有価証券報告書-第102期(2023/04/01-2024/03/31)

【提出】
2024/06/26 16:05
【資料】
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【項目】
159項目
「人材」は当行にとって、最も重要な「資産」です。当行ではその「人」の価値の最大化に向けて人材力の強化と多様な人材の適材適所を強力に推し進めております。
一人ひとりのかけがえのない「人」が自律的に考え、行動し、一つひとつ確かな成果を収めていくことを通じて、当行に関係するあらゆるステークホルダーの成長に寄与するとともに、存立基盤である地元千葉県の安定的、持続的な発展に貢献してまいります。
なお、連結グループにおける主要な事業を営む当行単体の人材戦略について記載しておりますが、連結子会社についても、各社との緊密な人材交流により、必要とする人材を当行より供給しております。
① 戦略
イ.経営戦略と人材戦略の関係性
・「親切なパートナーとして皆さまの幸せをともにデザインし続ける」という長期経営ビジョン実現のために、従業員一人ひとりがお客さまの親切なる相談相手として常に考え行動する「コンサルティング考動」を実践しております。
・当行では、「コンサルティング人材」を「コンサルティング考動」を実践する人材と定義し、全従業員がお客さまに感動を与え、新しい価値創造を担う、質の高い「コンサルティング人材」になる事を目指しております。
・「コンサルティング人材」が、常に変化・多様化するお客さまの潜在ニーズを共有し課題を解決していくためには、その専門性を常に高めていく取組みが不可欠であり、今後の外部環境変化に対応すべく経営方針・経営戦略の理解及び変化にチャレンジする組織・文化を創り上げていくことを人材育成にて実践しております。
・多様な「コンサルティング人材」が、様々な場面において最大限の能力を発揮し、活躍できるような人材活用と環境整備を行っていくことが不可欠であると認識しております。
ロ.人材戦略における課題認識
・コンサルティング考動のレベルの底上げ
・対面コンサルティングのスピード・質の強化
・新しい価値創造や専門分野への対応を可能にする多様な人材の確保
当行は上記の課題認識を踏まえ、「人材育成理念」及び「人材活用理念」を通して経営方針の実現と企業価値の向上に努めてまいります。
ハ.人材戦略の全体像
・人材戦略は、長期経営戦略の実現・企業価値向上に向け、「人材育成戦略」及び「人材活用戦略」によって構築しております。
・また、経営戦略実現に向けた推進力及び人材戦略・経営戦略の結びつきをより強固にすべく、従業員エンゲージメントを高めてまいります。
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ニ.人材育成戦略
当行では次の理念と基本方針に基づき、従業員の能力開発強化に取り組んでおります。
[人材育成理念]
・当行の経営方針を理解・共感し、高い成果を上げることができる人材を育成する
・全員が常に変化を先取りし、迅速・果敢にチャレンジする組織・文化(マインド)を全員で創り上げる
[人材育成の基本方針]
・自律性の追求 学ぶ努力を怠らず、高い目標にチャレンジする従業員を尊重した能力開発支援を行う
・多様性の追求 従業員の成長・役割に応じ、多種多様な能力開発支援を行う
・公正性の追求 透明性のある客観的プロセスに基づき、役割・成果に見合った能力開発支援を行う
[目指す人材の姿]
・学習し続ける 顧客の幸せを探求し、新しい価値を生み出すため、学習し続ける
・共感する 株主・地域社会の幸せを探求し、持続可能な繁栄を分かち合うため、社会とのつながりを大切にし、社会に共感する
・自律・協働する 自身の幸せを探求し、自身の成長を遂げるため、自律的に多様な人と協働する
⦅具体的な取組事項⦆
「コンサルティング考動の底上げ」、「伴走型コンサルティングにおける対面コンサルティングのスピード・質強化」に向け、次の2点に取り組んでおります。
○ 継続的で多種多様な能力開発機会の提供
「コンサルティング考動の底上げ」「対面コンサルティングのスピード・質強化」のためには、常に学習し、自律的に多様な人と協働しながら成長していくことが必要です。そこで、「8,000本超の動画教材やグループによる協働学習、対面・非対面研修を織り交ぜた継続的な学習」を強力に進めてまいります。
また、スキル別の公募型プログラムや思考力強化プログラム、マネジメント・リーダーシップ開発プログラムを拡充してまいります。
○ 異業種交流の拡充
「伴走型コンサルティングにおける対面コンサルの質強化」には「顧客に対する非金融・情報提供の拡充」が欠かせません。そのためには、「これまで以上にお客さまに共感し、つながりと絆を深め、親密度を高める」とともに、従来の枠にとらわれない「新たな視点・発想の習得」「新たな価値創造」が必要です。そこで、2022年度より当行の研修プログラムをお取引先従業員にも開放し、異業種交流ワークショップをスタートさせました。今年度は2023年1月に開設した研修施設「幕張学問所」を拠点に、異業種交流ワークショップを拡充してまいります。
ホ.人材活用戦略
当行では次の理念と基本方針に基づき、従業員一人ひとりが最大限に能力を発揮し活躍できる体制の構築に取り組んでおります。
[人材活用理念]
・年齢、性別、雇用形態に影響されない能力本位の人材活用を行う
・多様な人材の可能性を最大限引き出すための環境整備を行う
[人材活用の基本方針]
・若手 能力と成果に応じた適切な評価と納得性のある処遇の実現
・女性 仕事と生活の両立支援を通じて、就業年数の伸長と更なる職域拡大に取り組む
・外部人材・パートタイマー 様々な働き方に対応できる雇用条件を整備し、多様な人材を活用
・シニア リスキリングを通じて、各自の持つスキル・専門性を発展的に活用
[目指す組織]
・躍動する 一人ひとりが主体的・能動的な意志をもって、存分に活躍する
・変化する 既存の価値観にとらわれず、環境変化を先取りし自ら変化していく
・挑戦し続ける 失敗を恐れることなく、新しい課題に積極果敢に挑戦し続ける
⦅具体的な取組事項⦆
「価値創造や専門分野への対応を可能にする多様な人材の確保」に向け、次の取組みを実施しております。
○ 若手の活躍推進
入行直後からキャリア開発研修や人事部面談を通じてキャリア自律の意識醸成を図り、毎年、自身のキャリア志向について、自己申告する仕組みや申告を踏まえた配属、またポスト公募制を採用し、行員のチャレンジを促し抜擢する仕組みなどを導入しております。
○ 女性の活躍推進
以前から女性の活躍推進を積極的に行い、仕事と私生活の両立支援や職域拡大の取組みが奏功し、幹部行員として位置づけられる、経営職の女性比率は10.3%となりました。
対外的にも、えるぼし最上位認定や全国の金融機関として初めてとなったプラチナくるみんプラスの認定など、高い評価を受けております。引き続き男女差異のない採用や人事制度を運用するとともに、女性の出産育児支援、男性の育児参加を促進してまいります。
○ 外部人材・パートタイマーの活躍推進
外部人材を様々な条件で受け入れることのできる就業体制を整備いたしました。具体例としては、日数・時間・場所に制約されず、就業することが可能です。また、パートタイマーの正規社員登用も積極的に行っており、これまでに60名が行員に転換いたしました。
○ シニアの活躍推進
シニア人材が、リスキリングを通じてそれぞれの持つスキル・専門性を発展的に活用できるよう、キャリア研修を実施するとともに各種研修コンテンツを提供しております。また、行内の専門職要件を整理し、年齢にかかわらない活躍の場を提供しております。
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