有価証券報告書-第68期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:26
【資料】
PDFをみる
【項目】
114項目

事業等のリスク

当社が認識している当社グループの事業等のリスクのうち、主要なものは以下のとおりです。このようなリスクが顕在化した場合には当社業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこのようなリスクの認識に基づき、TRM(トータルリスクマネジメント)委員会を中心に必要なリスク管理体制を構築し、リスク発生の回避及びリスク発生時の影響の極小化に努めております。
(1)主要製品・商品の価格変動について
①製品
当社グループの製品は、主に金、銀、白金、パラジウム等の貴金属地金であり、それらの生産に用いられる主要原材料は、各種貴金属元素を含有するリサイクル原材料であります。その仕入価格は原則として貴金属地金の市場価格に基づいており、国際商品市況及び為替相場の変動による影響を受けます。また、貴金属地金製品の販売価格も、市場価格に基づき決定されます。当社グループは、価格変動に伴う相場リスクを回避する目的で商品先物取引を行っておりますが、貴金属価格の動向によっては、価格変動が業績に影響を与える可能性があります。
②商品
当社グループの商品のうち、すりみを中心とした水産品や畜産品、農産品等の食品加工原材料は、取扱品の大部分が外国産品であります。その価格は、仕入・販売いずれも商品市況、為替相場の変動による影響を受けます。当社グループでは、先物為替予約の実施、販売価格への転嫁によりこれらの変動に対応しておりますが、これらの価格変動が業績に影響を与える可能性があります。
(2)食品関連事業に関わる品質問題等について
当社グループの食品関連事業は、すりみ、エビ、カニ、イカ、タコ等を中心とした水産品加工原料、生鮮野菜、乾燥野菜、冷凍野菜等を中心とした農産品加工原料、牛肉や鶏肉等の各種素材肉、鶏卵を中心とした畜産加工原料を輸入し、水産練製品、冷凍食品、惣菜、製菓等の食品メーカーへの卸売りを行っております。当社グループでは、法令に基づく食品表示の徹底はもとより、海外産地の品質管理指導や異物混入対策の強化などに万全を尽くしておりますが、食品の安全性等にかかる問題が発生し、輸入禁止措置等がとられた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制について
環境問題についての社会的関心の高まりから、環境関連の法的規制は強化される方向にあります。当社グループの貴金属関連事業に関連する法的規制が強化された場合においては、それに対処するために、追加の設備投資負担等が必要になることがあります。また、当社は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく事業者として、産業廃棄物の収集運搬、処理等の事業を行っており、各種法令の遵守が事業継続の大前提となっております。
当社グループでは、企業倫理と法令遵守を明文化した「企業倫理規程」を制定するとともに、コンプライアンスの実現のための取扱いを定めた「コンプライアンス規程」を制定し、経営活動全般にわたるコンプライアンスの実現に取り組んでおります。
(4)廃棄物等の管理について
当社グループでは、製造過程において毒物や劇物を使用しており、廃液や大気への排出物に対して、環境に配慮した適切な処理を行っております。しかしながら、工場の事故等により、これらの管理に何らかの問題が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)カントリーリスクについて
当社グループは、貴金属関連事業・食品関連事業ともに、海外の様々な国や地域において事業活動を行っており、これらの国や地域の政治・経済・社会情勢等の環境変化に起因し予期せぬ事態が生じた場合には、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害・気候変動等について
当社グループが事業活動を行う国や地域において、地震・洪水等の自然災害が発生した場合には、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。当社グループでは、大規模災害の発生に備え、安否確認システムの導入、防災訓練等の実施及び事業継続のための各種対策を講じておりますが、被害を完全に回避できるものではなく、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、気候変動等による異常気象が発生した場合には、当社グループの食品関連事業が取り扱う商品の生産等に影響する可能性があり、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。