有価証券報告書-第86期(平成29年3月1日-平成30年2月28日)

【提出】
2018/05/29 15:09
【資料】
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【項目】
96項目

業績等の概要

(1) 業績
当連結会計年度のわが国経済は、緩やかな回復基調が続いており、雇用・所得環境も改善しています。また、個人消費や民間企業設備投資など国内需要も、持ち直しており、好循環が進展しています。
百貨店業界におきましては、インバウンドの伸長や富裕層消費の活況もあり、大都市圏は回復傾向にあります。一方、地方では依然厳しい状況が続いており、売上高の減少幅は拡大する傾向にあります。
このような状況の下、当社におきましては、当連結会計年度を初年度とする3年間の中期経営計画に基づき、「営業力の強化」、「CS徹底の推進」、「財務基盤の強化」の3つの基本戦略に対応するための施策実行に全社を挙げて取り組んでまいりました。
「営業力の強化」につきましては、藤沢店におきましては、平成29年4月にライフスタイル提案力・商品提案力の増強および集客力の強化を目的として6階・7階の2フロアにニトリをオープンしました。併せて百貨店ゾーンの商品・展開の見直しをおこなうとともに、食料品強化のため、地下1階に澤光青果・銀座ハゲ天などの新ショップもオープンしました。さらに平成29年8月には、2階にタリーズコーヒーをオープンし、さらなる集客力の向上と新規顧客の獲得に努めました。また、地元に密着した営業施策として、「湘南」の食や技の数々を一堂に集めた「湘南ライフスタイルフェア」や「湘南藤沢mama’sフェスタ」を開催したほか、平成29年10月には、小田急百貨店藤沢店との初の協業である「藤沢駅南北デパートウイークス」を開催し、各種イベントや共同販促等を実施することにより、藤沢駅前の活性化にも取り組みました。横須賀店におきましては、平成29年3月に地下1階青果売場に九州屋をオープンしたほか、こだわりをもって野菜を育てる地元三浦の農家「毘沙門ファーマーズ」のコーナーを青果売場に新設するなど、デイリー商材を充実し、店舗営業力の強化をはかりました。また、地元横須賀の福祉大学・海洋高校とのコラボレーションによるメニューレシピの提案をおこなうなど、地域密着の企画にも取り組みました。川崎店におきましては、川崎地区のお客様との結びつきを強めるため、外商担当者を増員し、外商営業力の強化をはかりました。
「CS徹底の推進」につきましては、平成29年4月に専門部署となるCS企画推進部を新設し、組織整備をおこなったほか、7月には全社的なCSプロジェクトをスタートし、創意工夫を凝らした様々な取り組みをおこないました。
「財務基盤の強化」につきましては、ローコストオペレーションをさらに推進するため、各種経費の削減に努めるとともに、効果的な経費運用に取り組みました。
以上のような施策を積極的に展開いたしましたが、近隣商圏における業種、業態を超えた販売競争の激化などにより、紳士・婦人衣料品をはじめとした主力商材の売上高が回復に至らず、当連結会計年度の連結業績に関しましては、売上高は19,855百万円(前連結会計年度比94.3%)、営業損失は13百万円(前連結会計年度は営業損失105百万円)、経常損失は124百万円(前連結会計年度は経常損失202百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は125百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失185百万円)となりました。
セグメントの業績については、当社グループは百貨店業の単一セグメントのため、記載しておりません。
(2) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7千万円増加し、6億5千5百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、3億3千6百万円の収入(前連結会計年度比5千1百万円の収入の増加)となりました。主な増加項目は、減価償却費4億4百万円及び未払消費税等の増加額1億6千6百万円等によるものであり、主な減少項目は、税金等調整前当期純損失1億2千5百万円及び仕入債務の減少額8千1百万円等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1億3千3百万円の収入(前連結会計年度は2億7千5百万円の支出)となりました。主な増加項目は、差入保証金の回収による収入5億9千7百万円等であり、主な減少項目は、有形固定資産の取得による支出3億4千6百万円等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、4億円の支出(前連結会計年度比3億5千6百万円の支出の減少)となりました。主な減少項目は、長期借入金の純減少額4億2千4百万円等によるものであります。