有価証券報告書-第139期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
(1)経営方針
当行は、経営理念として「自主健全経営を貫き、ゆるぎない信頼と卓越した総合金融サービスで、地域社会とともに発展する」を掲げています。この理念の下、財務体質の健全性はもとより、心技体の充実した健全な行員の育成と、環境変化やお客さまのニーズに柔軟かつ的確に対応できる健全な企業文化の醸成にたゆみない努力を惜しまず、お客さまからのゆるぎない信頼とお客さまのニーズに的確にお応えする卓越した総合金融サービスで、地域社会とともに発展することを目指しています。
また、当行ではステークホルダーを現在および将来の「お客さま」「地域社会」「株主のみなさま」「従業員」と捉え、地域金融機関として本業を通じた地域貢献を第一義とし、本業を超えた幅広い社会貢献活動についても注力しています。
(2)中長期的な会社の戦略
金融機関を取り巻く環境は、人口減少等の我が国の社会構造の変化に伴う経済成長の鈍化、マイナス金利政策の継続など一段と厳しさが増しており、今後も厳しい事業環境が継続すると想定されます。
こうした厳しい事業環境を見据え、またテクノロジーの急速な進展など環境の変化にも対応し、持続可能なビジネスモデルを確立するため、当行では2017年度を起点とする期間10年間の長期経営計画『Vision 2027「未来共創プラン」』を策定いたしました。
この長期経営計画では、「地域・お客さま・従業員と分かち合える豊かな未来を共創する」を長期ビジョンに掲げており、「豊かな未来を創る取組み」「経営の土台を創る取組み」をフレームワークとし、長期ビジョン達成に向けた各種取組みを着実に実施していきます。
長期ビジョン達成を確実なものにするため、長期経営計画と併せて2017年度にスタートした前中期経営計画『未来共創プラン ステージⅠ』では、戦略投資やBPRによる効率化・営業力強化などの構造改革、言わばハード面の強化に取り組みました。
そして、2020年4月からは、前中期経営計画の構造改革の成果を基盤として、外部環境の変化に迅速に対応すると同時に、地域社会とともに発展する当行独自のビジネスモデルの構築に取り組むため、新中期経営計画『未来共創プラン ステージⅡ』をスタートします。新中期経営計画では、組織力と人財育成といったソフト面を強化してまいります。
新中期経営計画では、成長に向けたビジネスモデルを構築するための戦略を5つの柱と定義し、次のような具体的な施策に取り組みます。
~5つの柱~
Ⅰ.地方創生、SDGsの取組み強化
Ⅱ.お客さま本位の営業の「深化」
Ⅲ.組織の活性化
Ⅳ.デジタル戦略の強化
Ⅴ.持続可能な成長モデルの確立
まず、1つめの柱である「地方創生、SDGsの取組み強化」では、グループ内・TSUBASAアライアンス等で培ったノウハウ・情報・ネットワークを活かし、新たな価値を創造することを通じて、地域経済に貢献してまいります。
次に、2つめの柱である「お客さま本位の営業の『深化』」では、課題解決力の更なる高度化を目指すため、営業体制を見直し、従来の「資産運用」と「融資」という目線、言わば、銀行の機能別に役割分担した営業体制から、「個人」「法人」というお客さまの属性に応じた営業体制に転換してまいります。併せてサービスの拡充と専門性の向上、提案力の追求にも取り組むことで、スピーディかつお客さまにとっても一体感のあるソリューションを展開し、お客さまの夢の実現をサポートしてまいります。
3つめの柱である「組織の活性化」につきましては、従業員の働きやすさと自主性を尊重すると同時に、成果・職務に応じたメリハリのある処遇を実現し、一人ひとりの生産性を向上させる施策に取り組みます。また、2つ目の柱で掲げた「お客さま本位の営業の『深化』」を実現すべく、コンサルティングのプロを養成するための研修体系を構築します。
4つめの柱である「デジタル戦略の強化」に関しては、「地域を日本で最も元気にする『お客さまのあらゆる生活・事業に溶け込んだ総合サービス業』を目指す」をデジタル戦略ビジョンとして掲げ、既存機能のスリム化・効率化などを通じてサービス提供にかかるコストの削減を図るとともに、お客さまにとっての新たな価値の創造、意思決定の支援など提案力の強化を図ります。
最後に、5つめの柱である「持続可能な成長モデルの確立」を実現するため、前述の収益力の増強と共に、抜本的なコストの見直しを行います。戦略投資枠を確保しつつ、人(業務)と組織の生産性向上と効率化を通じて、中長期的な経費の削減、つまり低コスト体質への変貌を遂げます。
これら、5つの柱を軸として、当行グループは、「金融の枠を超え、地域やお客さまのさまざまな課題に向き合い、新たな価値を共創していく銀行グループ」を目指し、環境の変化を前向きに捉え柔軟に対応し、常に変化することを恐れず、成長していく集団に進化していきます。
(3)経営環境
日本全体の共通課題とも言える「人口減少・少子高齢化等の社会構造の変化」に伴う経済成長の鈍化、そして、これに伴う既存マーケットの縮小が、当行の営業基盤である東瀬戸内圏においても深刻な問題となっており、今後も厳しい経営環境が継続すると想定しています。
また、銀行業界に関しましては、日本銀行が2016年1月にマイナス金利政策を導入し既に4年が経過しましたが、この間、大半の銀行において資金利益水準が大きく低下し、体力を削られてきました。近時では、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う経済活動の低迷もあることから、マイナス金利政策が継続される公算も高く、非常に厳しい収益環境が継続するものと推察されます。
こうした厳しい経営環境の中、中国銀行グループは地域社会あっての存在であることを再認識し、地域の方々に必要とされる存在であり続けることを目指し、グループとしての企業価値を高めていく必要があると考えます。そのためには、当行グループは、地域に根ざしたネットワークとなるとともに、これまでに培ってきた金融面に限らない幅広いノウハウを地元企業のお客さまと共有し、お客さまの様々な課題の解決を通じて、地元企業の成長や地域経済の発展に貢献し、持続可能な地域社会の確立を支援すべく、地方創生、SDGsの取組み(新中計「未来共創プラン ステージⅡ」1つ目の柱)を通じて、当行グループの企業価値を高めてまいります。
併せて、当行の加盟している全国規模での地銀アライアンス「TSUBASAアライアンス」の強みを活かし、単独行では実施困難な施策や、「TSUBASAアライアンス」各加盟行でカバーする全国規模での営業基盤を背景とした相乗効果のある収益力増強施策の実施など、差別化を図ることで金利競争に決して負けない経営体力の増強に取り組んでまいります。
加えて、銀行業界はフィンテックやDX(デジタルトランスフォーメーション)といった社会的なデジタル化の進展を背景に異業種からの参入も脅威となっています。しかしながら、この脅威を機会と捉え、既存概念の枠を超えたデジタルの活用に取り組み、行内の業務効率化に留まらず、お客さまとの接点拡大や新たな顧客体験の創造を通じて、顧客基盤の開拓に取り組みます(新中計「未来共創プラン ステージⅡ」4つ目の柱)。
環境の変化を言い訳にしても、未来はありません。地域社会やお客さまの様々な課題を一緒に解決し、地域社会とともに発展する当行グループでありたいと思います。これは、地域のリーディングカンパニーとしての使命であり、所属する役職員の矜持です。
今年度よりスタートした新中期経営計画「未来共創プラン ステージⅡ」では、役職員の行動の拠りどころである「ちゅうぎんの心」の実践、つまり、地域社会やお客さまのために当行グループとして何が出来るかを考え、行動することを通じて、問題解決や新たな価値を提供することで地域社会やお客さまの発展に貢献してまいります。
現状では、新型コロナウィルス感染症の世界的拡大により、国内外ともに経済活動が低下し、消費の冷込みや企業業績の悪化など、先行きはまだまだ不透明な状況にあります。当行の営業エリアにおいても、お取引先の業況の悪化などが懸念される中、地域金融機関の本分として地域のお客さまに寄り添い、そしてお客さまを支え続けることで、この困難を乗越えていきたいと考えています。
また、当行の業務継続体制に関しては、営業活動を自粛するとともに、高い危機管理意識のもと、スプリットオペレーションを基本する勤務体制に移行し、テレワーク、時差出勤、サテライトオフィスの活用など様々な対策を実施し、出社率の抑制や、行内での感染防止に取り組みました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経済環境につきましては、マイナス金利政策継続による資金運用利回りの低下や異業種からの銀行業参入等もあり、引き続き厳しい経営環境が続くと想定されます。また、地方経済においても高齢化や人口減少などの構造的な課題を抱えているうえ、新型コロナウィルス感染症の影響による地元企業の業績悪化も懸念される状況にあります。こうした環境のもと、当行グループにおきましては、収益性の向上や経営体力の増強、地域社会の発展への貢献などを優先的に対処すべき課題と認識しています。
このような経営環境を打破し、成長戦略を実現するために、2020年度を初年度とする新中期経営計画『未来共創プラン ステージⅡ』の策定にあたっては、「今後の地方銀行がどうあるべきか、地域のためになすべきことは何か」というあるべき姿を「未来思考」でイメージし、原点に立ちかえり、考え抜いてまいりました。地域社会の持続可能な成長に貢献し、地域経済を支え続けることが、当行グループのあるべき姿であり、使命であると考え、5つの主要戦略「5本の柱」を策定しました。1つめの柱は、「地方創生・SDGsの取組み強化」であり、地域社会の課題解決への取組みの強化や本業を通じた社会貢献活動と当行グループの成長を両立する戦略です。2つめの柱は、「お客さま本位の営業の深化」であり金融を中心とするコンサルティングサービスをさらに強化する戦略です。3つめの柱は、「組織の活性化」であり従業員のやりがいや組織の活性化を実現する戦略です。4つめの柱は、「デジタル戦略の強化」であり次世代金融を見据え、デジタル化を進める戦略です。5つめの柱は、「持続可能な成長モデルの確立」であり、環境の変化に対応するビジネスモデルを構築する戦略です。以上の5つの柱がそれぞれ太くなり、そしてシナジーすることで地域社会とともに発展するビジネスモデルを構築してまいります。
特に、2020年度におきましては、新型コロナウィルス感染症の影響を受けられたお客さまへ万全のサポートを行います。お客さまの健康・安全を最優先とし、社会インフラとしての金融サービスを維持しながら、金融仲介機能を最大限発揮してまいります。地域のリーディングバンクとして地域経済を支え続けるという信念と覚悟のもと、役職員一丸となって取組んでまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標
上記のとおり、当行では、2017年度よりスタートさせた期間10年の長期経営計画『Vision 2027「未来共創プラン」』の中で、2020年度より期間3年間の新中期経営計画『未来共創プラン ステージⅡ』をスタートさせました。計画最終年度(2022年度)の計数目標は以下のとおりであります。
各ステークホルダーに対して当行が提供できる価値を新たなKPIとして設定し、これらのKPI達成を通じ、長期的には域内(東瀬戸内経済圏※1)人口とGDPの向上を目指します。
※1:東瀬戸内経済圏…岡山県、香川県、広島県東部(備後地域)、兵庫県西部(播磨地域)
※2:創業支援先数…当行が開催する創業支援イベント等により、創業した先数
※3:事業承継支援先数…事業承継コンサルティングサービス受託先数
※4:金融リテラシー向上等に資する活動…金融リテラシー、ビジネススキル等の向上に資する各種イベント・勉強会等の開催件数
※5:お客さま満足度…お客さまアンケート「満足・やや満足」の合計
※6:人件費支払前コア業務純益における労働分配率…人件費÷(コア業務純益+人件費)
なお、新中期経営計画「未来共創プラン ステージⅡ」の策定に際し、足元の経営環境、今後の見通しを反映し、長期経営計画『Vision 2027「未来共創プラン」』の最終年度(2026年度)の計数目標を更新しております。

当行は、経営理念として「自主健全経営を貫き、ゆるぎない信頼と卓越した総合金融サービスで、地域社会とともに発展する」を掲げています。この理念の下、財務体質の健全性はもとより、心技体の充実した健全な行員の育成と、環境変化やお客さまのニーズに柔軟かつ的確に対応できる健全な企業文化の醸成にたゆみない努力を惜しまず、お客さまからのゆるぎない信頼とお客さまのニーズに的確にお応えする卓越した総合金融サービスで、地域社会とともに発展することを目指しています。
また、当行ではステークホルダーを現在および将来の「お客さま」「地域社会」「株主のみなさま」「従業員」と捉え、地域金融機関として本業を通じた地域貢献を第一義とし、本業を超えた幅広い社会貢献活動についても注力しています。
(2)中長期的な会社の戦略
金融機関を取り巻く環境は、人口減少等の我が国の社会構造の変化に伴う経済成長の鈍化、マイナス金利政策の継続など一段と厳しさが増しており、今後も厳しい事業環境が継続すると想定されます。
こうした厳しい事業環境を見据え、またテクノロジーの急速な進展など環境の変化にも対応し、持続可能なビジネスモデルを確立するため、当行では2017年度を起点とする期間10年間の長期経営計画『Vision 2027「未来共創プラン」』を策定いたしました。
この長期経営計画では、「地域・お客さま・従業員と分かち合える豊かな未来を共創する」を長期ビジョンに掲げており、「豊かな未来を創る取組み」「経営の土台を創る取組み」をフレームワークとし、長期ビジョン達成に向けた各種取組みを着実に実施していきます。
長期ビジョン達成を確実なものにするため、長期経営計画と併せて2017年度にスタートした前中期経営計画『未来共創プラン ステージⅠ』では、戦略投資やBPRによる効率化・営業力強化などの構造改革、言わばハード面の強化に取り組みました。
そして、2020年4月からは、前中期経営計画の構造改革の成果を基盤として、外部環境の変化に迅速に対応すると同時に、地域社会とともに発展する当行独自のビジネスモデルの構築に取り組むため、新中期経営計画『未来共創プラン ステージⅡ』をスタートします。新中期経営計画では、組織力と人財育成といったソフト面を強化してまいります。
新中期経営計画では、成長に向けたビジネスモデルを構築するための戦略を5つの柱と定義し、次のような具体的な施策に取り組みます。
~5つの柱~
Ⅰ.地方創生、SDGsの取組み強化
Ⅱ.お客さま本位の営業の「深化」
Ⅲ.組織の活性化
Ⅳ.デジタル戦略の強化
Ⅴ.持続可能な成長モデルの確立
まず、1つめの柱である「地方創生、SDGsの取組み強化」では、グループ内・TSUBASAアライアンス等で培ったノウハウ・情報・ネットワークを活かし、新たな価値を創造することを通じて、地域経済に貢献してまいります。
次に、2つめの柱である「お客さま本位の営業の『深化』」では、課題解決力の更なる高度化を目指すため、営業体制を見直し、従来の「資産運用」と「融資」という目線、言わば、銀行の機能別に役割分担した営業体制から、「個人」「法人」というお客さまの属性に応じた営業体制に転換してまいります。併せてサービスの拡充と専門性の向上、提案力の追求にも取り組むことで、スピーディかつお客さまにとっても一体感のあるソリューションを展開し、お客さまの夢の実現をサポートしてまいります。
3つめの柱である「組織の活性化」につきましては、従業員の働きやすさと自主性を尊重すると同時に、成果・職務に応じたメリハリのある処遇を実現し、一人ひとりの生産性を向上させる施策に取り組みます。また、2つ目の柱で掲げた「お客さま本位の営業の『深化』」を実現すべく、コンサルティングのプロを養成するための研修体系を構築します。
4つめの柱である「デジタル戦略の強化」に関しては、「地域を日本で最も元気にする『お客さまのあらゆる生活・事業に溶け込んだ総合サービス業』を目指す」をデジタル戦略ビジョンとして掲げ、既存機能のスリム化・効率化などを通じてサービス提供にかかるコストの削減を図るとともに、お客さまにとっての新たな価値の創造、意思決定の支援など提案力の強化を図ります。
最後に、5つめの柱である「持続可能な成長モデルの確立」を実現するため、前述の収益力の増強と共に、抜本的なコストの見直しを行います。戦略投資枠を確保しつつ、人(業務)と組織の生産性向上と効率化を通じて、中長期的な経費の削減、つまり低コスト体質への変貌を遂げます。
これら、5つの柱を軸として、当行グループは、「金融の枠を超え、地域やお客さまのさまざまな課題に向き合い、新たな価値を共創していく銀行グループ」を目指し、環境の変化を前向きに捉え柔軟に対応し、常に変化することを恐れず、成長していく集団に進化していきます。
(3)経営環境
日本全体の共通課題とも言える「人口減少・少子高齢化等の社会構造の変化」に伴う経済成長の鈍化、そして、これに伴う既存マーケットの縮小が、当行の営業基盤である東瀬戸内圏においても深刻な問題となっており、今後も厳しい経営環境が継続すると想定しています。
また、銀行業界に関しましては、日本銀行が2016年1月にマイナス金利政策を導入し既に4年が経過しましたが、この間、大半の銀行において資金利益水準が大きく低下し、体力を削られてきました。近時では、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う経済活動の低迷もあることから、マイナス金利政策が継続される公算も高く、非常に厳しい収益環境が継続するものと推察されます。
こうした厳しい経営環境の中、中国銀行グループは地域社会あっての存在であることを再認識し、地域の方々に必要とされる存在であり続けることを目指し、グループとしての企業価値を高めていく必要があると考えます。そのためには、当行グループは、地域に根ざしたネットワークとなるとともに、これまでに培ってきた金融面に限らない幅広いノウハウを地元企業のお客さまと共有し、お客さまの様々な課題の解決を通じて、地元企業の成長や地域経済の発展に貢献し、持続可能な地域社会の確立を支援すべく、地方創生、SDGsの取組み(新中計「未来共創プラン ステージⅡ」1つ目の柱)を通じて、当行グループの企業価値を高めてまいります。
併せて、当行の加盟している全国規模での地銀アライアンス「TSUBASAアライアンス」の強みを活かし、単独行では実施困難な施策や、「TSUBASAアライアンス」各加盟行でカバーする全国規模での営業基盤を背景とした相乗効果のある収益力増強施策の実施など、差別化を図ることで金利競争に決して負けない経営体力の増強に取り組んでまいります。
加えて、銀行業界はフィンテックやDX(デジタルトランスフォーメーション)といった社会的なデジタル化の進展を背景に異業種からの参入も脅威となっています。しかしながら、この脅威を機会と捉え、既存概念の枠を超えたデジタルの活用に取り組み、行内の業務効率化に留まらず、お客さまとの接点拡大や新たな顧客体験の創造を通じて、顧客基盤の開拓に取り組みます(新中計「未来共創プラン ステージⅡ」4つ目の柱)。
環境の変化を言い訳にしても、未来はありません。地域社会やお客さまの様々な課題を一緒に解決し、地域社会とともに発展する当行グループでありたいと思います。これは、地域のリーディングカンパニーとしての使命であり、所属する役職員の矜持です。
今年度よりスタートした新中期経営計画「未来共創プラン ステージⅡ」では、役職員の行動の拠りどころである「ちゅうぎんの心」の実践、つまり、地域社会やお客さまのために当行グループとして何が出来るかを考え、行動することを通じて、問題解決や新たな価値を提供することで地域社会やお客さまの発展に貢献してまいります。
現状では、新型コロナウィルス感染症の世界的拡大により、国内外ともに経済活動が低下し、消費の冷込みや企業業績の悪化など、先行きはまだまだ不透明な状況にあります。当行の営業エリアにおいても、お取引先の業況の悪化などが懸念される中、地域金融機関の本分として地域のお客さまに寄り添い、そしてお客さまを支え続けることで、この困難を乗越えていきたいと考えています。
また、当行の業務継続体制に関しては、営業活動を自粛するとともに、高い危機管理意識のもと、スプリットオペレーションを基本する勤務体制に移行し、テレワーク、時差出勤、サテライトオフィスの活用など様々な対策を実施し、出社率の抑制や、行内での感染防止に取り組みました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の経済環境につきましては、マイナス金利政策継続による資金運用利回りの低下や異業種からの銀行業参入等もあり、引き続き厳しい経営環境が続くと想定されます。また、地方経済においても高齢化や人口減少などの構造的な課題を抱えているうえ、新型コロナウィルス感染症の影響による地元企業の業績悪化も懸念される状況にあります。こうした環境のもと、当行グループにおきましては、収益性の向上や経営体力の増強、地域社会の発展への貢献などを優先的に対処すべき課題と認識しています。
このような経営環境を打破し、成長戦略を実現するために、2020年度を初年度とする新中期経営計画『未来共創プラン ステージⅡ』の策定にあたっては、「今後の地方銀行がどうあるべきか、地域のためになすべきことは何か」というあるべき姿を「未来思考」でイメージし、原点に立ちかえり、考え抜いてまいりました。地域社会の持続可能な成長に貢献し、地域経済を支え続けることが、当行グループのあるべき姿であり、使命であると考え、5つの主要戦略「5本の柱」を策定しました。1つめの柱は、「地方創生・SDGsの取組み強化」であり、地域社会の課題解決への取組みの強化や本業を通じた社会貢献活動と当行グループの成長を両立する戦略です。2つめの柱は、「お客さま本位の営業の深化」であり金融を中心とするコンサルティングサービスをさらに強化する戦略です。3つめの柱は、「組織の活性化」であり従業員のやりがいや組織の活性化を実現する戦略です。4つめの柱は、「デジタル戦略の強化」であり次世代金融を見据え、デジタル化を進める戦略です。5つめの柱は、「持続可能な成長モデルの確立」であり、環境の変化に対応するビジネスモデルを構築する戦略です。以上の5つの柱がそれぞれ太くなり、そしてシナジーすることで地域社会とともに発展するビジネスモデルを構築してまいります。
特に、2020年度におきましては、新型コロナウィルス感染症の影響を受けられたお客さまへ万全のサポートを行います。お客さまの健康・安全を最優先とし、社会インフラとしての金融サービスを維持しながら、金融仲介機能を最大限発揮してまいります。地域のリーディングバンクとして地域経済を支え続けるという信念と覚悟のもと、役職員一丸となって取組んでまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な経営指標
上記のとおり、当行では、2017年度よりスタートさせた期間10年の長期経営計画『Vision 2027「未来共創プラン」』の中で、2020年度より期間3年間の新中期経営計画『未来共創プラン ステージⅡ』をスタートさせました。計画最終年度(2022年度)の計数目標は以下のとおりであります。
各ステークホルダーに対して当行が提供できる価値を新たなKPIとして設定し、これらのKPI達成を通じ、長期的には域内(東瀬戸内経済圏※1)人口とGDPの向上を目指します。
※1:東瀬戸内経済圏…岡山県、香川県、広島県東部(備後地域)、兵庫県西部(播磨地域)※2:創業支援先数…当行が開催する創業支援イベント等により、創業した先数
※3:事業承継支援先数…事業承継コンサルティングサービス受託先数
※4:金融リテラシー向上等に資する活動…金融リテラシー、ビジネススキル等の向上に資する各種イベント・勉強会等の開催件数
※5:お客さま満足度…お客さまアンケート「満足・やや満足」の合計
※6:人件費支払前コア業務純益における労働分配率…人件費÷(コア業務純益+人件費)
なお、新中期経営計画「未来共創プラン ステージⅡ」の策定に際し、足元の経営環境、今後の見通しを反映し、長期経営計画『Vision 2027「未来共創プラン」』の最終年度(2026年度)の計数目標を更新しております。
