有価証券報告書-第77期(平成27年3月1日-平成28年2月29日)

【提出】
2016/05/30 15:09
【資料】
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【項目】
115項目
(1)次期の見通し
国内景気は、個人消費に一部弱さが見られるものの、雇用・所得環境の改善を背景に底堅い動きが見込まれます。当社グループを取り巻く環境におきましては、ソーシャル消費などを含む消費者価値観のさらなる多様化やインバウンド需要の拡大に加え、都市部での不動産コストの高騰及び都市部と地方・郊外の経済環境の二極化が予測されます。
中期経営計画の最終年度となる平成28年度は、将来の成長実現に向けた事業展開の方向性を策定するとともに、各事業における最優先取り組み事項の明確化に基づく戦術を実行し、事業基盤の構築を推進いたします。
<ショッピングセンター事業>ショッピングセンター事業につきましては、渋谷パルコ(平成28年8月一時休業予定)、千葉パルコ(平成28年11月閉店予定)の2店舗の拠点の減少が見込まれる中、「都心型店舗」、「コミュニティ型店舗」の2類型での展開をさらに発展させるとともに、店舗別の政策を強化いたします。また、消費者価値観の多様化やコト消費拡大への対応に向けたインバウンド対応を含むテナント構成の改編や、独自のICT活用を軸としたテナント情報発信力活性化を推進するとともに、と連動したCRMの確立に取り組みます。
平成28年度は渋谷パルコ、千葉パルコを除く全店計約40,000㎡の改装を計画し、インバウンド需要や新しいカルチャー、ライフスタイルへの対応などの、市場の成長テーマにあわせた店舗別の政策を推進することで、消費者価値観の多様化やコト消費拡大への対応を図ります。主な春の改装は次のとおりです。
[名古屋パルコ]
平成26年度~27年度にかけて開業した「名古屋ゼロゲート」、「PARCO midi」を含む全館の回遊性・買い回りの向上及び街場の活性化を図るとともに、マーケットの変化を捉えた「消費スタイルが多様化する大人の女性に向けたアイテム拡充」、「男女・カップル消費のさらなる提案強化」をテーマに推進いたします。
[福岡パルコ]
平成26年度~27年度にかけて新館の開業及び本館の増床を実施し、開業当初から来店の多かった若年層に加え、ファミリーや若い感性を持った大人世代、デジタルネイティブ世代などの幅広い客層の来店に繋がりました。さらなるファッション性の向上と高感度なテナント構成の改編を行い、本館の顔となる1・2階を中心に開業以来最大の40店舗を改装いたします。
営業企画といたしましては、「個客」へ向けたプロモーションの展開による顧客構造の高度化を図ります。具体的には、「POCKET PARCO」との連動を強化し、「個客」に向けた情報発信及び来店から購買に繋げるCRM施策の実施や、の取扱高拡大に向けた取り組み(新規会員の開拓強化の継続、会員優待企画などの来店促進策の実施、集客力のあるイベント企画の実施)を展開してまいります。加えて、「カエルパルコ」の対象店舗数の拡大や営業企画との連携、会員サービス対応に向けた改修など、引き続きICT活用も推進いたします。
訪日外国人に対する施策として、引き続き免税対応ショップの拡大などのショッピング環境の整備に加え、外国人向けのメディアを活用した情報発信に取り組みます。
国内開発につきましては、平成28年度に基幹店舗の周辺開発として「仙台パルコ2」(平成28年7月開業予定)、「広島ゼロゲートⅡ(仮称)」(平成28年秋開業予定)の開業を予定いたしております。また、「京都ゼロゲート(仮称)」(平成29年春開業予定)、「三宮ゼロゲート(仮称)」(開業日未定)、「宇田川町15地区開発計画」など、次年度以降の成長に向けた開発計画を推進してまいります。J.フロント リテイリンググループとしての協業案件である松坂屋上野店新南館へのパルコ業態の出店(平成29年秋開業予定)についても取り組んでまいります。
新規事業につきましては、クラウドファンディング事業「BOOSTER」、直営の飲食店舗「& éclé」のさらなる事業成長を進めるとともに、自主編集ショップ「ミツカルストア」と連動した独自性のある商品開発の充実及びEC事業の強化を図ってまいります。
海外事業につきましては、当社グループの持つコンテンツの海外展開や、越境ECへの取り組み、現地のニーズに合った開発を推進いたします。
<専門店事業>株式会社ヌーヴ・エイにつきましては、新業態を含めた積極的な新規出店推進に取り組みます。オリジナル商品の充実及び商品構成の改善による利益率の向上を図るとともに、EC事業の強化による利益拡大を推進いたします。
<総合空間事業>株式会社パルコスペースシステムズにつきましては、パルコや外部の受託案件で培ったノウハウ・技術を強みとし、外部商業施設における電気工事及び専門店の内装工事を中心とした外部案件の複合受注体制の推進を行うとともに、原価の見直しを行い利益の向上に取り組みます。
<その他の事業>株式会社パルコのエンタテインメント事業につきましては、渋谷パルコの一時休業に伴い、演劇ではPARCO劇場クライマックス・ステージと銘打った話題作の上演や外部公演の強化を予定しているほか、情報発信カフェにおいてもパルコ内外への展開拡大、映像では海外エージェントとの連携を活用し、渡辺謙とマシュー・マコノヒーが初共演を果たす「追憶の森」(平成28年4月公開)の買付など、新たなコンテンツ開発を行い、独自のエンタテインメントコンテンツを活用したビジネスを拡大してまいります。
株式会社パルコ・シティにつきましては、ショッピングセンターのICT戦略をサポートするサービス「SCコンシェルジュ」の外部商業施設への提供強化による利益拡大を図ってまいります。
また、国内事業及び海外事業において、資本業務提携契約を締結した株式会社アパレルウェブとの連携を強化してまいります。
(2)会社の支配に関する基本方針
会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
[基本方針の内容の概要]
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者であることが必要であると考えております。
当社は、当社の支配権の移転を伴う当社株式の買付提案がなされた場合、その諾否の判断は最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。すなわち、当社株式について大規模買付行為がなされた場合、これが当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、これを否定するものではありません。しかしながら、株式の大規模買付行為の中には、その目的、態様等から見て企業価値・株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、大規模買付者の提示する当社株式の取得対価が妥当かどうかなど大規模買付者による大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための適切かつ十分な情報提供がなされないものなど、企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
当社の企業価値の主な源泉は、ショッピングセンター「PARCO」の運営によって培った商業施設のトータルプロデューシング力であると考えます。そして、それを支えるのは、これまでの商業施設の開発・保有・運営や個性ある様々な専門店やサービスの展開によって蓄積されたノウハウとそれを活かす人材、コーポレートブランドやストアブランド、及び多数のテナント・取引先・出店先の地域コミュニティなどとの緊密なリレーションであると考えます。
したがって、当社の経営において、ショッピングセンターの開発・保有・運営という事業の実態、顧客・取引先・従業員等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠であり、これらに関する十分な理解なくしては、株主の皆様が将来享受しうる企業価値・株主共同の利益を適切に実現することはできないものと考えております。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大規模買付行為や買付提案がなされる場合には、当社の企業価値・株主共同の利益を守る必要があると考えております。
[基本方針実現のための取り組み]
[基本方針の実現に資する特別な取り組み]
当社グループは、平成32年度に向けた長期ビジョンと平成28年度を最終年度とした中期経営計画を策定いたしました。この長期ビジョン達成に向け、平成26年度~平成28年度は3つの事業戦略に基づき、5つの戦術を推進してまいります。
<長期ビジョン>都市マーケットで活躍する企業集団
『都市の24時間をデザインするパイオニア集団』
『都市の成熟をクリエイトする刺激創造集団』の実現
<3つの事業戦略>(ⅰ)主要都市部の深耕
(ⅱ)コアターゲット拡大
(ⅲ)独自の先行的ICT活用
<5つの戦術>(ⅰ)店舗事業の優位性拡大
「都心型店舗」「コミュニティ型店舗」に分類した2類型運営を発展させ『都市型商業をリードするショッピングセンター』の実現を目指してまいります。
(ⅱ)都心型基幹店舗周辺及び未出店政令指定都市を中心とした開発推進
多様な手法を用いて、都市部での物件開発を積極的に推進してまいります。
(ⅲ)関連事業拡大と新規事業創造
店舗事業、開発事業に続く「第3の収益の柱」として、関連事業の拡大と新規事業の創造を目指してまいります。
(ⅳ)海外事業の再構築
パルコビジネスのグローバル化に向けた海外市場での事業基盤確立を目指してまいります。
(ⅴ)事業推進のための経営基盤強化
長期ビジョン達成に向けて「ダイバーシティ経営の推進」「独自のCSR活動展開」「ICT活用推進」「財務基盤強化」の4つの経営基盤を強化してまいります。
当社としては、このような企業価値向上に向けた取り組みが株主の皆様をはじめとするあらゆるステークホルダーの利益につながると確信しております。
また、指名委員会等設置会社としての適切なコーポレート・ガバナンス体制のもと、業務執行の迅速化と経営の透明性の一層の向上に取り組んできたほか、業務執行上の法令遵守、効率性等を担保するため、グループ監査室を設置するなど内部監査機能の充実にも努めております。
[基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取り組み]
当社は、大規模買付者による大規模買付行為の是非を株主の皆様が適切に判断するための適切かつ十分な情報提供がなされ、あわせて当社取締役会の意見等の情報が開示されて、検討のための時間が確保されるよう努める等、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
[具体的取り組みに対する当社取締役の判断及びその理由]
当社の取り組みは、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的な中長期的経営戦略に基づいて策定されたものであり、また、基本方針に照らして不適切な者が支配を獲得することを防止するための取り組みも、当社の取締役等の地位の維持を目的としたものではなく、かつ、企業価値・株主共同の利益を確保することを目的とするものであり、いずれも当社の基本方針に沿うものです。

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