有価証券報告書-第72期(2025/04/01-2026/03/31)
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社は事業の進化に連動して人材戦略も進化させてまいります。これまではガス・電気の顧客基盤拡大に向けて、営業力の強化と業務効率化に注力してまいりましたが、今後は、大型M&A実行によるLPガス業界の集約化の主導、並びにエネルギーの最適利用をお客さまにご提案するNICIGAS3.0という新たなフェーズに向けて、1)スキルの多様化、2)モチベーション向上、3)業務効率化の3つを重点施策として推進してまいります。挑戦と変革の意思を持った多様な人材が活躍できる組織を構築し、持続的な企業価値の最大化を実現してまいります。
◆人材戦略
1)スキルの多様化
M&Aやエネルギーの最適利用を推進するためには、個人のポテンシャルを最大限に引き出し、グループ社員のスキルの多様化を図る必要があると考えます。当社は、社内における育成の仕組みづくりと社外との連携によって、組織全体で多様なスキルの獲得・強化を支援し、社員の成長を事業成長に繋げています。
①キャリア開発
1.リスキリング
当社は、エネルギーソリューション事業の推進には、多様化するお客さまのニーズに応えるために、ハイブリッド給湯器等の進化する機器知識やエネルギー使用のコントロール(DR)の仕組み等、特定分野に限定しない幅広い知見を持つ人材の育成が不可欠だと考えています。また、M&Aを加速させ、周辺サービスの拡充を図るためには、従来のエネルギー領域にとどまらず、ファイナンスや異業種の知識も重要性を増していきます。そのため、社員一人ひとりがこれらの変化に応じ、挑戦と変革の推進力となるべく、キャリア開発に取り組んでいます。
26/3期は、職務記述書を用いて各職務の役割や求める人材像を明確化し、各部署に推奨されるスキルを定めることで、社員がどのようなスキルを習得すべきかを可視化、自身の能力拡張への意欲を高める仕組みづくりにも取り組みました。
<リスキリングの取り組み>
2.マネジメント人材の育成
当社は、企業規模の拡大や事業環境の変化を見据え、組織を牽引するマネジメント人材の育成を重要な経営課題と位置づけています。若手も含めた将来の幹部候補を育成することで、変化に強く持続的に成長できる強固な組織 づくりを目指しています。具体的な取り組みとしては、次世代リーダーとして役割を期待する社員への研修やグループ会社での活躍などです。26/3期は、若手・中堅の選抜社員18名を対象に次世代リーダー研修を実施。長期視点でニチガスグループの未来を議論し、新たな価値観や創造力を育むことを目的としました。またニチガスにグループ入りした門倉商店や北斗管工、ニチガスホームアシストにおいて若手・中堅社員を役員として派遣、統合プロセス(PMI)に積極的に関与することで、新たな視点の獲得や実践的なマネジメント力を習得しております。
②外部ネットワークの拡充
当社は、IT技術や新たな事業に関するノウハウなど、社内に不足するスキルやノウハウを外部との連携によって取り込みながら成長してきました。エネルギー業界という枠組みにとらわれず、多様な視点を積極的に取り入れることが中長期的な成長に向けて重要と考えています。これまでの取り組みとしては、IoTプラットフォーム企業であるソラコム社との提携によるスマートメーターの開発、東京電力グループとの交流を通じた電力事業部の立ち上げなどがあります。そのほか、資本提携を締結しているパワーエックス社へソリューション機器販売やエネルギーマネジメントのノウハウの習得を目的とした出向なども行なっています。
東京電力グループとの連携では、法人営業やソリューションサービスの企画などに豊富な知見を持つ人材の出向・転籍を受け入れ、ソリューション事業や電力小売事業の更なる成長に向けて連携を深めています。今後も業種や企業規模にかかわらず外部とのネットワークを拡充し、企業成長に繋げていきます。
2)モチベーション向上
モチベーションを高めることが社員の自発的な成長を促し、パフォーマンスの最大化に繋がると考えています。当社は、①個人が主人公になる企業風土、②働く環境の整備によってこれを実現します。
①個人が主人公になる企業風土
当社は、社員一人ひとりが自らの力を信じ、主体的に行動できる環境づくりを重視しています。個人が主人公にな れる企業風土を醸成し、自ら挑戦する意欲と成長への意識を高めています。
1.裁量の大きさ
当社は、細かいマニュアルを設けず一人ひとりに大きな裁量を持たせる企業文化があります。これは、自ら考え実行する力を重視し、従来の枠に捉われない新しい試みを推奨しているからです。成果に繋がる過程を自ら考え、新しいことに挑戦する人材を育成しています。
2.失敗を受け入れ挑戦を促す
当社には失敗を受け入れ、挑戦を促す企業文化があります。挑戦しないことこそが最大のリスクであると考えており、失敗から得られる学びを価値ある成果と捉えています。
3.未経験からの活躍
当社には、年齢や経験を問わず新たな業務に挑戦できる企業文化があります。挑戦と変革を続けるためには、一分野で専門性を高めるよりも異なる分野の知見や経験を融合することが重要だと考えます。専門知識が必要な部署で未経験者が活躍する実例も多く、新しいことを学ぼうとする社員のモチベーション向上に繋がっています。
※FA制度:年に1度、配置転換を希望できる制度。24/3期はグループ再編を行なったためFAを実施していない。
②働く環境の整備
当社は、全ての社員がそれぞれの能力を十分に発揮し、安心して働ける環境づくりに取り組んでいます。多様なス
キルや価値観を持つ社員が活躍できる環境を整えることが、企業の持続的な成長に繋がると考えるためです。外部環
境の変化に柔軟に対応し、新たな挑戦を続けるためには、性別、年齢、経歴、人生の目的やステージが異なる多様な
個人が持つ考えやスキルを積極的に取り込むことが重要です。
1.キャリア採用者の活躍
当社では、キャリア採用者の活躍が進んでおり、26/3期のキャリア採用比率は56.9%、管理職におけるキャリア採用比率は50.0%です。その背景には、多様な経歴を持った社員のスキルや考えを積極的に取り入れ、経歴にかかわらず実績や挑戦を評価する企業文化が根付いていることがあります。
2.女性活躍の推進
女性活躍については、約90kgものLPガスボンベ運搬など、体力を使う業務があることも一因となり、進捗に課題があると認識しています。スキルを持った社員の活躍が性別によって制限されることがないよう、コーポレート部門に加え、新都市ガスや電気事業、新たな事業での活躍を推進しています。加えて、出産などのライフイベントを経ても長期的に仕事を続けられるよう、今後のキャリア形成を支援する女性向け研修も実施しています。
※23/3期までは課長職以上部長職までを管理職として算出。24/3期から組織体制、職務権限・内容などを踏まえて上席課長職以上部長職までを管理職と定義して算出。
3)業務効率化
当社は、社員が働きやすい環境づくりを目指して、社員の適性や能力に合わせた人材の最適配置やDX導入を推進し、業務の効率化を進めています。例えば、業務にデジタルを取り入れて定型的な事務作業の負担を軽減し、社員がお客さまと接する時間をより多く確保するなど、付加価値の高い業務に集中できる環境を整えています。これにより、生産性の向上はもちろん、ワークライフバランスやモチベーション向上にも繋がると考えています。
①人材の最適配置
能力を活かせる配置は、社員の主体性を引き出し、各自のモチベーションと生産性を向上させると考えています。
当社は、25/3期の新卒採用から部署別採用の職種を拡充しました。入社時から適性に応じた配属を行い、入社後のミ
スマッチ最小化と早期の戦力化を図っています。また、タレントマネジメントシステムも導入し、社員の適性や経験
などを可視化しています。今後タレントマネジメントシステムに蓄積した客観的なデータを用いて、人事異動や新事
業への人材の最適配置を行うことで個々の強みを最大化し、組織全体の生産性向上に繋げます。
②DX推進
当社はDXを取り入れた業務の効率化を進め、コスト削減だけでなく社員の働き方改善やモチベーション向上にも繋
げていきます。
1.リモート保安
お客さま宅を直接訪問せず電話でのやり取りで保安業務を完結するリモート保安では、従来の対面型と比較して社員1名あたりの保安対応件数を約2倍に増加させています。
2.ニウケマスター
ニウケマスターは仕入機器や宅配便などの荷物を無人で受け取り、管理できるシステムです。事務所に常駐する必要がなく、いつでも荷物の受け取りができるため、社員が事務所に戻る回数を削減しています。効率化によって削減した時間は、これまで担当できなかった業務を担うなど有効に活用し、社員の活躍の幅を広げています。
◆従業員給与等の決定方針
当社の人事制度は「役割等級制度」を採用しており、役職に応じて求められる役割や評価が明確化され、重要な役割を担う社員や業績を上げた社員にはそれにふさわしい報酬を提供しています。また、年齢や勤続年数にとらわれず、失敗を恐れずチャレンジし、成果をあげた社員については、それに見合ったインセンティブが受けとれる制度となっています。
このため、役割等級定義は全ての人材マネジメントのベースとなっており、役割に応じて、等級、報酬が決まり、求められる役割を果たしているかを評価することで昇給・昇格・昇進、賞与が決定します。

また、当社は、エンゲージメントスコアをモチベーション向上の指標の一つとして設定し、エンゲージメント調査では、組織や仕事に対して自発的な貢献意欲を持ち主体的に取り組めているかなどを測定しています。調査の結果、職場の人間関係や発言・意見に対する承認などに関する社員の満足度が高い一方、待遇面に対するスコアが低いことを課題として認識し、これまで給与のベースアップなど、社員の待遇改善を進めてきました。
具体的には、24/3期は営業社員の手当を倍増し、25/3期は全体昇給率5.0%、26/3期は同4.5%と、社員の所得向上に取り組み、平均年間給与も前年度より毎年増加しております。26/3期は、若手の離職率の低下を重視し、当社ビジョンへの共感に対するスコアが相対的に低いという結果から、若手の育成を目的とした上司によるフォロー面談の強化や、社長の営業現場訪問により当社理念や戦略の浸透も図っております。
※日本瓦斯単体の正社員のみ。24/3期は営業社員の手当を倍増した影響
報酬制度においても、成績優秀者を対象とした株式報酬制度を設け、年次にかかわらず成果に応じたインセンティブを付与しています。
◆指標と目標
当社グループでは、人的資本及び多様性に関する取り組みについて、以下の指標を設定し推進管理しています。
※女性管理職比率については、約90kgものLPガスボンベ運搬など、体力を使う業務があることも一因となり、進捗に課題があると認識しています。従って、当該業務がない職種に限定した社員を分母として、より実態に即した目標設定もしており、その目標(2031年3月まで)と、実績(2026年3月期)は、それぞれ10.0%、7.3%としています。
2031年3月の目標にむけた女性社員の活躍を推進するために、上司の理解を高める研修(アンコンシャスバイアス研修)や、現女性管理職を講師としたキャリア研修などを実施し、働きやすい職場や個人の能力を最大限発揮できる環境を整備してまいります。
2026年の新卒採用では、グループ全体で84名の採用人数の内、女性が11名(13%)と過去最多人数を採用し、また、これまで事務職採用がほとんどでしたが、保安点検5名、SE職3名、営業職2名と多様な職種で女性の活躍を期待する採用を進めています。
また、これまで当社グループの女性社員は事務職が多く、関東全域の営業所拠点で個別配置されており、管理職への登用や育成する環境が十分整備されていない状況でした。これからは、DXによる業務効率化により、営業所拠点を集約化し、個人ではなく組織で業務遂行することで、女性管理職を育成・登用していく方針を決定しています。
男性の育休取得率も重要な指標と定めており、現在は世間一般でも男性の育休取得が当たり前になりつつある状況下で、優秀な人材の採用や、社員のモチベーション向上にもつながるため、引き続き、男性社員の育休が取得しやすい制度導入・風土醸成を進めています。
当社は事業の進化に連動して人材戦略も進化させてまいります。これまではガス・電気の顧客基盤拡大に向けて、営業力の強化と業務効率化に注力してまいりましたが、今後は、大型M&A実行によるLPガス業界の集約化の主導、並びにエネルギーの最適利用をお客さまにご提案するNICIGAS3.0という新たなフェーズに向けて、1)スキルの多様化、2)モチベーション向上、3)業務効率化の3つを重点施策として推進してまいります。挑戦と変革の意思を持った多様な人材が活躍できる組織を構築し、持続的な企業価値の最大化を実現してまいります。
◆人材戦略
1)スキルの多様化
M&Aやエネルギーの最適利用を推進するためには、個人のポテンシャルを最大限に引き出し、グループ社員のスキルの多様化を図る必要があると考えます。当社は、社内における育成の仕組みづくりと社外との連携によって、組織全体で多様なスキルの獲得・強化を支援し、社員の成長を事業成長に繋げています。
①キャリア開発
1.リスキリング
当社は、エネルギーソリューション事業の推進には、多様化するお客さまのニーズに応えるために、ハイブリッド給湯器等の進化する機器知識やエネルギー使用のコントロール(DR)の仕組み等、特定分野に限定しない幅広い知見を持つ人材の育成が不可欠だと考えています。また、M&Aを加速させ、周辺サービスの拡充を図るためには、従来のエネルギー領域にとどまらず、ファイナンスや異業種の知識も重要性を増していきます。そのため、社員一人ひとりがこれらの変化に応じ、挑戦と変革の推進力となるべく、キャリア開発に取り組んでいます。
26/3期は、職務記述書を用いて各職務の役割や求める人材像を明確化し、各部署に推奨されるスキルを定めることで、社員がどのようなスキルを習得すべきかを可視化、自身の能力拡張への意欲を高める仕組みづくりにも取り組みました。
<リスキリングの取り組み>
| スキル | 取り組み |
| ソリューション機器の営業力 | ハイブリッド給湯器や太陽光パネル、蓄電池などの機器をお客さまに提供するための知識や営業ノウハウに関する研修会を実施 |
| デジタル/DX | 全社員のITスキルアップに向け、ITパスポート資格の取得をサポート |
| ICT投資判断 | 管理職を対象に、ICT投資判断の講習を実施。システム投資と運用保守におけるコスト意識と費用対効果の理解を深め、投資判断の質向上に寄与 |
2.マネジメント人材の育成
当社は、企業規模の拡大や事業環境の変化を見据え、組織を牽引するマネジメント人材の育成を重要な経営課題と位置づけています。若手も含めた将来の幹部候補を育成することで、変化に強く持続的に成長できる強固な組織 づくりを目指しています。具体的な取り組みとしては、次世代リーダーとして役割を期待する社員への研修やグループ会社での活躍などです。26/3期は、若手・中堅の選抜社員18名を対象に次世代リーダー研修を実施。長期視点でニチガスグループの未来を議論し、新たな価値観や創造力を育むことを目的としました。またニチガスにグループ入りした門倉商店や北斗管工、ニチガスホームアシストにおいて若手・中堅社員を役員として派遣、統合プロセス(PMI)に積極的に関与することで、新たな視点の獲得や実践的なマネジメント力を習得しております。
②外部ネットワークの拡充
当社は、IT技術や新たな事業に関するノウハウなど、社内に不足するスキルやノウハウを外部との連携によって取り込みながら成長してきました。エネルギー業界という枠組みにとらわれず、多様な視点を積極的に取り入れることが中長期的な成長に向けて重要と考えています。これまでの取り組みとしては、IoTプラットフォーム企業であるソラコム社との提携によるスマートメーターの開発、東京電力グループとの交流を通じた電力事業部の立ち上げなどがあります。そのほか、資本提携を締結しているパワーエックス社へソリューション機器販売やエネルギーマネジメントのノウハウの習得を目的とした出向なども行なっています。
東京電力グループとの連携では、法人営業やソリューションサービスの企画などに豊富な知見を持つ人材の出向・転籍を受け入れ、ソリューション事業や電力小売事業の更なる成長に向けて連携を深めています。今後も業種や企業規模にかかわらず外部とのネットワークを拡充し、企業成長に繋げていきます。
2)モチベーション向上
モチベーションを高めることが社員の自発的な成長を促し、パフォーマンスの最大化に繋がると考えています。当社は、①個人が主人公になる企業風土、②働く環境の整備によってこれを実現します。
①個人が主人公になる企業風土
当社は、社員一人ひとりが自らの力を信じ、主体的に行動できる環境づくりを重視しています。個人が主人公にな れる企業風土を醸成し、自ら挑戦する意欲と成長への意識を高めています。
1.裁量の大きさ
当社は、細かいマニュアルを設けず一人ひとりに大きな裁量を持たせる企業文化があります。これは、自ら考え実行する力を重視し、従来の枠に捉われない新しい試みを推奨しているからです。成果に繋がる過程を自ら考え、新しいことに挑戦する人材を育成しています。
2.失敗を受け入れ挑戦を促す
当社には失敗を受け入れ、挑戦を促す企業文化があります。挑戦しないことこそが最大のリスクであると考えており、失敗から得られる学びを価値ある成果と捉えています。
3.未経験からの活躍
当社には、年齢や経験を問わず新たな業務に挑戦できる企業文化があります。挑戦と変革を続けるためには、一分野で専門性を高めるよりも異なる分野の知見や経験を融合することが重要だと考えます。専門知識が必要な部署で未経験者が活躍する実例も多く、新しいことを学ぼうとする社員のモチベーション向上に繋がっています。
| 取り組みの進捗管理 | 23/3期 | 24/3期 | 25/3期 | 26/3期 |
| FA制度で配置転換となった人数(名)※ | 18 | 0 | 11 | 8 |
※FA制度:年に1度、配置転換を希望できる制度。24/3期はグループ再編を行なったためFAを実施していない。
②働く環境の整備
当社は、全ての社員がそれぞれの能力を十分に発揮し、安心して働ける環境づくりに取り組んでいます。多様なス
キルや価値観を持つ社員が活躍できる環境を整えることが、企業の持続的な成長に繋がると考えるためです。外部環
境の変化に柔軟に対応し、新たな挑戦を続けるためには、性別、年齢、経歴、人生の目的やステージが異なる多様な
個人が持つ考えやスキルを積極的に取り込むことが重要です。
1.キャリア採用者の活躍
当社では、キャリア採用者の活躍が進んでおり、26/3期のキャリア採用比率は56.9%、管理職におけるキャリア採用比率は50.0%です。その背景には、多様な経歴を持った社員のスキルや考えを積極的に取り入れ、経歴にかかわらず実績や挑戦を評価する企業文化が根付いていることがあります。
2.女性活躍の推進
女性活躍については、約90kgものLPガスボンベ運搬など、体力を使う業務があることも一因となり、進捗に課題があると認識しています。スキルを持った社員の活躍が性別によって制限されることがないよう、コーポレート部門に加え、新都市ガスや電気事業、新たな事業での活躍を推進しています。加えて、出産などのライフイベントを経ても長期的に仕事を続けられるよう、今後のキャリア形成を支援する女性向け研修も実施しています。
| 取り組みの進捗管理 | 23/3期 | 24/3期 | 25/3期 | 26/3期 |
| キャリア採用比率(%) | 56.3 | 56.5 | 56.4 | 56.9 |
| 管理職におけるキャリア採用比率(%)※ | 53.3 | 52.7 | 53.0 | 50.0 |
| 女性従業員比率(%) | 21.7 | 20.4 | 20.7 | 19.9 |
| 女性管理職比率(%)※ | 4.3 | 3.6 | 2.6 | 3.7 |
※23/3期までは課長職以上部長職までを管理職として算出。24/3期から組織体制、職務権限・内容などを踏まえて上席課長職以上部長職までを管理職と定義して算出。
3)業務効率化
当社は、社員が働きやすい環境づくりを目指して、社員の適性や能力に合わせた人材の最適配置やDX導入を推進し、業務の効率化を進めています。例えば、業務にデジタルを取り入れて定型的な事務作業の負担を軽減し、社員がお客さまと接する時間をより多く確保するなど、付加価値の高い業務に集中できる環境を整えています。これにより、生産性の向上はもちろん、ワークライフバランスやモチベーション向上にも繋がると考えています。
①人材の最適配置
能力を活かせる配置は、社員の主体性を引き出し、各自のモチベーションと生産性を向上させると考えています。
当社は、25/3期の新卒採用から部署別採用の職種を拡充しました。入社時から適性に応じた配属を行い、入社後のミ
スマッチ最小化と早期の戦力化を図っています。また、タレントマネジメントシステムも導入し、社員の適性や経験
などを可視化しています。今後タレントマネジメントシステムに蓄積した客観的なデータを用いて、人事異動や新事
業への人材の最適配置を行うことで個々の強みを最大化し、組織全体の生産性向上に繋げます。
②DX推進
当社はDXを取り入れた業務の効率化を進め、コスト削減だけでなく社員の働き方改善やモチベーション向上にも繋
げていきます。
1.リモート保安
お客さま宅を直接訪問せず電話でのやり取りで保安業務を完結するリモート保安では、従来の対面型と比較して社員1名あたりの保安対応件数を約2倍に増加させています。
2.ニウケマスター
ニウケマスターは仕入機器や宅配便などの荷物を無人で受け取り、管理できるシステムです。事務所に常駐する必要がなく、いつでも荷物の受け取りができるため、社員が事務所に戻る回数を削減しています。効率化によって削減した時間は、これまで担当できなかった業務を担うなど有効に活用し、社員の活躍の幅を広げています。
◆従業員給与等の決定方針
当社の人事制度は「役割等級制度」を採用しており、役職に応じて求められる役割や評価が明確化され、重要な役割を担う社員や業績を上げた社員にはそれにふさわしい報酬を提供しています。また、年齢や勤続年数にとらわれず、失敗を恐れずチャレンジし、成果をあげた社員については、それに見合ったインセンティブが受けとれる制度となっています。
このため、役割等級定義は全ての人材マネジメントのベースとなっており、役割に応じて、等級、報酬が決まり、求められる役割を果たしているかを評価することで昇給・昇格・昇進、賞与が決定します。

また、当社は、エンゲージメントスコアをモチベーション向上の指標の一つとして設定し、エンゲージメント調査では、組織や仕事に対して自発的な貢献意欲を持ち主体的に取り組めているかなどを測定しています。調査の結果、職場の人間関係や発言・意見に対する承認などに関する社員の満足度が高い一方、待遇面に対するスコアが低いことを課題として認識し、これまで給与のベースアップなど、社員の待遇改善を進めてきました。
具体的には、24/3期は営業社員の手当を倍増し、25/3期は全体昇給率5.0%、26/3期は同4.5%と、社員の所得向上に取り組み、平均年間給与も前年度より毎年増加しております。26/3期は、若手の離職率の低下を重視し、当社ビジョンへの共感に対するスコアが相対的に低いという結果から、若手の育成を目的とした上司によるフォロー面談の強化や、社長の営業現場訪問により当社理念や戦略の浸透も図っております。
| 取り組みの進捗管理 | 23/3期 | 24/3期 | 25/3期 | 26/3期 |
| エンゲージメントスコア | 64 | 64 | 65 | 67 |
| 平均昇給率(%) | 3.0 | 4.0 | 5.0 | 4.5 |
| 平均年間給与の前年度比増減率(%)※ | 4.2 | 10.4 | 3.9 | 4.6 |
※日本瓦斯単体の正社員のみ。24/3期は営業社員の手当を倍増した影響
報酬制度においても、成績優秀者を対象とした株式報酬制度を設け、年次にかかわらず成果に応じたインセンティブを付与しています。
| 取り組みの進捗管理 | 23/3期 | 24/3期 | 25/3期 | 26/3期 |
| 成績優秀者向けの 株式報酬付与の対象者数(名) | 28 | 44 | 49 | 51 |
◆指標と目標
当社グループでは、人的資本及び多様性に関する取り組みについて、以下の指標を設定し推進管理しています。
| 指標 | 目標 | 実績(2026年3月期) |
| 管理職に占める女性割合※ | 2031年3月までに5.9% | 3.7% |
| 男性の育休取得率 | 2031年3月までに100% | 71.4% |
※女性管理職比率については、約90kgものLPガスボンベ運搬など、体力を使う業務があることも一因となり、進捗に課題があると認識しています。従って、当該業務がない職種に限定した社員を分母として、より実態に即した目標設定もしており、その目標(2031年3月まで)と、実績(2026年3月期)は、それぞれ10.0%、7.3%としています。
2031年3月の目標にむけた女性社員の活躍を推進するために、上司の理解を高める研修(アンコンシャスバイアス研修)や、現女性管理職を講師としたキャリア研修などを実施し、働きやすい職場や個人の能力を最大限発揮できる環境を整備してまいります。
2026年の新卒採用では、グループ全体で84名の採用人数の内、女性が11名(13%)と過去最多人数を採用し、また、これまで事務職採用がほとんどでしたが、保安点検5名、SE職3名、営業職2名と多様な職種で女性の活躍を期待する採用を進めています。
また、これまで当社グループの女性社員は事務職が多く、関東全域の営業所拠点で個別配置されており、管理職への登用や育成する環境が十分整備されていない状況でした。これからは、DXによる業務効率化により、営業所拠点を集約化し、個人ではなく組織で業務遂行することで、女性管理職を育成・登用していく方針を決定しています。
男性の育休取得率も重要な指標と定めており、現在は世間一般でも男性の育休取得が当たり前になりつつある状況下で、優秀な人材の採用や、社員のモチベーション向上にもつながるため、引き続き、男性社員の育休が取得しやすい制度導入・風土醸成を進めています。