四半期報告書-第34期第3四半期(平成29年10月1日-平成29年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、アジア・米国などに向けた輸出の伸びや、概して手元キャッシュ・フローが潤沢な企業による設備投資の拡大を牽引役として緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、朝鮮半島情勢の緊迫化などの地政学リスク、米国の保護主義的な動き、中国の景気失速懸念など不透明な海外情勢、また、人手不足の深刻化による一部業種における供給制約の発生といった景気下振れリスクが懸念される状況であります。
加えて、雇用情勢の改善は継続し個人消費は緩やかに持ち直しているものの、個人所得の伸びは引き続き企業業績の拡大に比して力強さを欠くため、生鮮食品はじめ食品全般の低価格志向や日常的支出における節約志向は依然として根強いものがあります。
一方、水産業界におきましては、国内での魚離れの進行、多くの大衆魚の不漁、海外における魚食の拡がりによる仕入価格の上昇など、当社を取り巻く経営環境は厳しさを増しております。
このような厳しい経営環境の中、当社グループにおきましては、経営目標として「“魚力ブランド”確立への挑戦」を掲げ、強い魚力の復活に向けて、各事業分野における基本戦略に取り組んでまいりました。
この間、小売事業で8店舗を出店する一方、経営資源の効率化を図るため2店舗を退店し、当第3四半期連結会計期間末の営業店舗数は81店舗となりました。
この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は204億85百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は6億67百万円(前年同期比10.3%減)、経常利益は6億59百万円(前年同期比19.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億78百万円(前年同期比23.3%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①小売事業
小売事業では、上半期中心にアニサキス食中毒に関する報道の影響を受けたこと、また、サンマなど旬の生魚が不漁となるケースが多くなっていることなどから苦戦を強いられておりますが、11月以降、穏やかな天候に恵まれる中、本まぐろなどの拡販が奏功し、また、クリスマスから歳末にかけての商戦も概して堅調に推移したことなどにより盛り返した結果、当第3四半期連結累計期間における既存店舗の売上高は対前年同期比2.6%の減少となりました。
新店は、平成29年4月にJR総武線本八幡駅に隣接する「シャポー本八幡」内に「本八幡店」(千葉県市川市)、国道16号線ロードサイドに立地する「島忠ホームズ相模原店」1階「スマイルワン・生鮮館相模原古淵店」内に「魚力市場相模原店」(神奈川県相模原市)、9月に名古屋市中心部、納屋橋エリアの複合施設「テラッセ納屋橋」の食品スーパー「ラ フーズコア納屋橋」内に「名古屋納屋橋店」(愛知県名古屋市)、10月に新宿駅に隣接する「小田急百貨店」内に「寿司ランド新宿店」(東京都新宿区)、JR総武線津田沼駅に隣接する「津田沼パルコ」内に「津田沼パルコ店」(千葉県船橋市)、JR外房線鎌取駅に隣接する「ゆみ~る鎌取ショッピングセンター」内に「鎌取店」(千葉県千葉市)、JR京浜東北線大森駅に隣接する「アトレ大森」地階「東急ストア」内に「海鮮魚力大森店」(東京都大田区)、11月にJR中央線国分寺駅に隣接する「セレオ国分寺」内に「海鮮魚力国分寺店」(東京都国分寺市)を開店しております。
一方、平成29年10月に経営資源の効率化を図るため「Sushi力蔵舞浜店」(千葉県浦安市)を、12月にディベロッパー施設の閉鎖に伴い「魚力市場四街道店」(千葉県四街道市)を退店しております。
この結果、売上高は188億36百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は7億44百万円(前年同期比8.4%減)となりました。
②飲食事業
飲食事業では、売上高は前期新店の増収効果により増加いたしました。また、効率的な店舗運営に努めるとともに、新業態として前期出店した「築地魚力」については、店舗運営体制の確立に取り組みました。
この結果、売上高は6億25百万円(前年同期比20.2%増)、営業利益は8百万円(前年同期比340.9%増)となりました。
③卸売事業
卸売事業では、子会社の株式会社大田魚力は外食チェーンを中心とした取引先を専門とし売上高は4億81百万円、当社は前期より国内スーパーマーケットへの卸売事業を大田魚力から引き継いでおり、売上高は5億円となりました。
平成28年4月に設立した合弁会社の株式会社シーフードワークスは、高鮮度凍結魚の販売をはじめ事業を拡大し、売上高は4億17百万円となりました。
しかしながら、他社との競合や仕入価格の上昇等により取引環境は厳しさを増しており、この結果、グループ全体の卸売事業の売上高は9億74百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益は2百万円(前年同期比86.7%減)となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、人口の減少、少子高齢化の進行などにより、魚食が減少する状況にあります。また、魚資源の枯渇化の進行や、海外における魚食普及に伴う魚価の高騰など、より一層厳しくなるものと考えております。しかし、このような時こそ「良い魚を鮮度良く、より安い価格で提供する」という当社創業以来の精神を継続して持ち続け、お客様の支持を絶対的なものとするとともに、日本の伝統文化である魚食の普及に取り組み、経営基盤をより確固たるものにしたいと考えております。
現状の課題として、店舗運営力の強化が重要と考えております。小売業界におきましては業態を超えた企業間の競争がますます激化しております。食品スーパーはもとよりコンビニエンスストア、ネット販売などとの競争において、今まで以上に顧客のニーズに対応した商品開発や品揃えに注力するとともに、サービスレベルの向上を図ってまいります。そのため、社員の販売技術や加工技術のレベルアップを図るとともに、パート・アルバイトの職域拡大と早期戦力化に取り組み生産性の向上に努めております。具体策として、商品仕入、売場づくり、社員の販売技術や加工技術にいたるまで各分野の幹部社員と店舗スタッフが一体となり、既存の店舗を丸ごと見直し一段高いレベルの店舗へと脱皮を図る「プチ・リニューアル」プロジェクトを9月より開始いたしました。概ね1年間に亘る予定でありますが、順次粘り強く実施してまいります。
次に、収益性に裏付けられた成長の追求があげられます。当社は、小売事業において一定の売上が見込まれるターミナル駅近隣の商業施設への出店を基本としておりますが、首都圏を中心とした店舗開発情報の収集に力を入れ、十分な収益性の確保が期待される物件の開発に取り組むことが重要であります。一方、既存店の収益性を継続的に検証し、収益性が不十分な店舗については商品仕入面の取組みを含め、改善のために努力を尽くしてまいります。しかし、人手不足の深刻化が供給制約となり当社にとっても際限なく新規出店を行える環境ではないため、既存店舗からの退店を含め、限られた経営資源を効率的に活用できる最適な店舗ポートフォリオの構築をめざすことも重要であります。寿司テイクアウト専門店については、従来から展開する「海鮮魚力寿司」の業態に加え、江戸前寿司と米国風ロール寿司を中心に品揃えする「Sushi力蔵」、百貨店を中心に出店しハイグレードな江戸前寿司を品揃えする「かげん鮨」の3業態の事業構造を確立し、新規出店先の開拓を進めてまいります。この他、店頭で販売するアジをさばきそのまま揚げるアジフライをはじめ新鮮な魚介類を活用した惣菜の商品開発に取り組み、惣菜を柱とする店舗の確立を図ってまいります。また、飲食事業においては、既存店の事業構造の再構築を図るとともに、高鮮度凍結魚を利用した首都圏以外への出店など新規業態の開発を進めてまいります。
以上の施策を推進する人材の確保と育成にも取り組んでおります。当社の将来を担う経営幹部や店舗管理職の育成は不可欠であり、採用活動の強化及び社員教育の充実を図ってまいります。店舗の重要な戦力となるパート・アルバイトの確保は昨今困難な状況となっており、従来の募集活動に加え社員紹介制度やホームページを活用した募集などにより人員の確保を図っております。また、人事労務制度にとどまらず業務プロセスの改善なども視野に入れた働き方改革の推進が課題となっており、全社的なプロジェクトを立ち上げ取り組んでおります。
これらの事業展開を支える経営基盤を確立するためには、リスクマネジメントの強化が重要であります。「食の安全」につきましては継続してお客様の信用を得ていくことが重要な課題であり、制度の更なる整備、教育の徹底、現場の指導強化、商品管理体制強化を進めてまいります。また、コンプライアンスへの対応も重要課題であり、魚力行動規範の遵守、労働環境の改善、当社業務に係る諸法令・規則等の教育等、法令遵守の体制づくりに取り組んでまいります。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループは、強みである鮮魚の仕入力、販売力と経営実績によりつくられた信用力を活かして、総合的な「海産流通業」をめざすことを基本的な経営戦略としております。
この実現のために、基幹事業である国内における鮮魚及び寿司小売事業の競争力強化と首都圏及び中京圏を中心とした店舗網の拡大・整備を図っております。特に、昨今需要が高まっている寿司については、小面積でも出店可能なテイクアウト専門店の出店を加速させるとともに、その事業構造の確立と多店舗展開を視野に入れた新規出店先の開発に注力しております。同じく需要が高まっている惣菜分野において、当社グループの特長を活かし新鮮な魚介類を加工する鮮魚惣菜の商品化に取り組んでおります。
飲食事業につきましては、既存店舗の事業構造の再構築に取り組むとともに、新規業態の開発を含めた出店の強化に取り組んでまいります。更に、効率的な店舗運営に努めるほか、当社は魚介類の目利きや供給に注力しながら店舗運営能力に長けたパートナーと協業するなどのスキームも検討してまいります。
また、卸売事業において、株式会社魚力は鮮魚の仕入力の強さと培ってきた鮮魚の販売ノウハウを活かし、リテールサポートを付加した食品スーパーを取引先とする鮮魚卸売事業を担い、子会社の株式会社大田魚力は新鮮な生魚を中心とした飲食店への卸売事業に取り組んでまいります。
国内における魚食の減少、また、魚資源の枯渇化の進行や、海外における魚食普及による魚価の高騰、更に人手不足の深刻化など、当社を取り巻く環境はより一層厳しくなるものと考えられるため、国内小売事業、卸売事業とも、これまで以上に収益性に配慮した業務運営が必要になるものと考えております。
新しい展開としてまず、海外の和食ブームを背景に、日本食レストランの増加による海外での魚介類の需要が高まる中、海外卸売事業では、新鮮で安全な刺身用冷凍魚に対するニーズの高まりや加工技術者不足等による高鮮度で加工度の高い食材に対する需要の増加を見込み、平成28年4月、高速冷凍技術を持つ株式会社フードワークスと合弁会社を設立しておりますが、全国から仕入れた魚介類を高鮮度で凍結・加工した商品を、国内及び米国・東南アジアをはじめとする海外へ輸出販売する事業を推進してまいります。
次に、天然の魚資源の枯渇化に備え養殖魚の安定的調達のため養殖業者との資本・業務提携を行っておりますが、今後は魚介類の加工などを含むいわゆる川上分野への更なる展開を検討してまいります。
これらの事業を円滑かつ効率的に推進するため、平成30年10月に予定される東京都中央卸売市場の豊洲への移転に向け、グループとしての新しい物流システムを構築してまいります。また、併せてグループ情報システムのレベルアップを図ってまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ販売商品の購入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。
営業費用の主なものは、人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用(テナント経費・水道光熱費・販売促進費等)であります。
設備資金需要のうち主なものは、小売事業、飲食事業の新規店舗・改装店舗に関わる店舗内装・空調・衛生厨房設備等の販売拠点の拡充・整備によるものと、全社的なIT活用推進を図るための、本社・店舗間のネットワーク構築やセキュリティ対策等のシステム投資であります。
(財務政策)
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金でまかなう事を基本方針としております。
従いまして、無借金経営政策を継続しておりますが、借入枠につきましては、金融機関2行との間に合計6億円の当座貸越契約を締結し、不測の事態に備えております。
当社グループは、健全な財務状態を継続しつつ、営業活動により得られるキャッシュ・フローから、成長を維持するための将来必要な資金を調達することが可能と考えております。
(1)業績の状況
当第3四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、アジア・米国などに向けた輸出の伸びや、概して手元キャッシュ・フローが潤沢な企業による設備投資の拡大を牽引役として緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、朝鮮半島情勢の緊迫化などの地政学リスク、米国の保護主義的な動き、中国の景気失速懸念など不透明な海外情勢、また、人手不足の深刻化による一部業種における供給制約の発生といった景気下振れリスクが懸念される状況であります。
加えて、雇用情勢の改善は継続し個人消費は緩やかに持ち直しているものの、個人所得の伸びは引き続き企業業績の拡大に比して力強さを欠くため、生鮮食品はじめ食品全般の低価格志向や日常的支出における節約志向は依然として根強いものがあります。
一方、水産業界におきましては、国内での魚離れの進行、多くの大衆魚の不漁、海外における魚食の拡がりによる仕入価格の上昇など、当社を取り巻く経営環境は厳しさを増しております。
このような厳しい経営環境の中、当社グループにおきましては、経営目標として「“魚力ブランド”確立への挑戦」を掲げ、強い魚力の復活に向けて、各事業分野における基本戦略に取り組んでまいりました。
この間、小売事業で8店舗を出店する一方、経営資源の効率化を図るため2店舗を退店し、当第3四半期連結会計期間末の営業店舗数は81店舗となりました。
この結果、当社グループの当第3四半期連結累計期間の売上高は204億85百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は6億67百万円(前年同期比10.3%減)、経常利益は6億59百万円(前年同期比19.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億78百万円(前年同期比23.3%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
①小売事業
小売事業では、上半期中心にアニサキス食中毒に関する報道の影響を受けたこと、また、サンマなど旬の生魚が不漁となるケースが多くなっていることなどから苦戦を強いられておりますが、11月以降、穏やかな天候に恵まれる中、本まぐろなどの拡販が奏功し、また、クリスマスから歳末にかけての商戦も概して堅調に推移したことなどにより盛り返した結果、当第3四半期連結累計期間における既存店舗の売上高は対前年同期比2.6%の減少となりました。
新店は、平成29年4月にJR総武線本八幡駅に隣接する「シャポー本八幡」内に「本八幡店」(千葉県市川市)、国道16号線ロードサイドに立地する「島忠ホームズ相模原店」1階「スマイルワン・生鮮館相模原古淵店」内に「魚力市場相模原店」(神奈川県相模原市)、9月に名古屋市中心部、納屋橋エリアの複合施設「テラッセ納屋橋」の食品スーパー「ラ フーズコア納屋橋」内に「名古屋納屋橋店」(愛知県名古屋市)、10月に新宿駅に隣接する「小田急百貨店」内に「寿司ランド新宿店」(東京都新宿区)、JR総武線津田沼駅に隣接する「津田沼パルコ」内に「津田沼パルコ店」(千葉県船橋市)、JR外房線鎌取駅に隣接する「ゆみ~る鎌取ショッピングセンター」内に「鎌取店」(千葉県千葉市)、JR京浜東北線大森駅に隣接する「アトレ大森」地階「東急ストア」内に「海鮮魚力大森店」(東京都大田区)、11月にJR中央線国分寺駅に隣接する「セレオ国分寺」内に「海鮮魚力国分寺店」(東京都国分寺市)を開店しております。
一方、平成29年10月に経営資源の効率化を図るため「Sushi力蔵舞浜店」(千葉県浦安市)を、12月にディベロッパー施設の閉鎖に伴い「魚力市場四街道店」(千葉県四街道市)を退店しております。
この結果、売上高は188億36百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益は7億44百万円(前年同期比8.4%減)となりました。
②飲食事業
飲食事業では、売上高は前期新店の増収効果により増加いたしました。また、効率的な店舗運営に努めるとともに、新業態として前期出店した「築地魚力」については、店舗運営体制の確立に取り組みました。
この結果、売上高は6億25百万円(前年同期比20.2%増)、営業利益は8百万円(前年同期比340.9%増)となりました。
③卸売事業
卸売事業では、子会社の株式会社大田魚力は外食チェーンを中心とした取引先を専門とし売上高は4億81百万円、当社は前期より国内スーパーマーケットへの卸売事業を大田魚力から引き継いでおり、売上高は5億円となりました。
平成28年4月に設立した合弁会社の株式会社シーフードワークスは、高鮮度凍結魚の販売をはじめ事業を拡大し、売上高は4億17百万円となりました。
しかしながら、他社との競合や仕入価格の上昇等により取引環境は厳しさを増しており、この結果、グループ全体の卸売事業の売上高は9億74百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益は2百万円(前年同期比86.7%減)となりました。
(2)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループを取り巻く経営環境は、人口の減少、少子高齢化の進行などにより、魚食が減少する状況にあります。また、魚資源の枯渇化の進行や、海外における魚食普及に伴う魚価の高騰など、より一層厳しくなるものと考えております。しかし、このような時こそ「良い魚を鮮度良く、より安い価格で提供する」という当社創業以来の精神を継続して持ち続け、お客様の支持を絶対的なものとするとともに、日本の伝統文化である魚食の普及に取り組み、経営基盤をより確固たるものにしたいと考えております。
現状の課題として、店舗運営力の強化が重要と考えております。小売業界におきましては業態を超えた企業間の競争がますます激化しております。食品スーパーはもとよりコンビニエンスストア、ネット販売などとの競争において、今まで以上に顧客のニーズに対応した商品開発や品揃えに注力するとともに、サービスレベルの向上を図ってまいります。そのため、社員の販売技術や加工技術のレベルアップを図るとともに、パート・アルバイトの職域拡大と早期戦力化に取り組み生産性の向上に努めております。具体策として、商品仕入、売場づくり、社員の販売技術や加工技術にいたるまで各分野の幹部社員と店舗スタッフが一体となり、既存の店舗を丸ごと見直し一段高いレベルの店舗へと脱皮を図る「プチ・リニューアル」プロジェクトを9月より開始いたしました。概ね1年間に亘る予定でありますが、順次粘り強く実施してまいります。
次に、収益性に裏付けられた成長の追求があげられます。当社は、小売事業において一定の売上が見込まれるターミナル駅近隣の商業施設への出店を基本としておりますが、首都圏を中心とした店舗開発情報の収集に力を入れ、十分な収益性の確保が期待される物件の開発に取り組むことが重要であります。一方、既存店の収益性を継続的に検証し、収益性が不十分な店舗については商品仕入面の取組みを含め、改善のために努力を尽くしてまいります。しかし、人手不足の深刻化が供給制約となり当社にとっても際限なく新規出店を行える環境ではないため、既存店舗からの退店を含め、限られた経営資源を効率的に活用できる最適な店舗ポートフォリオの構築をめざすことも重要であります。寿司テイクアウト専門店については、従来から展開する「海鮮魚力寿司」の業態に加え、江戸前寿司と米国風ロール寿司を中心に品揃えする「Sushi力蔵」、百貨店を中心に出店しハイグレードな江戸前寿司を品揃えする「かげん鮨」の3業態の事業構造を確立し、新規出店先の開拓を進めてまいります。この他、店頭で販売するアジをさばきそのまま揚げるアジフライをはじめ新鮮な魚介類を活用した惣菜の商品開発に取り組み、惣菜を柱とする店舗の確立を図ってまいります。また、飲食事業においては、既存店の事業構造の再構築を図るとともに、高鮮度凍結魚を利用した首都圏以外への出店など新規業態の開発を進めてまいります。
以上の施策を推進する人材の確保と育成にも取り組んでおります。当社の将来を担う経営幹部や店舗管理職の育成は不可欠であり、採用活動の強化及び社員教育の充実を図ってまいります。店舗の重要な戦力となるパート・アルバイトの確保は昨今困難な状況となっており、従来の募集活動に加え社員紹介制度やホームページを活用した募集などにより人員の確保を図っております。また、人事労務制度にとどまらず業務プロセスの改善なども視野に入れた働き方改革の推進が課題となっており、全社的なプロジェクトを立ち上げ取り組んでおります。
これらの事業展開を支える経営基盤を確立するためには、リスクマネジメントの強化が重要であります。「食の安全」につきましては継続してお客様の信用を得ていくことが重要な課題であり、制度の更なる整備、教育の徹底、現場の指導強化、商品管理体制強化を進めてまいります。また、コンプライアンスへの対応も重要課題であり、魚力行動規範の遵守、労働環境の改善、当社業務に係る諸法令・規則等の教育等、法令遵守の体制づくりに取り組んでまいります。
(3)研究開発活動
該当事項はありません。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社グループは、強みである鮮魚の仕入力、販売力と経営実績によりつくられた信用力を活かして、総合的な「海産流通業」をめざすことを基本的な経営戦略としております。
この実現のために、基幹事業である国内における鮮魚及び寿司小売事業の競争力強化と首都圏及び中京圏を中心とした店舗網の拡大・整備を図っております。特に、昨今需要が高まっている寿司については、小面積でも出店可能なテイクアウト専門店の出店を加速させるとともに、その事業構造の確立と多店舗展開を視野に入れた新規出店先の開発に注力しております。同じく需要が高まっている惣菜分野において、当社グループの特長を活かし新鮮な魚介類を加工する鮮魚惣菜の商品化に取り組んでおります。
飲食事業につきましては、既存店舗の事業構造の再構築に取り組むとともに、新規業態の開発を含めた出店の強化に取り組んでまいります。更に、効率的な店舗運営に努めるほか、当社は魚介類の目利きや供給に注力しながら店舗運営能力に長けたパートナーと協業するなどのスキームも検討してまいります。
また、卸売事業において、株式会社魚力は鮮魚の仕入力の強さと培ってきた鮮魚の販売ノウハウを活かし、リテールサポートを付加した食品スーパーを取引先とする鮮魚卸売事業を担い、子会社の株式会社大田魚力は新鮮な生魚を中心とした飲食店への卸売事業に取り組んでまいります。
国内における魚食の減少、また、魚資源の枯渇化の進行や、海外における魚食普及による魚価の高騰、更に人手不足の深刻化など、当社を取り巻く環境はより一層厳しくなるものと考えられるため、国内小売事業、卸売事業とも、これまで以上に収益性に配慮した業務運営が必要になるものと考えております。
新しい展開としてまず、海外の和食ブームを背景に、日本食レストランの増加による海外での魚介類の需要が高まる中、海外卸売事業では、新鮮で安全な刺身用冷凍魚に対するニーズの高まりや加工技術者不足等による高鮮度で加工度の高い食材に対する需要の増加を見込み、平成28年4月、高速冷凍技術を持つ株式会社フードワークスと合弁会社を設立しておりますが、全国から仕入れた魚介類を高鮮度で凍結・加工した商品を、国内及び米国・東南アジアをはじめとする海外へ輸出販売する事業を推進してまいります。
次に、天然の魚資源の枯渇化に備え養殖魚の安定的調達のため養殖業者との資本・業務提携を行っておりますが、今後は魚介類の加工などを含むいわゆる川上分野への更なる展開を検討してまいります。
これらの事業を円滑かつ効率的に推進するため、平成30年10月に予定される東京都中央卸売市場の豊洲への移転に向け、グループとしての新しい物流システムを構築してまいります。また、併せてグループ情報システムのレベルアップを図ってまいります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
(資金需要)
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ販売商品の購入の他、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。
営業費用の主なものは、人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用(テナント経費・水道光熱費・販売促進費等)であります。
設備資金需要のうち主なものは、小売事業、飲食事業の新規店舗・改装店舗に関わる店舗内装・空調・衛生厨房設備等の販売拠点の拡充・整備によるものと、全社的なIT活用推進を図るための、本社・店舗間のネットワーク構築やセキュリティ対策等のシステム投資であります。
(財務政策)
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金でまかなう事を基本方針としております。
従いまして、無借金経営政策を継続しておりますが、借入枠につきましては、金融機関2行との間に合計6億円の当座貸越契約を締結し、不測の事態に備えております。
当社グループは、健全な財務状態を継続しつつ、営業活動により得られるキャッシュ・フローから、成長を維持するための将来必要な資金を調達することが可能と考えております。