四半期報告書-第30期第2四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/11/13 15:00
【資料】
PDFをみる
【項目】
29項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものです。
(1) 業績の状況
[当第2四半期連結累計期間(4月-9月、以下「当第2四半期」)の概況]
当社グループは、「すべての人に最高の余暇を」という企業理念を掲げています。この実現に向けて世の中の人々の心を豊かにする商品やサービスの企画、開発、提供に努め、持続的成長を目指しています。中長期的な成長戦略としては、エンタテインメントの根幹となるキャラクターやストーリー等のIP(知的財産)をコミック、映像、ゲーム、さらにはパチンコ・パチスロ(以下、「PS」)に至るクロスメディアで展開する循環型ビジネスを推進しています。
当社グループは、当事業年度をスタートとする3カ年の中期経営計画を推進しています。当事業年度におきましては、中長期的な収益力向上を主眼とした事業活動に注力しています。また、当社のDNAである市場の過去・未来を見据えた企画・プロデュース力のさらなる強化を徹底する等、事業バリューチェーンの再構築を図っています。加えて、IP軸と事業プラットフォーム(以下、「事業PF」)軸の双方向から収益の最大化を図る事業モデルへと進化させる取り組みを推進しています。
当第2四半期の主な事業活動は以下の通りです。
PS事業においては、パチスロにおけるレギュレーション、いわゆる5.5号機の販売期限を平成29年9月30日に迎えました。こうした状況のもと、当社グループはパチスロ機の拡販に注力しました。その施策として、大手メーカーとの新たなアライアンスや販売支援等を展開し、15機種を販売しました。また、平成29年9月4日公布の「風適法施行規則改正」※への対応として、提携メーカーとラインアップの見直し等、販売および開発戦略の再構築を進めました。
クロスメディア事業においては、エンタテインメント市場の世界的な拡大が続く中、当社グループは、『ウルトラマンシリーズ』最新作等、5つのIPの映像展開を実施しました。また、国内外への映像配信と並行して、ゲームやグッズ等へのライセンス展開を進めました。さらに、下半期以降に公開・放送を予定している複数の映像作品についても諸施策を推進しました。加えて、コミック領域では、電子書籍事業の強化に資する資本参加等を実施しました。
経営基盤の整備・強化においては、ガバナンス体制の強化はもとより、従前から継続する経営効率化により販管費が減少しました。また、遊休資産の売却等により、財務基盤の安定化を図りました。
上記の活動は、概ね期初計画通りの進捗となっています。
※ 平成30年2月1日施行「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」
当第2四半期の連結経営成績および概況は以下の通りです。
(単位:百万円)
平成29年3月期
第2四半期累計期間
平成30年3月期
第2四半期累計期間
前年同期比
増減増減率
売上高26,65935,213+8,554+32.1%
営業利益△6,275△2,780+3,495
経常利益△6,828△3,288+3,540
親会社株主に帰属する
四半期純利益
△4,856△3,289+1,566

売上高は、前年同期比8,554百万円増の35,213百万円となりました。主な要因は、遊技機販売全体で9.9万台(前年同期比2.6万台増)を計上したことによるものです。パチンコ機は、新規タイトルの販売を行わなかったため、3.0万台(同1.4万台減)にとどまったものの、パチスロ機は15機種、6.9万台(同4.0万台増)を計上しております。
営業損失は、同3,495百万円改善し、2,780百万円となりました。前述の通り、遊技機の計上台数が前年同期を上回ったことに加え、継続的に取り組んでいる経営効率化により販管費が減少しました。
経常損失は、同3,540百万円改善し、3,288百万円となりました。
遊休資産の売却等による特別利益557百万円を計上し、また特別損失として263百万円を計上しました。これらにより親会社株主に帰属する四半期純損失は、同1,566百万円改善し、3,289百万円となりました。
(注1)個別IPの取り組み等については、「平成30年3月期 第2四半期 決算短信補足資料」をご覧ください。
(注2)本文に記載の商品名は各社の商標または登録商標です。
(2) 中期経営計画の進捗状況
当社グループは、当事業年度をスタートとする3カ年の中期経営計画を策定し、平成32年3月期の業績目標として、売上高810~880億円、経常利益50~70億円の達成を目指しております。
上述の中期業績目標に向けたこれまでの進捗は、下記の通りです。
1.PS事業PF
-サミー㈱との遊技機の販売契約締結ならびに経営効率化に向けた㈱ロデオ株式の売却(平成29年6月)
-ダイコク電機㈱グループであるダクセル㈱製遊技機の販売協力(平成29年7月)
-㈱ニューギングループである㈱エキサイト製遊技機の開発・販売協力(平成29年8月)
-㈱ユニバーサルエンターテインメントグループである㈱ミズホ製遊技機に関する相互販売体制合意および販売
(平成29年9月)
-営業効率化に向けた支店(ショールーム)の新設準備(平成29年4月)
-開発子会社の完全子会社化(平成29年7月)
2.クロスメディア事業PF
① 映像領域
-6つのIP映像展開を実施
・4-9月:「ベルセルク」、「アトム ザ・ビギニング」、「破裏拳ポリマー」、「将国のアルタイル」、
「ウルトラマンジード」
・10-12月:「Infini-T Force」
-放送・公開を予定する4つのIPについて諸施策を推進
-他社ゲーム等へのライセンス展開(平成29年4月)
-『ウルトラマンシリーズ』を活用したVR作品展開(平成29年10月)
② 出版・コミック領域
-㈱ナンバーナインの株式取得(平成29年9月)
③ ゲーム領域
-海外版『タワー オブ プリンセス』の台湾・香港・マカオでの配信開始(平成29年7月)
-『AKB48ステージファイター2 バトルフェスティバル』サービス開始(平成29年10月)
-国内版『タワー オブ プリンセス』のサービス終了予定(平成29年11月)
④ 新事業PF等
-トレーディングカードゲームへのIPの提供を発表(平成29年11月)
3.経営基盤の整備・強化等
① ガバナンス体制強化
-取締役任期の変更(平成29年6月)
② 経営効率化
-IP軸の管理機能強化に向けたIPマーケティング室の設置(平成29年4月)
-土地等の遊休資産の売却(平成29年4月)
-クラウド化等による社内システムの再構築(平成29年7月)
(3) 財政状態の分析
(資産)
流動資産は、45,958百万円と前連結会計年度末比101百万円の増加となりました。
有形固定資産は、5,600百万円と前連結会計年度末比4,766百万円の減少となりました。これは主に遊休資産(土地)の減少によるものです。
無形固定資産は、2,056百万円と前連結会計年度末比413百万円の減少となりました。
投資その他の資産は、20,087百万円と前連結会計年度末比1,617百万円の減少となりました。これは主に投資有価証券の減少によるものです。
以上の結果、資産の部は73,702百万円と前連結会計年度末比6,695百万円の減少となりました。
(負債)
流動負債は、19,845百万円と前連結会計年度末比629百万円の減少となりました。これは主に仕入債務の減少によるものです。
固定負債は、15,429百万円と前連結会計年度末比1,264百万円の減少となりました。これは主に長期借入金の減少によるものです。
以上の結果、負債の部は35,275百万円と前連結会計年度末比1,894百万円の減少となりました。
(純資産)
純資産の部は、38,426百万円と前連結会計年度末比4,800百万円の減少となりました。これは主に利益剰余金の減少によるものです。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,573百万円増加し、26,663百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、使用した資金は、912百万円(前年同期は7,575百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前四半期純損失2,994百万円、仕入債務の減少3,102百万円、売上債権の減少3,883百万円、たな卸資産の増加1,407百万円などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、得られた資金は、4,905百万円(前年同期は1,511百万円の支出)となりました。これは主に貸付金の回収による収入1,815百万円、貸付けによる支出3,150百万円、固定資産の売却による収入5,254百万円、関係会社株式の売却による収入2,201百万円などによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は、419百万円(前年同期は1,522百万円の収入)となりました。これは主に短期借入れによる収入2,729百万円、長期借入金の返済による支出1,300百万円、配当金の支払828百万円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出955百万円などによるものです。
(5) 研究開発活動
該当事項はありません。