訂正有価証券報告書-第46期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/10/13 14:42
【資料】
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【項目】
144項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、『快適な食空間、心温まる接客、そして美味しい料理は人々を「幸せ」にします。私たちは、それらを高品質で提供しながら、低価格で実現する努力を行う事によって、より多くの人に「幸せ」を感じてもらう事を使命とします。』を社会的使命とし、
『お客様から「褒められる店」を創ろう!
その実現に向けた努力こそが私達を成長させ、私達に幸せをもたらし、社会への貢献につながる原点である。』
を経営理念としており、従業員の「考える」「発言する」「行動する」「反省する」という「自奮自発の精神」を尊重し、従業員の成長と自己実現を図る事により、真のお客様サービスの追求と実践を行ってまいります。
(2)目標とする経営指標
当社は、原価率の適正な水準やコスト管理に注力しており、収益の基本指標である売上高営業利益率を最も重要な経営指標として採用しております。従前は、売上高営業利益率8%以上を経営の目標とし、中期的な株主還元方針として50%の配当性向を目標としておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大状況に大きく左右されることから、状況に対応した最大限の努力を行ってまいります。
(3)会社の経営戦略・優先的に対処すべき課題
2021年3月期の最大の課題は、新型コロナウイルスの感染拡大状況による売上変動であると考えております。
それらに対応して、以下の緊急対策を実行し、売上、利益の確保を目指してまいります。
①テイクアウトビジネス拡大施策の強化、テイクアウトのみ営業
②営業開始時間の前倒し、朝食のテスト導入
③大幅な売上低下店舗の一時休業
④店舗のスクラップ&ビルド
テイクアウトビジネスに関しましては、従前より強化を図ってきたことが、新型コロナウイルスの感染拡大によるテイクアウト需要の急増に対応できる結果となり、営業時間短縮と自粛による店内売上の減少を一部補完できました。また、テイクアウトのニーズに応えるために、電子レンジでご飯とおかずが一度に温められる新しい容器を使った「餃子の王将 レンチンシリーズ」を開発し販売を開始しました。臨時休校措置を受け、お子様の食事でお困りのご家庭には、期間限定で「お持ち帰り専用お子様弁当」を販売いたしました。今後もテイクアウトをご利用される顧客のニーズに合った商品開発とデリバリー対応店舗の拡大を進めてまいります。
商業施設内の店舗では、館内の来場者数の大幅減少による売上減少が著しい店舗は、一時休業を行い利益の流出を食い止めます。
また、従前より、老朽化及び売上貢献の低かった店舗のスクラップ&ビルドをこの機に思い切って進め1店舗当たりの平均売上の向上を目指してまいります。
そして、上記の緊急対策を実行しながらも、当社のブランド価値を引き上げる戦略である中期経営計画は手を休めること無く着実に推進して参ります。2021年3月期の重点課題は次のとおりです。
[中期経営計画の4つの主要戦略と主な課題]
1.人材戦略
・従業員満足度調査の活用による従業員満足度のさらなる引き上げ
・人事制度の正しい運用、表彰制度の進化改善
・リーダーとなれる人材の効果的採用
・店舗格差の解消
・より積極的な接客レベルへの向上
2.商品戦略
・レシピの刷新と調理マニュアルの整備
・「王将調理道場」の有効活用による調理技術の高度化
3.店舗開発戦略
・市場分析能力の向上等による店舗開発力の強化
・計画的な店舗改装
4.販促戦略
・メディアミックスの変更
・キッズ、ヤングなどターゲットを絞った戦術の実施
・季節商品、シリーズ商品の開発
以上のとおり、新型コロナウイルス感染拡大に対する対策を適時適切に実行し、この非常時を乗り越えながらも、将来につながる戦略を確実に進めることで、ポストコロナにおける一層の飛躍を目指してまいります。