合には、見積りと実際の結果が異なる場合があります。特に次の重要な会計方針が、連結財務諸表の作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
(たな卸資産)
当社グループの販売目的で保有する棚卸資産について、主として総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっており、取得原価と連結会計年度末における正味売却価額のいずれか低い方の金額で切放し法に基づき評価しておりますが、営業循環過程から外れた滞留在庫については、収益性の低下の事実を反映するように、一定の回転期間を超える場合に規則的に帳簿価額を切り下げる方法を採用しております。
日本国内におけるドレスシャツ、カジュアルウエア、レディースシャツの販売事業における製品の「商品コード」単位での標準的ライフサイクルから導いた回転月数指標に基づいて、滞留在庫の識別と一定率による簿価切り下げの方法を採用しておりますが、直近の販売実績やデザイン登録年度又は客先プライベートブランド製品への該当の有無に照らして営業循環過程にあると判断した製品は、その全部または一部を簿価切り下げの対象から除外しております。
日本国内におけるドレスシャツ、カジュアルウエア、レディースシャツの販売事業においては、製品のライフサイクルに急激な変動を及ぼす技術革新は観察されていないものの、需要動向はコントロール不能な天候等の外部環境要因によって大きく変動する可能性があるため、その予測には高い不確実性を伴います。そのため将来における実際の需要動向が見積りより悪化した場合は、追加の評価損の計上が必要となる可能性があります。
(固定資産の減損)
当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会))および「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号)等を適用しております。将来、企業収益が大幅に低下する場合、経済環境の著しい悪化および市場価格の著しい下落等により、固定資産の減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは繰延税金資産について、将来の課税所得の十分性やタックスプランニングをもとに、回収可能性があると判断される金額を計上しております。繰延税金資産の評価は、将来の課税所得の見積りと、税務上の実現可能と見込まれる計画に依拠します。市場環境や経営成績の悪化により将来の課税所得が見込みを下回る場合は、繰延税金資産の金額が大きく影響を受ける可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
(返品調整引当金)
当社グループは製品の返品に伴う損失に備えるため、返品調整引当金を計上しております。この返品調整引当金は、過年度の返品実績率及び売上総利益率に基づき計算された返品損失額のうち、当連結会計年度の負担額を計上しています。なお、返品損失額の算定に当たっては、返品実績率及び売上総利益率の発生態様が異なる百貨店チャネルと百貨店チャネル以外に区分し計算しています。返品動向は製品の将来需要等の外部環境要因によって大きく変動する可能性があるため、その予測には高い不確実性を伴います。そのため実際の将来需要が見積りより悪化した場合は、追加引当が必要となる可能性があります。
(退職給付費用及び債務)
当社グループ従業員の退職給付費用及び債務は、簡便法を採用している一部の連結子会社を除き、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に費用化されるため、一般的には将来期間において認識される費用に影響を及ぼします。

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