訂正有価証券報告書-第18期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)
3.重要な会計方針
以下に記載されている会計方針は、他の記載がない限り、連結財務諸表に表示されているすべての期間について継続的に適用されています。
(1)連結の基礎
① 企業結合
企業結合は、支配の獲得日(取得日)に取得法を用いて会計処理しています。支配とは、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、その投資先に対するパワーを通じてそれらのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。被取得企業における識別可能資産及び負債は、以下を除き、取得日の公正価値で測定されます。
・IAS第12号「法人所得税」に従って測定される繰延税金資産・負債
・IAS第19号「従業員給付」に従って測定される従業員給付契約に関する資産・負債
・IFRS第2号「株式報酬」に従って測定される被取得企業の株式報酬契約に関する負債
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的保有に分類された非流動資産又は処分グループ
のれんは取得日時点で測定した被取得企業に対する非支配持分の認識額を含む譲渡対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額(通常、公正価値)を控除した額として測定しています。この差額が負の金額である場合には即時に純損益として認識します。
負債又は持分証券の発行に関連するものを除いて、企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しています。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合は、完了していない項目を暫定的な金額で報告しています。取得日時点に存在していた事実と状況を、取得日当初に把握していたとしたら認識される金額の測定に影響を与えていたと判断される期間(以下、測定期間)に入手した場合、その情報を反映して、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しています。新たに得た情報が、資産と負債の新たな認識をもたらす場合には、追加の資産と負債を認識しています。測定期間は最長で1年間です。
企業結合の対価に条件付対価契約から生じる資産又は負債が含まれる場合、条件付対価は取得日の公正価値で測定され、譲渡対価の一部を構成します。測定期間中の修正となる条件付対価の公正価値の変動は遡及して修正し、対応するのれんの金額を修正します。測定期間中の修正とならない条件付対価の公正価値の変動は、条件付対価が資本に分類される場合は再測定せず、事後の決済は資本取引として会計処理し、条件付対価が資産又は負債に分類される場合は、適切にIFRS第9号「金融商品」又はIAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」に従って再測定し、利得又は損失は純損益として認識しています。
当社グループは2010年12月27日より前に発生した企業結合にIFRS第3号「企業結合」(2008年版)(以下、IFRS第3号)を遡及適用しないことを選択しています。2010年12月27日より前の取得に係るのれんは日本基準に基づき認識した金額で報告しています。
② 支配の喪失を伴わない持分の変動
2010年12月27日以降に発生した支配の喪失を伴わない持分の変動は、資本取引として会計処理しています。当社グループの持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整されます。従ってのれんは認識されません。
③ 支配の喪失
当社グループが投資の処分により子会社の支配を喪失する場合、処分損益は受取対価の公正価値及び残存持分の公正価値の合計と、のれんを含む子会社の資産、負債及び非支配持分の帳簿価額との差額として算定し、純損益として認識しています。子会社について従前にその他の包括利益で認識されていた金額は、当社グループが関連する資産又は負債を直接処分した場合と同様に会計処理しています。
④ 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業です。子会社の財務諸表は、支配開始日から支配喪失日までの期間、連結財務諸表に含まれます。子会社の会計方針は、当社グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて変更されています。
⑤ 金銭の信託
金銭の信託に含まれる信託勘定は、当社グループが支配していると結論付けた場合に連結しています。
⑥ 関連会社及び共同支配の取決め
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配していない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
共同支配の取決めとは、取決めに対する契約上合意された支配の共有であり、関連性のある活動に関する意思決定に、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合にのみ存在します。共同支配の取決めの当事者の権利及び義務に応じて、共同支配事業又は共同支配企業のいずれかに分類されます。共同支配事業とは、共同支配の取決めに対して当事者が当該取決めに関する資産に対する権利及び負債に対する義務を有している場合をいい、共同支配企業とは、共同支配の取決めに対して当事者が当該取決めの純資産に対する権利を有している場合をいいます。
当社は、共同支配事業に対する持分に係る資産、負債、収益及び費用の会計処理を、特定の資産、負債、収益及び費用に適用されるIFRSに従って行います。
関連会社及び共同支配企業に対する投資(持分法適用会社)は、持分法を用いて会計処理し、取得時に取得原価で測定します。
連結財務諸表には、重要な影響を有した日又は共同支配が開始した日から終了する日までの持分法適用会社の収益・費用及び持分の変動に対する当社グループ持分が含まれています。持分法適用会社の会計方針は、当社グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて修正しています。損失に対する当社グループの持分が持分法適用会社に対する投資を上回った場合には、その投資の帳簿価額をゼロまで減額し、当社グループが被投資企業に代わって債務を負担し又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失は認識しません。
⑦ 連結上消去される取引
連結グループ内の債権債務残高及び取引、並びに連結グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。持分法適用会社との取引から発生した未実現利益は、被投資企業に対する当社グループの持分を上限として投資から控除しています。未実現損失は、減損が生じている証拠がない場合に限り、未実現利益と同様の方法で控除しています。
(2)外貨
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日における為替レートで当社グループ内の各企業の各機能通貨に換算しています。期末日における外貨建貨幣性資産・負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しています。
公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産・負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に再換算しています。再換算によって発生した為替差額は、純損益として認識しています。ただし、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益として認識する金融商品の再換算により発生した為替差額は、その他の包括利益として認識しています。外貨建取得原価により測定されている非貨幣性項目は、取引日の為替レートを使用して換算しています。
② 在外営業活動体
在外営業活動体の資産・負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)については期末日の為替レートで、収益及び費用については平均為替レートを用いて日本円に換算しています。
為替換算差額はその他の包括利益の「在外営業活動体の換算差額」として認識しています。なお、当社グループはIFRS移行日の在外営業活動体の換算から発生した累積換算差額をゼロとみなすことを選択しています。
当社のIFRS移行日以降、当該差額はその他の資本の構成要素に含めています。
在外営業活動体が処分される場合には、在外営業活動体の換算差額に関連する金額は、処分損益の一部として純損益に振り替えます。
(3)金融商品
① 金融資産及び金融負債の認識
当社グループは、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(有価証券投資を除く)のうち、関係する市場における規則又は慣行により一般に定められている期間内で取引されるものについては、決済日に認識しています。それ以外の金融資産及び金融負債の売買については、当社グループが当該金融商品の契約の当事者となった時点で認識しています。
② 金融資産の分類及び測定
金融資産は、当初認識時に以下のとおりに分類しています。
ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
金融資産は、以下の要件を満たす場合に償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる
償却原価で測定する金融資産は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を加算して測定しています。当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しています。
ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
資本性金融商品への投資のうち、売買目的保有でない投資については、当初認識時に、その公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行うことができ、当社グループでは金融商品ごとに当該指定を行っています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を加算して測定しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、その他の包括利益の「その他の包括利益を通じて公正価値測定する資本性金融資産の公正価値の変動」として認識しています。当該金融資産の認識を中止した場合、又は、公正価値が著しく下落した場合、その他の包括利益に計上されている累積損益は直接利益剰余金に振り替えており、純損益に振り替えられません。なお、当該金融資産からの配当金については、金融収益の一部として純損益で認識しています。
ⅲ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
負債性金融資産は、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を加算して測定しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益の「その他の包括利益を通じて公正価値測定する負債性金融資産の公正価値の変動」として認識しています。当該金融資産の認識を中止した場合、その他の包括利益に計上されている累積損益は純損益に振り替えています。
ⅳ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、その取得に直接起因する取引費用は発生時に純損益として認識しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、純損益として認識しています。
③ 金融資産の減損
償却原価により測定される金融資産及びその他の包括利益で測定される負債性金融資産については、予想信用損失を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を認識しています。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を認識しています。
契約上の支払の期日経過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしています。なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識時以降に著しく増大していないと評価しています。また、全部または一部について回収ができず又は回収が極めて困難であると判断された金融資産や期日経過が90日を超えた金融資産については、債務不履行に該当すると判断しています。
信用損失は契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額を当初の実効金利で割り引いたものであり、予想信用損失は信用損失をそれぞれの債務不履行発生リスクでウェイト付した加重平均です。
当社グループは、ある金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しています。
償却原価により測定される金融資産については、予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。貸倒引当金の繰入額又は戻入額は、減損損失又は減損利得として純損益で認識しています。
④ 金融負債の分類及び測定
ⅰ) 償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を減算して測定しています。当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しています。
ⅱ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値で測定し、その取得に直接起因する取引費用は発生時に純損益として認識しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、純損益として認識しています。
⑤ 金融資産及び金融負債の認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は当該金融資産の所有にかかるリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しています。また当社グループは、金融負債が消滅した場合、つまり、契約上の義務が免責、取消又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しています。
⑥ 相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
⑦ 公正価値測定
金融資産及び金融負債の公正価値は、測定日時点で、市場参加者間の秩序ある取引において、資産を売却するために受け取るであろう価格又は負債を移転するために支払うであろう価格です。
⑧ 現金及び現金同等物
連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物とは、現金及び容易に一定の金額に現金化が可能な流動性の高い投資であり、価値の変動について僅少なリスクしかないものです。
⑨ 金銭の信託
当社グループが有する一部の金銭の信託については、その信託勘定を連結しています。金銭の信託は、顧客より預託を受けた資金を保全するため各国の法令に基づき分別管理し運用している資金であるため、連結財政状態計算書では金銭の信託として一括で表示しています。
⑩ 商品有価証券等
商品有価証券等は当社グループが主に短期的な売買のために保有している有価証券です。
⑪ デリバティブ資産及びデリバティブ負債
当社グループのデリバティブ資産及びデリバティブ負債は公正価値で当初測定し、その変動は純損益として認識しています。
⑫ 有価証券投資
有価証券投資は、商品有価証券等を除く当社グループが保有する有価証券投資です。
⑬ 信用取引資産及び信用取引負債
信用取引資産及び信用取引負債は、当社グループの国内信用取引に伴い発生する顧客、証券金融会社等への債権及び債務です。
⑭ 有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金
有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金は、当社グループの国内信用取引以外の有価証券担保貸付又は有価証券担保借入取引に伴い発生する顧客、取引金融機関、清算機関等への債権及び債務です。
(4)棚卸資産
主に近い将来に販売し、価格の変動による利益又はブローカーとしてのマージンを稼得する目的で保有する暗号資産は、棚卸資産として認識し、当初認識時点において取得原価で測定するとともに、当初認識後においては売却コスト控除後の公正価値で測定しています。公正価値の変動は当該変動が発生した期の純損益として認識しています。
上記の目的で棚卸資産として保有する暗号資産の公正価値は、主要な暗号資産取引所の取引価格に基づいて算定しています。
なお、利用者から預託を受けた暗号資産は、連結財政状態計算書上、資産として認識していません。
(5)有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。
取得原価には資産の取得に直接関連する費用、解体・除去費用が含まれています。
② 減価償却
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しています。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しています。
減価償却は、有形固定資産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて純損益として認識しています。定額法を採用している理由は、資産によって生み出される将来の経済的便益の消費の想定パターンに最も近似していると考えられるためです。
主要な有形固定資産の前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりです。
・建物 3~18年
・器具備品 2~15年
減価償却方法、耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(6)無形資産
① のれん
子会社の取得により生じたのれんは無形資産に計上しています。当初認識時におけるのれんの測定については、「(1)連結の基礎 ① 企業結合」に記載しています。
2010年12月27日より前の取得に関連するのれんは、IFRS移行日時点の日本基準による帳簿価額に基づき測定しています。
当初認識後ののれんは取得価額から減損損失累計額を控除して測定しています。
② 自己創設の無形資産
当社グループは、ソフトウエアに関する開発費用のうち、開発費用が信頼性をもって測定でき、技術的に実現可能性があり、かつ将来的に経済的便益をもたらす可能性が高いものについて、そのための十分な資源を有している場合に、無形資産として認識しています。当初認識後の自己創設の無形資産は取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。
③ 棚卸資産に該当しない暗号資産及びトークン
棚卸資産に該当しない暗号資産及びトークンは、無形資産として認識し、当初認識時点において取得原価で測定するとともに、当初認識後においては取得原価から減損損失累計額を控除して測定しています。また、無形資産に分類した暗号資産は耐用年数が確定できない無形資産とみなし、償却を行っていません。
④ その他の無形資産
当社グループが取得したその他の無形資産で有限の耐用年数が付されたものについては、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。
⑤ 事後的な支出
事後的な支出は、当該支出に関連する特定の資産に伴う将来の経済的便益を増加させる場合にのみ資産として認識しています。自己創設のれん及びブランドを含むその他の事後的な支出は、すべて発生時に費用として認識しています。
⑥ 償却
償却費は、資産の取得価額から残存価額を差し引いた額に基づいています。
のれん以外の無形資産の償却は、当該資産が使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて純損益として認識しています。
主要な無形資産の前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりです。
・自己創設無形資産 5~7年
・顧客関連資産 18年
・技術関連資産 18年
・その他 18年
償却方法、耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しています。
当社グループは、関連する全ての要因の分析に基づいて、無形資産が、企業に対して正味のキャッシュ・インフローをもたらすと期待される期間について予見可能な限度が無い場合、それらの無形資産の耐用年数が確定できないものとみなしています。耐用年数が確定できない無形資産は、償却を行わず、毎年同じ時期及び減損の兆候がある度に減損テストを行います。
(7)リース
当社グループは、リース開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しています。
使用権資産は、開始日において取得原価で測定しており、開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。当初認識後、使用権資産は、開始日から使用権資産の見積耐用年数又はリース期間のいずれか短い方の期間にわたって定額法により減価償却しております。リース期間は、リース契約に基づく解約不能期間に、延長オプションを行使する又は解約オプションを行使しないことが合理的に確実な場合のオプション期間を調整して決定しています。前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりです。
・使用権資産 1年~8年
リース負債は、開始日において、同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しており、開始日後においては、リース負債に係る金利や支払われたリース料を反映するように帳簿価額を増減しています。リース負債を見直した場合又はリースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しています。
なお、短期リース及び少額資産のリースについては、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しています。
(8)非金融資産の減損
繰延税金資産を除く、当社グループの非金融資産については、毎期末日に減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数を確定できない又は未だ使用可能ではない無形資産については、回収可能価額を毎年同じ時期に見積っています。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いています。
資金生成単位については、継続的に使用することにより他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしています。
のれんの資金生成単位については、のれんが内部報告目的で管理される単位に基づき決定し、集約前の事業セグメントの範囲内となっています。
全社資産は独立したキャッシュ・インフローを生み出していないため、全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を算定して判断しています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に、純損益として認識します。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額するよう配分しています。
のれんに関連する減損損失は戻し入れません。その他の資産については、過去に認識した減損損失につき毎期末日において損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しています。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻し入れます。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れます。
(9)従業員給付
① 確定拠出型年金制度
当社及び一部の子会社では、確定拠出型年金制度を採用しています。確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型年金制度の拠出額は、従業員がサービスを提供した期間に、純損益として認識しています。
② 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で純損益として認識しています。
(10)株式報酬取引
① 持分決済型の株式報酬制度
当社及び一部の子会社では、役員及び一部の従業員に対して、譲渡制限付株式を割り当てる持分決済型の報酬制度を設けています。持分決済型の株式報酬については、付与日現在の公正価値を測定し、権利確定期間にわたり費用を認識し、これに対応する資本の増加を認識しています。
② 現金決済型の株式報酬制度
一部の子会社では、役員及び一部の従業員に対して、当社株価に支給額が連動した現金決済型の報酬制度を設けています。現金決済型の株式報酬については、支払額の公正価値を負債として認識し、無条件に報酬を受ける権利が確定するまでの期間にわたり、当該負債の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(11)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが現在の法的又は推定的債務を負っており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額が合理的に見積り可能な場合に認識しています。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは純損益として認識しています。
(12)株主資本
① 普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用は資本剰余金から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で測定され、資本から控除されます。当社の自己株式の購入、売却又は消却においていかなる利得及び損失も損益としては認識されません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識されます。
(13)収益及び費用
当社グループは、顧客への金融サービス提供から生じる手数料等により収益を獲得しています。
金融商品の売買の相手方となる取引、利息及び配当収益等の認識は、IFRS第9号に基づき認識しています。
それ以外の収益は、顧客との契約から生じる収益として、IFRS第15号に基づき以下の5つのステップを適用することにより収益を認識しています。これらのうち主要なものには、取引執行に伴う受取手数料や顧客の求めに応じて暗号資産の取引に関連する収益等が含まれます。なお、約束された対価は履行義務の充足時点から短期間で支払いを受けており、対価の金額に重要な金融要素は含まれていません。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
以下に、連結損益計算書の関連項目ごとに含まれる収益の内容とその収益認識基準をまとめています。
① 受入手数料
委託手数料は、IFRS第15号に従い、顧客からの売買注文を流通市場に取り次ぐ履行義務を充足した時に認識され、約定日等に履行義務が充足されるため、一時点で収益を認識しています。なお、暗号資産取引所における委託手数料は、受入手数料に含めて認識しています。
② トレーディング損益
商品有価証券等に関するトレーディング損益は、IFRS第9号に従い、商品有価証券等の公正価値の変動を純損益に認識し、FX取引に関するトレーディング損益も、IFRS第9号に従い、関連するデリバティブ資産・負債の公正価値の変動を純損益に認識しています。
また、自己が保有する暗号資産に関する損益は、IFRS第15号に従い、顧客と暗号資産を引き渡す又は引き受ける履行義務を充足した時に認識され、売買合意が成立した日に履行義務が充足されるため、一時点で収益を認識しています。
③ 金融収益及び金融費用
金融収益は、信用取引収益、有価証券貸借取引収益、受取利息、受取配当金、有価証券投資の売却益、トレーディング商品以外のデリバティブの公正価値の変動等から構成されています。金融費用は、信用取引費用、有価証券貸借取引費用、支払利息、有価証券投資の売却損、トレーディング商品以外のデリバティブの公正価値の変動等から構成されています。
金融収益のうち、受取利息、受取配当金及び有価証券投資の売却益などについては、IFRS第9号に従い、発生時又は収益の属する期間に認識しています。
また、金融収益のうち、有価証券貸借取引収益に含まれる外部業者への貸株料については、IFRS第15号に従い、外部業者に貸出期間にわたり株式を貸す履行義務を充足した時に収益が認識され、貸出期間にわたり履行義務が充足されるため、一定の期間にわたり収益を認識しています。
④ 収益と費用の相殺
当社グループが本人当事者に該当しないと判断される取引については、収益及び費用を相殺して純額で表示しています。
(14)法人所得税費用
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの及び直接資本の部又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益として認識しています。
当期税金費用は、期末日時点において施行又は実質的に施行される税率を乗じて算定する当期の課税所得又は損失にかかる納税見込額あるいは還付見込額の見積りに、前年までの納税見込額あるいは還付見込額の調整を加えたものです。
繰延税金資産及び負債は、資産及び負債の財政状態計算書上の帳簿価額と税務基準額との間に生ずる一時差異について認識しています。企業結合以外の取引で、かつ会計上又は税務上のいずれの損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識及び当社が一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合の子会社及び関連会社に対する投資にかかる差異については、繰延税金資産及び負債を認識していません。さらに、のれんの当初認識において生じる加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していません。繰延税金資産及び負債は、期末日に施行又は実質的に施行される法律に基づいて一時差異が解消される時に適用されると予測される税率を用いて測定しています。
繰延税金資産は、未使用の税務上の欠損金及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。繰延税金資産は毎期末日に見直し、税務便益が実現する可能性が高くなくなった部分について減額しています。
繰延税金資産・負債は、繰延税金資産・負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が繰延税金資産・負債を純額ベースで決済することを意図している場合、もしくはこれら税金資産・負債が同時に実現する予定である場合に相殺しています。
(15)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、当社の普通株主に帰属する損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。また、希薄化後1株当たり当期利益(潜在株式調整後1株当たり当期利益)は、希薄化効果のある潜在的普通株式による影響を調整して計算しています。
(16)セグメント報告
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動の構成単位です。すべての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の最高経営責任者が定期的にレビューしています。
最高経営責任者に報告されるセグメントの事業の成果は、セグメントに直接帰属する項目及び合理的な理由に基づき配分することができる項目を含んでいます。
(17)適用されていない新たな基準書及び解釈指針
主な基準書及び解釈指針の新設・改訂のうち、2022年3月31日に終了する連結会計年度にまだ適用されていないものは次のとおりであり、当社グループの連結財務諸表の作成に際して適用していません。
これらの適用に当社グループへの影響は検討中ですが、重要な影響はないと見積っています。
(会計方針の変更)
当社グループは、当連結会計年度より以下の基準を採用しています。
なお、以下のIFRICのアジェンダ決定の影響を除き、当連結会計年度において重要な影響はありません。
国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC)
2022年4月にIASB審議会で承認されたIFRS解釈指針委員会(IFRIC)のアジェンダ決定に基づき、当社連結子会社において、使用制限のある要求払預金(IAS第7号に関連)を現金及び現金同等物として認識する方法に会計方針を変更いたしました。
当該会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。
この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の連結財政状態計算書は、「現金及び現金同等物」が22,694百万円増加するとともに「預託金及び金銭の信託」が22,694百万円減少しております。また、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書は、営業活動によるキャッシュ・フローの「預託金及び金銭の信託の増減」が4,052百万円減少し、「その他」が2,071百万円減少し、「現金及び現金同等物の期首残高」が30,933百万円増加し、「現金及び現金同等物の為替換算による影響」が542百万円増加し、「現金及び現金同等物の期末残高」が25,352百万円増加しております。
(表示方法の変更)
上記会計方針の変更により、前連結会計年度における預託金が「現金及び現金同等物」に振り替えられたため、連結財政状態計算書において「預託金及び金銭の信託」から「金銭の信託」へ、連結キャッシュ・フロー計算書において「預託金及び金銭の信託の増減」から「金銭の信託の増減」への表示方法の変更を行っております。
以下に記載されている会計方針は、他の記載がない限り、連結財務諸表に表示されているすべての期間について継続的に適用されています。
(1)連結の基礎
① 企業結合
企業結合は、支配の獲得日(取得日)に取得法を用いて会計処理しています。支配とは、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャー又は権利を有し、かつ、その投資先に対するパワーを通じてそれらのリターンに影響を及ぼす能力を有している場合をいいます。被取得企業における識別可能資産及び負債は、以下を除き、取得日の公正価値で測定されます。
・IAS第12号「法人所得税」に従って測定される繰延税金資産・負債
・IAS第19号「従業員給付」に従って測定される従業員給付契約に関する資産・負債
・IFRS第2号「株式報酬」に従って測定される被取得企業の株式報酬契約に関する負債
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的保有に分類された非流動資産又は処分グループ
のれんは取得日時点で測定した被取得企業に対する非支配持分の認識額を含む譲渡対価の公正価値から、取得日時点における識別可能な取得資産及び引受負債の純認識額(通常、公正価値)を控除した額として測定しています。この差額が負の金額である場合には即時に純損益として認識します。
負債又は持分証券の発行に関連するものを除いて、企業結合に関連して発生する取引費用は、発生時に費用処理しています。
企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合は、完了していない項目を暫定的な金額で報告しています。取得日時点に存在していた事実と状況を、取得日当初に把握していたとしたら認識される金額の測定に影響を与えていたと判断される期間(以下、測定期間)に入手した場合、その情報を反映して、取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しています。新たに得た情報が、資産と負債の新たな認識をもたらす場合には、追加の資産と負債を認識しています。測定期間は最長で1年間です。
企業結合の対価に条件付対価契約から生じる資産又は負債が含まれる場合、条件付対価は取得日の公正価値で測定され、譲渡対価の一部を構成します。測定期間中の修正となる条件付対価の公正価値の変動は遡及して修正し、対応するのれんの金額を修正します。測定期間中の修正とならない条件付対価の公正価値の変動は、条件付対価が資本に分類される場合は再測定せず、事後の決済は資本取引として会計処理し、条件付対価が資産又は負債に分類される場合は、適切にIFRS第9号「金融商品」又はIAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」に従って再測定し、利得又は損失は純損益として認識しています。
当社グループは2010年12月27日より前に発生した企業結合にIFRS第3号「企業結合」(2008年版)(以下、IFRS第3号)を遡及適用しないことを選択しています。2010年12月27日より前の取得に係るのれんは日本基準に基づき認識した金額で報告しています。
② 支配の喪失を伴わない持分の変動
2010年12月27日以降に発生した支配の喪失を伴わない持分の変動は、資本取引として会計処理しています。当社グループの持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する持分の変動を反映して調整されます。従ってのれんは認識されません。
③ 支配の喪失
当社グループが投資の処分により子会社の支配を喪失する場合、処分損益は受取対価の公正価値及び残存持分の公正価値の合計と、のれんを含む子会社の資産、負債及び非支配持分の帳簿価額との差額として算定し、純損益として認識しています。子会社について従前にその他の包括利益で認識されていた金額は、当社グループが関連する資産又は負債を直接処分した場合と同様に会計処理しています。
④ 子会社
子会社とは、当社グループにより支配されている企業です。子会社の財務諸表は、支配開始日から支配喪失日までの期間、連結財務諸表に含まれます。子会社の会計方針は、当社グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて変更されています。
⑤ 金銭の信託
金銭の信託に含まれる信託勘定は、当社グループが支配していると結論付けた場合に連結しています。
⑥ 関連会社及び共同支配の取決め
関連会社とは、当社グループがその財務及び経営方針に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配していない企業をいいます。当社グループが他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、当社グループは当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。
共同支配の取決めとは、取決めに対する契約上合意された支配の共有であり、関連性のある活動に関する意思決定に、支配を共有している当事者の全員一致の合意を必要とする場合にのみ存在します。共同支配の取決めの当事者の権利及び義務に応じて、共同支配事業又は共同支配企業のいずれかに分類されます。共同支配事業とは、共同支配の取決めに対して当事者が当該取決めに関する資産に対する権利及び負債に対する義務を有している場合をいい、共同支配企業とは、共同支配の取決めに対して当事者が当該取決めの純資産に対する権利を有している場合をいいます。
当社は、共同支配事業に対する持分に係る資産、負債、収益及び費用の会計処理を、特定の資産、負債、収益及び費用に適用されるIFRSに従って行います。
関連会社及び共同支配企業に対する投資(持分法適用会社)は、持分法を用いて会計処理し、取得時に取得原価で測定します。
連結財務諸表には、重要な影響を有した日又は共同支配が開始した日から終了する日までの持分法適用会社の収益・費用及び持分の変動に対する当社グループ持分が含まれています。持分法適用会社の会計方針は、当社グループが適用する会計方針と整合させるため、必要に応じて修正しています。損失に対する当社グループの持分が持分法適用会社に対する投資を上回った場合には、その投資の帳簿価額をゼロまで減額し、当社グループが被投資企業に代わって債務を負担し又は支払いを行う場合を除き、それ以上の損失は認識しません。
⑦ 連結上消去される取引
連結グループ内の債権債務残高及び取引、並びに連結グループ内取引によって発生した未実現損益は、連結財務諸表の作成に際して消去しています。持分法適用会社との取引から発生した未実現利益は、被投資企業に対する当社グループの持分を上限として投資から控除しています。未実現損失は、減損が生じている証拠がない場合に限り、未実現利益と同様の方法で控除しています。
(2)外貨
① 外貨建取引
外貨建取引は、取引日における為替レートで当社グループ内の各企業の各機能通貨に換算しています。期末日における外貨建貨幣性資産・負債は、期末日の為替レートで機能通貨に再換算しています。
公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産・負債は、当該公正価値の算定日における為替レートで機能通貨に再換算しています。再換算によって発生した為替差額は、純損益として認識しています。ただし、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益として認識する金融商品の再換算により発生した為替差額は、その他の包括利益として認識しています。外貨建取得原価により測定されている非貨幣性項目は、取引日の為替レートを使用して換算しています。
② 在外営業活動体
在外営業活動体の資産・負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)については期末日の為替レートで、収益及び費用については平均為替レートを用いて日本円に換算しています。
為替換算差額はその他の包括利益の「在外営業活動体の換算差額」として認識しています。なお、当社グループはIFRS移行日の在外営業活動体の換算から発生した累積換算差額をゼロとみなすことを選択しています。
当社のIFRS移行日以降、当該差額はその他の資本の構成要素に含めています。
在外営業活動体が処分される場合には、在外営業活動体の換算差額に関連する金額は、処分損益の一部として純損益に振り替えます。
(3)金融商品
① 金融資産及び金融負債の認識
当社グループは、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産(有価証券投資を除く)のうち、関係する市場における規則又は慣行により一般に定められている期間内で取引されるものについては、決済日に認識しています。それ以外の金融資産及び金融負債の売買については、当社グループが当該金融商品の契約の当事者となった時点で認識しています。
② 金融資産の分類及び測定
金融資産は、当初認識時に以下のとおりに分類しています。
ⅰ) 償却原価で測定する金融資産
金融資産は、以下の要件を満たす場合に償却原価で測定する金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有することを目的とする事業モデルに基づいて、資産が保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる
償却原価で測定する金融資産は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を加算して測定しています。当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しています。
ⅱ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産
資本性金融商品への投資のうち、売買目的保有でない投資については、当初認識時に、その公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行うことができ、当社グループでは金融商品ごとに当該指定を行っています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する資本性金融資産は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を加算して測定しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、その他の包括利益の「その他の包括利益を通じて公正価値測定する資本性金融資産の公正価値の変動」として認識しています。当該金融資産の認識を中止した場合、又は、公正価値が著しく下落した場合、その他の包括利益に計上されている累積損益は直接利益剰余金に振り替えており、純損益に振り替えられません。なお、当該金融資産からの配当金については、金融収益の一部として純損益で認識しています。
ⅲ) その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産
負債性金融資産は、以下の要件を満たす場合にその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に分類しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルに基づいて保有されている
・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる
その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を加算して測定しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、減損利得又は減損損失及び為替差損益を除き、当該金融資産の認識の中止又は分類変更が行われるまで、その他の包括利益の「その他の包括利益を通じて公正価値測定する負債性金融資産の公正価値の変動」として認識しています。当該金融資産の認識を中止した場合、その他の包括利益に計上されている累積損益は純損益に振り替えています。
ⅳ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融資産
上記以外の金融資産は、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
純損益を通じて公正価値で測定する金融資産は、当初認識時に公正価値で測定し、その取得に直接起因する取引費用は発生時に純損益として認識しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、純損益として認識しています。
③ 金融資産の減損
償却原価により測定される金融資産及びその他の包括利益で測定される負債性金融資産については、予想信用損失を認識しています。
当社グループは、期末日ごとに各金融資産に係る信用リスクが当初認識時点から著しく増加しているかどうかを評価しており、当初認識時点から信用リスクが著しく増加していない場合には、12ヶ月の予想信用損失を認識しています。一方で、当初認識時点から信用リスクが著しく増加している場合には、全期間の予想信用損失と等しい金額を認識しています。
契約上の支払の期日経過が30日超である場合には、原則として信用リスクの著しい増大があったものとしています。なお、金融資産に係る信用リスクが期末日現在で低いと判断される場合には、当該金融資産に係る信用リスクが当初認識時以降に著しく増大していないと評価しています。また、全部または一部について回収ができず又は回収が極めて困難であると判断された金融資産や期日経過が90日を超えた金融資産については、債務不履行に該当すると判断しています。
信用損失は契約に従って企業に支払われるべきすべての契約上のキャッシュ・フローと、企業が受け取ると見込んでいるすべてのキャッシュ・フローとの差額を当初の実効金利で割り引いたものであり、予想信用損失は信用損失をそれぞれの債務不履行発生リスクでウェイト付した加重平均です。
当社グループは、ある金融資産の全体又は一部分を回収するという合理的な予想を有していない場合には、金融資産の総額での帳簿価額を直接減額しています。
償却原価により測定される金融資産については、予想信用損失を貸倒引当金として認識しています。貸倒引当金の繰入額又は戻入額は、減損損失又は減損利得として純損益で認識しています。
④ 金融負債の分類及び測定
ⅰ) 償却原価で測定する金融負債
償却原価で測定する金融負債は、当初認識時の公正価値にその取得に直接起因する取引費用を減算して測定しています。当初認識後は、実効金利法を用いた償却原価により測定しています。
ⅱ) 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値で測定し、その取得に直接起因する取引費用は発生時に純損益として認識しています。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動額は、純損益として認識しています。
⑤ 金融資産及び金融負債の認識の中止
当社グループは、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した場合、又は当該金融資産の所有にかかるリスク及び便益を実質的にすべて移転する取引において、金融資産から生じるキャッシュ・フローを受け取る契約上の権利を移転する場合に、当該金融資産の認識を中止しています。また当社グループは、金融負債が消滅した場合、つまり、契約上の義務が免責、取消又は失効となった場合に、金融負債の認識を中止しています。
⑥ 相殺
金融資産及び金融負債は、当社グループが残高を相殺する法的権利を有し、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に行う意図を有する場合にのみ、連結財政状態計算書上で相殺し、純額で表示しています。
⑦ 公正価値測定
金融資産及び金融負債の公正価値は、測定日時点で、市場参加者間の秩序ある取引において、資産を売却するために受け取るであろう価格又は負債を移転するために支払うであろう価格です。
⑧ 現金及び現金同等物
連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同等物とは、現金及び容易に一定の金額に現金化が可能な流動性の高い投資であり、価値の変動について僅少なリスクしかないものです。
⑨ 金銭の信託
当社グループが有する一部の金銭の信託については、その信託勘定を連結しています。金銭の信託は、顧客より預託を受けた資金を保全するため各国の法令に基づき分別管理し運用している資金であるため、連結財政状態計算書では金銭の信託として一括で表示しています。
⑩ 商品有価証券等
商品有価証券等は当社グループが主に短期的な売買のために保有している有価証券です。
⑪ デリバティブ資産及びデリバティブ負債
当社グループのデリバティブ資産及びデリバティブ負債は公正価値で当初測定し、その変動は純損益として認識しています。
⑫ 有価証券投資
有価証券投資は、商品有価証券等を除く当社グループが保有する有価証券投資です。
⑬ 信用取引資産及び信用取引負債
信用取引資産及び信用取引負債は、当社グループの国内信用取引に伴い発生する顧客、証券金融会社等への債権及び債務です。
⑭ 有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金
有価証券担保貸付金及び有価証券担保借入金は、当社グループの国内信用取引以外の有価証券担保貸付又は有価証券担保借入取引に伴い発生する顧客、取引金融機関、清算機関等への債権及び債務です。
(4)棚卸資産
主に近い将来に販売し、価格の変動による利益又はブローカーとしてのマージンを稼得する目的で保有する暗号資産は、棚卸資産として認識し、当初認識時点において取得原価で測定するとともに、当初認識後においては売却コスト控除後の公正価値で測定しています。公正価値の変動は当該変動が発生した期の純損益として認識しています。
上記の目的で棚卸資産として保有する暗号資産の公正価値は、主要な暗号資産取引所の取引価格に基づいて算定しています。
なお、利用者から預託を受けた暗号資産は、連結財政状態計算書上、資産として認識していません。
(5)有形固定資産
① 認識及び測定
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。
取得原価には資産の取得に直接関連する費用、解体・除去費用が含まれています。
② 減価償却
減価償却費は償却可能価額をもとに算定しています。償却可能価額は、資産の取得価額から残存価額を差し引いて算出しています。
減価償却は、有形固定資産の各構成要素の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて純損益として認識しています。定額法を採用している理由は、資産によって生み出される将来の経済的便益の消費の想定パターンに最も近似していると考えられるためです。
主要な有形固定資産の前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりです。
・建物 3~18年
・器具備品 2~15年
減価償却方法、耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しています。
(6)無形資産
① のれん
子会社の取得により生じたのれんは無形資産に計上しています。当初認識時におけるのれんの測定については、「(1)連結の基礎 ① 企業結合」に記載しています。
2010年12月27日より前の取得に関連するのれんは、IFRS移行日時点の日本基準による帳簿価額に基づき測定しています。
当初認識後ののれんは取得価額から減損損失累計額を控除して測定しています。
② 自己創設の無形資産
当社グループは、ソフトウエアに関する開発費用のうち、開発費用が信頼性をもって測定でき、技術的に実現可能性があり、かつ将来的に経済的便益をもたらす可能性が高いものについて、そのための十分な資源を有している場合に、無形資産として認識しています。当初認識後の自己創設の無形資産は取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。
③ 棚卸資産に該当しない暗号資産及びトークン
棚卸資産に該当しない暗号資産及びトークンは、無形資産として認識し、当初認識時点において取得原価で測定するとともに、当初認識後においては取得原価から減損損失累計額を控除して測定しています。また、無形資産に分類した暗号資産は耐用年数が確定できない無形資産とみなし、償却を行っていません。
④ その他の無形資産
当社グループが取得したその他の無形資産で有限の耐用年数が付されたものについては、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。
⑤ 事後的な支出
事後的な支出は、当該支出に関連する特定の資産に伴う将来の経済的便益を増加させる場合にのみ資産として認識しています。自己創設のれん及びブランドを含むその他の事後的な支出は、すべて発生時に費用として認識しています。
⑥ 償却
償却費は、資産の取得価額から残存価額を差し引いた額に基づいています。
のれん以外の無形資産の償却は、当該資産が使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて純損益として認識しています。
主要な無形資産の前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりです。
・自己創設無形資産 5~7年
・顧客関連資産 18年
・技術関連資産 18年
・その他 18年
償却方法、耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しています。
当社グループは、関連する全ての要因の分析に基づいて、無形資産が、企業に対して正味のキャッシュ・インフローをもたらすと期待される期間について予見可能な限度が無い場合、それらの無形資産の耐用年数が確定できないものとみなしています。耐用年数が確定できない無形資産は、償却を行わず、毎年同じ時期及び減損の兆候がある度に減損テストを行います。
(7)リース
当社グループは、リース開始日において、使用権資産及びリース負債を認識しています。
使用権資産は、開始日において取得原価で測定しており、開始日後においては、原価モデルを適用して、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。当初認識後、使用権資産は、開始日から使用権資産の見積耐用年数又はリース期間のいずれか短い方の期間にわたって定額法により減価償却しております。リース期間は、リース契約に基づく解約不能期間に、延長オプションを行使する又は解約オプションを行使しないことが合理的に確実な場合のオプション期間を調整して決定しています。前連結会計年度及び当連結会計年度における見積耐用年数は次のとおりです。
・使用権資産 1年~8年
リース負債は、開始日において、同日現在で支払われていないリース料の現在価値で測定しており、開始日後においては、リース負債に係る金利や支払われたリース料を反映するように帳簿価額を増減しています。リース負債を見直した場合又はリースの条件変更が行われた場合には、リース負債を再測定し使用権資産を修正しています。
なお、短期リース及び少額資産のリースについては、リース料をリース期間にわたり定額法により費用認識しています。
(8)非金融資産の減損
繰延税金資産を除く、当社グループの非金融資産については、毎期末日に減損の兆候の有無を判断しています。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数を確定できない又は未だ使用可能ではない無形資産については、回収可能価額を毎年同じ時期に見積っています。
資産又は資金生成単位の回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうちいずれか高い金額としています。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産に固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割り引いています。
資金生成単位については、継続的に使用することにより他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから、概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の資産グループとしています。
のれんの資金生成単位については、のれんが内部報告目的で管理される単位に基づき決定し、集約前の事業セグメントの範囲内となっています。
全社資産は独立したキャッシュ・インフローを生み出していないため、全社資産に減損の兆候がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を算定して判断しています。
減損損失は、資産又は資金生成単位の帳簿価額が見積回収可能価額を超過する場合に、純損益として認識します。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、まずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額するよう配分しています。
のれんに関連する減損損失は戻し入れません。その他の資産については、過去に認識した減損損失につき毎期末日において損失の減少又は消滅を示す兆候の有無を評価しています。回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合は、減損損失を戻し入れます。減損損失は、減損損失を認識しなかった場合の帳簿価額から必要な減価償却費及び償却額を控除した後の帳簿価額を超えない金額を上限として戻し入れます。
(9)従業員給付
① 確定拠出型年金制度
当社及び一部の子会社では、確定拠出型年金制度を採用しています。確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を他の独立した企業に拠出し、その拠出額以上の支払について法的又は推定的債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型年金制度の拠出額は、従業員がサービスを提供した期間に、純損益として認識しています。
② 短期従業員給付
短期従業員給付については、割引計算は行わず、関連するサービスが提供された時点で純損益として認識しています。
(10)株式報酬取引
① 持分決済型の株式報酬制度
当社及び一部の子会社では、役員及び一部の従業員に対して、譲渡制限付株式を割り当てる持分決済型の報酬制度を設けています。持分決済型の株式報酬については、付与日現在の公正価値を測定し、権利確定期間にわたり費用を認識し、これに対応する資本の増加を認識しています。
② 現金決済型の株式報酬制度
一部の子会社では、役員及び一部の従業員に対して、当社株価に支給額が連動した現金決済型の報酬制度を設けています。現金決済型の株式報酬については、支払額の公正価値を負債として認識し、無条件に報酬を受ける権利が確定するまでの期間にわたり、当該負債の公正価値の変動を純損益として認識しています。
(11)引当金
引当金は、過去の事象の結果として、当社グループが現在の法的又は推定的債務を負っており、当該債務を決済するために経済的資源の流出が生じる可能性が高く、その債務の金額が合理的に見積り可能な場合に認識しています。引当金は、見積将来キャッシュ・フローを貨幣の時間的価値及び当該負債に特有のリスクを反映した税引前の利率を用いて現在価値に割り引いています。時の経過に伴う割引額の割戻しは純損益として認識しています。
(12)株主資本
① 普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用は資本剰余金から控除しています。
② 自己株式
自己株式は取得原価で測定され、資本から控除されます。当社の自己株式の購入、売却又は消却においていかなる利得及び損失も損益としては認識されません。なお、帳簿価額と売却時の対価との差額は資本剰余金として認識されます。
(13)収益及び費用
当社グループは、顧客への金融サービス提供から生じる手数料等により収益を獲得しています。
金融商品の売買の相手方となる取引、利息及び配当収益等の認識は、IFRS第9号に基づき認識しています。
それ以外の収益は、顧客との契約から生じる収益として、IFRS第15号に基づき以下の5つのステップを適用することにより収益を認識しています。これらのうち主要なものには、取引執行に伴う受取手数料や顧客の求めに応じて暗号資産の取引に関連する収益等が含まれます。なお、約束された対価は履行義務の充足時点から短期間で支払いを受けており、対価の金額に重要な金融要素は含まれていません。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:履行義務の充足時に(又は充足するにつれて)収益を認識する
以下に、連結損益計算書の関連項目ごとに含まれる収益の内容とその収益認識基準をまとめています。
① 受入手数料
委託手数料は、IFRS第15号に従い、顧客からの売買注文を流通市場に取り次ぐ履行義務を充足した時に認識され、約定日等に履行義務が充足されるため、一時点で収益を認識しています。なお、暗号資産取引所における委託手数料は、受入手数料に含めて認識しています。
② トレーディング損益
商品有価証券等に関するトレーディング損益は、IFRS第9号に従い、商品有価証券等の公正価値の変動を純損益に認識し、FX取引に関するトレーディング損益も、IFRS第9号に従い、関連するデリバティブ資産・負債の公正価値の変動を純損益に認識しています。
また、自己が保有する暗号資産に関する損益は、IFRS第15号に従い、顧客と暗号資産を引き渡す又は引き受ける履行義務を充足した時に認識され、売買合意が成立した日に履行義務が充足されるため、一時点で収益を認識しています。
③ 金融収益及び金融費用
金融収益は、信用取引収益、有価証券貸借取引収益、受取利息、受取配当金、有価証券投資の売却益、トレーディング商品以外のデリバティブの公正価値の変動等から構成されています。金融費用は、信用取引費用、有価証券貸借取引費用、支払利息、有価証券投資の売却損、トレーディング商品以外のデリバティブの公正価値の変動等から構成されています。
金融収益のうち、受取利息、受取配当金及び有価証券投資の売却益などについては、IFRS第9号に従い、発生時又は収益の属する期間に認識しています。
また、金融収益のうち、有価証券貸借取引収益に含まれる外部業者への貸株料については、IFRS第15号に従い、外部業者に貸出期間にわたり株式を貸す履行義務を充足した時に収益が認識され、貸出期間にわたり履行義務が充足されるため、一定の期間にわたり収益を認識しています。
④ 収益と費用の相殺
当社グループが本人当事者に該当しないと判断される取引については、収益及び費用を相殺して純額で表示しています。
(14)法人所得税費用
法人所得税費用は、当期税金費用と繰延税金費用から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの及び直接資本の部又はその他の包括利益で認識される項目を除き、純損益として認識しています。
当期税金費用は、期末日時点において施行又は実質的に施行される税率を乗じて算定する当期の課税所得又は損失にかかる納税見込額あるいは還付見込額の見積りに、前年までの納税見込額あるいは還付見込額の調整を加えたものです。
繰延税金資産及び負債は、資産及び負債の財政状態計算書上の帳簿価額と税務基準額との間に生ずる一時差異について認識しています。企業結合以外の取引で、かつ会計上又は税務上のいずれの損益にも影響を及ぼさない取引における資産又は負債の当初認識及び当社が一時差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な将来にその差異が解消されない可能性が高い場合の子会社及び関連会社に対する投資にかかる差異については、繰延税金資産及び負債を認識していません。さらに、のれんの当初認識において生じる加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していません。繰延税金資産及び負債は、期末日に施行又は実質的に施行される法律に基づいて一時差異が解消される時に適用されると予測される税率を用いて測定しています。
繰延税金資産は、未使用の税務上の欠損金及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。繰延税金資産は毎期末日に見直し、税務便益が実現する可能性が高くなくなった部分について減額しています。
繰延税金資産・負債は、繰延税金資産・負債を相殺する法律上強制力のある権利を有しており、かつ法人所得税が同一の税務当局によって同一の納税主体に課されている場合又は異なる納税主体に課されているものの、これらの納税主体が繰延税金資産・負債を純額ベースで決済することを意図している場合、もしくはこれら税金資産・負債が同時に実現する予定である場合に相殺しています。
(15)1株当たり利益
基本的1株当たり当期利益は、当社の普通株主に帰属する損益を、その期間の自己株式を調整した発行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。また、希薄化後1株当たり当期利益(潜在株式調整後1株当たり当期利益)は、希薄化効果のある潜在的普通株式による影響を調整して計算しています。
(16)セグメント報告
事業セグメントとは、他の事業セグメントとの取引を含む、収益を稼得し費用を発生させる事業活動の構成単位です。すべての事業セグメントの事業の成果は、個別にその財務情報が入手可能なものであり、かつ各セグメントへの経営資源の配分及び業績の評価を行うために、当社の最高経営責任者が定期的にレビューしています。
最高経営責任者に報告されるセグメントの事業の成果は、セグメントに直接帰属する項目及び合理的な理由に基づき配分することができる項目を含んでいます。
(17)適用されていない新たな基準書及び解釈指針
主な基準書及び解釈指針の新設・改訂のうち、2022年3月31日に終了する連結会計年度にまだ適用されていないものは次のとおりであり、当社グループの連結財務諸表の作成に際して適用していません。
これらの適用に当社グループへの影響は検討中ですが、重要な影響はないと見積っています。
| 基準書 | 基準名 | 強制適用時期 (以降開始年度) | 当社グループ 適用年度 | 新設・改訂の内容 |
| IAS第16号 | 有形固定資産 | 2022年1月1日 | 2023年3月期 | 意図した使用の前の収入を有形固定資産の取得原価から控除することを禁止 |
| IAS第37号 | 引当金、偶発負債及び偶発資産 | 2022年1月1日 | 2023年3月期 | 契約が損失を生じるものであるかどうかを評価する際に企業がどのコストを含めるべきかを規定 |
| IFRS第3号 | 企業結合 | 2022年1月1日 | 2023年3月期 | IFRS第3号における「財務報告に関する概念フレームワーク」への参照を更新 |
| IFRS第9号 | 金融商品 | 2022年1月1日 | 2023年3月期 | 金融負債の認識中止のための10%テストに含められるべき手数料を明確化 |
| IAS第1号 | 財務諸表の表示 | 2023年1月1日 | 2024年3月期 | 重要な(significant)会計方針ではなく、重要性がある(material)会計方針の開示を要求する改訂 |
| IAS第8号 | 会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬 | 2023年1月1日 | 2024年3月期 | 会計方針の開示を改善し、会計方針と会計上の見積りとの区別を明確化 |
| IAS第12号 | 法人所得税 | 2023年1月1日 | 2024年3月期 | リース及び廃棄義務に係る繰延税金の会計処理を明確化 |
| IFRS第10号 IAS第28号 | 連結財務諸表 関連会社及び共同支配企業に対する投資 | 未定 | 未定 | 投資者とその関連会社または共同支配企業との間の資産の売却又は拠出に係る会計処理の改訂 |
(会計方針の変更)
当社グループは、当連結会計年度より以下の基準を採用しています。
| 基準書 | 基準名 | 新設・改訂の内容 |
| IFRS第16号 | リース | COVID-19に関連した賃料減免の借手の会計処理の改訂 (2020年5月公表、2021年3月改訂) |
| IFRS第7号 IFRS第9号 IFRS第16号 | 金融商品:開示 金融商品 リース | IBOR改定に伴い、既存の金利指標を代替的な金利指標に置換える時に生じる財務報告への影響に対応するための改訂 |
なお、以下のIFRICのアジェンダ決定の影響を除き、当連結会計年度において重要な影響はありません。
国際財務報告解釈指針委員会(IFRIC)
2022年4月にIASB審議会で承認されたIFRS解釈指針委員会(IFRIC)のアジェンダ決定に基づき、当社連結子会社において、使用制限のある要求払預金(IAS第7号に関連)を現金及び現金同等物として認識する方法に会計方針を変更いたしました。
当該会計方針の変更は遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。
この結果、遡及適用を行う前と比べて、前連結会計年度の連結財政状態計算書は、「現金及び現金同等物」が22,694百万円増加するとともに「預託金及び金銭の信託」が22,694百万円減少しております。また、前連結会計年度の連結キャッシュ・フロー計算書は、営業活動によるキャッシュ・フローの「預託金及び金銭の信託の増減」が4,052百万円減少し、「その他」が2,071百万円減少し、「現金及び現金同等物の期首残高」が30,933百万円増加し、「現金及び現金同等物の為替換算による影響」が542百万円増加し、「現金及び現金同等物の期末残高」が25,352百万円増加しております。
(表示方法の変更)
上記会計方針の変更により、前連結会計年度における預託金が「現金及び現金同等物」に振り替えられたため、連結財政状態計算書において「預託金及び金銭の信託」から「金銭の信託」へ、連結キャッシュ・フロー計算書において「預託金及び金銭の信託の増減」から「金銭の信託の増減」への表示方法の変更を行っております。