有価証券報告書-第123期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/15 13:37
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173項目

有報資料

当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当行グループは、「地域共栄」の経営理念のもと、地域金融機関として求められる役割が一段と多様化、高度化するなかで、株主の皆さま、お客さま、そして地域の期待に的確にお応えし、地域の発展に貢献することを基本方針としております。
(2)中長期的な経営戦略
a 当行グループでは、2030年を展望する秋田銀行グループVISION『価値をつくる。未来へつなぐ。』を定め、地域の課題を解決し、お客さまのニーズに応える質の高い金融・非金融サービスの提供を通じて、将来にわたる豊かな地域の実現にチャレンジし続けることを中長期的な経営の方向性として示しております。
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2025年4月からスタートした3か年の中期経営計画は、グループVISIONの実現に向けた第2フェーズと位置付けており、当年度はその初年度として、3つの基本方針に基づく各種施策に取り組みました。
b 中期経営計画2025~2027年度の3つの基本方針
○基本方針① 価値共創ビジネスモデルの確立
課題解決の深化、金融が持つ力の最大化により、将来にわたって持続可能なビジネスモデルを確立してまいります。
○基本方針② 地域資源の錬磨と高付加価値化
地域資源の磨き上げを通じて新たな付加価値の創出をはかり、地域と当行グループの持続的な成長へチャレンジしてまいります。
○基本方針③ 人的資本の充実
社会的・経済的価値創造のために最も重要な経営資源の充実をはかってまいります。

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c 目標とする経営指標
中期経営計画の最終年度である2027年度の経営指標につきまして、次の目標を掲げております。
指 標2025年度実績2027年度目標
当期純利益(連結)76.9億円100億円以上
ROE(連結)4.59%5.0%以上
OHR(単体・コア業務粗利益ベース)53.89%60%未満
自己資本比率(連結)11.26%11%程度
お客さまサービス等利益40.1億円50億円以上
地域価値共創事業収益3.3億円7億円以上
CO2排出量削減率(2013年度比)60.9%削減80%削減
従業員エンゲージメントスコア56.2点58.0点以上
女性管理職比率14.0%18%以上

(注)2027年度目標について、2026年5月22日に一部上方修正しております。
(3)2025年度における取組み
○基本方針① 価値共創ビジネスモデルの確立
「価値共創ビジネスモデルの確立」では、2022~2024年度中期経営計画で取り組んできたコンサルティングを軸とした営業活動に、地域課題の解決に向けた取組みにより培ってきた非金融分野の機能や知見を融合し、お客さまにより質の高いコンサルティングを提供することを通じて、一層の収益性向上に取り組みました。
法人のお客さまに対しては、お客さまが営む事業に対する深い理解を起点とした本質的な課題解決に取り組みました。対話や議論を通じて抽出した経営課題に対し、資金調達・ファイナンスに加え、地域商社「詩の国秋田株式会社」を通じた首都圏や海外への販路拡大、秋田県内就職に特化した就活サイト「キャリピタAKITA」等を通じた人材不足への対応など、多岐にわたる解決支援を行いました。また、事業承継・M&A支援および起業・創業支援など、法人のライフステージに応じた課題解決にも取り組みました。
個人のお客さまに対しては、一人ひとりが思い描く将来の実現を支えるライフパートナーを目指し、ライフプランに応じた最適な商品やサービスの提供・提案に取り組みました。また、人生100年時代における資産運用に対する意識が高まるなか、世代・テーマ別のセミナーやイベントを行うなど、幅広い世代を対象とした金融経済教育にも取り組みました。
○基本方針② 地域資源の錬磨と高付加価値化
「地域資源の錬磨と高付加価値化」では、秋田県に存在する「地域資源」に着目した新規事業やプロジェクトの開発に取り組むことで、域外から事業や人、投資、消費などを呼び込み、新たな事業機会・収益機会を獲得していくことを目指し、当年度は「エネルギー」「農業」「観光」「森林」「教育」分野において、新規事業の開発に向けた調査・検討を進めました。また、秋田県の文化、風土などの地域資源を取材・発信するWebメディア(公式noteアカウント)を開設し、地域資源を新たな価値創出の起点として掘り下げる取組みも開始いたしました。
加えて、人口減少・高齢化が急速に進む秋田県は、日本の他の地方の近未来を示しているとの考えのもと、そうした環境での事業展開や社会課題解決に関心のあるスタートアップ等との価値共創にも取り組みました。2026年2月には、「秋田と岩手は日本の未来実験場」と題し、岩手銀行との共催のもと、地方銀行および地元企業と、スタートアップとの交流イベントを開催し、連携に向けた関係構築を進めました。
こうした取組みの結果、連結当期純利益は、前年度比20億円増加の76億円となり、中期経営計画策定当初の最終年度(2027年度)目標である80億円以上の達成に向け、着実に進捗いたしました。
○基本方針③ 人的資本の充実
人材は最も重要な経営資本であり、職員の「成長実感」をキーワードに、多様な人材がそれぞれの強みを見つけ、成長を感じながら活躍し、お客さまや社会へ貢献し続けられる組織づくりを進めました。
経営戦略と人材戦略を連動させる仕組みの一つとして、人的資本を最大化するための新たな人事制度を導入し、「Will(やりたいこと) Can(できること) Must(やるべきこと)」の考え方を取り入れ、職員がキャリア実現に向けて自律的に取り組む仕組みを構築いたしました。また、職員のスキルを可視化する「スキルマップ」に基づくスキルランクに応じた研修などの学びの機会や、1on1ミーティングの運用改善、所属部署を超えたメンター制度の導入といったコミュニケーション施策の充実をはかり、職員の成長を後押しする環境を整えました。あわせて、2024年度より継続しているエンゲージメントサーベイにより組織の状態を定量的に把握し、働きやすく、働きがいのある職場環境の構築に向けた改善サイクルを進めました。
こうした取組みの結果、目標とする経営指標の一つである従業員エンゲージメントスコアは、2026年2月時点で56.2点となり、エンゲージメントサーベイを開始した2024年8月の50.7点から改善いたしました。中期経営計画最終年度である2027年度の目標値58.0点以上の達成に向けて、着実に組織づくりが進捗いたしました。
(4)経営環境及び対処すべき課題
0102010_003.png人口減少・高齢化の進行、人手不足の深刻化、物価上昇の継続、デジタル化の加速に加え、政策金利の段階的な引上げなど、当行グループを取り巻く経営環境は大きく変化しております。当行グループは、こうした環境変化を踏まえ、事業活動を通じて優先的に対応すべき5つの重要経営課題(マテリアリティ)を設定しております。
当年度は、中期経営計画の初年度として、各施策の展開と基盤整備を進めてまいりました。重要経営課題ごとの主な進捗と今後の対処すべき課題への取組みは、次のとおりです。
○ 地域の持続的成長
事業性理解に基づく深い対話を起点として、金融支援に加え、事業承継・M&A、人材の採用・育成など事業の成長を支援いたしました。また、地域商社事業の拡大、起業・創業の促進など、地域課題の解決に向けた取組みを進め、地域の持続的成長の実現に向けたシナジーを追求してまいりました。引き続き、課題解決力の向上とともに、新規事業の具体化に取り組み、シナジーの向上を進めてまいります。
○ 人生100年時代の暮らしのサポート
ライフプランに応じた商品・サービスの提供や金融経済教育の推進を通じて、お客さまの将来設計を支える取組みが着実に進展いたしました。引き続き、資産形成、資産承継、相続対策など多様化するニーズに応え続けていくため、お客さまのライフステージに応じた提案の高度化に加えて、対面・デジタルを組み合わせた接点の拡大に取り組んでまいります。
○ 豊かな自然環境の維持と継承
サステナブルファイナンスの推進や再生可能エネルギー関連事業への支援、森林クレジット販売支援業務の開始、脱炭素経営に関するソリューションメニューの拡充など、地域の脱炭素化・環境保全に向けた取組みを着実に進めてまいりました。引き続き、脱炭素経営に対するお客さまの理解を深め、具体的な行動の促進、CO2排出量の可視化から削減までを一貫して支援する体制の強化とともに、エネルギー・森林分野における新規事業の具体化に取り組んでまいります。
○ 人的資本経営の実践
新たな人事制度の導入やキャリア形成支援、人材育成施策、エンゲージメント向上に向けた取組みを通じて、職員の成長を支える基盤整備が進展いたしました。引き続き、自律的な学びや挑戦を成果につなげる仕組みづくりを進めるとともに、OJTや専門人材育成、戦略的な人員配置を通じて、専門性・マネジメント力の向上と組織力の強化に取り組んでまいります。
○ 企業価値の持続的向上
情報開示の充実や株主の皆さまとの対話を積極的に進めるとともに、取締役会の実効性向上に取り組み、コーポレートガバナンスの強化は着実に進展してまいりました。引き続き、株主・投資家の皆さまの期待に応える価値を提供するため、さらなる情報開示の充実や対話の深化をはかるとともに、取締役会における監督機能の強化等に取り組んでまいります。
当行グループは、引き続きこれらの重要経営課題への対応を通じて、社会的価値と経済的価値の創出をはかり、グループVISION「価値をつくる。未来へつなぐ。」の実現に努めてまいります。

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