有価証券報告書-第110期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 16:15
【資料】
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【項目】
178項目

有報資料

(1)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等
①経営方針
当行は、「地域から親しまれ、信頼され、地域社会の発展に寄与する銀行」という経営理念に基づき、変わらぬ価値観である「職業倫理と高度の専門性を身につけるよう努めるとともに、真にお客様にとって必要とされる商品、サービスを提供し、お客様の最善の利益を追求する」という顧客本位の業務運営を目指します。
②経営環境
2025年度の国内経済は、賃上げの継続や堅調な夏冬賞与の伸びなどにより、雇用情勢や所得環境が改善されましたが、物価の上昇に賃金の伸びが追いつかず、個人消費の伸びは力強さに欠ける状況にありました。一方、企業部門については、好調な観光産業やインバウンド消費の拡大などを背景に、サービス業を中心に企業収益の改善がみられ、経済全体としては回復基調が維持されました。もっとも、米国の関税政策による輸出環境の不確実性や、中小企業のコスト負担の増加などから、企業部門全体としては業種や企業規模によるばらつきがみられ、今後も中東情勢の緊迫化や世界経済の不安定さの影響について注視が必要です。
沖縄県経済は、堅調な観光需要に支えられ、緩やかな拡大基調が続きました。消費関連は、物価上昇が継続するなかで節約志向がみられますが、旺盛な観光需要に支えられ、回復の動きが強まりました。建設関連では、前年の大型工事の反動減もありましたが、引き続き防衛関連工事などの公共工事が継続するほか、大型民間工事の新規受注も見られ、回復の動きが強まっています。観光関連は、為替動向の影響もあり国内外から観光需要が高まり、入域観光客数と観光消費額も過去最高となる見込みです。このように、旺盛な観光需要を中心に全体では良好な業況が続く一方、人手不足やコスト上昇などの課題が懸念されるほか、中国の渡航自粛や中東情勢の緊迫化が観光に与える影響を慎重に見極める必要があります。
③対処すべき課題
当行を取り巻く経営環境は、日本銀行の金融政策を背景とした金利ある世界の定着に加え、海外情勢の先行き不透明感の高まりなどにより、不確実性の高い状況が続いております。このような環境下において、中期経営計画「Empower 2025」の2年目となる2026年度は、生成AI活用元年と位置付け、生成AIやデータ活用を徹底することで業務を効率化して余力を創出し、その余力を営業店支援や新規事業領域に重点配分することで、ROEの向上を図ることを重要テーマとしております。
沖縄県の持つ成長ポテンシャルを最大限に活かし、「地域経済の好循環サイクルを実現し、地域とともに成長する金融グループ」の実現に向け、以下の重点戦略を推し進めてまいります。
(1)預貸金・有価証券運用の強化
預貸金業務では、預金基盤の強化と融資量の拡大を両立させる営業戦略を打ち出し、データに基づく営業活動を通じて、取引の質と量の双方を高めてまいります。預金においては、法人・個人一体となった営業活動を展開します。個人分野で給与振込や積立預金等の基盤取引を軸に安定的な預金の積み上げを図るとともに、法人メイン化の推進や新規取引先の開拓により粘着性の高い預金の獲得を進めます。融資面では、市場実態や金利環境を踏まえた融資制度の見直しに加え、融資支援体制の強化やローンセンター機能の拡充を通じて、住宅ローンを含む融資相談・実行の着実な積み上げを図ります。
営業活動の基盤として、新しく導入したCRM/SFAシステムの「CAFU」を活用し、顧客情報や営業活動の可視化を進めることで、外訪前の事前準備や案件管理を高度化し、深度ある顧客対話を通じた預貸金取引の拡大および法人先における預貸金シェアの向上につなげてまいります。
有価証券運用においては、ベースポートフォリオと収益向上ポートフォリオを組み合わせた運営を継続するとともに、市場環境の変化を踏まえたリスク管理の高度化を進めることで、中長期的に安定した収益の確保に取り組んでまいります。
(2)地域課題解決の先導
ESGの観点を踏まえた金融機能の発揮を通じて、地域の持続的成長に貢献してまいります。脱炭素化支援やサステナブルファイナンスの推進に加え、事業者との対話を重視したコンサルティングを通じて、取引先企業の企業価値向上と地域経済の活性化の両立を図ります。個人・法人コンサルティングにおいては、非対面チャネルと対面営業を効果的に組み合わせ、顧客接点の拡大とリレーションの深化を図ります。個人分野では、デジタルチャネルを活用した資産形成ニーズの喚起や相続コンサルティング体制の強化に取り組むとともに、法人分野では、BSS(Business Support Sheet)に基づく対話を起点としたコンサルティングを通じて、事業承継や経営改善、成長資金ニーズへの対応を進めます。あわせて、スタートアップ支援や海外拠点を活用した進出支援など、新たな分野への挑戦を通じて、沖縄県の価値創造につながる取り組みを進めてまいります。
さらに、不正検知機能や定期預金新規口座開設、積立・財形預入/解約機能等を含むりゅうぎんアプリの機能強化を図るとともに、キャッシュレス事業においては、業種特性に応じた加盟店開拓やデジタル商品券事業等を通じて、地域DXの推進に向けた取り組みを進めます。
(3)グループ連携とアライアンスの強化
新本店ビルを起点としたグループ連携の強化により、グループを横断した情報共有や人材交流を促進し、各社の強みを活かしながら、グループ全体のシナジー発揮と収益力の向上を図ってまいります。あわせて、県外金融機関とのアライアンスを通じて、先進的な取り組みや専門的知見を取り込み、当行グループの事業基盤の拡充を進めてまいります。
(4)人的資本投資の増強と最適化
人的資本は、当行の持続的成長を支える最重要基盤であるとの認識のもと、人材ポートフォリオに基づく戦略的な人材育成と配置を進めてまいります。専門領域やキャリア段階を踏まえた人材配置と育成体系のもと、外部研修やトレーニー、OJTを通じた専門人材の育成を進めるとともに、自律的な学びの定着を図ることで、行員一人ひとりの専門性と生産性の向上を目指します。また、譲渡制限付株式報酬制度の対象をグループ会社職員にまで拡大し、グループ全体で処遇の向上、株主との価値共有を進めてまいります。
さらに、生成AIの活用をはじめとするデジタル技術の導入や業務プロセスの見直しを通じて業務効率化を進め、人的余力を創出するとともに、その余力を新規事業や付加価値の高い業務へ再配分することで、中期経営計画期間(2028年3月期)にかけて、組織全体の持続的な収益力向上およびROE改善につなげてまいります。
2026年4月に新本店がグランドオープンし、今年度は当行にとって新たな節目となる年となります。「すべては沖縄のために」との想いのもと、今後も、お客さまや地域から信頼され、頼りにされる存在であり続けるとともに、沖縄県の持続的な発展と課題解決に挑み続け、地域経済の成長に貢献してまいります。
(2)目標とする経営指標
中期経営計画「Empower 2025」最終年度(2027年度)の目標
項目2027年度
財務指標① 親会社株主に帰属する当期純利益110億円
② 単体コア業務純益150億円
③ 単体コアOHR65.0%以下
④ 連結ROE7.0%以上
⑤ 連結自己資本比率10.0%程度

項目2027年度
基本戦略指標① サステナブルファイナンス実行額3,000億円
② 沖縄県民のライフサポート件数
※個人向けソリューション提案先数
(資産形成(NISA、住宅ローンなど)、資産承継のサポート)
35,000件
③ 県内スタートアップ企業創出数の伸長率2023年比 1.5倍
④ 入域観光客数1,200万人

(注)目標とする経営指標に関する記述は、当行が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当行として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性がございます。(注)2025年4月よりスタートしました中期経営計画「Empower 2025」について、貸出業務を中心とする本業収益が順調に推移していることに加え、政策金利が計画策定時に想定した水準を上回る水準となったことから、2026年5月12日付で計画最終年度(2027年度)における目標となる財務指標を見直しております。

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