有価証券報告書-第71期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/30 10:05
【資料】
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【項目】
112項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済政策を背景に、一部では企業収益や雇用情勢が改善するなど、緩やかな回復基調が続いておりますが、英国のEU離脱問題や米国大統領選挙以降の動向、中国をはじめとした新興国経済の減速などによる不安定な世界経済などの影響を受け、先行き不透明感が強まっております。
また、個人消費の拡大に対する期待感はあるものの、税及び社会保険料の負担増による実質所得の伸び悩みや節約志向の継続から個人消費マインドは減退傾向にあり、本格的な安定成長を実感するまでには至っておらず、当社グループを取り巻く環境は厳しい状況で推移しました。
このような状況の下、当社グループでは「一人一人が知恵と力を尽くし、一歩前進する」を年度スローガンとし、みやげ事業を中心に販路拡大策の実施や社内業務の改善に取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の売上高は10,640百万円(前連結会計年度比5.7%減)、営業利益は248百万円(前連結会計年度比21.0%減)、経常利益は216百万円(前連結会計年度比20.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は134百万円(前連結会計年度比3.2%減)となりました。
セグメント別業績は次のとおりであります。
①みやげ卸売事業
みやげ卸売事業は、当社及び当社子会社により地域の特色を生かした商品開発と、当社開発のオリジナル商品群を中心とした提案による販路拡大を進めてまいりましたが、主要観光地の入込客減少に伴い受注が伸び悩んだことにより売上高は6,155百万円(前連結会計年度比5.8%減)となり、営業利益は333百万円(前連結会計年度比9.0%減)となりました。
②みやげ小売事業
みやげ小売事業は、前年度に開催された長野市の善光寺御開帳にて売上が大幅に伸びた「善光寺旬粋」の反動減及びその他の店舗においては入込客の減少が大きく影響し、売上高は1,300百万円(前連結会計年度比22.3%減)となりました。また営業利益は、本年3月下旬に鎌倉駅ビル内に開店した「鎌倉旬粋」の出店経費計上の影響もあり、0.6百万円(前連結会計年度比99.2%減)となりました。
③みやげ製造事業
みやげ製造事業は、当社や各地の当社子会社及び各観光地の取引先の地域性を活かしたオリジナル商品の開発と提案による積極的な生産活動に努めてまいりましたが受注が伸びず、特に前年度の善光寺御開帳関連商品分が大幅に減少しましたが、長野県外への販売機能を機動的に行うために前年度第3四半期よりみやげ卸売部門から当部門へ移管したことにより売上高は215百万円(前連結会計年度比140.4%増)、営業利益は13百万円(前連結会計年度比55.2%減)となりました。
④温浴施設事業
温浴施設事業は、各種イベントを積極的に企画・情報発信・実施すると同時に、接客・サービスのレベルアップ並びに各施設においてリピーターの増加に努めた結果、売上高は1,749百万円(前連結会計年度比1.3%増)となり、営業利益は一部原価の低減により114百万円(前連結会計年度比77.6%増)となりました。
⑤不動産賃貸事業
不動産賃貸事業は、長野市内の「ショッピングタウンあおぞら」のテナント管理を中心に営んでおります。これらの賃料収入は108百万円(前連結会計年度比0.1%増)となり、営業利益は修繕費の大幅な減少により46百万円(前連結会計年度比15.1%増)となりました。
⑥アウトドア用品事業
アウトドア用品事業は、シーズンに合わせたユーザー参加型のイベントの企画・開催によりお客様ニーズの発掘と購買意欲を喚起してまいりました。またユーザーに合わせた各種情報の収集とSNS等による情報発信を積極的に行い、売上高は580百万円(前連結会計年度比2.2%減)となりましたが、営業利益は販売費及び一般管理費の減少により14百万円(前連結会計年度比1.6%増)となりました。
⑦その他事業
その他事業は、長野県内におけるギフト店、飲食店、和洋菓子直売店等の運営が含まれ、催事・イベント等販売活動を積極的に推進してまいりました。売上高は530百万円(前連結会計年度比5.4%減)となりましたが、営業利益は販売費及び一般管理費の減少により26百万円(前連結会計年度比64.0%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は756百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、417百万円となりました。これは主に税引前当期純利益216百万円及び減価償却費229百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果増加した資金は、24百万円となりました。これは主に定期預金の払戻による収入及び敷金保証金の回収による収入によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、835百万円となりました。これは主に有利子負債の減少によるものであります。