有価証券報告書-第74期(2025/04/01-2026/03/31)
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、企業価値の向上を図るため全てのステークホルダーとの良好な関係を築き、持続的に発展していくことを目指しています。
その実現のため、経営の透明性、迅速性、効率性を基盤としたコーポレート・ガバナンスの強化が重要な経営課題であると認識しています。
当社は、社外取締役の経営参加による取締役会の監査・監督機能を強化することをねらいとして、監査等委員会設置会社へ移行しています。
このガバナンス体制のもと、更なる企業価値の向上に努めております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
イ. 会社の機関及び内部統制の体制図

ロ. ガバナンス体制強化の変遷

ハ. 企業統治の体制の概要
本書提出日(2026年6月16日)現在におけるコーポレート・ガバナンス体制は、取締役会、監査等委員会及び会計監査人を設置しており、取締役は7名(監査等委員5名含む)で、うち4名は監査等委員である社外取締役であります。
(1)取締役会及び指名報酬委員会
当社の取締役会は代表取締役社長執行役員 近藤康正、取締役常務執行役員 松尾豊、社外取締役 浜田道代、社外取締役 宇田川憲一、社外取締役 寺田修、社外取締役 大鐘亜樹、取締役 美根陽介の7名で構成されており、議長は代表取締役社長執行役員 近藤康正が務めております。
取締役会は原則として毎月1回開催され、適時に会社の経営情報を共有し、適切な施策を実施しております。執行役員を兼務する取締役および執行役員は、法令、定款、取締役会規則等の社内諸規則に沿って業務執行しております。執行役員を兼務する取締役および執行役員の業務執行に関しては、代表取締役社長執行役員が各人の業務分担を提案し、取締役会において承認しています。なお、執行役員を兼務する取締役および執行役員の選任や報酬については、取締役会の内部組織である指名報酬委員会での審議を経て取締役会で決定しております。この他に、指名報酬委員会においては、最高経営責任者(CEO)等の後継者の計画策定、経営陣の報酬に関する客観性ある制度等について審議しております。指名報酬委員会は、監査等委員である社外取締役全員、代表取締役社長執行役員で構成され、指名報酬委員会の長である委員長は社外取締役 浜田道代が務めております。
当事業年度において、当社は取締役会を13回、指名報酬委員会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況及び活動状況は以下のとおりであります。
取締役会の活動状況
(注)松尾 豊は、2025年6月18日就任以降の出席回数となります。
髙木 史緒は、2025年6月18日開催の第73回定時株主総会をもって退任しております。
取締役会における主な審議内容
取締役会の実効性評価
取締役会としての判断、監督、会議の運営などについて、取締役会の実効性の担保に努めるべく、年1回、各取締役が取締役会に対する自己評価を行い、その上で取締役会全体の実効性の分析・評価を実施しています。評価項目は、取締役会の構成から議論内容の質やステークホルダーとの対話など多岐にわたっています。
2025年度の評価については、2026年5月にアンケート調査を取締役全員に実施し、評価結果を取締役会で審議しており、今後の取締役会において実効性をより高められるよう努めております。
なお、2025年度の主な評価項目は、取締役会の役割、責務、構成および運営に関する評価や、社外取締役の役割に関する評価、指名報酬委員会に関する評価等でした。

指名報酬委員会の活動状況
サクセッションプランについて
当社では、経営理念や具体的な経営戦略を踏まえ、CEO等の後継者育成計画とその運用状況について監督するとともに、人格・人望、見識、業務遂行能力、経営的視点、および経営参画意識等の基準に照らし、議論を進めています。指名報酬委員会は幹部社員および執行役員の指名に関し、最高経営責任者(CEO)などの後継者プラン(後継計画、要求される資質、候補者選定などのステップを含む)やCEO後継者の選任に至った経緯・背景、CEO解任の提案およびそれに至る経緯・背景等について審議し、必要に応じ取締役会に説明提案を行うこととしています。
後継者の育成について
育成に関しては、将来有望な人材プールとしてリーダー養成研修や上級管理職(執行役員候補)研修といった社内の選抜制度等を活用しています。また、執行役員や幹部社員候補の検討においても、社外取締役が取締役会に留まらず他の重要会議に参加したり、経営幹部の社員を対象に将来の経営に関して個別面談を実施したりすること等を通じて、後継候補者の人となりや考え方を直接把握する機会を多く得られる仕組みとしており、指名報酬委員会における議論に役立てています。
後継者育成に関する重要事項
・CEOの中長期サクセッションプランの検討
・CEOに求められる要件・資質の適宜見直し
・中長期的な執行役員や幹部社員候補の検討
・一定の時間軸の中で、後継者の育成状況を確認する機会の多様化
(2)監査等委員会
当社の監査等委員会は、社外取締役 浜田道代、社外取締役 宇田川憲一、社外取締役 寺田修、社外取締役 大鐘亜樹、取締役 美根陽介で構成されており、委員長は社外取締役 宇田川憲一が務めております。
監査等委員会の監査報告書は、監査等委員会で各監査等委員の報告を受け、協議して作成しております。監査等委員の機能強化に関する取組状況としては、監査等委員会室を設置し、常勤の監査等委員を1名選任するとともに、専属のスタッフを1名及び兼任のスタッフを1名配置し、内部監査部門である監査課、内部統制課と緊密な連携を行える体制をとっております。
当事業年度における監査等委員会の活動状況は、「⑶[監査の状況]①監査等委員会監査の状況」に記載の通りであります。
ニ. 当該企業統治の体制を採用する理由
当社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役5名(うち社外取締役4名)を選任しております。監査機能を担う「監査等委員」に取締役として取締役会での議決権が付与されることで、監査・監督機能の強化につながります。また、希少な人材である独立社外役員を全員取締役会の構成員とすることで、取締役会における社外取締役の比率を高め、経営の透明性の向上と株主の皆様の視点を踏まえた経営の議論が期待できると判断しております。
また、当社グループの更なる成長とコーポレート・ガバナンス体制の強化に向け、執行役員制度を導入しております。経営の意思決定及び監督機能と業務執行機能を分離することにより、執行責任を明確化するとともに、業務遂行の迅速化を図っております。
③ 企業統治に関するその他の事項
イ. 内部統制システムの整備の状況
当社は、取締役会において、内部統制システム構築に関する基本方針を決め、以下のとおり適正な企業活動を行っております。
Ⅰ 業務の適正を確保するための体制
1.当社の取締役・執行役員及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(1)取締役・執行役員及び使用人が、法令、定款及び社会規範を遵守する行動規範として、「サンゲツグループ人権方針」、「サンゲツグループ企業倫理憲章」及び「サンゲツグループコンプライアンス行動規範」を定めるほか、コンプライアンスに関する諸規定を整備する。
(2)社長執行役員を最高責任者とするコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス推進に関する重要課題を審議する。
(3)コンプライアンス担当執行役員を任命し、コンプライアンス活動を横断的に統括する。
(4)各部署責任者は、当該各部署で法令、社内規定等の遵守体制を維持向上する責を負う。また、各支社・部署にコンプライアンス活動を推進するコンプライアンス推進者を置く。
(5)経営監査部に監査課を設置し、業務の適正性に関する内部監査を行う。
(6)経営監査部に内部統制課を設置し、財務報告の適正性と信頼性を確保するための内部統制推進活動を行う。
(7)使用人等が、コンプライアンス上の問題点について報告できるヘルプラインを設置し、社内受付窓口及び社外法律事務所を定める。なお、報告者は、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないものとする。
2.当社の取締役・執行役員の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(1)取締役・執行役員の職務執行に係わる情報は、文書または電磁的媒体に記録し、書類記録類保存規定に従いこれらを保存、管理する。
(2)取締役・執行役員の職務執行に係わる上記文書等は、監査等委員会が選定した監査等委員の求めに応じて、閲覧・謄写・複写できる状態を維持する。
3.当社の損失の危険の管理に関する規定その他の体制
(1)当社を取り巻く様々なリスクに対して管理・対応できるよう「リスク管理規定」等を制定する。
(2)社長執行役員を最高責任者とするリスク管理委員会を設置し、全社のリスクマネジメントを行う。
(3)リスク担当執行役員を任命し、リスク管理活動を横断的に統括する。
(4)様々なリスクに対応したリスク管理部会を設置し、各部会責任者を任命する。各リスク管理部会は、各担当リスクの管理に関わる課題、対応策を審議し、責任を持って対応する。
4.当社の取締役・執行役員の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1)経営の決定・監督機能と、業務執行機能の分離を図り、業務遂行の迅速化と執行責任の明確化を図るため執行役員制度を導入する。
(2)定例の取締役会を原則毎月1回開催して、経営方針及び経営戦略に関わる重要事項を審議決定する。
(3)取締役会は、定款及び取締役会規則に基づき、重要な業務執行の決定の全部または一部を代表取締役に委任することができる。取締役に委任された重要な業務執行に関しては、執行役員等を構成員とする経営会議で審議するものとする。
(4)執行役員は、「職務分掌規定」「職務権限規定」に基づき業務を担当し執行する。
(5)中長期的な視野にたった経営計画を定期的に策定する。この経営計画を実現するために、各年度ごとに全社的な目標を設定した予算を立案し、各部門において目標達成に向け具体策を実行する。
(6)執行役員及び各部署責任者等をもって構成する全社会議を定期的に開催し、経営計画の実行について情報を共有するとともに、進捗状況のフォローを行う。
5.当社並びに子会社から成る企業集団に関する体制
(1)子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
「関係会社管理規定」及び「関係会社の承認事項・報告事項に関する基準」を設け、子会社における様々な事項について、当社に報告する体制を整備する。なお、子会社の管理については、主管部責任制を導入する。
(2)子会社の損失の危険の管理に関する規定その他の体制
「リスク管理規定」「事業投資リスク管理規定」「関係会社管理規定」及び「関係会社の承認事項・報告事項に関する基準」等を設け、子会社における損失の発生を含む様々なリスクを当社でもマネジメントできる体制を整備する。
また、当社の取締役会で行われる子会社の月次報告において、様々なリスクをマネジメントする。さらに、子会社自身でもリスク管理に関する規定を設け、リスクをマネジメントする体制を整備する。
(3)子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
「関係会社管理規定」及び「関係会社の承認事項・報告事項に関する基準」を設け、子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われるよう体制を整備する。また、子会社自身では、取締役等が効率的に職務を執行できるよう職務分掌規定等を設け業務を分担し、業務を執行する。
(4)子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
「サンゲツグループ人権方針」、「サンゲツグループ企業倫理憲章」及び「サンゲツグループコンプライアンス行動規範」を掲げ、企業集団としてグループ全体のコンプライアンス体制の維持・向上を図る。また、ヘルプラインとして設置した外部法律事務所窓口へは、子会社使用人等からの通報も可能とする。
Ⅱ 監査等委員会の職務執行を補助する体制
1.監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項
(1)監査等委員会を補助するために監査等委員会室を設置し、専任及び兼任の所属員を配置する。
(2)監査等委員会室の所属員に関する任命・異動・人事評価等は、監査等委員会の同意を得て行い、取締役(監査等委員である取締役を除く。以下、Ⅱにおいて同じ。)・執行役員からの独立性を確保する。
(3)監査等委員会室の所属員は、監査等委員会の指示に従い、監査等委員会の職務を補助する。
(4)監査等委員会室の所属員は、監査等委員会を補助する職務に関して取締役・執行役員からの指揮命令を受けないものとする。なお、監査等委員会室の兼任所属員は、監査等委員会から指示された事項を最優先して実施する。
2.監査等委員会への報告に関する体制
(1)監査等委員は、取締役会において取締役・執行役員から担当する業務の執行状況について定期的に報告を受けるものとする。また、監査等委員は、当社が子会社に派遣する子会社の取締役及び監査役から、定期的に子会社の取締役会の状況について報告を受けるものとする。
(2)取締役・執行役員は、当社グループに重大な損害を及ぼすおそれのある事象が生じたときは、自らまたは関係部署責任者により、直ちに監査等委員会に報告を行うものとする。
(3)監査等委員会が選定した監査等委員は、重要な会議に出席し、稟議書その他業務執行に関する文書を閲覧し、必要に応じて取締役・執行役員または使用人にその説明を求めることができるものとする。
(4)監査等委員会が選定した監査等委員は、子会社に赴き、主要な稟議書その他業務執行に関する重要な文書を閲覧し、必要に応じて取締役または使用人にその説明を求めることができる。
(5)当社グループの役員及び使用人は、コンプライアンス上の問題点を、当社のヘルプラインを使用しないで、監査等委員会又は監査等委員に対して直接報告することができる。この場合、報告者は当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないものとする。
3.監査等委員会の職務の執行について生じる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
(1)監査等委員会の職務の執行に必要な費用は、すべて毎期独立した予算を計上し、経費支払基準に基づき速やかに費用の処理を行う。
(2)監査等委員会は、必要により独自に外部専門家等を活用することができ、この場合の費用は当社が負担する。
4.その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(1)監査等委員会は、効果的な監査を実施できるよう内部監査部門及び内部統制部門との連携を図る。
(2)監査等委員会は、毎年、監査方針及び監査計画を立案し、取締役会に報告する。
(3)監査等委員会は、取締役会またはその他の場を通して、監査等での指摘事項の対応状況につき説明を受け、フィードバックを行うなど、監査の実効性を高める。
(4)監査等委員会は、社長執行役員及び会計監査人と、それぞれ定期的に監査等について意見交換を行う。
ロ.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備の状況
・当社グループは反社会的勢力とは一切関係を持たず、反社会的勢力から不当な要求を受けた場合には毅然とした態度で対応することとし、反社会的勢力との関係は、断固遮断・排除することとしています。
また、「サンゲツグループコンプライアンス行動規範」及び「リスク管理規定」の趣旨に則り、リスク管理委員会が対応を統括することとし、社内情報連絡を円滑にするとともに関係各部署並びに顧問弁護士とも協調して対応することにしています。
一方、愛知県警、所轄警察署等関連官庁とも連携することをはじめ「愛知県企業防衛対策協議会」への登録等、外部専門機関と連携することなどで必要な情報収集を普段から実施しております。
ハ.コンプライアンス体制の整備・運用状況
・当連結会計年度はコンプライアンス委員会を4回開催し、コンプライアンスプログラムの立案から見直しまで PDCAを回したほか、ハラスメント対策などについて審議しました。
・当連結会計年度はヘルプラインによる相談が14件(そのうち1件は外部通報)あり、それぞれ適切な対応を行いました。
・新任管理職及び新入社員を対象に、それぞれ「コンプライアンス基礎研修」を実施しました。
ニ.リスク管理体制の整備・運用状況
・リスク管理委員会は、市場・顧客リスク、開発・調達・品質リスク、物流・在庫リスク、海外事業リスク、人事・労務リスク、自然災害・感染症等リスク、情報セキュリティリスク、環境・気候変動リスクの8部会に加え、法務・コンプライアンスリスク、レピュテーションリスク、経営戦略リスク、財務リスクの4部会を合わせた計12部会で構成しております。
・当連結会計年度はリスク管理委員会を4回開催し、各部会で想定したそれぞれのリスクをリスクアセスメントし重要度を精査した上で、対策の進捗状況と成果・課題につき議論した結果を報告しました。
・リスクアセスメントの評価基準も見直しを進めており、リスク評価基準を厳格化(数値の精緻化)し、早期に経営陣が介入できる体制を目指しております。
・上記リスク管理の中で、頻度や確率、インパクトにより重点リスクを明確にし、ランサムウェア攻撃による業務停止のリスク、商品の品質維持、配送リスク等を最重要管理リスクに定義しました。実効性のあるBCPスキームの強化のため、大規模システム障害(ランサムウェア感染)の机上訓練を実施したほか、緊急対策本部の体制図や現行のBCP・災害対策マニュアルの見直しを行っております。
・緊急時の各拠点との連絡手段については、安否確認システム「e革新」を国内グループ会社(一部を除く)にも導入し、合同訓練を実施しました。
なお、本書提出日現在のリスク管理体制につきましては、「3 事業等のリスク 1.リスクマネジメントに関する考え方及びリスク管理体制」をご覧ください。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する最低責任限度額としております。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は、当社の取締役、執行役員、子会社の役員であり、保険料は当社が全額負担しております。当該保険契約により、被保険者の職務の執行に関し、保険期間中に提起された損害賠償請求等に起因して、被保険者が被る損害を填補することとしております。ただし、被保険者が法令違反を認識しながら行った行為等は補償の対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
⑥ 取締役の定数
当社は、取締役(監査等委員であるものを除く。)は4名以内、監査等委員である取締役を8名以内とする旨定款に定めております。
⑦ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって決する旨定款に定めております。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
⑧ 取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)の賠償責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは取締役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにすることを目的とするものであります。
⑨ 自己の株式の取得の決定機関
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは自己の株式の取得を取締役会の権限とすることにより、機動的な資本政策を可能にすることを目的とするものであります。
⑩ 中間配当の決定機関
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨定款に定めております。これは株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑪ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決する旨定款に定めております。これは株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑫ 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、会社法施行規則第118条第3号の規定に基づく株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について定めておりません。
⑬ その他コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みの実施状況
当社は、中長期的な企業価値向上のため、株主・投資家との建設的な対話を通じた信頼関係の構築を目指しています。顧客や取引先の視点のみならず、市場関係者の皆さまの視点や期待を経営に反映させることが重要であると考え、東証株価指数(TOPIX)や同業他社との比較を含む経営・株価指標の分析、IR・SR面談および株主アンケート等から得られた意見や示唆を、取締役会や経営会議、各部門との定例ミーティングにおいて報告・共有する仕組みを構築しています。これらのフィードバックに基づき、情報開示の拡充や、資本効率を意識した経営改善、事業ポートフォリオの変革を推進しています。また、「ディスクロージャーポリシー」に基づき、法定開示に加え、当社の価値創造ストーリーに対する理解を深めていただくための任意開示を拡充することにより、経営の透明性を高めています。
※ディスクロージャーポリシーについては、当社Webサイトにて公開しております。
https://www.sangetsu.co.jp/company/ir/management/policy.html
イ.情報開示の充実
国内外の株主・投資家の皆さまに対し、公正かつ適時・適切な情報提供を行うことを方針とし、日英同時開示への対応とともに、英文開示情報の拡充に努めています。決算資料をはじめとするIR媒体においては、定量情報の拡充に加え、統合報告書等を通じ、企業理念に紐づく「価値創造ストーリー」のアップデートを継続しています。また、外部機関による客観的な企業レポートの活用や、説明会動画や書き起こし記事の公開により、情報のアクセシビリティ向上を図っています。
<2025年度における主な開示拡充・改善事項>・業績予想の透明性向上:リスク要因(主要仕入先の火災事故による影響)の見通しと実績の定量的な開示、および海外セグメントにおける地域別業績の開示を拡充しました。
・「資本コストや株価を意識した経営」の具体性向上: IR・SR面談において得られた株主資本コストの認識やPBR向上に向けた課題を整理し、エクイティスプレッド(ROE-株主資本コスト)の拡大に向けた現状分析と課題、および今後の取り組み方針をアップデートして開示しました。
引き続き、株主・投資家の皆さまの意見や要望を真摯に受け止め、期待成長率の向上と資本コストの抑制に寄与する情報開示に努めてまいります。
ロ.対話における体制と具体的な取り組み
社長直轄の経営戦略室(広報IR課・経営企画課)を中心に、財務経理部、ESG推進課等の各部門が緊密に連携する体制を構築し、実効性の高い対話を実施しています。また、対話のテーマに応じて、代表取締役社長執行役員をはじめ、各担当執行役員等が面談に同席・対応することで、経営トップによる直接的な対話の機会を確保しています。
<対話の主なテーマと社内へのフィードバック事項>・中期経営計画[BX 2025]の進捗、および次期計画に向けた成長戦略の方向性
・国内インテリア事業における稼ぐ力の強化(効率性、キャッシュフローの観点)
・資本コストの認識と、PBR向上に向けたROEおよびPERの取り組みの方向性
・最適な資本構成の実現に向けたキャッシュアロケーションと、株主還元ポリシーについて
・「スペースクリエーション企業」への転換に伴うビジネスモデルの変革と競争優位性の解像度
・人的資本投資や社会参画をはじめとする非財務KPIの経済価値への連動
・役員報酬体系における業績連動指標の考え方と妥当性
<2025年度 対話状況>
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方
当社は、企業価値の向上を図るため全てのステークホルダーとの良好な関係を築き、持続的に発展していくことを目指しています。
その実現のため、経営の透明性、迅速性、効率性を基盤としたコーポレート・ガバナンスの強化が重要な経営課題であると認識しています。
当社は、社外取締役の経営参加による取締役会の監査・監督機能を強化することをねらいとして、監査等委員会設置会社へ移行しています。
このガバナンス体制のもと、更なる企業価値の向上に努めております。
② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由
イ. 会社の機関及び内部統制の体制図

ロ. ガバナンス体制強化の変遷

ハ. 企業統治の体制の概要
本書提出日(2026年6月16日)現在におけるコーポレート・ガバナンス体制は、取締役会、監査等委員会及び会計監査人を設置しており、取締役は7名(監査等委員5名含む)で、うち4名は監査等委員である社外取締役であります。
(1)取締役会及び指名報酬委員会
当社の取締役会は代表取締役社長執行役員 近藤康正、取締役常務執行役員 松尾豊、社外取締役 浜田道代、社外取締役 宇田川憲一、社外取締役 寺田修、社外取締役 大鐘亜樹、取締役 美根陽介の7名で構成されており、議長は代表取締役社長執行役員 近藤康正が務めております。
取締役会は原則として毎月1回開催され、適時に会社の経営情報を共有し、適切な施策を実施しております。執行役員を兼務する取締役および執行役員は、法令、定款、取締役会規則等の社内諸規則に沿って業務執行しております。執行役員を兼務する取締役および執行役員の業務執行に関しては、代表取締役社長執行役員が各人の業務分担を提案し、取締役会において承認しています。なお、執行役員を兼務する取締役および執行役員の選任や報酬については、取締役会の内部組織である指名報酬委員会での審議を経て取締役会で決定しております。この他に、指名報酬委員会においては、最高経営責任者(CEO)等の後継者の計画策定、経営陣の報酬に関する客観性ある制度等について審議しております。指名報酬委員会は、監査等委員である社外取締役全員、代表取締役社長執行役員で構成され、指名報酬委員会の長である委員長は社外取締役 浜田道代が務めております。
当事業年度において、当社は取締役会を13回、指名報酬委員会を13回開催しており、個々の取締役の出席状況及び活動状況は以下のとおりであります。
取締役会の活動状況
| 氏名 | 常勤/社外 | 出席状況(全13回) |
| 近藤 康正 | 常勤 | 13回 |
| 松尾 豊 | 常勤 | 10回 |
| 髙木 史緒 | 常勤 | 3回 |
| 浜田 道代 | 社外 | 13回 |
| 宇田川 憲一 | 社外 | 13回 |
| 寺田 修 | 社外 | 13回 |
| 大鐘 亜樹 | 社外 | 13回 |
| 美根 陽介 | 常勤 | 13回 |
(注)松尾 豊は、2025年6月18日就任以降の出席回数となります。
髙木 史緒は、2025年6月18日開催の第73回定時株主総会をもって退任しております。
取締役会における主な審議内容
| 審議テーマ | 具体的な審議内容 |
| 内部統制とリスク管理 | 内部統制システムに関する基本方針や内部統制活動状況、当社が認識している個別リスクに対応することを目的とした各種委員会(リスク管理委員会、コンプライアンス委員会)の活動状況やコンプライアンスサーベイ結果、サイバーセキュリティに関する取り組み等について報告・議論し、当社グループにおける内部統制活動の状況及びリスクマネジメントの運用状況について審議いたしました。 |
| ESGマネジメント | 当社の掲げているESG/CSR方針に基づき、マテリアリティの見直しに関する審議、およびESG委員会の活動状況や同委員会で検討・実行した取り組みについて、取締役会に報告し議論するとともに、取締役会による監視・監督の強化を図っております。 |
| 次期中期経営計画の策定 | 次期中期経営計画の策定に先立ち、前中期経営計画[BX 2025]の振り返り、成長戦略の源泉となる強みと課題、当社が目指す企業像の再定義等についての議論を行い、大きく変化する事業環境の下、実効性のある計画策定に取り組んでまいりました。 |
| 取締役会の実効性 | 取締役会の透明性・効率性を高めるため、取締役会実効性評価の結果に基づき取締役会の運営方針や運営体制の在り方について議論し、意思決定プロセスの迅速化にも取り組みました。 |
| 投資計画 | 持続的成長に向けたリソース配分の最適化を目指して、投資計画については承認プロセスの高度化や連結ベースでの管理の強化を図るとともに、CRE戦略においては、拠点機能の再編や老朽化対策、保有資産の収益性改善に関する審議を進めてまいりました。 |
| 組織体制及び人事制度改革 | 成長戦略の実行に向けた組織改編、経営執行体制に関する議論とともに、多様な人材が能力を最大限に発揮するためのエリア限定総合職の導入、および「変革と挑戦」「イノベーションの創出」の実現に向けた人材育成の取り組み、評価制度の改定について議論を行いました。 |
| グループ会社の状況の監督 | グループ会社の持続的成長に向けた経営体制や戦略に関する議論を行い、特に海外グループ各社においては、監査等委員による現地往査報告をもとに経営課題やリスクの対応策を検討し、取締役会として監理・監督を行いました。 |
取締役会の実効性評価
取締役会としての判断、監督、会議の運営などについて、取締役会の実効性の担保に努めるべく、年1回、各取締役が取締役会に対する自己評価を行い、その上で取締役会全体の実効性の分析・評価を実施しています。評価項目は、取締役会の構成から議論内容の質やステークホルダーとの対話など多岐にわたっています。
2025年度の評価については、2026年5月にアンケート調査を取締役全員に実施し、評価結果を取締役会で審議しており、今後の取締役会において実効性をより高められるよう努めております。
なお、2025年度の主な評価項目は、取締役会の役割、責務、構成および運営に関する評価や、社外取締役の役割に関する評価、指名報酬委員会に関する評価等でした。

指名報酬委員会の活動状況
| 氏名 | 常勤/社外 | 出席状況(全13回) | 具体的な審議内容 |
| 浜田 道代 | 社外 | 13回 | ・取締役会構成に関する検討 ・取締役候補者の検討 ・成長戦略に基づく新組織体制と人事の検討 ・中長期的な執行役員および幹部社員候補の検討 ・執行役員の定年に関する検討 ・執行役員の評価及び規定の見直し |
| 宇田川憲一 | 社外 | 13回 | |
| 寺田 修 | 社外 | 13回 | |
| 大鐘 亜樹 | 社外 | 13回 | |
| 近藤 康正 | 常勤 | 13回 |
サクセッションプランについて
当社では、経営理念や具体的な経営戦略を踏まえ、CEO等の後継者育成計画とその運用状況について監督するとともに、人格・人望、見識、業務遂行能力、経営的視点、および経営参画意識等の基準に照らし、議論を進めています。指名報酬委員会は幹部社員および執行役員の指名に関し、最高経営責任者(CEO)などの後継者プラン(後継計画、要求される資質、候補者選定などのステップを含む)やCEO後継者の選任に至った経緯・背景、CEO解任の提案およびそれに至る経緯・背景等について審議し、必要に応じ取締役会に説明提案を行うこととしています。
後継者の育成について
育成に関しては、将来有望な人材プールとしてリーダー養成研修や上級管理職(執行役員候補)研修といった社内の選抜制度等を活用しています。また、執行役員や幹部社員候補の検討においても、社外取締役が取締役会に留まらず他の重要会議に参加したり、経営幹部の社員を対象に将来の経営に関して個別面談を実施したりすること等を通じて、後継候補者の人となりや考え方を直接把握する機会を多く得られる仕組みとしており、指名報酬委員会における議論に役立てています。
後継者育成に関する重要事項
・CEOの中長期サクセッションプランの検討
・CEOに求められる要件・資質の適宜見直し
・中長期的な執行役員や幹部社員候補の検討
・一定の時間軸の中で、後継者の育成状況を確認する機会の多様化
(2)監査等委員会
当社の監査等委員会は、社外取締役 浜田道代、社外取締役 宇田川憲一、社外取締役 寺田修、社外取締役 大鐘亜樹、取締役 美根陽介で構成されており、委員長は社外取締役 宇田川憲一が務めております。
監査等委員会の監査報告書は、監査等委員会で各監査等委員の報告を受け、協議して作成しております。監査等委員の機能強化に関する取組状況としては、監査等委員会室を設置し、常勤の監査等委員を1名選任するとともに、専属のスタッフを1名及び兼任のスタッフを1名配置し、内部監査部門である監査課、内部統制課と緊密な連携を行える体制をとっております。
当事業年度における監査等委員会の活動状況は、「⑶[監査の状況]①監査等委員会監査の状況」に記載の通りであります。
ニ. 当該企業統治の体制を採用する理由
当社は監査等委員会設置会社であり、監査等委員である取締役5名(うち社外取締役4名)を選任しております。監査機能を担う「監査等委員」に取締役として取締役会での議決権が付与されることで、監査・監督機能の強化につながります。また、希少な人材である独立社外役員を全員取締役会の構成員とすることで、取締役会における社外取締役の比率を高め、経営の透明性の向上と株主の皆様の視点を踏まえた経営の議論が期待できると判断しております。
また、当社グループの更なる成長とコーポレート・ガバナンス体制の強化に向け、執行役員制度を導入しております。経営の意思決定及び監督機能と業務執行機能を分離することにより、執行責任を明確化するとともに、業務遂行の迅速化を図っております。
③ 企業統治に関するその他の事項
イ. 内部統制システムの整備の状況
当社は、取締役会において、内部統制システム構築に関する基本方針を決め、以下のとおり適正な企業活動を行っております。
Ⅰ 業務の適正を確保するための体制
1.当社の取締役・執行役員及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
(1)取締役・執行役員及び使用人が、法令、定款及び社会規範を遵守する行動規範として、「サンゲツグループ人権方針」、「サンゲツグループ企業倫理憲章」及び「サンゲツグループコンプライアンス行動規範」を定めるほか、コンプライアンスに関する諸規定を整備する。
(2)社長執行役員を最高責任者とするコンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス推進に関する重要課題を審議する。
(3)コンプライアンス担当執行役員を任命し、コンプライアンス活動を横断的に統括する。
(4)各部署責任者は、当該各部署で法令、社内規定等の遵守体制を維持向上する責を負う。また、各支社・部署にコンプライアンス活動を推進するコンプライアンス推進者を置く。
(5)経営監査部に監査課を設置し、業務の適正性に関する内部監査を行う。
(6)経営監査部に内部統制課を設置し、財務報告の適正性と信頼性を確保するための内部統制推進活動を行う。
(7)使用人等が、コンプライアンス上の問題点について報告できるヘルプラインを設置し、社内受付窓口及び社外法律事務所を定める。なお、報告者は、当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないものとする。
2.当社の取締役・執行役員の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
(1)取締役・執行役員の職務執行に係わる情報は、文書または電磁的媒体に記録し、書類記録類保存規定に従いこれらを保存、管理する。
(2)取締役・執行役員の職務執行に係わる上記文書等は、監査等委員会が選定した監査等委員の求めに応じて、閲覧・謄写・複写できる状態を維持する。
3.当社の損失の危険の管理に関する規定その他の体制
(1)当社を取り巻く様々なリスクに対して管理・対応できるよう「リスク管理規定」等を制定する。
(2)社長執行役員を最高責任者とするリスク管理委員会を設置し、全社のリスクマネジメントを行う。
(3)リスク担当執行役員を任命し、リスク管理活動を横断的に統括する。
(4)様々なリスクに対応したリスク管理部会を設置し、各部会責任者を任命する。各リスク管理部会は、各担当リスクの管理に関わる課題、対応策を審議し、責任を持って対応する。
4.当社の取締役・執行役員の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
(1)経営の決定・監督機能と、業務執行機能の分離を図り、業務遂行の迅速化と執行責任の明確化を図るため執行役員制度を導入する。
(2)定例の取締役会を原則毎月1回開催して、経営方針及び経営戦略に関わる重要事項を審議決定する。
(3)取締役会は、定款及び取締役会規則に基づき、重要な業務執行の決定の全部または一部を代表取締役に委任することができる。取締役に委任された重要な業務執行に関しては、執行役員等を構成員とする経営会議で審議するものとする。
(4)執行役員は、「職務分掌規定」「職務権限規定」に基づき業務を担当し執行する。
(5)中長期的な視野にたった経営計画を定期的に策定する。この経営計画を実現するために、各年度ごとに全社的な目標を設定した予算を立案し、各部門において目標達成に向け具体策を実行する。
(6)執行役員及び各部署責任者等をもって構成する全社会議を定期的に開催し、経営計画の実行について情報を共有するとともに、進捗状況のフォローを行う。
5.当社並びに子会社から成る企業集団に関する体制
(1)子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制
「関係会社管理規定」及び「関係会社の承認事項・報告事項に関する基準」を設け、子会社における様々な事項について、当社に報告する体制を整備する。なお、子会社の管理については、主管部責任制を導入する。
(2)子会社の損失の危険の管理に関する規定その他の体制
「リスク管理規定」「事業投資リスク管理規定」「関係会社管理規定」及び「関係会社の承認事項・報告事項に関する基準」等を設け、子会社における損失の発生を含む様々なリスクを当社でもマネジメントできる体制を整備する。
また、当社の取締役会で行われる子会社の月次報告において、様々なリスクをマネジメントする。さらに、子会社自身でもリスク管理に関する規定を設け、リスクをマネジメントする体制を整備する。
(3)子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制
「関係会社管理規定」及び「関係会社の承認事項・報告事項に関する基準」を設け、子会社の取締役等の職務の執行が効率的に行われるよう体制を整備する。また、子会社自身では、取締役等が効率的に職務を執行できるよう職務分掌規定等を設け業務を分担し、業務を執行する。
(4)子会社の取締役等及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
「サンゲツグループ人権方針」、「サンゲツグループ企業倫理憲章」及び「サンゲツグループコンプライアンス行動規範」を掲げ、企業集団としてグループ全体のコンプライアンス体制の維持・向上を図る。また、ヘルプラインとして設置した外部法律事務所窓口へは、子会社使用人等からの通報も可能とする。
Ⅱ 監査等委員会の職務執行を補助する体制
1.監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項
(1)監査等委員会を補助するために監査等委員会室を設置し、専任及び兼任の所属員を配置する。
(2)監査等委員会室の所属員に関する任命・異動・人事評価等は、監査等委員会の同意を得て行い、取締役(監査等委員である取締役を除く。以下、Ⅱにおいて同じ。)・執行役員からの独立性を確保する。
(3)監査等委員会室の所属員は、監査等委員会の指示に従い、監査等委員会の職務を補助する。
(4)監査等委員会室の所属員は、監査等委員会を補助する職務に関して取締役・執行役員からの指揮命令を受けないものとする。なお、監査等委員会室の兼任所属員は、監査等委員会から指示された事項を最優先して実施する。
2.監査等委員会への報告に関する体制
(1)監査等委員は、取締役会において取締役・執行役員から担当する業務の執行状況について定期的に報告を受けるものとする。また、監査等委員は、当社が子会社に派遣する子会社の取締役及び監査役から、定期的に子会社の取締役会の状況について報告を受けるものとする。
(2)取締役・執行役員は、当社グループに重大な損害を及ぼすおそれのある事象が生じたときは、自らまたは関係部署責任者により、直ちに監査等委員会に報告を行うものとする。
(3)監査等委員会が選定した監査等委員は、重要な会議に出席し、稟議書その他業務執行に関する文書を閲覧し、必要に応じて取締役・執行役員または使用人にその説明を求めることができるものとする。
(4)監査等委員会が選定した監査等委員は、子会社に赴き、主要な稟議書その他業務執行に関する重要な文書を閲覧し、必要に応じて取締役または使用人にその説明を求めることができる。
(5)当社グループの役員及び使用人は、コンプライアンス上の問題点を、当社のヘルプラインを使用しないで、監査等委員会又は監査等委員に対して直接報告することができる。この場合、報告者は当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないものとする。
3.監査等委員会の職務の執行について生じる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項
(1)監査等委員会の職務の執行に必要な費用は、すべて毎期独立した予算を計上し、経費支払基準に基づき速やかに費用の処理を行う。
(2)監査等委員会は、必要により独自に外部専門家等を活用することができ、この場合の費用は当社が負担する。
4.その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
(1)監査等委員会は、効果的な監査を実施できるよう内部監査部門及び内部統制部門との連携を図る。
(2)監査等委員会は、毎年、監査方針及び監査計画を立案し、取締役会に報告する。
(3)監査等委員会は、取締役会またはその他の場を通して、監査等での指摘事項の対応状況につき説明を受け、フィードバックを行うなど、監査の実効性を高める。
(4)監査等委員会は、社長執行役員及び会計監査人と、それぞれ定期的に監査等について意見交換を行う。
ロ.反社会的勢力排除に向けた基本的な考え方及びその整備の状況
・当社グループは反社会的勢力とは一切関係を持たず、反社会的勢力から不当な要求を受けた場合には毅然とした態度で対応することとし、反社会的勢力との関係は、断固遮断・排除することとしています。
また、「サンゲツグループコンプライアンス行動規範」及び「リスク管理規定」の趣旨に則り、リスク管理委員会が対応を統括することとし、社内情報連絡を円滑にするとともに関係各部署並びに顧問弁護士とも協調して対応することにしています。
一方、愛知県警、所轄警察署等関連官庁とも連携することをはじめ「愛知県企業防衛対策協議会」への登録等、外部専門機関と連携することなどで必要な情報収集を普段から実施しております。
ハ.コンプライアンス体制の整備・運用状況
・当連結会計年度はコンプライアンス委員会を4回開催し、コンプライアンスプログラムの立案から見直しまで PDCAを回したほか、ハラスメント対策などについて審議しました。
・当連結会計年度はヘルプラインによる相談が14件(そのうち1件は外部通報)あり、それぞれ適切な対応を行いました。
・新任管理職及び新入社員を対象に、それぞれ「コンプライアンス基礎研修」を実施しました。
ニ.リスク管理体制の整備・運用状況・リスク管理委員会は、市場・顧客リスク、開発・調達・品質リスク、物流・在庫リスク、海外事業リスク、人事・労務リスク、自然災害・感染症等リスク、情報セキュリティリスク、環境・気候変動リスクの8部会に加え、法務・コンプライアンスリスク、レピュテーションリスク、経営戦略リスク、財務リスクの4部会を合わせた計12部会で構成しております。
・当連結会計年度はリスク管理委員会を4回開催し、各部会で想定したそれぞれのリスクをリスクアセスメントし重要度を精査した上で、対策の進捗状況と成果・課題につき議論した結果を報告しました。
・リスクアセスメントの評価基準も見直しを進めており、リスク評価基準を厳格化(数値の精緻化)し、早期に経営陣が介入できる体制を目指しております。
・上記リスク管理の中で、頻度や確率、インパクトにより重点リスクを明確にし、ランサムウェア攻撃による業務停止のリスク、商品の品質維持、配送リスク等を最重要管理リスクに定義しました。実効性のあるBCPスキームの強化のため、大規模システム障害(ランサムウェア感染)の机上訓練を実施したほか、緊急対策本部の体制図や現行のBCP・災害対策マニュアルの見直しを行っております。
・緊急時の各拠点との連絡手段については、安否確認システム「e革新」を国内グループ会社(一部を除く)にも導入し、合同訓練を実施しました。
なお、本書提出日現在のリスク管理体制につきましては、「3 事業等のリスク 1.リスクマネジメントに関する考え方及びリスク管理体制」をご覧ください。
④ 責任限定契約の内容の概要
当社と非業務執行取締役は、会社法第427条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しております。当該契約に基づく損害賠償責任の限度額は、法令が規定する最低責任限度額としております。
⑤ 役員等賠償責任保険契約の内容の概要
当社は、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を保険会社との間で締結しております。当該保険契約の被保険者の範囲は、当社の取締役、執行役員、子会社の役員であり、保険料は当社が全額負担しております。当該保険契約により、被保険者の職務の執行に関し、保険期間中に提起された損害賠償請求等に起因して、被保険者が被る損害を填補することとしております。ただし、被保険者が法令違反を認識しながら行った行為等は補償の対象外とすることにより、役員等の職務の執行の適正性が損なわれないように措置を講じております。
⑥ 取締役の定数
当社は、取締役(監査等委員であるものを除く。)は4名以内、監査等委員である取締役を8名以内とする旨定款に定めております。
⑦ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって決する旨定款に定めております。
また、取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする旨定款に定めております。
⑧ 取締役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議によって、同法第423条第1項の取締役(取締役であった者を含む。)の賠償責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは取締役が職務を遂行するにあたり、期待される役割を十分に発揮できるようにすることを目的とするものであります。
⑨ 自己の株式の取得の決定機関
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって市場取引等により自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは自己の株式の取得を取締役会の権限とすることにより、機動的な資本政策を可能にすることを目的とするものであります。
⑩ 中間配当の決定機関
当社は、会社法第454条第5項の規定により、取締役会の決議によって、毎年9月30日を基準日として中間配当をすることができる旨定款に定めております。これは株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑪ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって決する旨定款に定めております。これは株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑫ 株式会社の支配に関する基本方針
当社は、会社法施行規則第118条第3号の規定に基づく株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について定めておりません。
⑬ その他コーポレート・ガバナンスの充実に向けた取り組みの実施状況
当社は、中長期的な企業価値向上のため、株主・投資家との建設的な対話を通じた信頼関係の構築を目指しています。顧客や取引先の視点のみならず、市場関係者の皆さまの視点や期待を経営に反映させることが重要であると考え、東証株価指数(TOPIX)や同業他社との比較を含む経営・株価指標の分析、IR・SR面談および株主アンケート等から得られた意見や示唆を、取締役会や経営会議、各部門との定例ミーティングにおいて報告・共有する仕組みを構築しています。これらのフィードバックに基づき、情報開示の拡充や、資本効率を意識した経営改善、事業ポートフォリオの変革を推進しています。また、「ディスクロージャーポリシー」に基づき、法定開示に加え、当社の価値創造ストーリーに対する理解を深めていただくための任意開示を拡充することにより、経営の透明性を高めています。
※ディスクロージャーポリシーについては、当社Webサイトにて公開しております。
https://www.sangetsu.co.jp/company/ir/management/policy.html
イ.情報開示の充実
国内外の株主・投資家の皆さまに対し、公正かつ適時・適切な情報提供を行うことを方針とし、日英同時開示への対応とともに、英文開示情報の拡充に努めています。決算資料をはじめとするIR媒体においては、定量情報の拡充に加え、統合報告書等を通じ、企業理念に紐づく「価値創造ストーリー」のアップデートを継続しています。また、外部機関による客観的な企業レポートの活用や、説明会動画や書き起こし記事の公開により、情報のアクセシビリティ向上を図っています。
<2025年度における主な開示拡充・改善事項>・業績予想の透明性向上:リスク要因(主要仕入先の火災事故による影響)の見通しと実績の定量的な開示、および海外セグメントにおける地域別業績の開示を拡充しました。
・「資本コストや株価を意識した経営」の具体性向上: IR・SR面談において得られた株主資本コストの認識やPBR向上に向けた課題を整理し、エクイティスプレッド(ROE-株主資本コスト)の拡大に向けた現状分析と課題、および今後の取り組み方針をアップデートして開示しました。
引き続き、株主・投資家の皆さまの意見や要望を真摯に受け止め、期待成長率の向上と資本コストの抑制に寄与する情報開示に努めてまいります。
ロ.対話における体制と具体的な取り組み
社長直轄の経営戦略室(広報IR課・経営企画課)を中心に、財務経理部、ESG推進課等の各部門が緊密に連携する体制を構築し、実効性の高い対話を実施しています。また、対話のテーマに応じて、代表取締役社長執行役員をはじめ、各担当執行役員等が面談に同席・対応することで、経営トップによる直接的な対話の機会を確保しています。
<対話の主なテーマと社内へのフィードバック事項>・中期経営計画[BX 2025]の進捗、および次期計画に向けた成長戦略の方向性
・国内インテリア事業における稼ぐ力の強化(効率性、キャッシュフローの観点)
・資本コストの認識と、PBR向上に向けたROEおよびPERの取り組みの方向性
・最適な資本構成の実現に向けたキャッシュアロケーションと、株主還元ポリシーについて
・「スペースクリエーション企業」への転換に伴うビジネスモデルの変革と競争優位性の解像度
・人的資本投資や社会参画をはじめとする非財務KPIの経済価値への連動
・役員報酬体系における業績連動指標の考え方と妥当性
<2025年度 対話状況>
| 内容 | 対応者 | 参加者 | 回数 |
| 株主総会 | 代表取締役社長執行役員、取締役、社外取締役(監査等委員)、執行役員 | 株主 | 1回 |
| 会社説明会 | 代表取締役社長執行役員、取締役、社外取締役(監査等委員)、執行役員 | 株主(主に個人株主) | 1回 |
| 決算・経営戦略説明会 | 代表取締役社長執行役員、執行役員ほか | アナリスト・機関投資家 | 2回 |
| IR・SR面談 | 代表取締役社長執行役員、執行役員ほか | アナリスト・機関投資家・株主 | 約95回 |