有価証券報告書-第78期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
① 会社経営の基本方針
当社グループは、「今までの日本にない証券会社をつくろう」を合言葉とし、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」を目指しています。その実現に向け、当社はクレド(企業理念)の下、経営の公正性及び透明性を高め、機動的かつ適切な意思決定を行うことにより、業績の向上と企業価値の最大化を図りつつ、コーポレート・ガバナンスの強化充実に努めていくことを経営上の重要課題としております。また、指名委員会等設置会社の形態を採用し、加えて執行役員制度を導入することにより、業務執行の迅速性、実効性を高めるとともに業務執行に対する監督の強化を図っております。
[いちよしのクレド(企業理念)]
・経営理念 「お客様に信頼され、選ばれる企業であり続ける」
・経営目標 「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」
・行動指針 「感謝・誠実・勇気・迅速・継続 Long Term Good Relation」
② トライアングル・ピラミッド経営
リサーチをベースにリテール部門、法人部門、サポート・商品部門の正三角形4面体を本社部門や関係会社が土台として支えることにより、各部門及び関係会社の機能を最大限に発揮させると同時に、各部門のコ・ワーク(共同業務推進)によるシナジー効果を図ることを目的とした経営スタイルです。この業務運営体制により、お客様により良い商品、より良い情報、より良いサービスをご提供し、その結果として、お客様の大切な金融資産の運用及び企業経営のお役に立つことになると考えております。
③ 新中期経営計画・いちよしの成長基本戦略
当社は、預り資産を「お客様からの信頼」と「いちよしの基礎体力」のバロメーターと位置づけ、預り資産の拡大を最も重要な経営目標としております。この度、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築を目指して従来築いてきた土台をさらに拡大するために、新たに2023年3月末をターゲットとする新中期経営計画「アタック3」を策定しました。
「アタック3」では、2023年3月末までの3年間で、預り資産を3兆円へと拡大することに挑戦いたします。また当社は、約20年前から売買手数料を中心とした「フロー型ビジネス」から信託報酬やラップフィーを中心とした「ストック型ビジネス」への転換に取り組んで参りましたが、その指標となる「コストカバー率」の目標も新たに設定いたしました。
[新中期経営計画]
新中期経営計画「アタック3」の項目と数値目標は以下のとおりです。
※コストカバー率=(信託報酬+ラップフィー)/販売費・一般管理費
[いちよしの成長基本戦略]
1.クレドの徹底
いちよしの永続的な成長のベースになる経営理念
2.預り資産の拡大
預り資産は経営の最重要指標
預り資産はお客様からの信頼といちよし基礎体力のバロメーター
「顧客戦略」「チャネルの多様化」「商品戦略」「お客様サービス」
3.収支構造の改善の継続
株式市場の変動に影響されない収支構造の促進
「安定収入」「株式以外の収入でコストをカバー」
「成長分野への投資促進」「効率化、コスト削減、小さな本社作り」
4.いちよしグループの総合力
トライアングル・ピラミッド経営
「中小型成長株特化」「富裕層ビジネス特化」
5.コンプライアンスの実践
コンプライアンスは競争力の源泉
お客様本位のよりグレードアップしたコンプライアンス
「法令遵守は絶対」「クレドの精神に合ったお客様目線の適合性重視」
6.人材の増強と育成
人材こそが成長の源泉
「アドバイザーの質の向上」「若手アドバイザー、次期管理職の育成」
「女性・シニア層の積極的活用・登用」「本社部門の専門性アップ」
7.「働きやすい・やりがいのある職場」作り
誇りを持てる会社
社員のやる気アップ
「縦・横のコミュニケーションの充実」「人事制度・評価制度の見直し」
「職場環境の改善」「仕事のやり方見直し」
(2) 対処すべき課題
低金利の長期化や100年人生の進捗を背景として「貯蓄から投資へ」そして「貯蓄から資産形成へ」の流れが本格化していくなかで、我が国における証券会社は、お客様の立場に沿ったビジネスを展開することがより強く求められております。
この20年来、「コンプライアンスは競争力の源泉」という理念に基づきお客様との信頼関係を最優先としてサービスを提供することを長年続けて参りました当社は、「より一層の顧客本位の業務運営を推進するため」の「改革の断行」を掲げて、昨年11月に地区アドバイザ―本部制を廃止し、従来の本社本部主導の営業推進体制を改め、支店主導の体制に切り替えを致しました。お客様個々人のニーズの多様化が急速に進行しているなかで、本社本部主導で全国画一的な方針を推進するのではなく、お客様の最も近くにいる支店の裁量を拡大することで、地域特性に沿った個々人のお客様ニーズに細やかにお応えし、真にお客様本位といえる業務運営をより一層進化させて参ります。
当社は、お客様の資産の中長期運用における「投信ベース資産」として、いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)」を引き続きご提案するとともに、「投信アクティブ資産」として「いちよし中小型成長株ファンド(愛称:あすなろ)」をご提案し、一人一人のお客様の資金性格に応じた分散投資によるポートフォリオの構築によりお客様満足度の向上に取り組んで参りました。また、株式においても中長期投資による「株式ベース資産」と当社グループの強みである中小型成長企業を投資対象とした「株式アクティブ資産」への分散投資のご提案を実行して参りました。
新中期経営計画「アタック3」を達成すべく預り資産拡大に向けて、国内個人金融資産のうち約1,000兆円の現金・預金をメインターゲットとした個人富裕層や地域の金融機関・優良法人など運用ニーズが高い資産を保有しているマーケットへのアプローチを強化し、「ベース資産」をプラットフォームに「アクティブ資産」を組み合わせた分散投資のご提案をして参ります。
また、当社はかねてより従業員の労働条件や職場環境、人事制度、人材育成を経営の重要課題としており、「働きやすい・やりがいのある職場」作りを「いちよしの成長基本戦略」のひとつと位置づけ、具体的な取組みを進めております。
今後も、当社の3つの強み①いちよし経済研究所のリサーチ力、②コーポレート・ガバナンス力、③コンプライアンス力(お客様満足度)を活かし、「いちよしの成長基本戦略」を柱に、新中期経営計画「アタック3」を達成すべく、預り資産の拡大を核とした成長の実現に努めて参ります。
預り資産を増やすためには営業拠点の展開も重要であり、昨年10月にはプラネットプラザ中野を中野支店に昇格させました。また、近年の業容の拡大と今後の進展のため昨年9月に本社を東京都中央区日本橋茅場町の東京証券会館に移転しました。新本社への移転を機に、これまで9フロアにまたがっていたオフィス環境を整備し、部署間のより一層のコミュニケーションにより組織の活性化を促進すると同時に、業務の効率化を図ります。今後も、将来における資金フローを踏まえ大都市圏で生活するお客様に対してもより身近な存在となれるような店舗網の更なる充実に努めて参ります。
当社の法人部門においてはIPO(新規公開)やPO(公募・売出)において主幹事会社を務める会社数の更なる増加に努め、本社部門ではお客様からの信頼を向上するため、リテール部門・法人部門を強力にバックアップする体制の構築と効率化を進めて参ります。
今後とも、グループ会社各社とのシナジー効果の強化を図るなど、役職員一丸となって鋭意努力して参ります。
(3) 新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から3月よりお客様向けのセミナーや勉強会などの開催を中止し、役職員の感染予防も徹底いたしました。また、政府の緊急事態宣言の発令後は、特定警戒都道府県にある営業店において原則在宅勤務とし、訪問によるアドバイス活動や店頭での業務を自粛、本社部門においては業務内容に応じて時差出勤やシフト制による在宅勤務を行うなど、感染の防止に努めました。一方、新型コロナウイルス感染症対策支援の一環として、学校法人北里研究所の「COVID-19対策北里プロジェクト」に義援金を出捐しました。
業務上の影響としましては、営業店のアドバイザーにおいては、従来から全員に各1台配布していたモバイル機器の機能を拡充させ、在宅でも注文の受発注を可能としたことや、会議・研修などにおいてもオンラインにより行うなど業務への支障を最小限に抑える措置を講じてまいりました。富裕層に対する対面型のアドバイス活動を主な業務としている当社にとりましては、訪問によるアドバイス活動が自粛となったことによる影響は少なくありませんでしたが、改めて対面でのアドバイス活動の重要性を再認識することができました。
また、本社部門においても必要最小限の人員での業務を行ったことにより、様々な課題を認識することができました。感染症拡大は一時期より収束したとはいえ、予断を許さない状況であることから、早急にアドバイス業務の質の向上及び本社部門の生産性向上に取り組んでまいります。
(1) 経営方針
① 会社経営の基本方針
当社グループは、「今までの日本にない証券会社をつくろう」を合言葉とし、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」を目指しています。その実現に向け、当社はクレド(企業理念)の下、経営の公正性及び透明性を高め、機動的かつ適切な意思決定を行うことにより、業績の向上と企業価値の最大化を図りつつ、コーポレート・ガバナンスの強化充実に努めていくことを経営上の重要課題としております。また、指名委員会等設置会社の形態を採用し、加えて執行役員制度を導入することにより、業務執行の迅速性、実効性を高めるとともに業務執行に対する監督の強化を図っております。
[いちよしのクレド(企業理念)]
・経営理念 「お客様に信頼され、選ばれる企業であり続ける」
・経営目標 「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」
・行動指針 「感謝・誠実・勇気・迅速・継続 Long Term Good Relation」
② トライアングル・ピラミッド経営
リサーチをベースにリテール部門、法人部門、サポート・商品部門の正三角形4面体を本社部門や関係会社が土台として支えることにより、各部門及び関係会社の機能を最大限に発揮させると同時に、各部門のコ・ワーク(共同業務推進)によるシナジー効果を図ることを目的とした経営スタイルです。この業務運営体制により、お客様により良い商品、より良い情報、より良いサービスをご提供し、その結果として、お客様の大切な金融資産の運用及び企業経営のお役に立つことになると考えております。
③ 新中期経営計画・いちよしの成長基本戦略
当社は、預り資産を「お客様からの信頼」と「いちよしの基礎体力」のバロメーターと位置づけ、預り資産の拡大を最も重要な経営目標としております。この度、「金融・証券界のブランド・ブティックハウス」の構築を目指して従来築いてきた土台をさらに拡大するために、新たに2023年3月末をターゲットとする新中期経営計画「アタック3」を策定しました。
「アタック3」では、2023年3月末までの3年間で、預り資産を3兆円へと拡大することに挑戦いたします。また当社は、約20年前から売買手数料を中心とした「フロー型ビジネス」から信託報酬やラップフィーを中心とした「ストック型ビジネス」への転換に取り組んで参りましたが、その指標となる「コストカバー率」の目標も新たに設定いたしました。
[新中期経営計画]
新中期経営計画「アタック3」の項目と数値目標は以下のとおりです。
| 項 目 | 数値目標(2023年3月末) |
| 預り資産 | 3兆円 |
| ROE (自己資本当期純利益率) | 15%程度 |
| 主幹事会社数(累計) | 80社 |
| コストカバー率 | 60% |
※コストカバー率=(信託報酬+ラップフィー)/販売費・一般管理費
[いちよしの成長基本戦略]
1.クレドの徹底
いちよしの永続的な成長のベースになる経営理念
2.預り資産の拡大
預り資産は経営の最重要指標
預り資産はお客様からの信頼といちよし基礎体力のバロメーター
「顧客戦略」「チャネルの多様化」「商品戦略」「お客様サービス」
3.収支構造の改善の継続
株式市場の変動に影響されない収支構造の促進
「安定収入」「株式以外の収入でコストをカバー」
「成長分野への投資促進」「効率化、コスト削減、小さな本社作り」
4.いちよしグループの総合力
トライアングル・ピラミッド経営
「中小型成長株特化」「富裕層ビジネス特化」
5.コンプライアンスの実践
コンプライアンスは競争力の源泉
お客様本位のよりグレードアップしたコンプライアンス
「法令遵守は絶対」「クレドの精神に合ったお客様目線の適合性重視」
6.人材の増強と育成
人材こそが成長の源泉
「アドバイザーの質の向上」「若手アドバイザー、次期管理職の育成」
「女性・シニア層の積極的活用・登用」「本社部門の専門性アップ」
7.「働きやすい・やりがいのある職場」作り
誇りを持てる会社
社員のやる気アップ
「縦・横のコミュニケーションの充実」「人事制度・評価制度の見直し」
「職場環境の改善」「仕事のやり方見直し」
(2) 対処すべき課題
低金利の長期化や100年人生の進捗を背景として「貯蓄から投資へ」そして「貯蓄から資産形成へ」の流れが本格化していくなかで、我が国における証券会社は、お客様の立場に沿ったビジネスを展開することがより強く求められております。
この20年来、「コンプライアンスは競争力の源泉」という理念に基づきお客様との信頼関係を最優先としてサービスを提供することを長年続けて参りました当社は、「より一層の顧客本位の業務運営を推進するため」の「改革の断行」を掲げて、昨年11月に地区アドバイザ―本部制を廃止し、従来の本社本部主導の営業推進体制を改め、支店主導の体制に切り替えを致しました。お客様個々人のニーズの多様化が急速に進行しているなかで、本社本部主導で全国画一的な方針を推進するのではなく、お客様の最も近くにいる支店の裁量を拡大することで、地域特性に沿った個々人のお客様ニーズに細やかにお応えし、真にお客様本位といえる業務運営をより一層進化させて参ります。
当社は、お客様の資産の中長期運用における「投信ベース資産」として、いちよしファンドラップ「ドリーム・コレクション(愛称:ドリコレ)」を引き続きご提案するとともに、「投信アクティブ資産」として「いちよし中小型成長株ファンド(愛称:あすなろ)」をご提案し、一人一人のお客様の資金性格に応じた分散投資によるポートフォリオの構築によりお客様満足度の向上に取り組んで参りました。また、株式においても中長期投資による「株式ベース資産」と当社グループの強みである中小型成長企業を投資対象とした「株式アクティブ資産」への分散投資のご提案を実行して参りました。
新中期経営計画「アタック3」を達成すべく預り資産拡大に向けて、国内個人金融資産のうち約1,000兆円の現金・預金をメインターゲットとした個人富裕層や地域の金融機関・優良法人など運用ニーズが高い資産を保有しているマーケットへのアプローチを強化し、「ベース資産」をプラットフォームに「アクティブ資産」を組み合わせた分散投資のご提案をして参ります。
また、当社はかねてより従業員の労働条件や職場環境、人事制度、人材育成を経営の重要課題としており、「働きやすい・やりがいのある職場」作りを「いちよしの成長基本戦略」のひとつと位置づけ、具体的な取組みを進めております。
今後も、当社の3つの強み①いちよし経済研究所のリサーチ力、②コーポレート・ガバナンス力、③コンプライアンス力(お客様満足度)を活かし、「いちよしの成長基本戦略」を柱に、新中期経営計画「アタック3」を達成すべく、預り資産の拡大を核とした成長の実現に努めて参ります。
預り資産を増やすためには営業拠点の展開も重要であり、昨年10月にはプラネットプラザ中野を中野支店に昇格させました。また、近年の業容の拡大と今後の進展のため昨年9月に本社を東京都中央区日本橋茅場町の東京証券会館に移転しました。新本社への移転を機に、これまで9フロアにまたがっていたオフィス環境を整備し、部署間のより一層のコミュニケーションにより組織の活性化を促進すると同時に、業務の効率化を図ります。今後も、将来における資金フローを踏まえ大都市圏で生活するお客様に対してもより身近な存在となれるような店舗網の更なる充実に努めて参ります。
当社の法人部門においてはIPO(新規公開)やPO(公募・売出)において主幹事会社を務める会社数の更なる増加に努め、本社部門ではお客様からの信頼を向上するため、リテール部門・法人部門を強力にバックアップする体制の構築と効率化を進めて参ります。
今後とも、グループ会社各社とのシナジー効果の強化を図るなど、役職員一丸となって鋭意努力して参ります。
(3) 新型コロナウイルス感染症の影響
新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から3月よりお客様向けのセミナーや勉強会などの開催を中止し、役職員の感染予防も徹底いたしました。また、政府の緊急事態宣言の発令後は、特定警戒都道府県にある営業店において原則在宅勤務とし、訪問によるアドバイス活動や店頭での業務を自粛、本社部門においては業務内容に応じて時差出勤やシフト制による在宅勤務を行うなど、感染の防止に努めました。一方、新型コロナウイルス感染症対策支援の一環として、学校法人北里研究所の「COVID-19対策北里プロジェクト」に義援金を出捐しました。
業務上の影響としましては、営業店のアドバイザーにおいては、従来から全員に各1台配布していたモバイル機器の機能を拡充させ、在宅でも注文の受発注を可能としたことや、会議・研修などにおいてもオンラインにより行うなど業務への支障を最小限に抑える措置を講じてまいりました。富裕層に対する対面型のアドバイス活動を主な業務としている当社にとりましては、訪問によるアドバイス活動が自粛となったことによる影響は少なくありませんでしたが、改めて対面でのアドバイス活動の重要性を再認識することができました。
また、本社部門においても必要最小限の人員での業務を行ったことにより、様々な課題を認識することができました。感染症拡大は一時期より収束したとはいえ、予断を許さない状況であることから、早急にアドバイス業務の質の向上及び本社部門の生産性向上に取り組んでまいります。