有価証券報告書-第53期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/19 15:30
【資料】
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【項目】
170項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、原則として当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、2026年3月期から2028年3月期までの3カ年を対象とする中期経営計画「New Growth 2028」を策定いたしました。
レオパレス21の価値創造で、賃貸住宅を中心とする住まいの領域において、イノベーティブで持続可能なサービスの提供を続け、これからも社会に必要とされる企業であり続けることを重点テーマとし、将来の事業環境を見据えて当社のあるべき姿を明確にし、賃貸事業及び開発事業を主軸とする事業基盤の強化を図るとともに、経済価値と社会価値の両立を目指した4つの戦略を推進することで、長期的な企業価値向上を目指してまいります。

(2) 経営環境及び対処すべき課題
(経営環境)
日本国内における世帯総数は、2030年をピークに減少に転じる一方、当社の主要ターゲットである単身世帯は、 2035年にかけて増加する見通しであり、単身者向け賃貸住宅の需要は今後も高い水準で推移すると見込まれることから、賃貸事業の持続的な成長を支える外部環境が継続すると想定しております。
賃貸事業を主な事業とする他社は、ファミリー層をターゲットにした長期間の居住を前提としたビジネスモデルであるのに対し、単身者向けに家具・家電を備えたワンルームを大都市圏に集中して提供している当社は、賃貸住宅市場において競合他社とは異なる独自のポジションを確立していると認識しております。
また、当社の入居率は、企業の人材採用に伴う寮・社宅としての需要から、有効求人倍率と連動して推移する傾向があります。現在、採用市場は活況であり、今後も法人顧客による寮・社宅需要の拡大が見込まれます。
加えて、日本人の生産年齢人口の減少が続くなか、労働力不足や留学生の増加を背景に、外国人の入国・在留が拡大しており、外国籍入居者が約14%を占める当社においては、今後も追い風となる外部環境が継続する見通しです。
(対処すべき課題)
■基盤戦略
エリア戦略の実行(入居率及び稼働家賃単価の向上)
2026年3月期からの3カ年は、エリア支社制に向けた事業基盤の強化に引き続き取り組む重要な期間であり、エリア戦略の実行により地域ごとの収益性を最大化するとともに、以下の取組みを通じて、入居率及び稼働家賃単価の向上を図り、総合賃貸管理業としての地位を確立してまいります。
<法人利用の拡大>・トップ営業は継続する一方、法人部から地域へ顧客・人員の移管を行い、エリア制による営業力強化を目指す。
・商工会議所や自治体との連携を通じて、地場企業、特に外国籍人材の受け入れに積極的な企業との関係を強化し、利用率向上を図る。
<個人契約の改善>・個人契約の増加を目指し、自治体との連携、留学生を含めた学生市場の開拓を推進する。
・需要に応じた柔軟な価格設定を行うダイナミックプライシングを導入し、入居率と収益性の両面の向上を目指す。
<外国籍入居者の獲得>・今後も外国籍人材や留学生の需要拡大が見込まれる中、当社の強みとノウハウを活かし、自治体や企業との連携を通じて、外国籍入居者の獲得を図る。
<賃貸管理業の基盤再構築>・協力会社との連携強化やサービス品質の向上により、物件価値の維持と顧客満足度の向上を図る。
・オーナー様との定期的なコミュニケーションに加え、資産運用やリスク管理の支援を通じ、満足度向上と長期的な関係強化を図る。
DX・人的資本経営の推進による持続可能な組織体制の整備
当社は、デジタル技術の活用によりお客様への価値創造を拡大し、従業員が主役になる組織の実現を目指しています。データに基づいて迅速な意思決定を行うデータドリブン経営の基盤構築を目指し、デジタル人材の育成にも力を入れていきます。
また、人材戦略として、社長自らが先頭に立ち人的資本経営・ウェルビーイング経営を推進しており、その詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(2)戦略」に記載しております。
■成長戦略
開発事業の本格再開(管理物件ポートフォリオの最適化)
2026年3月期より開発事業を本格的に再開し、2027年3月期は、大阪、広島、福岡への営業拠点の拡充を行い、引き続き収益性の高い管理物件の確保と新たな事業基盤の構築に取り組んでまいります。
管理物件のポートフォリオ最適化(平均築年数の引き下げ、収益性のある管理物件の確保)を図るため、老朽化が進む既存物件の建替えに加え、不動産開発(ファンド、ランドセット販売等)や法人市場の開拓(法人保有遊休地の開発支援等)を通じて、新規物件の供給に積極的かつ多様性をもって取り組んでまいります。
ZEH物件の供給による脱炭素社会への貢献
環境配慮に向けた現在の取り組み(CO2排出量削減・省エネ配慮・廃材削減)に加えて、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)物件の供給を引き続き推進してまいります。
ZEH-M水準の省エネ性能仕様は2026年3月期内に検討を完了し、2029年3月期には建築請負契約におけるZEH-M比率50%(ZEH-M Oriented相当を含む)を目標としております。
なお、施工不備物件の改修については、2024年12月までに、入居者様及び建物所有者様のご協力が得られた明らかな不備のすべてについて、調査及び改修などの対応が完了しております。当社は引き続き入居者様及び建物所有者様の要望に対応できる体制を維持し、特定行政庁との協議の上、入居者様及び建物所有者様の個別の事情に配慮した丁寧な対応を行い、各物件の状況に応じた対応計画に基づき、改修等を進めてまいります。
(3) 目標とする経営指標
2026年5月15日に、最新の事業環境・業績動向を踏まえて数値目標を修正いたしました。
賃貸事業において、2026年3月期の期末入居率を踏まえて入居率計画を調整したことに加え、法人需要を背景とした堅調な需要環境を反映し成約家賃単価の見通しを引き上げました。また、開発事業において、2026年3月期の受注実績が好調であったことを踏まえ、管理戸数計画を上方修正いたしました。
インフレの影響を考慮し、各種コストの増加を織り込んだ結果、売上高から親会社株主に帰属する当期純利益に至るまで、いずれも上方修正となりました。
(単位:百万円)
2026年3月期2027年3月期2028年3月期
11月修正計画実績計画計画
売上高444,100444,820465,000477,800
営業利益34,80035,96638,50043,100
経常利益33,00034,84238,10042,700
親会社株主に帰属する当期純利益13,00014,93322,20025,000

(4) 資本コストや株価を意識した経営
当社は、中長期的な企業価値の向上に向けて、資本コストや株価を意識した経営に取り組んでおります。持続的な成長と企業価値の向上を実現するため、経営資源の最適な配分と資本効率の改善を重視しつつ、事業構造の変革を推進しています。企業価値の向上に向けては、ROIC、WACC、PBRなどを重要な経営指標と位置づけ、経営判断に活用しています。
当社のWACCは約5.0%と認識しており、これを上回る資本収益性の確保を前提として、効率的かつ戦略的な成長投資を通じた企業価値の最大化を図っています。さらに、PBRの向上に向けては、ROE及びPER等の指標改善が重要であると認識しており、その主要なドライバーとして、「EBITDAの増加」「自己資本の最適化」「期待成長率の向上」「株主資本コストの低減」に取り組んでいます。
また、統合報告書や決算説明資料の充実、ESG情報の積極的な開示、説明会・IRイベントの開催等、IR活動の強化を通じて株主との建設的な対話を促進し、株主価値の最大化を図っています。

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