有価証券報告書-第37期(2024/04/01-2025/03/31)

【提出】
2025/06/27 10:00
【資料】
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【項目】
146項目
②戦略
当社グループの財務に影響を及ぼす気候変動関連リスク・機会の特定にあたり、IEAやIPCC等のデータを基に、1.5℃(脱炭素化が進展するシナリオ)と4℃(温暖化が進行するシナリオ)の2つのシナリオ分析を実施しました。
シナリオの定義
対象期間 :2030年を中心とした世界を想定
対象範囲 :当社グループ主要事業会社
(株)ゲオホールディングス、(株)ゲオ、(株)ゲオストア、(株)セカンドストリート、
(株)ゲオクリア、(株)おお蔵ホールディングス、(株)OKURA
参照シナリオ:1.5℃においてはIEA NZE、IPCC RCP1.9等、
4℃においてはIEA STEPS、IPCC RCP8.5等
シナリオの世界観
[1.5℃](脱炭素化が進展したシナリオ)
・豪雨や洪水等の発生頻度は増加するが、4℃シナリオより抑制的
・脱炭素社会の実現に向けたカーボンプライシングが推進され、炭素価格が大幅に上昇
・GHG排出、省エネ化に関する規制が世界的に強化され、移行に伴う対策コストが増加
・環境意識の高まりを受け、サーキュラーエコノミーが拡大
・気候変動対策への関心度の高まりにより、ESG関連への投資や資金調達の機会が大幅に増加

[4℃](温暖化が進行したシナリオ)
・豪雨や洪水等の発生頻度や降水量が大幅に増加し、激甚災害対応のコストが増加
・カーボンプライシングの推進は1.5℃シナリオより抑制的だが、化石燃料由来のエネルギー単価は上昇
・平均気温上昇による消費活動の変化から、冬物衣料や冬物家電等の売上が減少
・平均気温上昇による消費活動の変化から、EC販売や夏物家電等の売上が増加
・気候変動対策への関心度の高まりは、1.5℃シナリオより抑制的だが、ESG関連への投資や資金調達の機会は増加

シナリオ分析の結果、特定したリスク・機会に対する認識と今後の対応策は下記のとおりです。
1.5℃シナリオにおいて、環境意識の高まりを受けたサーキュラーエコノミーの拡大と、リユース品の普及と買いやすさによる顧客の増加が見込まれる一方で、脱炭素化への移行に伴い再エネ由来の電力比重が増加することでエネルギー単価の上昇が見込まれ、店舗型ビジネスに伴う各店舗の光熱費の増加が当社グループの財務に大きな影響を与える可能性があると分析しました。4℃シナリオにおいても1.5℃シナリオと比較して抑制的ではあるもののエネルギー単価の上昇は発生し、当社グループの財務状況に対して大きなインパクトを持つと認識しています。
これらの光熱費増加リスクに対し、当社グループはLED照明、断熱窓、効率の良い空調機器等の省エネ設備の導入、及び空調設備温度の見直し、電源の切り替えなど、設備の導入と節電意識の向上による対策を推進していきます。また1.5℃シナリオにおいて、環境への積極的な取り組みや適切な情報開示が、企業価値の向上や資金調達面
での優遇として当社グループの財務に大きな影響を与える可能性があると分析しました。当機会は4℃シナリオにおいても1.5℃シナリオと比較して抑制的ではあるものの大きな影響力を持ち、また社会的責任の観点からも重要な項目であると認識しています。
上記の考えから、当社グループはESG情報開示の枠組みに沿った企業情報の積極開示、環境問題に取り組むイニシアチブへの賛同表明、非財務情報に対する第三者機関からの保証やサステナビリティに関する認定取得等を推進していきます。
当社グループにおいて想定される気候変動関連のリスクと機会
気候変動リスク・機会発現時期影響度対応策
1.5℃4℃
物理的
リスク
急性自然災害の頻発化・激甚化による店舗修繕費や在庫被害額の増加長期・災害時マニュアル等、防災対策の見直し・強化
・損害保険の付保
自然災害の頻発化・激甚化による店舗休業やサプライチェーンの寸断に伴う売上の減少長期・POSレジ停止時対応等、自社店舗へのBCP策定と定期的な改定
・災害時マニュアル等、防災対策の見直し・強化
・損害保険の付保
・仕入れ元等、取引会社との連携強化
・サプライチェーンへのBCP策定と定期的な改定
慢性平均気温上昇による、夏季の空調に用いるエネルギー消費量の増加中期・効率の良い空調機器、断熱窓など、省エネ設備の導入
・空調設備温度の見直し等節電への意識付け
移行
リスク
政策・
法規制
炭素税や排出量取引制度の導入・強化による自社の店舗運営コストや、配送コストの増加中期・廃棄物の抑制や再資源化の推進
・環境に配慮した活動を実践している取引先の選定
電力会社の電源構成の変化によるエネルギー単価の上昇中期・LED照明・断熱窓・効率の良い空調機器など、省エネ設備の導入
・こまめな電気のオン/オフなど、節電意識の強化
市場平均気温上昇による冬物衣料や家電等の売上減少長期・季節商材・売れ筋商材の分析、及び、取り扱い商材の展開数量・方法の見直し
機会製品・
サービス
環境意識の高まりを受けたサーキュラーエコノミーの拡大に伴う、リユース品の普及と買いやすさによる顧客の増加長期・当社のビジネスとサーキュラーエコノミーの親和性についての発信強化
・リユース企業として知名度・ブランド力の向上につながる情報発信強化
・リユース品の真贋判定・査定時のAI導入による効率化
平均気温上昇による、特定商材(家具・家電・アウトドア等)及びECの売上増加長期・季節商材・売れ筋商材の分析、及び、取り扱い商材の展開数量・方法の見直し
気候変動によって資源の希少化や枯渇による、希少資源を使ったラグジュアリー商材のリユース品の売上増加長期・季節商材・売れ筋商材の分析、及び、取り扱い商材の展開数量・方法の見直し
・リユース品の真贋判定・査定時のAI導入による効率化
市場環境への積極的な取り組み、適切な情報開示による企業価値の向上や資金調達面での優遇短期・ESG情報開示の枠組みに沿った企業情報の積極開示
・環境問題へ取り組むイニシアチブへの賛同表明
・非財務情報に対する第三者機関からの保証やサステナビリティに関する認定取得
・銀行や投資家との積極的な対話の強化

(注)1.発現時期の定義:2027年までに発現するものを短期、2030年までを中期、2031年以降を長期と分類
2.影響度の算定:大・中・小の分類はIEA、IPCC等の外部資料及び当社データを用いて定量的な影響も検討しつつ、定性評価を実施

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