四半期報告書-第99期第3四半期(令和2年10月1日-令和2年12月31日)
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で経済活動が急速に停滞しました。その後、主要国による経済活動と新型コロナウイルス感染症拡大抑止を両立させる取組みや新型コロナウイルスワクチン開発の進捗もあり、世界経済は緩やかな回復局面となりました。
このような環境下、国内株式市場においては、日経平均株価が期初18,686.12円で始まりました。新型コロナウイルス感染症の影響により国内で緊急事態宣言が発出されたことから、一時的に景気の先行きに対する懸念が強まりました。その後、各国の金融・経済対策への期待や、新型コロナウイルスワクチン接種開始などを背景に日経平均株価は上昇、12月29日に高値27,602.52円を付け、12月末の日経平均株価は27,444.17円で取引を終了しました。
米国株式市場においては、主要株価指数であるダウ工業株30種平均は期初21,227.38米ドルで始まりました。4月2日に安値20,735.02米ドルを付けた後、連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和政策を支えにダウ工業株30種平均は上昇局面が続きましたが、ハイテク株への資金集中からナスダック総合指数に対しては出遅れ感が目立ちました。9月から10月にかけては欧米での新型コロナウイルス感染症再拡大懸念等から調整する場面もみられましたが、11月9日にファイザー社が新型コロナウイルスワクチン治験での良好なデータを発表するとダウ工業株30種平均は再び上昇基調に転じ、12月末に高値30,637.47米ドルを付け、同日30,606.48米ドルで取引を終了しました。
当社が注力している中国・香港株式市場においては、主要株価指数であるハンセン指数が期初23,365.90ポイントで始まりました。4月から6月後半にかけては米国株高や中国の経済活動正常化期待、米中対立への警戒感などを材料に22,500ポイントから25,000ポイント近辺のボックス圏での動きとなりました。6月30日に「香港国家安全維持法」が施行されると、中国から香港への投資資金の流入が加速し、ハンセン指数は上昇に転じました。しかし、米政権による中国製アプリや通信事業などを排除する動きを受けて、ハンセン指数は9月25日に23,124.25ポイントまで下落しました。その後、中国景気の回復や新型コロナウイルスワクチン進展への期待が高まり、投資家心理が強気に傾き、ハンセン指数は12月末に27,340.99ポイントと2020年2月以来の高値を付け、同日27,231.13ポイントで取引を終了しました。
このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績は、期初は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により投信募集手数料を中心に営業収益が減少したものの、緊急事態宣言解除後はマーケット環境の好転や中国株専用ファンドの好調な販売等により委託手数料、トレーディング損益、投信募集手数料が増加したため、営業収益は85億41百万円(前年同四半期比119.5%)、経常利益は7億23百万円(前年同四半期は8億67百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億92百万円(前年同四半期は5億74百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)になりました。
なお、主な内訳は以下のとおりであります。
① 受入手数料
受入手数料の合計は61億34百万円(前年同四半期比124.4%)になりました。科目別の概況は以下のとおりであります。
(委託手数料)
当第3四半期連結累計期間の東証一・二部の1日平均売買代金は2兆6,786億円(前年同四半期比108.9%)になりました。当社の国内株式委託売買代金は5,389億円(前年同四半期比122.4%)、外国株式委託売買代金は728億円(前年同四半期比192.9%)になりました。その結果、当社グループの委託手数料は25億74百万円(前年同四半期比149.0%)になりました。
(引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料)
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は債券の引受高の減少等により17百万円(前年同四半期比48.5%)になりました。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料)
主に証券投資信託の販売手数料で構成される募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は株式投資信託の募集金額が820億円(前年同四半期比112.5%)に増加したため22億90百万円(前年同四半期比117.0%)になりました。
(その他の受入手数料)
証券投資信託の代行手数料が中心のその他の受入手数料は株式投資信託の預り資産の平均残高が2,228億円(前年同四半期比111.0%)に増加したため、12億51百万円(前年同四半期比103.4%)になりました。
② トレーディング損益
トレーディング損益は米国株の店頭取引売買代金の増加等により株券等が13億14百万円(前年同四半期比112.2%)、外国債券取引の減少等により債券等が4億4百万円(前年同四半期比92.1%)、中国株取引に係る為替手数料の増加等によりその他が4億80百万円(前年同四半期比155.5%)で合計21億99百万円(前年同四半期比114.6%)になりました。
③ 金融収支
金融収益は受取利息の減少等により2億7百万円(前年同四半期比70.2%)、金融費用は信用取引費用の増加等により1億円(前年同四半期比146.8%)で差引金融収支は1億7百万円(前年同四半期比47.1%)になりました。
④ 販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は、冬季賞与の減少等により人件費が39億68百万円(前年同四半期比97.3%)、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う訪問営業等の自粛による旅費・交通費や交際費の減少等により取引関係費が9億77百万円(前年同四半期比92.1%)となったため合計で81億59百万円(前年同四半期比96.5%)になりました。
⑤ 営業外損益
営業外収益は数理計算上の差異償却、投資有価証券配当金の減少等により4億64百万円(前年同四半期比85.1%)、営業外費用は子会社の為替差損の減少等により23百万円(前年同四半期比60.3%)で差引損益は4億41百万円(前年同四半期比87.0%)になりました。
⑥ 特別損益
特別利益は金融商品取引責任準備金戻入等により1億41百万円(前年同四半期比36.6%)、特別損失は投資有価証券評価損により65百万円(前年同四半期比867.6%)で差引損益は76百万円(前年同四半期20.1%)になりました。
⑦ 資産の状況
資産合計は900億22百万円と前連結会計年度末に比べ183億56百万円の増加になりました。主な要因は、現金・預金が99億23百万円、その他の流動資産が42億4百万円増加したことによるものであります。
⑧ 負債の状況
負債合計は529億15百万円と前連結会計年度末に比べ164億7百万円の増加になりました。主な要因は、短期借入金が78億円、その他の預り金が42億90百万円、信用取引借入金が28億32百万円増加したことによるものであります。
⑨ 純資産の状況
純資産合計は371億7百万円と前連結会計年度末に比べ19億49百万円の増加になりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が13億63百万円増加したことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の四半期末残高は328億58百万円と前年同四半期末に比べ133億37百万円の増加になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、信用取引負債の増減額31億65百万円(前年同四半期比30億1百万円の増加)、顧客分別金信託の増減額△16億14百万円(前年同四半期比24億99百万円の増加)、信用取引資産の増減額△13億66百万円(前年同四半期比20億27百万円の減少)、有価証券担保借入金の増減額△14億59百万円(前年同四半期比19億30百万円の減少)等により26億71百万円(前年同四半期比2億69百万円の増加)になりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入12億77百万円(前年同四半期比18億98百万円の減少)、前年同四半期に発生した定期預金の預入による支出△13億27百万円がなくなったこと等により12億41百万円(前年同四半期比9億14百万円の減少)になりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額78億円(前年同四半期の計上はありません)、自己株式の純増減額68百万円(前年同四半期比7億5百万円の増加)等により76億97百万円(前年同四半期比87億53百万円の増加)になりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」中の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に定めた大量買付ルールの有効期間が満了となったため、2020年11月24日開催の取締役会において一部内容を変更し、継続することを決議しました。なお、その内容の概要等は以下のとおりであります。
① 基本方針の内容の概要
当社は、「人」と「人」とのつながりを大切にする精神のもと、経営理念に基づいたお客さま本位の質の高い金融サービスで社会に貢献することによって事業拡大を図るビジネスモデルにより、当社グループの企業価値等の持続的な確保、向上が図られるものであり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては、このようなビジネスモデルを実現することを可能とするものが望ましいと考えております。
もっとも、当社は、当社株式について大量買付行為がなされる場合、このことが当社グループの企業価値等の向上に資するものであれば、これを否定するものではなく、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、最終的には当社の株主のみなさまの意思に基づき決定されるべきものであると考えております。
しかしながら、大量買付者の中には、不適切な手段により株価をつり上げて高値で株式を会社に引き取らせる行為などにより大量買付者(及びその関係者)の利益のみを追求する者や、短期的なROE向上を追求するあまりお客さまの資産を毀損することも顧みないようなお客さま本位の経営に背く業務運営を積極的に推し進める者など、当社グループの企業価値等を毀損する者の存在も否定できません。
当社は、このような当社グループの企業価値等に対する侵害行為を容認することはできません。
こうした状況を踏まえ、当社は、大量買付行為が行われる際に、株主のみなさまに当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供するための、大量買付ルールを制定いたしました。
なお、当該大量買付ルールは、大量買付者等の株式持分を希釈化するために株式や新株予約権の割当てを行うなど対抗措置のあるいわゆる買収防衛策ではございません。
② 基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
イ 中期的経営ビジョン
対面リテール証券の経営環境は、人口減少・顧客の高齢化が進む一方で、個人の資産運用ニーズは益々高まっており、ビジネスチャンスも広がっております。
このような環境下、当社は、2020年4月より外部機関の意見も踏まえ、第六次中期経営計画(5カ年計画)「もっと ずっと...ともにTO YOU 」をスタートさせました。目指すべき将来像として、世代を超えて信頼され、資産運用・資産形成のアドバイザーとして選ばれる「スーパー・リージョナル(地域密着型)・リテール証券会社」を掲げ、お客さまロイヤルティを追求した営業スタイル改革により、これまで以上に「お客さま本位」の経営で顧客基盤を拡充し、持続的な成長モデルへの進化を目指します。
ロ 戦略骨子・施策概要
第六次中期経営計画では、お客さまごとにカスタマイズした営業スタイル改革を実現し、お客さまのロイヤルティ向上につなげ、持続的成長が可能なビジネスモデルの確立を目指してまいります。また、働き甲斐のある職場環境や人事評価などにより従業員満足度を上げ、質の高い顧客サービスの実現につなげてまいります。
<基本方針>・「もっと」これまで以上にお客さまから信頼され、「もっと」頼りにされる存在に
・「ずっと」次世代までも末永く
・「ともに」お客さま、ご家族さま、地域の方々と「ともに」歩む存在に
<重点施策>・ お客さまへの付加価値提供
付加価値戦略…お客さまニーズの把握、ニーズに合った付加価値提案など
・ お客さまとの接点の多様化
チャネル戦略…マルチチャネルの活用、地域特性を踏まえた営業店体制など
・ 組織・人材基盤の強化
業務戦略…営業店・本社の効率化、顧客対応時間の捻出、コスト効率化など
組織戦略…本社の支援機能強化・再構築配置
人材戦略…業績評価・人事評価、人材育成・人材配置など
ハ コーポレート・ガバナンス体制の強化
当社は、投資家と金融商品取引市場を仲介する金融商品取引業者としての社会的責任を常に認識し、企業価値の増大・最大化を通じてステークホルダーの満足度を高めることを目指すとともに、法令遵守の徹底、経営の健全性と透明性を確保する観点からコーポレート・ガバナンスが有効に機能する体制を整備しております。
③ 大量買付ルール
大量買付ルールは、当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の大量買付者及び大量買付者の特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行おうとする場合等において、大量買付者に対して情報提供を求めるとともに、株主のみなさまに判断する機会を確保・提供するための手続を定めております。その概要は以下のとおりです。
大量買付者は、大量買付行為に先立ち、当社取締役会に対して、当該大量買付者が大量買付行為に際して大量買付ルールに定める手続を遵守する旨の誓約文言等を記載した意向表明書を提出し、当社取締役会は、その受領後10営業日以内に、大量買付者に対し詳しい大量買付情報の提供を求めます。当社取締役会は、大量買付者から提供された情報等に基づき、大量買付者による大量買付行為が、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものか否かを評価します。評価期間は60営業日以内または90営業日以内で当社取締役会が設定・公表します。大量買付者は、意向表明書の提出後、取締役会評価期間が満了するまでは、大量買付行為を開始することができません。当社取締役会は、大量買付者から受領した情報ならびに大量買付行為の評価の結果・理由及び株主のみなさまが大量買付行為に応じるか否かを適切に判断するために有益と考えられる情報について、適宜、開示いたします。大量買付ルールの有効期間は2020年11月24日から3年間です。有効期間内であっても、当社取締役会において、法令等の改正や判例の動向等を考慮して、大量買付ルールを随時、見直しまたは廃止でき、その場合には、法令等及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
④ 当社の取組みに関する取締役会の判断及びその理由
当社の取締役会は、上記に述べた当社の取組みが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、大量買付行為が行われる際には、株主のみなさまに当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくための必要かつ十分な時間・情報を確保することを目的とするものであって、上記の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
(8)従業員数
著しい増減はありません。
(9)生産、受注及び販売の実績
当社グループの主たる事業区分は、「投資・金融サービス業」という単一の事業セグメントに属しており、当該箇所において記載できる情報がないことから、当該業務の収益の状況等については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」に含めて記載しております。
(10)主要な設備
著しい変更はありません。
(11)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの営業収益は、中核事業が金融商品取引業であることから国内外の金融商品取引市場の変動に大きく影響を受けるため、不安定な状況にあります。そのため、現在、預り資産の残高拡大を中心に、顧客基盤の拡充を通して得られる安定的な収益の確保を目指しております。
(12)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが、立替金及び預り金の増減等により26億71百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが、定期預金の払戻等により12億41百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローが、短期借入金の増加等により76億97百万円の収入となりました。
この結果、当社グループの現金及び現金同等物の四半期末残高は前連結会計年度末に比べ112億91百万円増加の328億58百万円となり、十分に資金の流動性が確保されております。
また、不測の事態に備えるため、当社は取引銀行10行それぞれと当座貸越契約、取引銀行6行それぞれと貸出コミットメント契約を締結しており、連結子会社は取引銀行1行と当座貸越契約を締結しております。このほか、緊急時対応についてもコンティンジェンシープランを策定し、全社的な緊急時対応体制を構築しております。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で経済活動が急速に停滞しました。その後、主要国による経済活動と新型コロナウイルス感染症拡大抑止を両立させる取組みや新型コロナウイルスワクチン開発の進捗もあり、世界経済は緩やかな回復局面となりました。
このような環境下、国内株式市場においては、日経平均株価が期初18,686.12円で始まりました。新型コロナウイルス感染症の影響により国内で緊急事態宣言が発出されたことから、一時的に景気の先行きに対する懸念が強まりました。その後、各国の金融・経済対策への期待や、新型コロナウイルスワクチン接種開始などを背景に日経平均株価は上昇、12月29日に高値27,602.52円を付け、12月末の日経平均株価は27,444.17円で取引を終了しました。
米国株式市場においては、主要株価指数であるダウ工業株30種平均は期初21,227.38米ドルで始まりました。4月2日に安値20,735.02米ドルを付けた後、連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和政策を支えにダウ工業株30種平均は上昇局面が続きましたが、ハイテク株への資金集中からナスダック総合指数に対しては出遅れ感が目立ちました。9月から10月にかけては欧米での新型コロナウイルス感染症再拡大懸念等から調整する場面もみられましたが、11月9日にファイザー社が新型コロナウイルスワクチン治験での良好なデータを発表するとダウ工業株30種平均は再び上昇基調に転じ、12月末に高値30,637.47米ドルを付け、同日30,606.48米ドルで取引を終了しました。
当社が注力している中国・香港株式市場においては、主要株価指数であるハンセン指数が期初23,365.90ポイントで始まりました。4月から6月後半にかけては米国株高や中国の経済活動正常化期待、米中対立への警戒感などを材料に22,500ポイントから25,000ポイント近辺のボックス圏での動きとなりました。6月30日に「香港国家安全維持法」が施行されると、中国から香港への投資資金の流入が加速し、ハンセン指数は上昇に転じました。しかし、米政権による中国製アプリや通信事業などを排除する動きを受けて、ハンセン指数は9月25日に23,124.25ポイントまで下落しました。その後、中国景気の回復や新型コロナウイルスワクチン進展への期待が高まり、投資家心理が強気に傾き、ハンセン指数は12月末に27,340.99ポイントと2020年2月以来の高値を付け、同日27,231.13ポイントで取引を終了しました。
このような状況のもと、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績は、期初は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により投信募集手数料を中心に営業収益が減少したものの、緊急事態宣言解除後はマーケット環境の好転や中国株専用ファンドの好調な販売等により委託手数料、トレーディング損益、投信募集手数料が増加したため、営業収益は85億41百万円(前年同四半期比119.5%)、経常利益は7億23百万円(前年同四半期は8億67百万円の経常損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億92百万円(前年同四半期は5億74百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失)になりました。
なお、主な内訳は以下のとおりであります。
① 受入手数料
受入手数料の合計は61億34百万円(前年同四半期比124.4%)になりました。科目別の概況は以下のとおりであります。
(委託手数料)
当第3四半期連結累計期間の東証一・二部の1日平均売買代金は2兆6,786億円(前年同四半期比108.9%)になりました。当社の国内株式委託売買代金は5,389億円(前年同四半期比122.4%)、外国株式委託売買代金は728億円(前年同四半期比192.9%)になりました。その結果、当社グループの委託手数料は25億74百万円(前年同四半期比149.0%)になりました。
(引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料)
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料は債券の引受高の減少等により17百万円(前年同四半期比48.5%)になりました。
(募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料)
主に証券投資信託の販売手数料で構成される募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料は株式投資信託の募集金額が820億円(前年同四半期比112.5%)に増加したため22億90百万円(前年同四半期比117.0%)になりました。
(その他の受入手数料)
証券投資信託の代行手数料が中心のその他の受入手数料は株式投資信託の預り資産の平均残高が2,228億円(前年同四半期比111.0%)に増加したため、12億51百万円(前年同四半期比103.4%)になりました。
② トレーディング損益
トレーディング損益は米国株の店頭取引売買代金の増加等により株券等が13億14百万円(前年同四半期比112.2%)、外国債券取引の減少等により債券等が4億4百万円(前年同四半期比92.1%)、中国株取引に係る為替手数料の増加等によりその他が4億80百万円(前年同四半期比155.5%)で合計21億99百万円(前年同四半期比114.6%)になりました。
③ 金融収支
金融収益は受取利息の減少等により2億7百万円(前年同四半期比70.2%)、金融費用は信用取引費用の増加等により1億円(前年同四半期比146.8%)で差引金融収支は1億7百万円(前年同四半期比47.1%)になりました。
④ 販売費・一般管理費
販売費・一般管理費は、冬季賞与の減少等により人件費が39億68百万円(前年同四半期比97.3%)、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う訪問営業等の自粛による旅費・交通費や交際費の減少等により取引関係費が9億77百万円(前年同四半期比92.1%)となったため合計で81億59百万円(前年同四半期比96.5%)になりました。
⑤ 営業外損益
営業外収益は数理計算上の差異償却、投資有価証券配当金の減少等により4億64百万円(前年同四半期比85.1%)、営業外費用は子会社の為替差損の減少等により23百万円(前年同四半期比60.3%)で差引損益は4億41百万円(前年同四半期比87.0%)になりました。
⑥ 特別損益
特別利益は金融商品取引責任準備金戻入等により1億41百万円(前年同四半期比36.6%)、特別損失は投資有価証券評価損により65百万円(前年同四半期比867.6%)で差引損益は76百万円(前年同四半期20.1%)になりました。
⑦ 資産の状況
資産合計は900億22百万円と前連結会計年度末に比べ183億56百万円の増加になりました。主な要因は、現金・預金が99億23百万円、その他の流動資産が42億4百万円増加したことによるものであります。
⑧ 負債の状況
負債合計は529億15百万円と前連結会計年度末に比べ164億7百万円の増加になりました。主な要因は、短期借入金が78億円、その他の預り金が42億90百万円、信用取引借入金が28億32百万円増加したことによるものであります。
⑨ 純資産の状況
純資産合計は371億7百万円と前連結会計年度末に比べ19億49百万円の増加になりました。主な要因は、その他有価証券評価差額金が13億63百万円増加したことによるものであります。
(2)キャッシュ・フローの状況
現金及び現金同等物の四半期末残高は328億58百万円と前年同四半期末に比べ133億37百万円の増加になりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、信用取引負債の増減額31億65百万円(前年同四半期比30億1百万円の増加)、顧客分別金信託の増減額△16億14百万円(前年同四半期比24億99百万円の増加)、信用取引資産の増減額△13億66百万円(前年同四半期比20億27百万円の減少)、有価証券担保借入金の増減額△14億59百万円(前年同四半期比19億30百万円の減少)等により26億71百万円(前年同四半期比2億69百万円の増加)になりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入12億77百万円(前年同四半期比18億98百万円の減少)、前年同四半期に発生した定期預金の預入による支出△13億27百万円がなくなったこと等により12億41百万円(前年同四半期比9億14百万円の減少)になりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額78億円(前年同四半期の計上はありません)、自己株式の純増減額68百万円(前年同四半期比7億5百万円の増加)等により76億97百万円(前年同四半期比87億53百万円の増加)になりました。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」中の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更はありません。
(6)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針に定めた大量買付ルールの有効期間が満了となったため、2020年11月24日開催の取締役会において一部内容を変更し、継続することを決議しました。なお、その内容の概要等は以下のとおりであります。
① 基本方針の内容の概要
当社は、「人」と「人」とのつながりを大切にする精神のもと、経営理念に基づいたお客さま本位の質の高い金融サービスで社会に貢献することによって事業拡大を図るビジネスモデルにより、当社グループの企業価値等の持続的な確保、向上が図られるものであり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者としては、このようなビジネスモデルを実現することを可能とするものが望ましいと考えております。
もっとも、当社は、当社株式について大量買付行為がなされる場合、このことが当社グループの企業価値等の向上に資するものであれば、これを否定するものではなく、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、最終的には当社の株主のみなさまの意思に基づき決定されるべきものであると考えております。
しかしながら、大量買付者の中には、不適切な手段により株価をつり上げて高値で株式を会社に引き取らせる行為などにより大量買付者(及びその関係者)の利益のみを追求する者や、短期的なROE向上を追求するあまりお客さまの資産を毀損することも顧みないようなお客さま本位の経営に背く業務運営を積極的に推し進める者など、当社グループの企業価値等を毀損する者の存在も否定できません。
当社は、このような当社グループの企業価値等に対する侵害行為を容認することはできません。
こうした状況を踏まえ、当社は、大量買付行為が行われる際に、株主のみなさまに当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくために必要かつ十分な時間及び情報を確保・提供するための、大量買付ルールを制定いたしました。
なお、当該大量買付ルールは、大量買付者等の株式持分を希釈化するために株式や新株予約権の割当てを行うなど対抗措置のあるいわゆる買収防衛策ではございません。
② 基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
イ 中期的経営ビジョン
対面リテール証券の経営環境は、人口減少・顧客の高齢化が進む一方で、個人の資産運用ニーズは益々高まっており、ビジネスチャンスも広がっております。
このような環境下、当社は、2020年4月より外部機関の意見も踏まえ、第六次中期経営計画(5カ年計画)「もっと ずっと...ともにTO YOU 」をスタートさせました。目指すべき将来像として、世代を超えて信頼され、資産運用・資産形成のアドバイザーとして選ばれる「スーパー・リージョナル(地域密着型)・リテール証券会社」を掲げ、お客さまロイヤルティを追求した営業スタイル改革により、これまで以上に「お客さま本位」の経営で顧客基盤を拡充し、持続的な成長モデルへの進化を目指します。
ロ 戦略骨子・施策概要
第六次中期経営計画では、お客さまごとにカスタマイズした営業スタイル改革を実現し、お客さまのロイヤルティ向上につなげ、持続的成長が可能なビジネスモデルの確立を目指してまいります。また、働き甲斐のある職場環境や人事評価などにより従業員満足度を上げ、質の高い顧客サービスの実現につなげてまいります。
<基本方針>・「もっと」これまで以上にお客さまから信頼され、「もっと」頼りにされる存在に
・「ずっと」次世代までも末永く
・「ともに」お客さま、ご家族さま、地域の方々と「ともに」歩む存在に
<重点施策>・ お客さまへの付加価値提供
付加価値戦略…お客さまニーズの把握、ニーズに合った付加価値提案など
・ お客さまとの接点の多様化
チャネル戦略…マルチチャネルの活用、地域特性を踏まえた営業店体制など
・ 組織・人材基盤の強化
業務戦略…営業店・本社の効率化、顧客対応時間の捻出、コスト効率化など
組織戦略…本社の支援機能強化・再構築配置
人材戦略…業績評価・人事評価、人材育成・人材配置など
ハ コーポレート・ガバナンス体制の強化
当社は、投資家と金融商品取引市場を仲介する金融商品取引業者としての社会的責任を常に認識し、企業価値の増大・最大化を通じてステークホルダーの満足度を高めることを目指すとともに、法令遵守の徹底、経営の健全性と透明性を確保する観点からコーポレート・ガバナンスが有効に機能する体制を整備しております。
③ 大量買付ルール
大量買付ルールは、当社が発行者である株券等について、公開買付けに係る株券等の大量買付者及び大量買付者の特別関係者の株券等所有割合の合計が20%以上となる公開買付けを行おうとする場合等において、大量買付者に対して情報提供を求めるとともに、株主のみなさまに判断する機会を確保・提供するための手続を定めております。その概要は以下のとおりです。
大量買付者は、大量買付行為に先立ち、当社取締役会に対して、当該大量買付者が大量買付行為に際して大量買付ルールに定める手続を遵守する旨の誓約文言等を記載した意向表明書を提出し、当社取締役会は、その受領後10営業日以内に、大量買付者に対し詳しい大量買付情報の提供を求めます。当社取締役会は、大量買付者から提供された情報等に基づき、大量買付者による大量買付行為が、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものか否かを評価します。評価期間は60営業日以内または90営業日以内で当社取締役会が設定・公表します。大量買付者は、意向表明書の提出後、取締役会評価期間が満了するまでは、大量買付行為を開始することができません。当社取締役会は、大量買付者から受領した情報ならびに大量買付行為の評価の結果・理由及び株主のみなさまが大量買付行為に応じるか否かを適切に判断するために有益と考えられる情報について、適宜、開示いたします。大量買付ルールの有効期間は2020年11月24日から3年間です。有効期間内であっても、当社取締役会において、法令等の改正や判例の動向等を考慮して、大量買付ルールを随時、見直しまたは廃止でき、その場合には、法令等及び金融商品取引所規則に従って、適時適切な開示を行います。
④ 当社の取組みに関する取締役会の判断及びその理由
当社の取締役会は、上記に述べた当社の取組みが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、大量買付行為が行われる際には、株主のみなさまに当該大量買付行為に応じるか否かを適切にご判断いただくための必要かつ十分な時間・情報を確保することを目的とするものであって、上記の基本方針に沿うものであり、株主共同の利益を損なうものではなく、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
(8)従業員数
著しい増減はありません。
(9)生産、受注及び販売の実績
当社グループの主たる事業区分は、「投資・金融サービス業」という単一の事業セグメントに属しており、当該箇所において記載できる情報がないことから、当該業務の収益の状況等については、「(1)財政状態及び経営成績の状況」に含めて記載しております。
(10)主要な設備
著しい変更はありません。
(11)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの営業収益は、中核事業が金融商品取引業であることから国内外の金融商品取引市場の変動に大きく影響を受けるため、不安定な状況にあります。そのため、現在、預り資産の残高拡大を中心に、顧客基盤の拡充を通して得られる安定的な収益の確保を目指しております。
(12)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況は、営業活動によるキャッシュ・フローが、立替金及び預り金の増減等により26億71百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローが、定期預金の払戻等により12億41百万円の収入、財務活動によるキャッシュ・フローが、短期借入金の増加等により76億97百万円の収入となりました。
この結果、当社グループの現金及び現金同等物の四半期末残高は前連結会計年度末に比べ112億91百万円増加の328億58百万円となり、十分に資金の流動性が確保されております。
また、不測の事態に備えるため、当社は取引銀行10行それぞれと当座貸越契約、取引銀行6行それぞれと貸出コミットメント契約を締結しており、連結子会社は取引銀行1行と当座貸越契約を締結しております。このほか、緊急時対応についてもコンティンジェンシープランを策定し、全社的な緊急時対応体制を構築しております。