有価証券報告書-第50期(2025/04/01-2026/03/31)
(2) 戦略
「AOKIグループのサステナビリティ」として重要な課題を6つ掲げておりますが、特に「環境(気候変動)」及び「人財」が重要であると認識しております。
① 環境(気候変動)については、考え方と活動方針を定め下記の「(4) 指標及び目標」を掲げており、TCFDの枠組みにも賛同し、その対応についてサステナビリティ委員会で議論しております。また、2022年度分よりScope1.2の排出量に加えScope3の排出量を算定し開示しており、さらに2024年度よりCDP(気候変動分野)の質問書にも回答し、2025年度は「B」スコアを取得いたしました。
気候変動の影響を背景とした温室効果ガス排出に関する規制強化や、再生可能エネルギーへの転換、消費者の消費志向の変化などは、当社グループの事業や財務に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、気候変動の影響を踏まえて事業戦略と組織のレジリエンスを検討するため、TCFD提言に基づきシナリオ分析を実施しました。低炭素経済への移行が進む1.5℃シナリオと、GHG排出削減が十分に進まず気温の上昇が加速する4℃シナリオを想定し、それぞれのシナリオにおける事業環境の変化を分析した上で、気候変動リスクと機会を特定・評価し、対応策の検討を進めております。
現時点で当社グループへの影響が大から中程度と想定されるリスク・機会については以下のとおりです。
ア 移行リスク(1.5℃シナリオ)
イ 物理リスク(4℃シナリオ)
ウ 機会
※脱炭素税導入による影響は、約13~15億円を想定
<シナリオ分析における設定>・時間軸 短期:1~3年以内、中期:3~10年頃、長期:10~30年頃
・影響度 大:自社事業への収益を大幅に減少させ得る事項、経営を大幅に圧迫する費用となり得る事項及び事業に重大な経済的損失をもたらし、事業の継続が困難になる可能性
中:中程度の経済的損失が発生し、事業運営に影響を及ぼす可能性
小:売上や利益に軽微な影響があるが、事業運営に大きな支障はない
・使用シナリオ:1.5℃シナリオ IEA WEO2023 Net Zero Emissions by 2050 等
4℃シナリオ IPCC AR6 SSP5-8.5シナリオ 等
その他「TCFD提言に基づく情報開示」は当社ホームページの同URL内に記載しておりますのでご参照ください。
② 人財や多様性(一人ひとりに働きやすさ・やりがいを)についても同様に、考え方と活動方針を定め、下記の「(4) 指標と目標」を掲げております。詳細については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1)人財戦略に関する基本方針等」をご覧ください。
人材の育成方針は、それぞれが能力に応じてやりがいをもってチャレンジできる舞台を用意し、教育環境を整備して活躍していただくことです。具体的には新卒の方には男女等を問わず新規プロジェクトや新規事業等に積極的に参画、中途採用者の方にはお持ちのスキルを最大限に活かせる職務にチャレンジしていただく適材適所の配置を行っております。
社内環境整備については、本社では階層ごとに必要な能力と学習内容を明確にし、営業部門では各事業会社の教育体系に基づく学習を行い、それぞれライセンス制度により昇格基準を定めております。その内容は学習管理システム内に「教育情報」として確認できる環境を整備しております。また、育休・在宅勤務・有給休暇の取得や残業の削減を推進する方針であり、女性の育休は概ね取得できており、今後は男性の育休取得を推進するとともに、在宅勤務については、在宅手当制度の活用やフレックスタイム制を導入するなど今後も環境整備に努めてまいります。
その他社内環境整備については、「正社員一人当たり教育訓練費」、「従業員エンゲージメントスコア」、「ストレスチェック結果」の各目標を定め実績を開示しております。詳細は当社ホームページの同URL内に「AOKIグループのサステナビリティ」として記載しておりますのでご参照ください。
多様性の確保については、当社グループは、女性、外国人、中途採用者や障がいをお持ちの方等、すべての方々の活躍が企業の成長において重要であると認識しており、それぞれが能力を高めスキルを持ち、社内資格試験の合格を前提に中核人財として活躍していただくこととしております。
「AOKIグループのサステナビリティ」として重要な課題を6つ掲げておりますが、特に「環境(気候変動)」及び「人財」が重要であると認識しております。
① 環境(気候変動)については、考え方と活動方針を定め下記の「(4) 指標及び目標」を掲げており、TCFDの枠組みにも賛同し、その対応についてサステナビリティ委員会で議論しております。また、2022年度分よりScope1.2の排出量に加えScope3の排出量を算定し開示しており、さらに2024年度よりCDP(気候変動分野)の質問書にも回答し、2025年度は「B」スコアを取得いたしました。
気候変動の影響を背景とした温室効果ガス排出に関する規制強化や、再生可能エネルギーへの転換、消費者の消費志向の変化などは、当社グループの事業や財務に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、気候変動の影響を踏まえて事業戦略と組織のレジリエンスを検討するため、TCFD提言に基づきシナリオ分析を実施しました。低炭素経済への移行が進む1.5℃シナリオと、GHG排出削減が十分に進まず気温の上昇が加速する4℃シナリオを想定し、それぞれのシナリオにおける事業環境の変化を分析した上で、気候変動リスクと機会を特定・評価し、対応策の検討を進めております。
現時点で当社グループへの影響が大から中程度と想定されるリスク・機会については以下のとおりです。
ア 移行リスク(1.5℃シナリオ)
| 種別 | ドライバー | 気候変動がもたらす影響 | 対象事業 | 時間軸 | 影響度 | 対応策 |
| 法規制 ・ 政策 | 炭素税の導入 | 自社への炭素税課税によりコストが増加する | 全事業 | 中期 | 大 | ・再エネ導入による排出量削減の推進 ・オフセット制度やクレジットの活用によるコスト抑制 ・中長期のGHG削減目標に基づき計画的な削減の実施(SBT取得に向けて取り組み中) |
| 既存の製品及びサービスへのマンデート(受託事項)及び規制 | プラスチック利用や製品リサイクルに関する規制強化や新たな規制が導入された場合、その対応コストが発生する | 中期~ 長期 | 中 | ・プラスチック利用量の削減 ・廃棄物の発生抑制 ・3R運動、ゼロエミッション活動の実施 ・資源循環に係る政策動向の注視 | ||
| 市場 | 顧客行動の変化 | 消費者が環境に配慮した製品やサービスを優先的に選択するようになり、従来型の製品への需要が減少する | 中 | ・環境配慮型商品の開発と販売強化 ・再生可能素材やリサイクル素材の積極採用 ・サステナブル商品の情報発信強化 | ||
| 重衣料など既存商品の需要減と温暖化に対応した商品開発の遅れによる顧客離れが生じる | ファッション | 大 | ・高温環境に対応した機能性商品の投入 ・商品構成比の見直しと在庫適正化 ・サステナブル素材の採用による環境対応と機能性向上を同時に実現 | |||
| 原材料コストの上昇 | 電源構成において再生可能エネルギーの割合の増加に伴い、電力コストが増加する | 全事業 | 大 | ・複数電力会社との契約比較による調達コストの抑制 ・自社施設への省エネ設備導入による使用量そのものの削減 ・非化石証書(化石燃料を使わずに発電された電力が持つ環境価値を証書化したもの)や長期契約を通じた安定的な電力価格の確保 | ||
| 食材調達の不安定化や、食材の原価上昇によりコストが増加する | エンターテイメント | 中 | ・地産地消及び調達先の分散化 ・冷凍、保存技術の活用による安定供給体制の確保 |
イ 物理リスク(4℃シナリオ)
| 種別 | ドライバー | 気候変動がもたらす影響 | 対象事業 | 時間軸 | 影響度 | 対応策 |
| 急性 | サイクロンや洪水などの極端な天候事象の過酷さの増加 | 自社拠点の事業活動停滞/停止により、売上高が減少する | 全事業 | 短期~長期 | 大 | ・立地条件を考慮した新規出店判断と既存拠点のリスク再評価 ・自然災害保険やインフラ投資による被害最小化 |
| 慢性 | 上昇する平均気温 | 暖冬により冬物製品の需要が減少し、在庫管理コストが増加する | ファッション | 大 | ・販売期間の柔軟化とリアルタイム需要予測の精緻化 ・在庫回転率向上のための販促施策強化 ・通年着用可能な商品の開発 | |
| 夏季の冷房使用量増加に伴い自社の空調コストが増加する | 全事業 | 大 | ・高効率空調設備の導入 ・EMS(エネルギーの効率化をITで制御する技術)やIoT(あらゆるモノをインターネットに接続する技術)を活用した温度・湿度管理の最適化 ・店舗内断熱性の向上と省エネ運用マニュアルの整備 | |||
| 秋冬シーズン短縮に伴う冬物衣料(コート、ダウン、セーターなど)の売上が減少する | ファッション | 大 | ・秋冬以外の季節商品とのラインナップバランス調整 ・多機能商品(防寒×通気性等)の開発 ・新しい販売チャネルの開拓 |
ウ 機会
| 種別 | ドライバー | 気候変動がもたらす影響 | 対象事業 | 時間軸 | 影響度 | 対応策 |
| 資源効率 | より効率的な輸送手段の使用(モーダルシフト) | 燃料効率の高い輸送手段への移行により、環境負荷を低減するとともに、配送コストが減少する | 全事業 | 中期~長期 | 大 | ・輸送ルートや車両の見直しとモーダルシフト計画策定 ・物流会社やIT企業と連携した最適な輸送スケジュールの設計 |
| より効率的な生産及び流通プロセスの使用 | 省エネ設備を導入することでエネルギー消費が抑えられ、運用コストが減少する | 短期~長期 | 中 | ・最先端の省エネ技術の導入 ・エネルギー効率のモニタリング | ||
| リサイクルの利用 | 中古品回収を積極的に推進することで、環境に配慮した企業としてのブランドイメージを確立する | ファッション | 短期 | 中 | ・店舗におけるリサイクル受付やインセンティブ制度の導入 ・回収品の再生による資源循環ビジネスの展開 | |
| より効率的な生産及び流通プロセスの使用 | デマンドレスポンス導入の結果、エネルギー使用の最適化によりコストが削減する | ファッション/エンターテイメント | 短期~長期 | 大 | ・デマンドレスポンスプログラムへの参加によるピーク電力の最適化 ・電力モニタリング体制の整備 | |
| エネルギー源 | より低排出のエネルギー源の使用 | 低炭素エネルギー源を使用することで、化石エネルギー価格増大の影響を低減する | 全事業 | 中期~長期 | 大 | ・再エネメニューや非化石証書を活用した電力調達の拡大 ・PPA(電力購入契約)導入による調達の多様化 |
| 新技術の使用 | IoTを活用したエネルギー使用量の可視化や最適化技術を用いることで、エネルギー消費を管理し、効率的な運用を実現する | 短期~長期 | 大 | ・IoTによるスマートビルディングを活用した、空調・照明制御による店舗のエネルギー最適化 | ||
| 製品及びサービス | 低排出商品及びサービスの開発及び/又は拡張 | 環境配慮型製品の取り扱いを拡大することで売上が増加する | ファッション/ブライダル | 中期~長期 | 中 | ・市場動向を反映した環境訴求型商品の拡充 ・ESG視点での商品タグ・認証表示の導入 |
| 市場 | 新しい市場へのアクセス | 気温上昇により夏季商品の需要が増加する | ファッション | 短期~長期 | 大 | ・需要予測の精度向上による在庫最適化 ・夏季商品の拡充と温暖地域に応じた商品戦略の展開 |
※脱炭素税導入による影響は、約13~15億円を想定
<シナリオ分析における設定>・時間軸 短期:1~3年以内、中期:3~10年頃、長期:10~30年頃
・影響度 大:自社事業への収益を大幅に減少させ得る事項、経営を大幅に圧迫する費用となり得る事項及び事業に重大な経済的損失をもたらし、事業の継続が困難になる可能性
中:中程度の経済的損失が発生し、事業運営に影響を及ぼす可能性
小:売上や利益に軽微な影響があるが、事業運営に大きな支障はない
・使用シナリオ:1.5℃シナリオ IEA WEO2023 Net Zero Emissions by 2050 等
4℃シナリオ IPCC AR6 SSP5-8.5シナリオ 等
その他「TCFD提言に基づく情報開示」は当社ホームページの同URL内に記載しておりますのでご参照ください。
② 人財や多様性(一人ひとりに働きやすさ・やりがいを)についても同様に、考え方と活動方針を定め、下記の「(4) 指標と目標」を掲げております。詳細については、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1)人財戦略に関する基本方針等」をご覧ください。
人材の育成方針は、それぞれが能力に応じてやりがいをもってチャレンジできる舞台を用意し、教育環境を整備して活躍していただくことです。具体的には新卒の方には男女等を問わず新規プロジェクトや新規事業等に積極的に参画、中途採用者の方にはお持ちのスキルを最大限に活かせる職務にチャレンジしていただく適材適所の配置を行っております。
社内環境整備については、本社では階層ごとに必要な能力と学習内容を明確にし、営業部門では各事業会社の教育体系に基づく学習を行い、それぞれライセンス制度により昇格基準を定めております。その内容は学習管理システム内に「教育情報」として確認できる環境を整備しております。また、育休・在宅勤務・有給休暇の取得や残業の削減を推進する方針であり、女性の育休は概ね取得できており、今後は男性の育休取得を推進するとともに、在宅勤務については、在宅手当制度の活用やフレックスタイム制を導入するなど今後も環境整備に努めてまいります。
その他社内環境整備については、「正社員一人当たり教育訓練費」、「従業員エンゲージメントスコア」、「ストレスチェック結果」の各目標を定め実績を開示しております。詳細は当社ホームページの同URL内に「AOKIグループのサステナビリティ」として記載しておりますのでご参照ください。
多様性の確保については、当社グループは、女性、外国人、中途採用者や障がいをお持ちの方等、すべての方々の活躍が企業の成長において重要であると認識しており、それぞれが能力を高めスキルを持ち、社内資格試験の合格を前提に中核人財として活躍していただくこととしております。