有価証券報告書-第64期(2025/03/01-2026/02/28)

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2026/05/27 13:06
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156項目

(1)経営成績等の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、深刻化する人手不足を背景に雇用・所得環境には改善が見られる一方、米国の関税政策の影響により地政学的リスクの高まりや国内の物価上昇など、景気の先行きについては不透明な状況が続いております。
当社グループが主に属する食品小売業界におきましては、経済活動の正常化による人流増加に加え、インバウンドの回復も追い風となる一方、原材料価格や光熱費、人件費の上昇に加えて、継続的な物価上昇による消費者の節約志向が強まるなど、企業運営を取り巻く環境は厳しさを増しております。
このような状況の中、当社グループにおきましては今年度から2028年2月期を最終年度とする第4次中期経営計画を策定いたしました。第4次中期経営計画における重点課題といたしまして、早期黒字化と安定収益の確保、店舗戦略、サステナビリティ、人材の育成と制度改革、風土づくり、組織基盤整備を掲げ、経営課題解決に向けての戦略推進により強い企業成長を目指してまいります。また、グループ経営理念であります「ヤマザワグループは、お客様に安心と豊かさを提供し、地域の健康元気を応援するとともに、従業員一人一人が輝く企業を目指します」を基軸に、「地域に愛される、健康元気な100年企業を目指す」というグループビジョンを達成するために、『“THE CHANGE”(変化・変革)』をスローガンに掲げ、全社一丸となって各施策の実行及び検証を行ってまいりました。
なお、当社は2026年2月20日を効力発生日として、当社のスーパーマーケット事業の一部である、秋田県で6店舗のスーパーマーケットを展開する、よねや事業、その周辺事業であるフィットネス事業及び不動産事業等を株式会社ナイスの100%子会社である株式会社東北ナイスに会社分割(簡易吸収分割)の方法により承継いたしました。本会社分割(簡易吸収分割)による事業分離は、当社がより強固で持続可能な企業を築くための選択と集中による事業構造改革であり筋肉質な財務体質を作り上げ今後の成長と競争力を確保することを目的としたものであります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ36億18百万円減少し、519億58百万円となりました。
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ43億94百万円減少し、252億13百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ7億75百万円増加し、267億44百万円となりました。
b.経営成績
当連結会計年度の売上高は1,054億5百万円(前年同期比2.8%増)、営業利益は11億40百万円(前年同期は8億21百万円の営業損失)、経常利益は12億29百万円(前年同期は4億7百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は13億78百万円(前年同期は26億17百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントの経営成績は、次のとおりであります。
スーパーマーケット事業におきましては、第4次中期経営計画の重点課題を達成するための、商品戦略やサービス戦略、サステナビリティの諸施策に取組んでまいりました。
黒字化に向けた収益力強化のためのマーケティング・ブランド戦略としてヤマザワブランドの構築を最重要課題としてまいりました。2025年3月に惣菜の新ブランド「ヤマザワデリ」を立ち上げ、お客様の声をもとにした
“頑張りすぎず、お惣菜に頼りながらいこうよ”をコンセプトに、お客様の心と体を健康元気にする食生活の提案を行ってまいりました。また、地元密着企業として地元の食材を利用したもう一つの惣菜ブランド「このまちの」も同時に立ち上げ、山形・宮城・秋田の地元の素材、味にこだわった商品をお届けしてまいりました。
お客様の利便性向上に向けた取組みといたしましては、弊社HP内のギフト専用のネットショッピングサイトにおいて地元が産地である特産品の拡充を図り、規模を拡大してまいりました。また、2025年4月には楽天グループ株式会社が運営するインターネットショッピングモールの「楽天市場」に公式オンラインショップ「ヤマザワ楽天市場店」を新規出店いたしました。全国のお客様へ東北の魅力的な特産品をお届けし、「楽天市場」という全国規模のプラットフォームを活用することで東北の魅力を広く発信し地元の強みを活かした商品展開を進めてまいります。昨年度導入いたしました「ヤマザワEdy-楽天ポイントカード」におきましては、楽天ポイントカードの全国的な知名度・利便性の高さを活用したヤングファミリー層の支持獲得を目指した結果、2026年2月現在では会員数38万人を超えました。今後も更なる登録数増を目指してまいります。さらに、店舗へのご来店が困難なお客様の利便性向上を目的とし、販売パートナー(個人事業主)が商品を車に積み込み、依頼されたお客様のご自宅まで伺い、お買物をしていただくサービスである、移動スーパー「とくし丸」事業も引き続きご好評を得ており、山形県内17台、宮城県内8台の合計25台が稼動しております。引き続きエリアを拡大して運行を随時増やしていく予定です。
サステナビリティ経営におきましては、当社グループのサステナビリティ基本方針に則り、企業価値創造と持続可能な社会を実現する上で重要と考える事項として特定したマテリアリティ(重要課題)ごとに各課題の解決に向けた具体策の策定と推進に取組んでまいります。
更に、当社グループではグループ経営理念の下、食を通じ持続可能な社会を実現するために、『ヤマザワSDGs宣言』を表明し、持続可能で豊かな社会の実現に向けた経営を推進しております。環境活動への取組みといたしましては、脱炭素に向け、気候変動対策の一つである再生可能エネルギーを利用した太陽光パネルによる発電を2026年2月までに19店舗で導入しており、今後さらなる導入を進めてまいります。また、働きやすい職場環境づくり実現のための健康経営の取組みが評価され、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人2025」(大規模法人部門)に認定されました。今後も経営理念・グループビジョンに基づき、地域とのつながりを大切に持続可能で豊かな社会の実現に貢献してまいります。
設備投資といたしましては、既存店の活性化として、2025年4月に「吉岡店」(宮城県黒川郡大和町)、同年5月に「山居町店」(山形県酒田市)、同年9月に「米沢中田町店」(山形県米沢市)、同年11月に「旭新町店」(山形県酒田市)の改装を実施いたしました。また、同年9月に「稲川店」(秋田県湯沢市)、同年10月に「白石東店」(宮城県白石市)を閉店いたしております。なお、2026年2月に秋田地区の6店舗を株式会社東北ナイスへ会社分割(簡易吸収分割)によって承継しております。
以上によりまして店舗数が、山形県内44店舗、宮城県内18店舗となり、スーパーマーケット事業の合計店舗数は62店舗となっております。
この結果、スーパーマーケット事業の売上高は923億33百万円(前年同期比2.9%増)となりました。
ドラッグストア事業におきましては、「地域の皆様が健康で楽しく、より便利に、より豊かに、活き活きと生活できる商品と情報を提供し、『生活の質』の向上を実現する」を基本理念に、デジタルの推進と販売力の強化に取り組むとともに、働きやすい職場環境の実現を推進し、全社一丸となって地域の人々の「生活の質」の向上の実現に向けて取組んでまいりました。
設備投資といたしましては、新規出店として2025年11月に「調剤大学病院前Driveぷらす店」(山形県山形市)を開店しております。また、2025年4月に「ドラッグ高畠店」(山形県東置賜郡高畠町)、同年8月に「調剤二番町店」(宮城県仙台市)、同年9月に「調剤木の実町店」(山形県山形市)2026年2月に「ドラッグ角田店」(宮城県角田市)を閉店しております。
この結果、ドラッグストア事業の売上高は130億70百万円(同1.9%増)となりました。
食品製造事業におきましては、惣菜及び日配商品を開発製造して当社グループへ納品しており、スーパーマーケット事業との連携を密にし、安全・安心で美味しいオリジナル商品の開発を行ってまいりました。2023年に稼働を開始しましたデリカセンターの活用により、商品開発・生産能力の増強、店舗への供給量の拡大に加え、最新設備の導入と徹底した衛生管理による味・品質・鮮度の向上、そして働きやすい環境づくりを実現しております。
この結果、食品製造事業の内部売上高は前年同期と比べ3億7百万円増加しましたが、製造された商品は主にスーパーマーケット事業で販売されており内部取引の消去により相殺されているため、食品製造事業の売上高は2百万円(同70.0%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億82百万円減少し、当連結会計年度末は49億50百万円(前連結会計年度比7.1%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は59億50百万円(前連結会計年度比26億32百万円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益20億72百万円(同39億84百万円の増加)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は10億59百万円(前連結会計年度は投資活動の結果使用した資金が23億96百万円)となりました。これは主に、事業分離における収入23億98百万円(同23億98百万円の増加)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は73億92百万円(前連結会計年度比61億91百万円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出59億円(同60億円の増加)によるものです。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)は、スーパーマーケット事業、ドラッグストア事業及び食品製造事業を主な事業としており、当社グループにおける食品の製造は当社グループへの商品の納入となっておりますので、生産及び受注については記載しておりません。
販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(百万円)前年同期比増減(%)
スーパーマーケット事業92,3332.9
ドラッグストア事業13,0701.9
食品製造事業2△70.0
合計105,4052.8

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
(2)経営者の視点による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度の経営者による財政状態及び経営成績の分析は、以下のとおりであります。
なお、記載事項につきましては、本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。従いまして、将来に関する事項には不確実性を内在しておりますので、将来生じる実際の結果とは異なる可能性もあります。
① 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は144億33百万円(前連結会計年度末142億94百万円)となり、前連結会計年度末と比べ1億38百万円増加しました。これは主に、未収入金が6億14百万円増加したことによるものです。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は375億25百万円(同412億82百万円)となり、前連結会計年度末と比べ37億57百万円減少しました。これは主に、建物及び構築物(純額)が30億22百万円減少したことや、繰延税金資産が4億90百万円減少したことによるものです。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は171億96百万円(同210億76百万円)となり、前連結会計年度末と比べ38億80百万円減少しました。これは主に、短期借入金が59億円減少したことによるものです。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は80億17百万円(同85億31百万円)となり、前連結会計年度末と比べ5億14百万円減少しました。これは主に、資産除去債務が1億12百万円減少したことによるものです。
(純資産合計)
当連結会計年度末における純資産合計は267億44百万円(同259億69百万円)となり、前連結会計年度末と比べ7億75百万円増加しました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものです。自己資本比率は51.5%となりました。
② 経営成績の分析
(営業収益及び売上総利益)
売上高は1,054億5百万円となりました。
セグメント別の売上高の詳細については、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ③ 生産、受注及び販売の実績」をご参照ください。
また、売上総利益は296億34百万円、売上総利益率は28.1%と前連結会計年度と比較し0.3ポイント増となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は284億94百万円となりました。
販売費及び一般管理費を要約すると下記のとおりです。
区分金額(百万円)前年同期比増減(%)
販売費1,834△9.2
人件費15,1960.7
設備費9,073△9.3
管理費2,3904.0
合計28,494△3.1

販売費は18億34百万円となりました。これは、広告宣伝費等によるものです。
人件費は151億96百万円となりました。当社グループにおきましては、従業員数が1,107名、1日8時間換算による臨時従業員数が3,033名となっております。
設備費は90億73百万円となりました。これは光熱費、地代家賃、減価償却費、店舗管理費等によるものです。
(営業利益及び経常利益)
営業利益は11億40百万円、経常利益は12億29百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は13億78百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の見積りの判断が当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
(固定資産の減損)
当社グループは、主としてスーパーマーケット事業を営んでおり、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、キャッシュ・フローを生み出す最小単位として店舗を基本単位とし、また、賃貸不動産、工場、遊休資産及び売却予定資産については物件単位毎にグルーピングしており、本社資産等については共用資産としております。減損の兆候がある店舗等については、減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すると判断した場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額することにより減損損失として計上することとしております。
減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては、事業計画に基づく見積りを行っていることから、その見積りの前提とした仮定に想定を上回る変化が生じた場合には、新たに減損損失が発生する可能性があります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の収益力に基づく課税所得及びタックス・プランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。繰延税金資産の回収可能性の判断にあたっては、事業計画に基づく将来の課税所得の見積りを行っていることから、その見積りの前提とした仮定に変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性の判断に重要な影響を与える可能性があります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは運転資金及び店舗に係る設備投資によるものであります。その資金源泉は、営業活動によるキャッシュ・フロー及び借入金による資金調達によっております。
当連結会計年度では、店舗改装を中心に21億58百万円の投資を行っており、これらは自己資金で賄っております。
また、翌連結会計年度の資金需要については、引き続き店舗の活性化等による設備投資を18億円予定しており、これらに必要な資金は自己資金及び借入金で賄う予定です。
⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

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