四半期報告書-第13期第1四半期(平成26年4月1日-平成26年6月30日)

【提出】
2014/08/14 9:45
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【項目】
30項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。
なお、当第1四半期連結累計期間から四半期連結財務諸表を作成しておりますので、前年同期との比較分析は行っておりません。
(1) 経営成績の分析
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動は限定的で、個人消費は底堅い動きを見せ、雇用情勢や企業収益も改善し、また、北米向けを中心に輸出産業が緩やかに持ち直していったこと等が好材料となり、全体としては景気の回復基調が続きました。しかし、海外に目を向けると、米国経済は堅調に推移し、新興国市場も緩やかな成長傾向にあるものの、欧州の金融債務問題の再燃、中国経済の減速やウクライナ問題等の影響が懸念材料として我が国の景気を下押しするリスクとなっており、依然として、楽観視できない状況にあります。
その中にあって外国為替市場は、まず4月の米ドル/円相場は、103円台前半から早々に一時104円台を回復するも、軟調な米雇用統計数値、黒田日銀総裁が追加緩和の必要性を否定した発言等を背景に101円台前半までの急落を見せたものの、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用見直し発言や米景気指標等の好転等もありましたが、米金融緩和の長期化観測やウクライナ情勢の緊迫化等により米金利の上昇が抑えられ、月末にかけて102円台を中心に上値の重い展開が続きました。5月は、市場予想を上回る米雇用統計を受けて103円台を回復するも、米長期金利の低下に影響され101円台半ばまで円高米ドル安に推移、その後は、米国株高等からリスク選好が進み、再び102円台を回復するも、米長期金利の軟調さや黒田日銀総裁による物価目標達成に強い自信がある旨の発言等から、一時100円台まで円高米ドル安がさらに進行したものの、米長期金利が一段と低下する中、米国株高の下支え等もあり、月末にかけては101円台で一進一退の展開で推移いたしました。6月に入ると、良好な米景気指標を受けた米長期金利の上昇等を手掛かりに、一時、102円台後半まで円安米ドル高に推移いたしましたが、イラク情勢の緊迫化や5月の米小売売上高が市場予想を下回る結果だったことなどを受け、101円台半ばまで円高米ドル安に推移いたしましたが、月後半は、一旦102円台前半まで米ドルが反発上昇したものの、米FOMCでFRBの利上げ慎重姿勢が確認されたことから再び米ドルは弱含む展開に陥り、月末にかけて101円台前半まで円高米ドル安に推移した後、第1四半期末を迎えました。
米ドル/円以外に目を向けると、142円台からスタートしたユーロ/円は、4月にECB理事会で金融緩和に積極的な姿勢が示されたこと等から140円台まで円高ユーロ安が進行し、その後も追加緩和を巡る思惑が交錯するなか、141円台を中心にもみ合いの展開が続きましたが、5月に入ると、ユーロが140円を割れ、さらに、市場予想を下回るユーロ圏景気指標やECB高官による追加緩和を示唆する発言等を手掛かりに、138円台までユーロはジリ安の展開になり、6月のECB理事会がマイナス金利等の追加緩和策を発表するとユーロ圏での金利低下が進み、月半ばには137円台まで円高ユーロ安に推移し、その後もユーロ圏での金利低下の影響が重しになり、138円台を中心にユーロの上値が重たい展開が続きました。
このような状況下において当社グループは、本年10月から純粋持株会社体制に移行する準備を着々と進めるなか、引き続き「全国セミナープロジェクト2014」や「M2JFXアカデミア」を中心とした投資教育を充実させ、バーチャルトレードシステムをリニューアルして、新たに「M2JFXバーチャル」をリリースし、また、資産運用ポータル『Harmoney.jp』をリニューアルさせ、「“Harmoney”(ハーモニー)夢実現プロジェクト」をスタートさせる等、資産運用ニーズの高い顧客を重点的に獲得し続けることができた結果、顧客口座数は前年同期末の58,821口座から12,375口座増加し、71,196口座(前年同期比21.0%増)へと拡大いたしました。預り資産残高については、順調な顧客獲得ペースに比例した新規顧客による預託金の入金、当社グループのサービスを享受した既存顧客からの順調な追加入金と運用益の積み上げ等の要因もあり、当第1四半期連結会計期間末日で54ヶ月連続して預り資産残高が増加するとともに、創業来最高の残高を更新し続けています。
業績面に関しては、顧客口座数や預り資産残高の順調な増加、セミナーや投資教育を充実させること等によって注文指値量・ポジション量のストックも創業来の高水準で推移し、また、スマートフォンやタブレット端末でのトレード時に高い操作性をもって利用することができる『ポケトラ』の利用促進・売買活性化を目的に「使っておトク!!ポケトラでボーナスポイントプレゼントキャンペーン」、さらには、既存顧客との個別サポートサービスを充実させるなど、収益向上のためのベースアップの構築は順調に行って参りましたが、4-6月の低ボラティリティな相場環境下においては、取引高の停滞がそのまま影響を受けるかたちとなり、当社グループの当第1四半期連結累計期間の営業収益は、772,667千円となりました。営業費用に関しては、人員数の増加、子会社の設立や純粋持株会社体制に移行するために外部の専門家を登用するなどの一時的に発生する費用などもありましたが、全体的に抑制することに努めた結果、627,775千円となり、営業利益は144,891千円となりました。営業外収益として427千円、営業外費用として3,742千円計上した結果、経常利益は141,576千円となりました。特別損益項目はなく、税金等調整前四半期純利益は141,576千円、四半期純利益は87,958千円となりました。
(2) 財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における総資産は52,843,618千円となりました。主な内訳は、流動資産では現金及び預金が3,542,951千円、分別管理信託が48,190,345千円、有形固定資産が381,661千円、無形固定資産が408,067千円、投資その他資産が238,213千円であります。
負債総額は、47,673,643千円となりました。主な内訳は、流動負債では、顧客預り勘定が46,397,593千円、短期借入金が400,000千円、1年内返済予定の長期借入金が139,996千円、外国為替取引評価勘定(流動負債)が178,562千円、未払金が212,885千円、固定負債では、長期借入金が155,007千円であります。
純資産額は5,169,975千円となりました。主な内訳は、株主資本のうち、資本金が1,224,005千円、資本準備金が1,129,005千円、利益剰余金が2,725,490千円であります。