有価証券報告書-第29期(平成30年2月1日-平成31年1月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における婦人靴業界におきましては、消費者の節約志向が引き続き強く、低価格商品への需要が高まる等、依然として厳しい状況が続いております。
このような環境の下、当社は、従来の方針を維持し、デザイン性・機能性を追求した高付加価値商材の積極的な投入、適正価格の維持に努めたものの、非常に苦戦を強いられました。
この結果、当連結会計年度につきましては、売上高5,281百万円(前年同期比10.5%減)、営業損失156百万円(前年同期は44百万円の営業利益)、経常損失173百万円(前年同期は23百万円の経常利益)となり売上・利益ともに前年を大きく下回る結果となりました。
また、期末において、全社の収益性が低下したことを受け、店舗及び共用資産の減損損失626百万円を特別損失として計上いたしました。これにより通期の減損損失は641百万円となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、825百万円(前年同期は80百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は以下のとおりであります。なお、セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。
なお、当連結会計年度より、会社組織の変更に伴い、これまで小売事業に含まれていた一部の取引先を、EC事業に移管しました。これに伴い前連結会計年度のセグメント情報を会社組織変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
(卸売事業)
卸売事業におきましては、専門店及びアパレル向け販売が前年を大きく下回りました。粗利率、販管費はほぼ前年並みで推移しましたが、売上のマイナスが大きく営業利益も前年を下回りました。
これらの結果、卸売事業における売上高は1,595百万円(前年同期比20.6%減)、営業利益は266百万円(同30.4%減)となりました。
(小売事業)
小売事業におきましては、JELLY BEANSマルイシティ横浜店、神戸マルイ店、大宮マルイ店、有楽町マルイ店、新宿マルイ本館店、マークイズ福岡ももち店をオープンし、天王寺MIO店をリニューアルした一方、あみプレミアム・アウトレット店、トレッサ横浜店、つくばクレオスクエアQ't店、河原町OPA店を閉店いたしました。これにより1月31日現在における直営店舗数は38店舗となりました。売上高につきましては、直営既存店で前年同期比10.8%減となりました。
これらの結果、小売事業における売上高は3,086百万円(前年同期比8.1%減)、営業利益は162百万円(同45.4%減)となりました。
(EC事業)
EC事業におきましては、自社WEB販売及び通販サイト向け販売ともに好調であったことから、売上高は600百万円(前年同期比12.4%増)となりました。しかしながら、営業利益は人件費の増加等により101百万円(同2.5%減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は以下のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は、1,419百万円(前連結会計年度は1,634百万円)となり、215百万円減少しました。主な理由は、現金及び預金の減少(613百万円から437百万円へ176百万円減)、売上債権の減少(625百万円から518百万円へ107百万円減)、商品及び製品の増加(394百万円から453百万円へ59百万円増)及び未収消費税の増加(7百万円増)であります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は、2,299百万円(前連結会計年度は2,997百万円)となり、698百万円減少しました。主な理由は、減損損失による減少(641百万円減)、固定資産の取得による増加(90百万円増)及び減価償却による減少(149百万円減)であります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は、1,472百万円(前連結会計年度は1,435百万円)となり、36百万円増加しました。主な理由は、1年内返済予定の長期借入金の増加(804百万円から874百万円へ69百万円増)、短期借入金の増加(19百万円増)、電子記録債務の減少(277百万円から252百万円へ25百万円減)及びリース債務の減少(57百万円から37百万円へ20百万円減)であります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は、1,584百万円(前連結会計年度は1,685百万円)となり、101百万円減少しました。主な理由は、長期借入金の減少(1,484百万円から1,404百万円へ79百万円減)、リース債務の減少(53百万円から40百万円へ12百万円減)及び繰延税金負債の減少(16百万円から9百万円へ6百万円の減少)であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、662百万円(前連結会計年度は1,511百万円)となり、849百万円減少しました。主な理由は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上825百万円による減少であります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて26百万円減少し、330百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は28百万円(前年同期は196百万円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失815百万円、たな卸資産の増加額59百万円に対し、減損損失641百万円、減価償却費149百万円及び売上債権の減少額104百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は55百万円(前年同期は22百万円の収入)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による収入334百万円に対し、定期預金の預入による支出188百万円、有形固定資産の取得による支出60百万円及び差入保証金の差入による支出22百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は50百万円(前年同期は242百万円の支出)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出909百万円、リース債務の返済による支出59百万円に対し、長期借入れによる収入900百万円、短期借入金による収入19百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(仕入実績)
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。なお、仕入実績はセグメントごとに把握することが困難であるため、取扱品目の合計額を記載しております。
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、鞄及び靴付属品(靴クリーム等)の仕入金額として10,532千円を含んでおります。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、鞄及び靴付属品(靴クリーム等)の販売実績等1,974千円を含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結会計年度末における資産、負債及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、見積り及び判断を行っております。しかし、これらは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があり、この差異は連結財務諸表及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度末において見積り及び判断により連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりです。
(返品調整引当金)
商品の返品に伴う損失に備えるため、返品調整引当金を計上しております。この返品調整引当金は、連結会計年度末の返品実績率により、損失見込額を見積った金額であります。実際の将来需要等により、見積り額を上回った場合、追加引当が必要となる可能性があります。
(貸倒引当金)
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、貸倒引当金を計上しております。この貸倒引当金は、連結会計年度末の一般債権については、貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積った金額であります。得意先の財政状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
(投資有価証券の減損)
時価のある有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価法、時価のないものについては総平均法による原価法により評価しております。将来、時価又は実質価額が下落し、回復見込が認められない場合には、減損処理する可能性があります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産について、その回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、課税所得がその見積額を下回る場合、将来において繰延税金資産の取崩が必要となる可能性があります。また、繰延税金資産は現時点における法定実効税率に基づき計上しておりますが、将来税制改正により税率が変更された場合には、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
イ 売上高
当連結会計年度の売上高は5,281百万円(前年同期比10.5%減)となりました。セグメントごとに見ると、卸事業で1,595百万円(前年同期比20.6%減)、小売事業で3,086百万円(前年同期比8.1%減)、EC事業で600百万円(前年同期比12.4%増)となりました。卸事業における減少の主な要因は専門店及びアパレル向け販売が前年を大きく下回ったこと、また、小売事業における減少の主な要因は直営既存店で前年を大きく下回ったことによります。
ロ 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、売上総利益率は1.7Pt上昇しましたが、売上の減少の影響が大きく、前連結会計年度より178百万円減少し、2,377百万円(前年同期比7.0%減)となりました。
ハ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より22百万円増加し、2,533百万円(前年同期比0.9%増)となりました。増加の主な要因は小売事業において店舗数が増加したことにより人件費が増加したことによります。
ニ 営業利益
営業利益は、前連結会計年度より200百万円減少し、△156百万円(前年同期は44百万円の営業利益)となりました。前述の売上高減による売上総利益減少によるものであります。
ホ 経常利益
経常利益は、前連結会計年度より197百万円減少し、△173百万円(前年同期は23百万円の経常利益)となりました。前述の売上高減による売上総利益減少によるものであります。
へ 特別損失
特別損失は、前連結会計年度より548百万円増加し、641百万円(前年同期比588.7%増)となりました。期末において、全社の収益性が低下したことを受け、店舗及び共用資産の減損損失626百万円を特別損失として計上したことによるものであります。
ト 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より744百万円減少し、△825百万円(前年同期は80百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ913百万円減少し、3,718百万円となりました。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ64百万円減少し、3,056百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ849百万円減少し、662百万円となりました。
主な増減内容については、『(1)経営成績等の状況の概要』に記載のとおりであります。
以上の結果、財務指標としては自己資本比率が前連結会計年度の32.6%から17.8%に低下しております。
(経営戦略の現状と見通し)
経営戦略の現状と見通しについては、『経営方針、経営環境及び対処すべき課題等』にて報告しております。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,375百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は330百万円となっております。
③事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、平成28年1月期以降、継続的な売上高の減少傾向にあり、前連結会計年度は5,902百万円、当連結会計年度は5,281百万円となっております。また、当連結会計年度において営業損失156百万円を計上するとともに、減損損失641百万円を計上したことにより、825百万円の重要な親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。さらに、このような業績の悪化等により、金融機関からの新たな資金調達が困難となったために、借入金元本の一定期間の返済猶予を受け、今後の借入金の返済方法等を含む当社の再建計画を策定し、取引金融機関と協議を行っております。
以上の状況から、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループでは当該状況を解消すべく以下の施策を実施し、当該状況の解消又は改善に努めております。
事業施策
1.全社、機能、セグメント毎の計画策定とアクションプランの立案、プロセス管理と実行
成功体験に依拠した手法を根本的に見直し、外部環境を踏まえた中期の戦略を策定し、更に、具体的なアクションプランを立案したうえで、プロセス管理を実行してまいります。
2.セグメント毎の収益性の改善、パフォーマンスに合わせた人員見直し
セグメント毎の最適人員の見直し等を行い、収益性の改善を目指してまいります。卸事業では、商品企画担当者と連携して商品の提案を実施することにより、先行受注の獲得をしてまいります。小売事業では、全社的なトレーニングプログラムを設定し、実行していくことにより、店舗のパフォーマンスを向上させ、売上高の増加につなげてまいります。また、EC事業においては、自社サイトにてコーディネート提案や特設ページを設ける等、更新頻度を高めることにより訪問者数を増加させ、売上高を増加させてまいります。
3.ブランド統廃合と主力ブランドJELLY BEANSの3ライン化
当社グループの主力ブランドであるJELLY BEANSを高・中・低価格帯の3ラインに区分けし、営業戦略とマーケティング戦略を明確にしてまいります。JELLY BEANSは、シーズントレンドによりフォーカスをした主幹ブランドとし、JELLY BEANS Richeでは、機能性や素材に拘りをもった付加価値の高い商品を提供してまいります。Style JELLY BEANSは、幅広いラインナップとレンジの価格で、より身近に感じてもらえるブランドとして位置付けており、これらの営業戦略及びマーケティング戦略により、売上高の増加を目指しております。
4.店舗特性に合わせた戦略策定と店舗統廃合、出店計画
出店エリアや出店先商業施設の顧客特性の変化に対する感受性を高め、「JELLY BEANS」ブランドの3ラインを店舗特性に応じて展開してまいります。また、スクラップ・アンド・ビルドによる店舗戦略を実行することにより、赤字店舗の損失削減と新規出店による売上高の増加を図ってまいります。
5.小売、ECの強化、改善スピードの加速を目的とした事業提携の検討
当社グループ単独で行う小売、ECを強化し、売上の拡大を図ることのできる事業提携を検討してまいります。
6.物流の外部委託による在庫一元管理とチャネル連携
在庫の一元管理、業務効率化を目的として、物流の外部委託を進めてまいります。これにより小売とECの連携を推し進めることで、オムニチャネル化を図り、販売ロスの抑制、顧客満足度の向上、売上高の増加につなげてまいります。
7.マーケット特性、顧客志向、商品特性に合わせた仕入施策(海外生産商品の活用)の実施
マーケット特性や顧客志向に合わせた商品開発を鮮明化し、特に低価格志向顧客向けのブランドであるStyle JELLY BEANSの商品を中心に、原価率の低い海外生産商品比率を高めることで、原価の低減及び豊富なデザイン性の維持を図ってまいります。
8.固定費の削減
役員報酬の削減や組織体制の見直し・配置転換等による人件費の圧縮及び管理可能な経費の削減等、固定費の徹底した削減をしてまいります。
財務施策
1.資産の処分と有利子負債の圧縮による財務健全化
本社機能の圧縮及び物流業務の外部委託等に伴い、余剰となる不動産について売却し、有利子負債の圧縮及びキャッシュ・フローの改善を図ってまいります。
2.財務基盤の安定化
一部の取引金融機関を除いて、長期借入金の元本返済について条件変更契約を締結しております。また、元本返済の条件変更契約が締結できていない取引金融機関についても、手形貸付による借換えを受けております。取引金融機関と緊密な関係を維持し、継続的にご支援を頂けるよう対応してまいります。
以上の施策をもって抜本的な改善を実行していく予定です。しかしながら、当社の再建計画について、取引金融機関と協議中であり、その結果によっては、今後の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における婦人靴業界におきましては、消費者の節約志向が引き続き強く、低価格商品への需要が高まる等、依然として厳しい状況が続いております。
このような環境の下、当社は、従来の方針を維持し、デザイン性・機能性を追求した高付加価値商材の積極的な投入、適正価格の維持に努めたものの、非常に苦戦を強いられました。
この結果、当連結会計年度につきましては、売上高5,281百万円(前年同期比10.5%減)、営業損失156百万円(前年同期は44百万円の営業利益)、経常損失173百万円(前年同期は23百万円の経常利益)となり売上・利益ともに前年を大きく下回る結果となりました。
また、期末において、全社の収益性が低下したことを受け、店舗及び共用資産の減損損失626百万円を特別損失として計上いたしました。これにより通期の減損損失は641百万円となりました。
これらの結果、親会社株主に帰属する当期純損失は、825百万円(前年同期は80百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当連結会計年度におけるセグメントの業績は以下のとおりであります。なお、セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。
なお、当連結会計年度より、会社組織の変更に伴い、これまで小売事業に含まれていた一部の取引先を、EC事業に移管しました。これに伴い前連結会計年度のセグメント情報を会社組織変更後の報告セグメントの区分に基づき作成しております。
(卸売事業)
卸売事業におきましては、専門店及びアパレル向け販売が前年を大きく下回りました。粗利率、販管費はほぼ前年並みで推移しましたが、売上のマイナスが大きく営業利益も前年を下回りました。
これらの結果、卸売事業における売上高は1,595百万円(前年同期比20.6%減)、営業利益は266百万円(同30.4%減)となりました。
(小売事業)
小売事業におきましては、JELLY BEANSマルイシティ横浜店、神戸マルイ店、大宮マルイ店、有楽町マルイ店、新宿マルイ本館店、マークイズ福岡ももち店をオープンし、天王寺MIO店をリニューアルした一方、あみプレミアム・アウトレット店、トレッサ横浜店、つくばクレオスクエアQ't店、河原町OPA店を閉店いたしました。これにより1月31日現在における直営店舗数は38店舗となりました。売上高につきましては、直営既存店で前年同期比10.8%減となりました。
これらの結果、小売事業における売上高は3,086百万円(前年同期比8.1%減)、営業利益は162百万円(同45.4%減)となりました。
(EC事業)
EC事業におきましては、自社WEB販売及び通販サイト向け販売ともに好調であったことから、売上高は600百万円(前年同期比12.4%増)となりました。しかしながら、営業利益は人件費の増加等により101百万円(同2.5%減)となりました。
当連結会計年度末における財政状態は以下のとおりであります。
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は、1,419百万円(前連結会計年度は1,634百万円)となり、215百万円減少しました。主な理由は、現金及び預金の減少(613百万円から437百万円へ176百万円減)、売上債権の減少(625百万円から518百万円へ107百万円減)、商品及び製品の増加(394百万円から453百万円へ59百万円増)及び未収消費税の増加(7百万円増)であります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は、2,299百万円(前連結会計年度は2,997百万円)となり、698百万円減少しました。主な理由は、減損損失による減少(641百万円減)、固定資産の取得による増加(90百万円増)及び減価償却による減少(149百万円減)であります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は、1,472百万円(前連結会計年度は1,435百万円)となり、36百万円増加しました。主な理由は、1年内返済予定の長期借入金の増加(804百万円から874百万円へ69百万円増)、短期借入金の増加(19百万円増)、電子記録債務の減少(277百万円から252百万円へ25百万円減)及びリース債務の減少(57百万円から37百万円へ20百万円減)であります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は、1,584百万円(前連結会計年度は1,685百万円)となり、101百万円減少しました。主な理由は、長期借入金の減少(1,484百万円から1,404百万円へ79百万円減)、リース債務の減少(53百万円から40百万円へ12百万円減)及び繰延税金負債の減少(16百万円から9百万円へ6百万円の減少)であります。
(純資産)
当連結会計年度における純資産の残高は、662百万円(前連結会計年度は1,511百万円)となり、849百万円減少しました。主な理由は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上825百万円による減少であります。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて26百万円減少し、330百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は28百万円(前年同期は196百万円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純損失815百万円、たな卸資産の増加額59百万円に対し、減損損失641百万円、減価償却費149百万円及び売上債権の減少額104百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は55百万円(前年同期は22百万円の収入)となりました。
これは主に、定期預金の払戻による収入334百万円に対し、定期預金の預入による支出188百万円、有形固定資産の取得による支出60百万円及び差入保証金の差入による支出22百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は50百万円(前年同期は242百万円の支出)となりました。
これは、長期借入金の返済による支出909百万円、リース債務の返済による支出59百万円に対し、長期借入れによる収入900百万円、短期借入金による収入19百万円によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(仕入実績)
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。なお、仕入実績はセグメントごとに把握することが困難であるため、取扱品目の合計額を記載しております。
| 品目別 | 当連結会計年度 (自 平成30年2月1日 至 平成31年1月31日) | |
| 仕入高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 婦人靴 | 2,964,992 | 88.7 |
| 合計 | 2,964,992 | 88.7 |
(注)1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、鞄及び靴付属品(靴クリーム等)の仕入金額として10,532千円を含んでおります。
(販売実績)
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成30年2月1日 至 平成31年1月31日) | |
| 販売高(千円) | 前年同期比(%) | |
| 婦人靴 | ||
| 卸売事業 | 1,595,643 | 79.4 |
| 小売事業 | 3,086,171 | 91.9 |
| EC事業 | 600,127 | 112.4 |
| 合計 | 5,281,942 | 89.5 |
(注)1.金額は、販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.上記の金額には、鞄及び靴付属品(靴クリーム等)の販売実績等1,974千円を含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、連結会計年度末における資産、負債及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り及び判断を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報に基づき、見積り及び判断を行っております。しかし、これらは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があり、この差異は連結財務諸表及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度末において見積り及び判断により連結財務諸表に重要な影響を及ぼすと考えている項目は以下のとおりです。
(返品調整引当金)
商品の返品に伴う損失に備えるため、返品調整引当金を計上しております。この返品調整引当金は、連結会計年度末の返品実績率により、損失見込額を見積った金額であります。実際の将来需要等により、見積り額を上回った場合、追加引当が必要となる可能性があります。
(貸倒引当金)
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、貸倒引当金を計上しております。この貸倒引当金は、連結会計年度末の一般債権については、貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を見積った金額であります。得意先の財政状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。
(投資有価証券の減損)
時価のある有価証券については、決算日の市場価格等に基づく時価法、時価のないものについては総平均法による原価法により評価しております。将来、時価又は実質価額が下落し、回復見込が認められない場合には、減損処理する可能性があります。
(繰延税金資産)
繰延税金資産について、その回収可能性を評価するに際して将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、課税所得がその見積額を下回る場合、将来において繰延税金資産の取崩が必要となる可能性があります。また、繰延税金資産は現時点における法定実効税率に基づき計上しておりますが、将来税制改正により税率が変更された場合には、繰延税金資産の残高が増減する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績)
イ 売上高
当連結会計年度の売上高は5,281百万円(前年同期比10.5%減)となりました。セグメントごとに見ると、卸事業で1,595百万円(前年同期比20.6%減)、小売事業で3,086百万円(前年同期比8.1%減)、EC事業で600百万円(前年同期比12.4%増)となりました。卸事業における減少の主な要因は専門店及びアパレル向け販売が前年を大きく下回ったこと、また、小売事業における減少の主な要因は直営既存店で前年を大きく下回ったことによります。
ロ 売上総利益
当連結会計年度の売上総利益は、売上総利益率は1.7Pt上昇しましたが、売上の減少の影響が大きく、前連結会計年度より178百万円減少し、2,377百万円(前年同期比7.0%減)となりました。
ハ 販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度より22百万円増加し、2,533百万円(前年同期比0.9%増)となりました。増加の主な要因は小売事業において店舗数が増加したことにより人件費が増加したことによります。
ニ 営業利益
営業利益は、前連結会計年度より200百万円減少し、△156百万円(前年同期は44百万円の営業利益)となりました。前述の売上高減による売上総利益減少によるものであります。
ホ 経常利益
経常利益は、前連結会計年度より197百万円減少し、△173百万円(前年同期は23百万円の経常利益)となりました。前述の売上高減による売上総利益減少によるものであります。
へ 特別損失
特別損失は、前連結会計年度より548百万円増加し、641百万円(前年同期比588.7%増)となりました。期末において、全社の収益性が低下したことを受け、店舗及び共用資産の減損損失626百万円を特別損失として計上したことによるものであります。
ト 親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度より744百万円減少し、△825百万円(前年同期は80百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
(財政状態)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ913百万円減少し、3,718百万円となりました。
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ64百万円減少し、3,056百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ849百万円減少し、662百万円となりました。
主な増減内容については、『(1)経営成績等の状況の概要』に記載のとおりであります。
以上の結果、財務指標としては自己資本比率が前連結会計年度の32.6%から17.8%に低下しております。
(経営戦略の現状と見通し)
経営戦略の現状と見通しについては、『経営方針、経営環境及び対処すべき課題等』にて報告しております。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,375百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は330百万円となっております。
③事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策
当社グループは、平成28年1月期以降、継続的な売上高の減少傾向にあり、前連結会計年度は5,902百万円、当連結会計年度は5,281百万円となっております。また、当連結会計年度において営業損失156百万円を計上するとともに、減損損失641百万円を計上したことにより、825百万円の重要な親会社株主に帰属する当期純損失を計上しております。さらに、このような業績の悪化等により、金融機関からの新たな資金調達が困難となったために、借入金元本の一定期間の返済猶予を受け、今後の借入金の返済方法等を含む当社の再建計画を策定し、取引金融機関と協議を行っております。
以上の状況から、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。
当社グループでは当該状況を解消すべく以下の施策を実施し、当該状況の解消又は改善に努めております。
事業施策
1.全社、機能、セグメント毎の計画策定とアクションプランの立案、プロセス管理と実行
成功体験に依拠した手法を根本的に見直し、外部環境を踏まえた中期の戦略を策定し、更に、具体的なアクションプランを立案したうえで、プロセス管理を実行してまいります。
2.セグメント毎の収益性の改善、パフォーマンスに合わせた人員見直し
セグメント毎の最適人員の見直し等を行い、収益性の改善を目指してまいります。卸事業では、商品企画担当者と連携して商品の提案を実施することにより、先行受注の獲得をしてまいります。小売事業では、全社的なトレーニングプログラムを設定し、実行していくことにより、店舗のパフォーマンスを向上させ、売上高の増加につなげてまいります。また、EC事業においては、自社サイトにてコーディネート提案や特設ページを設ける等、更新頻度を高めることにより訪問者数を増加させ、売上高を増加させてまいります。
3.ブランド統廃合と主力ブランドJELLY BEANSの3ライン化
当社グループの主力ブランドであるJELLY BEANSを高・中・低価格帯の3ラインに区分けし、営業戦略とマーケティング戦略を明確にしてまいります。JELLY BEANSは、シーズントレンドによりフォーカスをした主幹ブランドとし、JELLY BEANS Richeでは、機能性や素材に拘りをもった付加価値の高い商品を提供してまいります。Style JELLY BEANSは、幅広いラインナップとレンジの価格で、より身近に感じてもらえるブランドとして位置付けており、これらの営業戦略及びマーケティング戦略により、売上高の増加を目指しております。
4.店舗特性に合わせた戦略策定と店舗統廃合、出店計画
出店エリアや出店先商業施設の顧客特性の変化に対する感受性を高め、「JELLY BEANS」ブランドの3ラインを店舗特性に応じて展開してまいります。また、スクラップ・アンド・ビルドによる店舗戦略を実行することにより、赤字店舗の損失削減と新規出店による売上高の増加を図ってまいります。
5.小売、ECの強化、改善スピードの加速を目的とした事業提携の検討
当社グループ単独で行う小売、ECを強化し、売上の拡大を図ることのできる事業提携を検討してまいります。
6.物流の外部委託による在庫一元管理とチャネル連携
在庫の一元管理、業務効率化を目的として、物流の外部委託を進めてまいります。これにより小売とECの連携を推し進めることで、オムニチャネル化を図り、販売ロスの抑制、顧客満足度の向上、売上高の増加につなげてまいります。
7.マーケット特性、顧客志向、商品特性に合わせた仕入施策(海外生産商品の活用)の実施
マーケット特性や顧客志向に合わせた商品開発を鮮明化し、特に低価格志向顧客向けのブランドであるStyle JELLY BEANSの商品を中心に、原価率の低い海外生産商品比率を高めることで、原価の低減及び豊富なデザイン性の維持を図ってまいります。
8.固定費の削減
役員報酬の削減や組織体制の見直し・配置転換等による人件費の圧縮及び管理可能な経費の削減等、固定費の徹底した削減をしてまいります。
財務施策
1.資産の処分と有利子負債の圧縮による財務健全化
本社機能の圧縮及び物流業務の外部委託等に伴い、余剰となる不動産について売却し、有利子負債の圧縮及びキャッシュ・フローの改善を図ってまいります。
2.財務基盤の安定化
一部の取引金融機関を除いて、長期借入金の元本返済について条件変更契約を締結しております。また、元本返済の条件変更契約が締結できていない取引金融機関についても、手形貸付による借換えを受けております。取引金融機関と緊密な関係を維持し、継続的にご支援を頂けるよう対応してまいります。
以上の施策をもって抜本的な改善を実行していく予定です。しかしながら、当社の再建計画について、取引金融機関と協議中であり、その結果によっては、今後の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、現時点においては継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を連結財務諸表に反映しておりません。