有価証券報告書-第145期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)
金融商品関係
(金融商品関係)
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
信託銀行業を中心とする当行グループは、資金調達サイドにおいて取引先からの預金や市場調達等の金融負債を有する一方、資金運用サイドにおいては取引先に対する貸出金や株式及び債券等の金融資産を有しており、一部の金融商品についてはトレーディング業務を行っております。
これらの業務に関しては、金融商品ごとのリスクに応じた適切な管理を行いつつ、長短バランスやリスク諸要因に留意した取組みを行っております。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
当行グループが保有する主な金融資産は、取引先に対する貸出金、預金の支払い準備及び資金運用目的等で保有する、株式、国債などの有価証券です。これらの金融資産は、貸出先や発行体の財務状況の悪化等により、金融資産の価値が減少又は消失し損失を被るリスク(信用リスク)及び、金利・株価・為替等の変動により資産価値が減少するリスク(市場リスク)に晒されています。
また、金融負債として、主に預金により安定的な資金を調達しているほか、金融市場からの資金調達を行っています。これらの資金調達手段は、市場の混乱や当行グループの財務内容の悪化等により、必要な資金が確保できなくなり資金繰りがつかなくなる場合や、通常より著しく高い金利で資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(流動性リスク)があります。
このほか、当行グループが保有する金融資産・負債に係る金利リスクコントロール(ALM)として、金利リスクを共通する単位ごとにグルーピングした上で管理する「包括ヘッジ」を実施しており、これらのヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ又はフェア・バリュー・ヘッジの)手段として金利スワップ取引などのデリバティブ取引を使用しています。ALM目的として保有するデリバティブ取引の大宗はヘッジ会計を適用し、繰延ヘッジによる会計処理を行っております。また、当該取引に関するヘッジの有効性評価は、回帰分析等によりヘッジ対象の金利リスク又は、キャッシュ・フローの変動がヘッジ手段により、高い程度で相殺されることを定期的に検証することによって行っております。なお、デリバティブ取引は、トレーディング目的としても保有しております。
金融の自由化、国際化が一層進展するなか、当行グループの保有する金融資産・負債は多様化・複雑化しており、信用リスク・市場リスク・流動性リスクをはじめ、多様なリスクに当行グループは晒されております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
① リスク管理への取り組み
当行グループでは、経営の健全性・安全性を確保しつつ企業価値を高めていくために、業務やリスクの特性に応じてそのリスクを適切に管理し、コントロールしていくことを経営上の最重要課題の1つとして認識し、リスク管理態勢の整備に取り組んでおります。
当行グループでは、各種リスクの明確な定義、適切なリスク管理を行うための態勢の整備と人材の育成、リスク管理態勢の有効性及び適切性の監査の実施等を内容とした、当行グループ全体に共通するリスク管理の基本方針を取締役会において制定しております。当行グループは、この基本方針に則り様々な手法を活用してリスク管理の高度化を図る等、リスク管理の強化に努めております。
② 総合的なリスク管理
当行グループでは、当行グループが保有する様々な金融資産・負債が晒されているリスクを、リスクの要因別に「信用リスク」、「市場リスク」、「流動性リスク」、「オペレーショナルリスク」等に分類し、各リスクの特性に応じた管理を行っております。
また、各リスク単位での管理に加え、リスクを全体として把握・評価し、必要に応じて定性・定量それぞれの面から適切な対応を行い、経営として許容できる範囲にリスクを制御していく、総合的なリスク管理態勢を構築しております。
具体的には、親会社である株式会社みずほフィナンシャルグループから配賦されたリスクキャピタルを当行グループのリスク上限としてリスク制御を行うとともに、当行グループ全体(連結ベース)として保有するリスクが資本金等の財務体力を超えないように経営としての許容範囲にリスクを制御しております。当行グループは、この枠組みのもとで経営の健全性を確保するためにリスクキャピタルの使用状況を定期的にモニタリングし、取締役会等に報告をしております。
③ 信用リスクの管理
当行グループでは、親会社が定めた「信用リスク管理の基本方針」に則り、取締役会が「信用リスク管理の基本方針」を制定しております。信用リスクに関する重要な事項については、基本方針に則り、取締役会が決定し、社長が信用リスク管理を統括しております。また、信用リスク管理に関する経営政策委員会として「ポートフォリオマネジメント委員会」及び「クレジット委員会」を設置し、信用リスク管理に係る基本的な方針や当行グループのクレジットポートフォリオ運営に関する事項、信用リスクのモニタリング、与信先に対する与信方針等について、総合的に審議・調整等を行います。
当行グループの信用リスク管理は、相互に補完する2つのアプローチによって実施しております。1つは、信用リスクの顕在化により発生する損失を制御するために、取引先の信用状態の調査を基に、与信実行から回収までの過程を個別案件ごとに管理する「与信管理」です。もう1つは、信用リスクを把握し適切に対応するために、信用リスク顕在化の可能性を統計的な手法で把握する「クレジットポートフォリオ管理」です。
クレジットポートフォリオ管理方法としては、統計的な手法によって今後1年間に予想される平均的な損失額(=信用コスト)、一定の信頼区間における最大損失額(=信用VAR)、及び信用VARと信用コストとの差額(=信用リスク量)を計測し、保有ポートフォリオから発生する損失の可能性を管理しております。また、信用リスク量を特定企業または企業グループへの与信集中の結果発生する「与信集中リスク」と業種等への与信集中の結果発生する「連鎖デフォルトリスク」に分解し、それぞれのリスクを制御するために各種ガイドラインを設定するなど適切な管理を行っております。
リスク管理グループ長は、信用リスク管理の企画運営に関する事項を所管します。与信企画部は、与信管理の企画・運営並びに信用リスクの計測・モニタリング等を行っております。審査部担当役員は、審査に関する事項を所管し、主に個別与信の観点から信用リスク管理を行っております。審査部は、当行で定めた権限体系に基づき、取引先の審査、管理、回収等に関する事項につき、方針の決定や個別案件の決裁を行っております。また、業務部門から独立した業務監査部において、信用リスク管理の適切性等を検証しております。
④ 市場リスクの管理
当行グループでは、親会社が定めた「市場リスク管理の基本方針」に則り、取締役会が「市場リスク管理の基本方針」を制定しております。市場リスクに関する重要事項については、基本方針に則り、取締役会が決定し、社長が市場リスク管理を統括しております。また、市場リスク管理に関する経営政策委員会として「ALM・マーケットリスク委員会」を設置し、ALMに係る基本的な方針・リスク計画・市場リスク管理に関する事項や、マーケットの急変等緊急時における対応策の提言等、総合的に審議・調整等を行っております。
また、当グループ共通のリスクキャピタル配賦制度のもとで、市場リスクに対して、親会社から配賦されるリスクキャピタルに応じて諸リミットを設定し管理しています。
リスク管理グループ長は市場リスク管理の企画運営全般に関する事項を所管します。総合リスク管理部は、市場リスクのモニタリング・報告と分析・提言、諸リミットの設定等の実務を担い、市場リスク管理に関する企画立案・推進を行っております。総合リスク管理部は、当行の市場リスク状況を把握・管理するとともに、社長への日次報告や、取締役会及び経営会議、ALM・マーケットリスク委員会等に対する定期的な報告を行っています。
市場リスクの管理方法としては、配賦リスクキャピタルに対応した諸リミット等を設定し制御しております。なお、市場リスクの配賦リスクキャピタルの金額は、VARとポジションをクローズするまでに発生する追加的なリスクを対象としております。トレーディング業務及びバンキング業務については、VARによる限度及び損失に対する限度を設定しております。また、バンキング業務等については、必要に応じ、金利感応度等を用いたポジション枠を設定しております。
さらに、市場性業務に関しては、フロントオフィス(市場部門)やバックオフィス(事務管理部門)から独立したミドルオフィス(リスク管理専担部署)を設置し相互に牽制が働く態勢としています。ミドルオフィスは、VARに加えて、取引実態に応じて10BPV(ベーシスポイントバリュー)等のリスク指標の管理、ストレステストの実施、損失限度等により、VARのみでは把握しきれないリスク等もきめ細かく管理しております。
⑤ 市場リスクの状況
ⅰ.バンキング業務
当行のバンキング業務における市場リスク量(VAR)の状況は以下のとおりとなっております。
バンキング業務のVARの状況
[バンキング業務の定義]
トレーディング業務及び政策保有株式(政策的に保有していると認識している株式及びその関連取引)以外の取引で主として以下の取引
(ア)預金・貸出等及びそれに係る資金繰りと金利リスクのヘッジのための取引
(イ)株式(除く政策保有株式)、債券、投資信託等に対する投資とそれらに係る市場リスクのヘッジ取引
なお、流動性預金についてコア預金を認定し、これを市場リスク計測に反映しています。
[バンキング業務のVARの計測手法]
線形リスク:分散・共分散法
非線形リスク:分散・共分散法
VAR:線形リスクと非線形リスクの単純合算
定量基準:①信頼区間 片側99% ②保有期間 1カ月 ③観測期間 1年
ⅱ.トレーディング業務
当行のトレーディング業務における市場リスク量(VAR)の状況は以下のとおりとなっております。
トレーディング業務のVARの状況
[トレーディング業務の定義]
(ア)短期の転売を意図して保有される取引
(イ)現実の又は予想される短期の価格変動から利益を得ることや裁定取引による利益を確定することを意図して保有される取引
(ウ)(ア)と(イ)の両方の側面を持つ取引
(エ)顧客間の取引の取次ぎ業務やマーケット・メイキングを通じて保有する取引
[トレーディング業務のVARの計測手法]
使用モデル:ヒストリカルシミュレーション法
定量基準:①信頼区間 片側99% ②保有期間 1日 ③観測期間 1年
ⅲ.政策保有株式
政策保有株式についても、バンキング業務やトレーディング業務と同様に、VAR及びリスク指標などに基づく市場リスク管理を行っております。当連結会計年度末における政策保有株式のリスク指標(株価指数TOPIX1%の変化に対する感応度)は25億円(前連結会計年度末は20億円)です。
VARは、市場の動きに対し、一定期間(保有期間)・一定確率(信頼区間)のもとで、保有ポートフォリオが被る可能性のある想定最大損失額で、統計的な仮定に基づく市場リスク計測手法です。そのため、VARの使用においては、一般的に以下の点を留意する必要があります。
・VARの値は、保有期間・信頼区間の設定方法、計測手法によって異なること。
・過去の市場の変動をもとに推計したVARの値は、必ずしも実際の発生する最大損失額を捕捉するものではないこと。
・設定した保有期間内で、保有するポートフォリオの売却、あるいはヘッジすることを前提にしているため、市場の混乱等で市場において十分な取引ができなくなる状況では、VARの値を超える損失額が発生する可能性があること。
・設定した信頼区間を上回る確率で発生する損失額は捉えられていないこと。
また、バンキング業務でVARの計測手法として使用している分散・共分散法は、市場の変動が正規分布に従うことを前提としております。そのため、前提を超える極端な市場の変動が生じやすい状況では、リスクを過小に評価する可能性があります。また、一般的に金利上昇と株価上昇は同時に起こりやすいといった相関関係についても、金利上昇と株価下落が同時に発生する等、通常の相関関係が崩れる場合にリスクを過小に評価する可能性があります。トレーディング業務でVARの計測手法として使用しているヒストリカルシミュレーション法は、リスクファクターの変動及びポートフォリオの時価の変動が過去の経験分布に従うことを前提としています。そのため、前提を超える極端な市場の変動が生じやすい状況では、リスクを過小に評価する可能性があります。
当行では、VARによる市場リスク計測の有効性をVARと損益を比較するバックテストにより定期的に確認するとともに、VARに加えて、リスク指標の管理、ストレステストの実施、損失限度等により、VARのみでは把握しきれないリスク等もきめ細かく把握し、厳格なリスク管理を行っていると認識しております。
⑥ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当行グループの流動性リスク管理態勢は、基本的に前述「④市場リスクの管理」の市場リスク管理態勢と同様ですが、これに加え、資金証券部担当役員が資金繰り管理の企画運営に関する事項を所管し、資金証券部が、資金繰り運営状況の把握・調整等を担い、資金繰り管理に関する企画立案・推進を行っております。資金繰りの状況等については、ALM・マーケットリスク委員会、経営会議及び社長に報告しております。
流動性リスクの計測は、市場からの資金調達にかかる上限額等、資金繰りに関する指標を用いています。流動性リスクにかかるリミット等は、ALM・マーケットリスク委員会での審議・調整を経て決定します。さらに、資金繰りの状況に応じた「平常時」・「懸念時」・「危機時」の区分、及び「懸念時」・「危機時」の対応について定めております。これに加え、当行グループの資金繰りに影響を与える「緊急事態」が発生した際に、迅速な対応を行うことができる態勢を構築しております。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、時価を把握することが極めて困難と認められる非上場株式等は、次表には含めておりません((注2)参照)。
前連結会計年度(平成26年3月31日)
(*1) 貸出金及びデリバティブ取引に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。なお、現金預け金、コールローン及び買入手形、買入金銭債権に対する貸倒引当金については、重要性が乏しいため、連結貸借対照表計上額から直接減額しております。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(平成27年3月31日)
(*1) 貸出金及びデリバティブ取引に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。なお、現金預け金、コールローン及び買入手形、買入金銭債権に対する貸倒引当金については、重要性が乏しいため、連結貸借対照表計上額から直接減額しております。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(注1) 金融商品の時価の算定方法
資産
(1)現金預け金
満期のない預け金については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。満期のある預け金については、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(2)コールローン及び買入手形
コールローン及び買入手形については、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(3)買入金銭債権
買入金銭債権については、約定期間が短期間(6カ月以内)であるものを除き、市場価格に準ずるものとして合理的に算定された価額等(ブローカー又は情報ベンダーから入手する価格等)によっております。約定期間が短期間(6カ月以内)であるものについては、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(4)特定取引資産
特定取引目的で保有している債券等の有価証券については、市場価格等によっております。
(5)金銭の信託
金銭の信託については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
なお、保有目的ごとの金銭の信託に関する注記事項については、「(金銭の信託関係)」に記載しております。
(6)有価証券
株式は取引所の価格、債券等は市場価格、ブローカー又は情報ベンダーから入手する評価等によっております。投資信託は、公表されている基準価格等によっております。私募債は、内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を信用リスク等のリスク要因を織込んだ割引率で割り引いて算定された価額を時価としております。
変動利付国債については、市場価格を時価とみなせない状況であると判断し、合理的に算定された価額によっております。合理的に算定された価額を算定するにあたって利用したモデルは、ディスカウント・キャッシュフロー法等であります。価格決定変数は、10年国債利回り及び原資産10年の金利スワップションのボラティリティ等であります。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については、「(有価証券関係)」に記載しております。
(7)貸出金
貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間による区分ごとに、元利金の合計額を市場金利で割り引いた現在価値を基礎に信用リスク等を考慮して時価を算定しております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表上の債権等計上額から貸倒引当金計上額を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
貸出金のうち、当該貸出を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込み期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額に近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
負債
(1)預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いて現在価値を算定しております。その割引率は、市場金利を用いております。
(2)譲渡性預金、(3)コールマネー及び売渡手形、(4)売現先勘定、及び(5)債券貸借取引受入担保金
これらは、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(6)借用金
借用金の時価は、原則として、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて現在価値を算定しております。なお、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であるものについては、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(7)社債
当行の発行する社債の時価は、市場価格のある社債は市場価格によっており、市場価格のない社債は元利金の合計額を同様の社債を発行した場合に適用されると考えられる利率で割り引いて現在価値を算定しております。
(8)信託勘定借
当行の信託勘定借は、当行が受託した信託金を当行の銀行勘定で運用する取引によるものであり、その性質は、要求払預金に近似していると考えられるため、帳簿価額を時価とみなしております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、「(デリバティブ取引関係)」に記載しております。
(注2) 時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産(6)有価証券」には含まれておりません。
(*1) 非上場の株式(外国株式及び関係会社株式を含む)については、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから時価開示の対象とはしておりません。
(*2) 組合出資金等のうち、組合財産等が非上場株式など時価を把握することが極めて困難と認められるもので構成されているものについては、時価開示の対象とはしておりません。
(*3) 前連結会計年度において、61百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、23百万円減損処理を行っております。
(注3) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(平成26年3月31日)
(*1) 有価証券には、時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券を含んでおります。
(*2) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない14,714百万円、期間の定めのないもの3,568百万円は含めておりません。
当連結会計年度(平成27年3月31日)
(*1) 有価証券には、時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券を含んでおります。
(*2) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない8,651百万円、期間の定めのないもの2,637百万円は含めておりません。
(注4) 社債、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(平成26年3月31日)
(*1) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
(*2) 社債のうち、期間の定めのないもの20,800百万円は含めておりません。
当連結会計年度(平成27年3月31日)
(*1) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
(*2) 社債のうち、期間の定めのないもの1,500百万円は含めておりません。
1.金融商品の状況に関する事項
(1)金融商品に対する取組方針
信託銀行業を中心とする当行グループは、資金調達サイドにおいて取引先からの預金や市場調達等の金融負債を有する一方、資金運用サイドにおいては取引先に対する貸出金や株式及び債券等の金融資産を有しており、一部の金融商品についてはトレーディング業務を行っております。
これらの業務に関しては、金融商品ごとのリスクに応じた適切な管理を行いつつ、長短バランスやリスク諸要因に留意した取組みを行っております。
(2)金融商品の内容及びそのリスク
当行グループが保有する主な金融資産は、取引先に対する貸出金、預金の支払い準備及び資金運用目的等で保有する、株式、国債などの有価証券です。これらの金融資産は、貸出先や発行体の財務状況の悪化等により、金融資産の価値が減少又は消失し損失を被るリスク(信用リスク)及び、金利・株価・為替等の変動により資産価値が減少するリスク(市場リスク)に晒されています。
また、金融負債として、主に預金により安定的な資金を調達しているほか、金融市場からの資金調達を行っています。これらの資金調達手段は、市場の混乱や当行グループの財務内容の悪化等により、必要な資金が確保できなくなり資金繰りがつかなくなる場合や、通常より著しく高い金利で資金調達を余儀なくされることにより損失を被るリスク(流動性リスク)があります。
このほか、当行グループが保有する金融資産・負債に係る金利リスクコントロール(ALM)として、金利リスクを共通する単位ごとにグルーピングした上で管理する「包括ヘッジ」を実施しており、これらのヘッジ(キャッシュ・フロー・ヘッジ又はフェア・バリュー・ヘッジの)手段として金利スワップ取引などのデリバティブ取引を使用しています。ALM目的として保有するデリバティブ取引の大宗はヘッジ会計を適用し、繰延ヘッジによる会計処理を行っております。また、当該取引に関するヘッジの有効性評価は、回帰分析等によりヘッジ対象の金利リスク又は、キャッシュ・フローの変動がヘッジ手段により、高い程度で相殺されることを定期的に検証することによって行っております。なお、デリバティブ取引は、トレーディング目的としても保有しております。
金融の自由化、国際化が一層進展するなか、当行グループの保有する金融資産・負債は多様化・複雑化しており、信用リスク・市場リスク・流動性リスクをはじめ、多様なリスクに当行グループは晒されております。
(3)金融商品に係るリスク管理体制
① リスク管理への取り組み
当行グループでは、経営の健全性・安全性を確保しつつ企業価値を高めていくために、業務やリスクの特性に応じてそのリスクを適切に管理し、コントロールしていくことを経営上の最重要課題の1つとして認識し、リスク管理態勢の整備に取り組んでおります。
当行グループでは、各種リスクの明確な定義、適切なリスク管理を行うための態勢の整備と人材の育成、リスク管理態勢の有効性及び適切性の監査の実施等を内容とした、当行グループ全体に共通するリスク管理の基本方針を取締役会において制定しております。当行グループは、この基本方針に則り様々な手法を活用してリスク管理の高度化を図る等、リスク管理の強化に努めております。
② 総合的なリスク管理
当行グループでは、当行グループが保有する様々な金融資産・負債が晒されているリスクを、リスクの要因別に「信用リスク」、「市場リスク」、「流動性リスク」、「オペレーショナルリスク」等に分類し、各リスクの特性に応じた管理を行っております。
また、各リスク単位での管理に加え、リスクを全体として把握・評価し、必要に応じて定性・定量それぞれの面から適切な対応を行い、経営として許容できる範囲にリスクを制御していく、総合的なリスク管理態勢を構築しております。
具体的には、親会社である株式会社みずほフィナンシャルグループから配賦されたリスクキャピタルを当行グループのリスク上限としてリスク制御を行うとともに、当行グループ全体(連結ベース)として保有するリスクが資本金等の財務体力を超えないように経営としての許容範囲にリスクを制御しております。当行グループは、この枠組みのもとで経営の健全性を確保するためにリスクキャピタルの使用状況を定期的にモニタリングし、取締役会等に報告をしております。
③ 信用リスクの管理
当行グループでは、親会社が定めた「信用リスク管理の基本方針」に則り、取締役会が「信用リスク管理の基本方針」を制定しております。信用リスクに関する重要な事項については、基本方針に則り、取締役会が決定し、社長が信用リスク管理を統括しております。また、信用リスク管理に関する経営政策委員会として「ポートフォリオマネジメント委員会」及び「クレジット委員会」を設置し、信用リスク管理に係る基本的な方針や当行グループのクレジットポートフォリオ運営に関する事項、信用リスクのモニタリング、与信先に対する与信方針等について、総合的に審議・調整等を行います。
当行グループの信用リスク管理は、相互に補完する2つのアプローチによって実施しております。1つは、信用リスクの顕在化により発生する損失を制御するために、取引先の信用状態の調査を基に、与信実行から回収までの過程を個別案件ごとに管理する「与信管理」です。もう1つは、信用リスクを把握し適切に対応するために、信用リスク顕在化の可能性を統計的な手法で把握する「クレジットポートフォリオ管理」です。
クレジットポートフォリオ管理方法としては、統計的な手法によって今後1年間に予想される平均的な損失額(=信用コスト)、一定の信頼区間における最大損失額(=信用VAR)、及び信用VARと信用コストとの差額(=信用リスク量)を計測し、保有ポートフォリオから発生する損失の可能性を管理しております。また、信用リスク量を特定企業または企業グループへの与信集中の結果発生する「与信集中リスク」と業種等への与信集中の結果発生する「連鎖デフォルトリスク」に分解し、それぞれのリスクを制御するために各種ガイドラインを設定するなど適切な管理を行っております。
リスク管理グループ長は、信用リスク管理の企画運営に関する事項を所管します。与信企画部は、与信管理の企画・運営並びに信用リスクの計測・モニタリング等を行っております。審査部担当役員は、審査に関する事項を所管し、主に個別与信の観点から信用リスク管理を行っております。審査部は、当行で定めた権限体系に基づき、取引先の審査、管理、回収等に関する事項につき、方針の決定や個別案件の決裁を行っております。また、業務部門から独立した業務監査部において、信用リスク管理の適切性等を検証しております。
④ 市場リスクの管理
当行グループでは、親会社が定めた「市場リスク管理の基本方針」に則り、取締役会が「市場リスク管理の基本方針」を制定しております。市場リスクに関する重要事項については、基本方針に則り、取締役会が決定し、社長が市場リスク管理を統括しております。また、市場リスク管理に関する経営政策委員会として「ALM・マーケットリスク委員会」を設置し、ALMに係る基本的な方針・リスク計画・市場リスク管理に関する事項や、マーケットの急変等緊急時における対応策の提言等、総合的に審議・調整等を行っております。
また、当グループ共通のリスクキャピタル配賦制度のもとで、市場リスクに対して、親会社から配賦されるリスクキャピタルに応じて諸リミットを設定し管理しています。
リスク管理グループ長は市場リスク管理の企画運営全般に関する事項を所管します。総合リスク管理部は、市場リスクのモニタリング・報告と分析・提言、諸リミットの設定等の実務を担い、市場リスク管理に関する企画立案・推進を行っております。総合リスク管理部は、当行の市場リスク状況を把握・管理するとともに、社長への日次報告や、取締役会及び経営会議、ALM・マーケットリスク委員会等に対する定期的な報告を行っています。
市場リスクの管理方法としては、配賦リスクキャピタルに対応した諸リミット等を設定し制御しております。なお、市場リスクの配賦リスクキャピタルの金額は、VARとポジションをクローズするまでに発生する追加的なリスクを対象としております。トレーディング業務及びバンキング業務については、VARによる限度及び損失に対する限度を設定しております。また、バンキング業務等については、必要に応じ、金利感応度等を用いたポジション枠を設定しております。
さらに、市場性業務に関しては、フロントオフィス(市場部門)やバックオフィス(事務管理部門)から独立したミドルオフィス(リスク管理専担部署)を設置し相互に牽制が働く態勢としています。ミドルオフィスは、VARに加えて、取引実態に応じて10BPV(ベーシスポイントバリュー)等のリスク指標の管理、ストレステストの実施、損失限度等により、VARのみでは把握しきれないリスク等もきめ細かく管理しております。
⑤ 市場リスクの状況
ⅰ.バンキング業務
当行のバンキング業務における市場リスク量(VAR)の状況は以下のとおりとなっております。
バンキング業務のVARの状況
(単位:億円) |
前連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | |
年度末日 | 224 | 183 |
最大値 | 240 | 242 |
最小値 | 143 | 134 |
平均値 | 192 | 175 |
[バンキング業務の定義]
トレーディング業務及び政策保有株式(政策的に保有していると認識している株式及びその関連取引)以外の取引で主として以下の取引
(ア)預金・貸出等及びそれに係る資金繰りと金利リスクのヘッジのための取引
(イ)株式(除く政策保有株式)、債券、投資信託等に対する投資とそれらに係る市場リスクのヘッジ取引
なお、流動性預金についてコア預金を認定し、これを市場リスク計測に反映しています。
[バンキング業務のVARの計測手法]
線形リスク:分散・共分散法
非線形リスク:分散・共分散法
VAR:線形リスクと非線形リスクの単純合算
定量基準:①信頼区間 片側99% ②保有期間 1カ月 ③観測期間 1年
ⅱ.トレーディング業務
当行のトレーディング業務における市場リスク量(VAR)の状況は以下のとおりとなっております。
トレーディング業務のVARの状況
(単位:百万円) |
前連結会計年度 (自 平成25年4月1日 至 平成26年3月31日) | 当連結会計年度 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) | |
年度末日 | 52 | 15 |
最大値 | 136 | 112 |
最小値 | 10 | 13 |
平均値 | 52 | 52 |
[トレーディング業務の定義]
(ア)短期の転売を意図して保有される取引
(イ)現実の又は予想される短期の価格変動から利益を得ることや裁定取引による利益を確定することを意図して保有される取引
(ウ)(ア)と(イ)の両方の側面を持つ取引
(エ)顧客間の取引の取次ぎ業務やマーケット・メイキングを通じて保有する取引
[トレーディング業務のVARの計測手法]
使用モデル:ヒストリカルシミュレーション法
定量基準:①信頼区間 片側99% ②保有期間 1日 ③観測期間 1年
ⅲ.政策保有株式
政策保有株式についても、バンキング業務やトレーディング業務と同様に、VAR及びリスク指標などに基づく市場リスク管理を行っております。当連結会計年度末における政策保有株式のリスク指標(株価指数TOPIX1%の変化に対する感応度)は25億円(前連結会計年度末は20億円)です。
VARは、市場の動きに対し、一定期間(保有期間)・一定確率(信頼区間)のもとで、保有ポートフォリオが被る可能性のある想定最大損失額で、統計的な仮定に基づく市場リスク計測手法です。そのため、VARの使用においては、一般的に以下の点を留意する必要があります。
・VARの値は、保有期間・信頼区間の設定方法、計測手法によって異なること。
・過去の市場の変動をもとに推計したVARの値は、必ずしも実際の発生する最大損失額を捕捉するものではないこと。
・設定した保有期間内で、保有するポートフォリオの売却、あるいはヘッジすることを前提にしているため、市場の混乱等で市場において十分な取引ができなくなる状況では、VARの値を超える損失額が発生する可能性があること。
・設定した信頼区間を上回る確率で発生する損失額は捉えられていないこと。
また、バンキング業務でVARの計測手法として使用している分散・共分散法は、市場の変動が正規分布に従うことを前提としております。そのため、前提を超える極端な市場の変動が生じやすい状況では、リスクを過小に評価する可能性があります。また、一般的に金利上昇と株価上昇は同時に起こりやすいといった相関関係についても、金利上昇と株価下落が同時に発生する等、通常の相関関係が崩れる場合にリスクを過小に評価する可能性があります。トレーディング業務でVARの計測手法として使用しているヒストリカルシミュレーション法は、リスクファクターの変動及びポートフォリオの時価の変動が過去の経験分布に従うことを前提としています。そのため、前提を超える極端な市場の変動が生じやすい状況では、リスクを過小に評価する可能性があります。
当行では、VARによる市場リスク計測の有効性をVARと損益を比較するバックテストにより定期的に確認するとともに、VARに加えて、リスク指標の管理、ストレステストの実施、損失限度等により、VARのみでは把握しきれないリスク等もきめ細かく把握し、厳格なリスク管理を行っていると認識しております。
⑥ 資金調達に係る流動性リスクの管理
当行グループの流動性リスク管理態勢は、基本的に前述「④市場リスクの管理」の市場リスク管理態勢と同様ですが、これに加え、資金証券部担当役員が資金繰り管理の企画運営に関する事項を所管し、資金証券部が、資金繰り運営状況の把握・調整等を担い、資金繰り管理に関する企画立案・推進を行っております。資金繰りの状況等については、ALM・マーケットリスク委員会、経営会議及び社長に報告しております。
流動性リスクの計測は、市場からの資金調達にかかる上限額等、資金繰りに関する指標を用いています。流動性リスクにかかるリミット等は、ALM・マーケットリスク委員会での審議・調整を経て決定します。さらに、資金繰りの状況に応じた「平常時」・「懸念時」・「危機時」の区分、及び「懸念時」・「危機時」の対応について定めております。これに加え、当行グループの資金繰りに影響を与える「緊急事態」が発生した際に、迅速な対応を行うことができる態勢を構築しております。
(4)金融商品の時価等に関する事項についての補足説明
金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれております。当該価額の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。
2.金融商品の時価等に関する事項
連結貸借対照表計上額、時価及びこれらの差額は、次のとおりであります。なお、時価を把握することが極めて困難と認められる非上場株式等は、次表には含めておりません((注2)参照)。
前連結会計年度(平成26年3月31日)
(単位:百万円) |
連結貸借対照表計上額 | 時価 | 差額 | |
(1)現金預け金(*1) | 1,154,428 | 1,154,428 | - |
(2)コールローン及び買入手形(*1) | 201,996 | 201,996 | - |
(3)買入金銭債権(*1) | 57,471 | 55,982 | △1,489 |
(4)特定取引資産 | |||
売買目的有価証券 | 116 | 116 | - |
(5)金銭の信託 | 1,513 | 1,513 | - |
(6)有価証券 | |||
その他有価証券 | 1,801,681 | 1,801,681 | - |
(7)貸出金 | 3,128,614 | ||
貸倒引当金(*1) | △14,110 | ||
3,114,503 | 3,140,033 | 25,529 | |
資産計 | 6,331,711 | 6,355,752 | 24,040 |
(1)預金 | 2,301,851 | 2,299,419 | △2,432 |
(2)譲渡性預金 | 955,030 | 955,030 | - |
(3)コールマネー及び売渡手形 | 996,045 | 996,045 | - |
(4)売現先勘定 | 10,291 | 10,291 | - |
(5)債券貸借取引受入担保金 | 446,947 | 446,947 | - |
(6)借用金 | 168,562 | 169,221 | 658 |
(7)社債 | 61,500 | 63,547 | 2,047 |
(8)信託勘定借 | 1,084,938 | 1,084,938 | - |
負債計 | 6,025,166 | 6,025,440 | 273 |
デリバティブ取引(*2) | |||
ヘッジ会計が適用されていないもの | 1,005 | ||
ヘッジ会計が適用されているもの | (1,519) | ||
貸倒引当金(*1) | △4 | ||
デリバティブ取引計 | (518) | (518) | - |
(*1) 貸出金及びデリバティブ取引に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。なお、現金預け金、コールローン及び買入手形、買入金銭債権に対する貸倒引当金については、重要性が乏しいため、連結貸借対照表計上額から直接減額しております。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
当連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円) |
連結貸借対照表計上額 | 時価 | 差額 | |
(1)現金預け金(*1) | 1,601,726 | 1,601,726 | - |
(2)コールローン及び買入手形(*1) | 6,850 | 6,850 | - |
(3)買入金銭債権(*1) | 48,643 | 48,723 | 79 |
(4)特定取引資産 | |||
売買目的有価証券 | 77 | 77 | - |
(5)金銭の信託 | 3,415 | 3,415 | - |
(6)有価証券 | |||
その他有価証券 | 1,863,967 | 1,863,967 | - |
(7)貸出金 | 3,061,098 | ||
貸倒引当金(*1) | △8,146 | ||
3,052,951 | 3,078,854 | 25,902 | |
資産計 | 6,577,633 | 6,603,615 | 25,982 |
(1)預金 | 2,770,416 | 2,768,331 | △2,085 |
(2)譲渡性預金 | 575,610 | 575,610 | - |
(3)コールマネー及び売渡手形 | 1,072,860 | 1,072,860 | - |
(4)売現先勘定 | 12,022 | 12,022 | - |
(5)債券貸借取引受入担保金 | 436,750 | 436,750 | - |
(6)借用金 | 221,967 | 222,289 | 321 |
(7)社債 | 42,200 | 43,562 | 1,362 |
(8)信託勘定借 | 1,008,363 | 1,008,363 | - |
負債計 | 6,140,190 | 6,139,788 | △401 |
デリバティブ取引(*2) | |||
ヘッジ会計が適用されていないもの | 5,422 | ||
ヘッジ会計が適用されているもの | (1,547) | ||
貸倒引当金(*1) | △6 | ||
デリバティブ取引計 | 3,868 | 3,868 | - |
(*1) 貸出金及びデリバティブ取引に対応する一般貸倒引当金及び個別貸倒引当金を控除しております。なお、現金預け金、コールローン及び買入手形、買入金銭債権に対する貸倒引当金については、重要性が乏しいため、連結貸借対照表計上額から直接減額しております。
(*2) 特定取引資産・負債及びその他資産・負債に計上しているデリバティブ取引を一括して表示しております。
デリバティブ取引によって生じた正味の債権・債務は純額で表示しており、合計で正味の債務となる項目については、( )で表示しております。
(注1) 金融商品の時価の算定方法
資産
(1)現金預け金
満期のない預け金については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。満期のある預け金については、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(2)コールローン及び買入手形
コールローン及び買入手形については、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(3)買入金銭債権
買入金銭債権については、約定期間が短期間(6カ月以内)であるものを除き、市場価格に準ずるものとして合理的に算定された価額等(ブローカー又は情報ベンダーから入手する価格等)によっております。約定期間が短期間(6カ月以内)であるものについては、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(4)特定取引資産
特定取引目的で保有している債券等の有価証券については、市場価格等によっております。
(5)金銭の信託
金銭の信託については、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
なお、保有目的ごとの金銭の信託に関する注記事項については、「(金銭の信託関係)」に記載しております。
(6)有価証券
株式は取引所の価格、債券等は市場価格、ブローカー又は情報ベンダーから入手する評価等によっております。投資信託は、公表されている基準価格等によっております。私募債は、内部格付、期間に基づく区分ごとに、元利金の合計額を信用リスク等のリスク要因を織込んだ割引率で割り引いて算定された価額を時価としております。
変動利付国債については、市場価格を時価とみなせない状況であると判断し、合理的に算定された価額によっております。合理的に算定された価額を算定するにあたって利用したモデルは、ディスカウント・キャッシュフロー法等であります。価格決定変数は、10年国債利回り及び原資産10年の金利スワップションのボラティリティ等であります。
なお、保有目的ごとの有価証券に関する注記事項については、「(有価証券関係)」に記載しております。
(7)貸出金
貸出金については、貸出金の種類及び内部格付、期間による区分ごとに、元利金の合計額を市場金利で割り引いた現在価値を基礎に信用リスク等を考慮して時価を算定しております。また、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等については、見積将来キャッシュ・フローの現在価値又は担保及び保証による回収見込額等に基づいて貸倒見積高を算定しているため、時価は連結決算日における連結貸借対照表上の債権等計上額から貸倒引当金計上額を控除した金額に近似しており、当該価額を時価としております。
貸出金のうち、当該貸出を担保資産の範囲内に限るなどの特性により、返済期限を設けていないものについては、返済見込み期間及び金利条件等から、時価は帳簿価額に近似しているものと想定されるため、帳簿価額を時価としております。
負債
(1)預金
要求払預金については、連結決算日に要求された場合の支払額(帳簿価額)を時価とみなしております。また、定期預金の時価は、一定の期間ごとに区分して、将来のキャッシュ・フローを割り引いて現在価値を算定しております。その割引率は、市場金利を用いております。
(2)譲渡性預金、(3)コールマネー及び売渡手形、(4)売現先勘定、及び(5)債券貸借取引受入担保金
これらは、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であり、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(6)借用金
借用金の時価は、原則として、一定の期間ごとに区分した当該借用金の元利金の合計額を同様の借入において想定される利率で割り引いて現在価値を算定しております。なお、主に約定期間が短期間(6カ月以内)であるものについては、時価は帳簿価額と近似していることから、当該帳簿価額を時価としております。
(7)社債
当行の発行する社債の時価は、市場価格のある社債は市場価格によっており、市場価格のない社債は元利金の合計額を同様の社債を発行した場合に適用されると考えられる利率で割り引いて現在価値を算定しております。
(8)信託勘定借
当行の信託勘定借は、当行が受託した信託金を当行の銀行勘定で運用する取引によるものであり、その性質は、要求払預金に近似していると考えられるため、帳簿価額を時価とみなしております。
デリバティブ取引
デリバティブ取引については、「(デリバティブ取引関係)」に記載しております。
(注2) 時価を把握することが極めて困難と認められる金融商品の連結貸借対照表計上額は次のとおりであり、金融商品の時価情報の「資産(6)有価証券」には含まれておりません。
(単位:百万円) |
区分 | 前連結会計年度 (平成26年3月31日) | 当連結会計年度 (平成27年3月31日) |
① 非上場株式(*1) | 15,644 | 13,023 |
② 組合出資金等(*2) | 5,512 | 4,413 |
合計(*3) | 21,156 | 17,436 |
(*1) 非上場の株式(外国株式及び関係会社株式を含む)については、市場価格がなく、時価を把握することが極めて困難と認められることから時価開示の対象とはしておりません。
(*2) 組合出資金等のうち、組合財産等が非上場株式など時価を把握することが極めて困難と認められるもので構成されているものについては、時価開示の対象とはしておりません。
(*3) 前連結会計年度において、61百万円減損処理を行っております。
当連結会計年度において、23百万円減損処理を行っております。
(注3) 金銭債権及び満期のある有価証券の連結決算日後の償還予定額
前連結会計年度(平成26年3月31日)
(単位:百万円) |
1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
預け金 | 1,118,206 | 0 | - | - | - | - |
コールローン及び買入手形 | 202,058 | - | - | - | - | - |
買入金銭債権 | 18,027 | 13,914 | 8,888 | 5,933 | 3,705 | 4,868 |
有価証券(*1) | ||||||
その他有価証券のうち満期があるもの | 25,589 | 661,212 | 398,694 | 302,307 | 132,227 | - |
うち国債 | 20,000 | 550,000 | 62,500 | 235,000 | 70,230 | - |
地方債 | 100 | 720 | 145 | 2,309 | 390 | - |
社債 | 1,704 | 26,635 | 31,318 | 641 | 4,959 | - |
外国証券 | - | 82,842 | 302,357 | 63,068 | 56,648 | - |
その他 | 3,785 | 1,014 | 2,373 | 1,289 | - | - |
貸出金(*2) | 866,862 | 956,914 | 582,117 | 283,950 | 237,981 | 182,503 |
合計 | 2,230,744 | 1,632,042 | 989,700 | 592,191 | 373,914 | 187,372 |
(*1) 有価証券には、時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券を含んでおります。
(*2) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない14,714百万円、期間の定めのないもの3,568百万円は含めておりません。
当連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円) |
1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
預け金 | 1,586,726 | 0 | - | - | - | - |
コールローン及び買入手形 | 6,852 | - | - | - | - | - |
買入金銭債権 | 41,528 | 1,634 | 1,262 | 1,128 | 1,428 | 1,532 |
有価証券(*1) | ||||||
その他有価証券のうち満期があるもの | 538,009 | 74,934 | 380,296 | 149,664 | 198,297 | 47,441 |
うち国債 | 513,820 | 55,000 | 245,000 | 85,100 | 230 | - |
地方債 | 550 | 170 | 1,406 | 1,438 | - | - |
社債 | 17,872 | 15,886 | 29,835 | 543 | 1,079 | - |
外国証券 | 5,422 | - | 102,187 | 62,138 | 196,988 | 47,441 |
その他 | 344 | 3,877 | 1,867 | 445 | - | - |
貸出金(*2) | 727,516 | 883,685 | 700,964 | 300,524 | 270,251 | 166,867 |
合計 | 2,900,633 | 960,254 | 1,082,523 | 451,317 | 469,976 | 215,841 |
(*1) 有価証券には、時価を把握することが極めて困難と認められる有価証券を含んでおります。
(*2) 貸出金のうち、破綻先、実質破綻先及び破綻懸念先に対する債権等、償還予定額が見込めない8,651百万円、期間の定めのないもの2,637百万円は含めておりません。
(注4) 社債、借用金及びその他の有利子負債の連結決算日後の返済予定額
前連結会計年度(平成26年3月31日)
(単位:百万円) |
1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
預金(*1) | 1,876,378 | 333,424 | 92,049 | - | - | - |
譲渡性預金 | 953,150 | 1,880 | - | - | - | - |
コールマネー及び売渡手形 | 996,045 | - | - | - | - | - |
債券貸借取引受入担保金 | 446,947 | - | - | - | - | - |
借用金 | 83,562 | 85,000 | - | - | - | - |
社債(*2) | - | 30,000 | - | 10,700 | - | - |
信託勘定借 | 1,084,938 | - | - | - | - | - |
合計 | 5,441,022 | 450,304 | 92,049 | 10,700 | - | - |
(*1) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
(*2) 社債のうち、期間の定めのないもの20,800百万円は含めておりません。
当連結会計年度(平成27年3月31日)
(単位:百万円) |
1年以内 | 1年超 3年以内 | 3年超 5年以内 | 5年超 7年以内 | 7年超 10年以内 | 10年超 | |
預金(*1) | 2,248,377 | 417,151 | 104,887 | - | - | - |
譲渡性預金 | 572,410 | 3,200 | - | - | - | - |
コールマネー及び売渡手形 | 1,072,860 | - | - | - | - | - |
債券貸借取引受入担保金 | 436,750 | - | - | - | - | - |
借用金 | 84,767 | 65,000 | 72,200 | - | - | - |
社債(*2) | 30,000 | - | - | 10,700 | - | - |
信託勘定借 | 1,008,363 | - | - | - | - | - |
合計 | 5,453,529 | 485,351 | 177,087 | 10,700 | - | - |
(*1) 預金のうち、要求払預金については、「1年以内」に含めて開示しております。
(*2) 社債のうち、期間の定めのないもの1,500百万円は含めておりません。