有価証券報告書-第34期(令和1年10月1日-令和2年9月30日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態および経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、当初、企業収益や雇用・所得環境の改善が持続され、底堅い回復基調を維持していましたが、2020年に入り、世界的な新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、景気は急速に悪化し、極めて厳しい状況となりました。
当社が属する中古商品業界におきましては、消費者の将来に対する不安感から、節約志向はより強固となり、高まる生活防衛意識もあって、中古品全般の需要は維持されましたが、新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言と、これに伴う外出自粛等により、お客様のご来店機会は大きく損なわれ、また消費税増税による消費の減速傾向も続くなか、業者間の競争はさらに激化をたどる事業環境になっております。
このような事業環境のもとで当社は、これまでの方針を継続し、最新の商品からマニアックな希少品まで、新たな商材の掘り起こしと、その市場の創出と定着を図りながら、品揃えの拡充を進めました。当社が取り扱う商品については、買い取りの告知などを通じて世間の興味を集め、掘り起こしました多種多様な商品は、店頭及びweb上で全世界に向けて紹介し、コレクターをはじめ一般のお客様の、潜在的ニーズを引き出す営業活動を展開いたしました。
当社は基幹のPOSシステムに蓄積されたデータを用いて、買い取り実績のある商品は仕入から販売、保管の状況を一貫して把握し、需要動向や在庫状況に応じ迅速で的確な価値判断をすることによって、仕入の拡充を進めております。新規取り扱いの商品は、直ちにマスタデータを登録、常に最新情報の補完を進めて、以後の仕入動向に基づいた確度の高い販売可能性を追求し、他社に先がけてその魅力を伝え、市場の創出と育成を図っております。当社は「適正価格で買い取る」という基本方針の徹底によって多数の良質な商品を買い取り、適切な価格で販売する展開をもって、お客様の満足度を高めてまいりました。
販売面におきましては、まんだらけSAHRA(サーラ)を主力とするweb通信販売に注力し、全世界に向けた販路の拡大と、国内外のお客様からの幅広い注文に、迅速に応えられる体制を整えました。2020年に入り、新型コロナウイルス感染症の影響から、店頭販売は減少いたしましたが、通信販売は増加となり、さらに2020年8月にはオークション大会も開催するなど、売上高の著しい減少を回避しながら、堅調な業績推移への回帰を図っております。
その他、2019年12月に開店した「CoCoo」および「那由多」の売上高も、着実に伸びを見せており、中野店をはじめとする全店舗で、店頭、通販を問わずに様々なイベントを展開し、お客様に楽しんでいただける営業活動を継続してまいります。
これらの営業展開によりまして、当事業年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。なお、当社は中古品販売の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(a) 財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ214百万円増加し、15,852百万円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ82百万円増加し、8,410百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ132百万円増加し、7,442百万円となりました。
(b) 経営成績
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ1,041百万円減少し、9,017百万円(前期比10.3%減)となりました。
当事業年度の営業利益は、前事業年度に比べ633百万円減少し、257百万円(前期比71.1%減)となりました。
当事業年度の経常利益は、前事業年度に比べ601百万円減少し、245百万円(前期比71.0%減)となりました。
当事業年度の当期純利益は、前事業年度に比べ424百万円減少し、139百万円(前期比75.3%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ107百万円増加し、当事業年度末残高は766百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(a) 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動により獲得した資金は、232百万円(前事業年度は39百万円の支出)となりました。これは主に、税引前当期純利益245百万円、減価償却費243百万円が、法人税等の支払額300百万円を上回ったことによるものであります。
(b) 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動により支出した資金は、204百万円(前事業年度は43百万円の支出)となりました。これは主に、2019年12月に新規開店したCoCooおよび那由多、その他の店舗設備工事等に伴う有形固定資産の取得による支出140百万円、敷金の差入による支出55百万円があったことによるものであります。
(c) 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動により獲得した資金は、79百万円(前事業年度は9百万円の収入)となりました。これは主に、短期借入れによる収入3,373百万円、長期借入れによる収入2,000百万円、社債の発行による収入199百万円が、短期借入金の返済による支出3,262百万円、長期借入金の返済による支出2,133百万円、社債の償還による支出91百万円を上回ったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
(a) 生産実績
当事業年度の生産実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 第34期 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 出版物(千円) | 53,142 | △46.4 |
| 合計(千円) | 53,142 | △46.4 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(b) 仕入実績
当事業年度の仕入実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 第34期 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 本(千円) | 562,248 | △19.5 |
| TOY(千円) | 2,387,854 | △16.3 |
| 同人誌(千円) | 402,705 | △25.6 |
| その他(千円) | 932,334 | △19.7 |
| 合計(千円) | 4,285,143 | △18.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(c) 販売実績
当事業年度の販売実績を品目ごとに示すと、次のとおりであります。
| 品目 | 第34期 (自 2019年10月1日 至 2020年9月30日) | 前年同期比(%) |
| 本(千円) | 1,188,906 | △10.2 |
| TOY(千円) | 4,692,018 | △4.0 |
| 同人誌(千円) | 1,088,995 | △17.6 |
| 出版物(千円) | 70,412 | △15.3 |
| その他(千円) | 1,977,602 | △18.8 |
| 合計(千円) | 9,017,937 | △10.3 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(a) 財政状態の分析
(資産合計)
当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ214百万円増加し、15,852百万円となりました。
流動資産は、前事業年度末に比べ226百万円増加し、9,348百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加107百万円、商品及び製品の増加80百万円によるものであります。
固定資産は、前事業年度末に比べ12百万円減少し、6,504百万円となりました。これは主に、差入保証金が54百万円増加した一方で、有形固定資産の減価償却が進んだことによるものであります。
(負債合計)
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ82百万円増加し、8,410百万円となりました。
流動負債は、前事業年度末に比べ532百万円増加し、4,407百万円となりました。
固定負債は、前事業年度末に比べ450百万円減少し、4,002百万円となりました。これらは主に、新規の借入金および社債の発行が借入金の返済および社債の償還を上回ったことによるものであります。
(純資産合計)
当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べ132百万円増加し、7,442百万円となりました。
これは主に、当期純利益139百万円の確保により利益剰余金が増加したことによるものであります。
(b) 経営成績の分析
(売上高および売上総利益)
売上高は、前事業年度に比べ1,041百万円減少し、9,017百万円(前期比10.3%減)となりました。これは主に、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、店頭販売が減少したことによるものであり、売上総利益も前事業年度に比べて655百万円減少し4,778百万円(前期比12.0%減)となりました。
(営業利益)
営業利益は、前事業年度に比べ633百万円減少し、257百万円(前期比71.1%減)となりました。これは主に、売上総利益の減少によるものであります。
(経常利益)
経常利益は、前事業年度に比べ601百万円減少し、245百万円(前期比71.0%減)となりました。これは主に、売上総利益の減少に伴うものであります。
(当期純利益)
当期純利益は、前事業年度に比べ424百万円減少し、139百万円(前期比75.3%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社では、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保することで安定した財務基盤を維持することに努めております。
主な資金需要は、仕入資金、人件費、販売費及び一般管理費等の営業経費に加えて、新規出店や既存店舗改装費用等の店舗設備に係る設備投資であります。
当社の事業活動の維持拡大に必要な資金は、主に営業活動により得られた資金のほか、金融機関からの借入により調達しております。
③ 重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたりましては、経営者による会計方針の選択と適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者はこれらの見積りについて主に過去の実績ならびに現状を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果におきましては見積り特有の不確実性により、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たり採用した重要な会計方針については、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う仮定及び見積りに関する情報は、「第5経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
(a) 固定資産の減損
当社は、原則として各店舗を基本単位としてグルーピングしており、営業活動による損益が継続してマイナスとなる資産グループについては、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。回収可能価額の算定に当たっては、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、事業環境の変化などによりその見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。
(b) 繰延税金資産の回収可能性
当社は、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。